準備会・スタッフの声明

Last-modified: 2008-12-12 (金) 02:38:04

このページの目的

コミックマーケット準備会や各スタッフの同人誌図書館に対する方針やスタンスに関する文章を引用する場所です

コミケットアピール

コミケットアピール75より ごあいさつ

今回の申し込みにおいて、コミケットが長期目標としている「同人誌図書館」の

公開形態について、サークルの皆さんにアンケートを実施しました。

その結果ですが、「誰でも利用可能:25%」「前提知識を持つ人に公開:61%」

「研究目的のみ公開:10%」「反対:5%」となりました。

今後については、このアンケート結果や、自由記述いただいた反対理由にも

留意しつつ、さらに検討を深めていきたいと思います。

ただ、反対理由の中には「奥付の住所・氏名は『個人情報』である」、

「限られた個人の趣味だから」、「サークルの売り上げが落ちる」という意見もありました。

何を懸念されているか理解はできるのですが、一方で、自分が同人誌を発行している

ことの意味・責任について、今一度考えてほしいと思います。

不特定多数に頒布を行う同人誌活動は決して責任から放たれた「美味しいところ取り」では

ありません。

また、図書館というのは、新しい出会い・発見の場でもあり、文化の蓄積の場でもあります。

前回の繰り返しにはなりますが、社会から注目を受けるようになった同人誌の世界を、

内部の論理だけで社会に納得させていくことは難しいことです。

拡大集会・反省会の質疑応答

コミケット75第三拡大集会

このレポートは2ch上の同人誌図書館議論スレッドから引用したものです
必ずしもこのレポートが正確ではあると限りません、リンクに一般ブログ等に載せられた
第三拡大集会レポートへのリンクを載せておりますのでそちらもどうぞ

米澤図書館は米やんの様々な功績を集めたもの

コミケ運営も米やんの功績のひとつ

そのコミケの見本誌を活用する方法はないかということで明治大学に貸し出す

同人誌を研究したい人もいるし、読んだことのないものも読んでみたい

同人界が次の一歩に進めるかもしれない

あと全部貸し出すんじゃなくてコミケ1回分の見本誌を貸し出す案

発言:筆谷氏(明大の図書館について?*1

反対意見を切り捨てることはしない。ちゃんとそういう意見も配慮する

5%の多くは女性参加者年齢高めor芸能

案としてコミケカタログと公的な身分証明証持参と閲覧ブロックとジャンルを完全に記録するというのも

オープン時に並ぶことは絶対ない

コミケでは寄贈という言葉をつかったことはない。あくまでも見本誌はコミケが管理する

間髪いれず市川「うちのイベントは寄贈しますが」(COMIC1のこと)

今回の三拡では明大の図書館の話題のみ。「同人誌図書館」単体の話は無かった。

Q.同人ショップなどで宣伝はしないのか

A.Webサイトを作るのでそこで情報確認を

Q.奥付はクローズにするべきでは?

A.オープンとクローズ両方の意見がある

Q.閉架式か開架式か

A.案としては利用者を限定した閉架式

Q.図書館問題2008/12/10(水) 23:58:09 ID:M2MBq7Ab0Q.幕張以前の無修正同人誌は?

A.普通には見れないようにするが研究者向けには公開する予定

Q.サークルとの意見交換をするつもりは?

