DQ6
【ムドーの城】へ突入するときに【主人公】たちが乗る竜。SFC版のパッケージにも描かれている。
魔王の居城を見下ろす断崖の上で、【ミレーユ】が持っていたオカリナを吹くと現れる。
ミレーユ曰く伝説の竜らしいが、具体的にどういった伝説なのかは不明。
オカリナをミレーユに渡したらしい【ガンディーノ】の老人も、詳細は語ってくれない。
乗るとカッコイイBGMが流れて非常に盛り上がるのだが、竜が登場するのはこのイベントだけ。
これ以外にプレイヤーが体験するシナリオに関わってこないし、作中で言及すらほとんどされることのない謎の存在である。
ただリメイク版では石像や魔法陣などのモチーフに使われているので、何やら偉大な存在らしいということはわかる。
なお、竜を呼ぶオカリナは元々【ルビス】が作ったものである。
ムドーの島は元々邪悪が集まりやすいらしく、そのために作ったものが巡り巡って役に立ったのだという。
その正体
この黄金の竜は【バーバラ】の分離した肉体、あるいはバーバラ本人ではないかという考察がある。
ゲーム中で確認できる以下の事柄が根拠である。
- カルベローナがデスタムーアに滅ぼされた時、バーバラは心だけ飛ばして逃げ延びた
以降バーバラの肉体は最後まで行方不明だが、消滅したと明言されているわけではない - ムドー討伐時、バーバラはなぜか島への上陸を拒み、必ずパーティから外れる
- カルベローナ住民曰く、「大魔女バーバレラの血を引くバーバラ様ならドラゴンにも変身できる」
また、鳥山明の描いた黄金の竜は顔つきがやわらかく女性的なのもこの考察を補強している。
この説を踏まえて、バーバラがEDで【ゼニスの城】にいることから、後の【マスタードラゴン】と関係があるという考察もある。
なおSFC版DQ6発売後の【堀井雄二】のインタビューによると、バーバラと黄金の竜とオカリナによるストーリーが一本あったが、容量と時間の関係で削られたという。
黄金の竜だけでなく、特に重要なイベントが無いルビスの存在、最初から肉体を取り戻していて経緯が全く語られないミレーユなど、中途半端な要素がいくつか残っているのもこのストーリーに関連したものと推測される。
しかし、DSリメイク版でもその辺りが補完されることはなかった。
そして時は流れて2014年5月27日、DQ10プレイヤーのための公式番組「DQXTV」に堀井雄二がゲスト出演し、裏話として「『バーバラ=黄金の竜』という設定で物語が作られている時期があった」と明言された。
過去形であるため、やはり没設定である可能性が高い。
ただしSFC版ではムドー討伐後にバーバラ込みのパーティで例の崖に行くと普通に黄金の竜が現れていたのが、リメイク版ではムドー討伐後に竜が出なくなるという密かな変更がなされている。
もし次のリメイクがあるとしたら、今度こそゲーム内で語られるのかもしれない。
小説版
小説版では黄金の竜=バーバラとして明確に設定されており、バーバラが【ラーのかがみ】を覗き込んだ場面でイザが黄金の竜の姿を垣間見るという伏線描写がある。そのため、ムドーの城へ行く場面で竜の眼を見たイザは、その瞬間にバーバラであることを察知している。
バトルロード2
ミレーユのとどめの一撃にてこのドラゴンが出てくるのだが、その技名が【マスタードラゴン】である。
長年多くのプレイヤーが「は?」と思い続けてきたが、最近解明された上記の出来事と照合することでようやく納得がいく形になったのかもしれない。
余談
星ドラにマスタードラゴン名義の闇に包まれた姿の黄金の竜がイベントで出たことがある。
撃破すると元の黄金の竜に戻る。