【デルス】

ロトの紋章

【ドラゴンクエスト列伝　ロトの紋章】に登場する「変わり身の魔物」、「影の化身」の異名をもつ【異魔神】率いる魔王軍に所属する【ホースデビル】のような姿をしたモンスター。
　
カーメン城の制圧及び、産まれてくるカーメン王国の王子に「ジャガン」という異魔神の強力な呪いが込められた名前を授け、魔人王へと仕立て上げて配下とする任務を任されていた。
ネクロゴンドの密林に巣食う蛮族【シャーマン族】討伐に赴いた【カーメン4世】が彼らの神殿に祭られていた【邪神の像】を打ち砕こうとした瞬間に
「変わり身の術(【バシルーラ】の応用？)」を用いて一瞬にして入れ替わる。
そして何食わぬ顔で城に戻り、若かりし頃の【竜王】の指示の元、自身の振る舞いを疑問視し計画の支障になりうる【カーメン騎士団】団長の【ボルゴイ】や神官【タルキン】を城外追放したり、
城の兵士の一部を配下の【がいこつけんし】に入れ替わせたりなど、着々と計画を推し進めていた。
　
そしてカーメン王国の王子が産まれた日、邪悪な名前を授けようとした刹那、カーメン王妃【ローザ】が割って入り、聖なる名前【アルス】の名を授けたため計画は失敗。
怒りに任せて彼女をバシルーラで異次元空間に飛ばすものの、カーメン王の異変に気付き、娘のルナフレアと共に王妃と王子を助けに来たボルゴイの一撃を受け正体を現した。
　
その直後、ボルゴイに大怪我を負わせ、次に王子救出に向かうルナフレアにも襲い掛かるが、「光の指輪」の力で怯み、その一瞬の隙を突かれ、彼女に首を刎ねられてしまう。
それでもなお瀕死の状態で生きており、首だけの状態で部下を嗾けてから絶命した。
　
なお、部下を嗾けた際、部下の「がいこつけんし」に思いっきり足蹴にされたり、踏みつけられたりしている所から、部下からは何とも思われていなかったか嫌われていた可能性もあり得る。
さらに順番的に考えるとこれによって絶命した可能性もあるため、何だか少し切ない気がしないでもない。
　
国の為政者に成り代わり、魔王軍侵略のための土壌を作る、という立ち位置は「ドラゴンクエストIII」においてのバラモスの配下たち（ボストロール・やまたのおろち）に近いのだろう。
ただこのデルス、機転を利かせ王に成り代わり周囲に自身の手駒を忍ばせるまでは良かったが、赤子に聖なる名を付けると分かった途端狂ったように激怒して拒絶したり、上述のとおりボルゴイやタルキンから言いがかり同然に地位を剥奪して追放したりと、バラモスの配下たち同様、演技の面で成り代わった対象に完璧に成りすますことはできておらず、不審を抱かれ裏で対策を練られてしまっている。挙句、命名の儀式の直前ローザに「全世界を支配するに相応しい魔人王にする」という目的を喜び勇むはずみで暴露してしまったりと、隠密能力はお世辞にも高いとは言えない。