A.拡大準備集会の場で 手紙での意見はいつでも受け付けている

言葉のキャッチボールは難しいがそれを検討材料にしていく

見本誌は現在、「C74のAブロックのサークルの本」という

レベルでしか管理できていない。ダン箱に入れてるだけ。

見本誌図書館(仮)は、閉架式になるだろう。

一案としては、「何回目の何ブロックの○○番のなんというサークル」まで

指定しないと本を見せないようにするということを(準備会は)考えている。

↑かえって厳しすぎるというクレームがつくのではないかと(準備会は)想定。

コミケのことをある程度知っている人でないと閲覧できないようにしたい。

だがこれが難しい。

コミケットカタログ

コミケット75カタログp.101~117 配置担当スタッフ一言コーナー ∵創作(少女)配置担当

【同人誌図書館について 同人誌文化】


同人誌図書館についてのアンケートで、以下のようなものをいただきました。

「私にとって同人誌はその時の勢いのものだから、後に残したくない。」。


感情論として、気持ちはわかります。ただ、アピール・マニュアルなどで繰り返し

書いてきているように、コミケットの目指すものが「マンガ及びその周辺文化の発展と振興」

であることを考えれば、また文化振興のために何をすべきかを考えれば、

研究・普及のための場の整備は当然視しても良いことと思います。


公表を前提とせずに文化的評価を得たものとして、日記文学があげられるかと思います。

後世に評価を譲るにしても、残すという行為が無ければその機会さえ失います。

現在評価されているから良いのではなく、後に評価できるようちゃんと残していくことが

必要なのです。どうかコミケットの意義を御理解の上、御協力をお願いいたします。


【同人誌図書館について コミケの意義と主張】


続いて同人誌図書館についての意見で、以下のようなものをいただきました。

「同人誌図書館という話を勝手にいきなり決めるなんて赦せない。

見本誌を出す全サークルに説明をしてから出ないと納得できません」

「プレスを申込書と売るな。安くしろ。図書館作る金があるなら安くしろ」。


このお二方、言っていることは違いますが根は一つだと思いますので、まとめて回答します。

趣旨は過去にも書いていることですし長文になりますが、御容赦下さい。


さて、コミケットではマニュアル(申込書セットに収録)・アピール・プレスといくつかの方法で

開催に関する主張をしています。昔はプレスはなかったのですが、

マニュアルだけでは情報が足りない、特にトピック的なことを入れられない、との意見から

プレスが付くようになったと記憶しています。(続く)


プレスは申込書セットの値段に含まれていませんので、

プレスがなくなったからと言って申込書の値段は変わりません。

ちなみに、同人誌図書館については、私の記憶する限りなので20年以上前から、

準備会が見本誌提出の理由として言い続けていることです。


配置用データのアンケートの質問になるのもこれが初めてではなく、過去にも

「マニュアルに書いてあるだけでは読まれないのであれば、こういう形で浸透させる」

ために色々な意見をいただいてきました。コミケに限らず全ての即売会が、

何らかの主張によって開催されています。

判り易い例はオンリーイベントで、「○○がすき」と開催することでしょう。


言い換えてみると、このお二人の仰っていることは、何十年も宣言してやっている

オンリーイベントに対して「チラシなんか刷るな」「アフターイベントなんかやるな」とか

「○○オンリーをサークルに相談もせず勝手にやるなんて赦せない」

と言って申し込んでいるようなものです。


お二人の主張を見ると、準備会のお知らせを見ていただけていない、

また、意義を理解していただけていないと感じられます。

ようするに、人の言っていることを聞かないで、ただ言葉だけに反応して、

ご意見を組み立てていらっしゃるように感じます。


先の方のようにご意見をいただければ、納得していただけるように説明も出来ますし、

三十年もその努力をしてきたつもりです。が、はじめから言うことを聞いていない人相手に

何を説得すればよいのでしょう? 多分、本来選んでもらう側として言ってはいけない

ことなのでしょうが、こう言うしかないのでしょう


何度も、いろんな切り口から書いていることですが、一番重要なことだと思っているので、

何度でも書きます。コミケットはサークルさんから参加するイベントとして

選んでもらうために主張を伝えるものを用意しています。その上で主張を理解して、

皆に選んでもらいたいと思っています。


【同人誌図書館について コミケの意義と主張】(続き)


でも、主張を理解していただけず、望むものと違うのであれば、その望みにあった

イベントを選んで参加してください。もしそれでもだめだったら、自分でその場を作ってください。

その努力をしてください。コミケットもそうやって作られたイベントの一つなのですから。

そして何より、選択の権利は準備会ではなく、サークルにあるのですから。


なお、補足ですが、他を選んでください、と書いていますが、

アンケートの内容で落とすことはしていません。少なくとも今回は(理由は不十分でも)

コミケを選んで申し込んでいただいのですから、適正に抽選しています。


また、貴重な御意見ですので、どしどしアンケートへの書き込みをお願いします。

書いていただけなければ、こうして説明することも出来ません。

よろしくお願いいたします(やっと終わり)。


【同人誌図書館について 見てきた夢】


さて、この項最後に、こんな話を。こういった事があると必ず言われることがあります。

「あの人がいればこんなことはしなかった。」という一言です。

コミケの場合米ヤンやイワえもんがあの人に当たるかな、と思います。

そして、この図書館という話、あの人たちが生前言い続けていた夢です。


コミケットがここまで大きくなったのはあの人たちの尽力であったことは言うまでもありません。

だからこそ、そのコミケを継いだ我々が、その夢も受け継ぎ実現に力を尽くすのは

当然の責務だと思っています。皆様の御理解と御協力をお願いいたします。


*1 で、フデタニさんの話を聞いていて思ったのが、米やん蔵書図書館(=記念図書館)と見本誌図書館(仮)のどちらの話をしているのか、わからなくなることが多かったな。