【チコ】

Last-modified: 2019-04-24 (水) 17:53:23

DQ3(小説版)

【小説ドラゴンクエストIII】に登場するオリジナルキャラクター。
作者である【高屋敷英夫】が考案し登場させたキャラクターである。
 
魔王【バラモス】の間諜として働く謎の美女。【バラモス四天王】の1人である【エビルマージ】に対して物怖じせず皮肉を言うなど、不敵な性格をしている。
元々は四天王の1人サラマンダの部下。サラマンダを殺した【オルテガ】と火山で対決し、左目を失うものの、彼を火口に突き落とし勝利する。
この事を【ゾーマ】に評価され、バラモスには内密でゾーマの直属の部下になっていた。
 
その正体は【サマンオサ】の若者と【ヒミコ】の間に生まれた双子の娘の片割れであり、ヒロインである【魔法使い】リザの姉。
出産に立ち会った【まほうおばば】(のような人)に潜在的な魔力を見抜かれ、その手で育てられた。
 
殺したはずのオルテガが【アレフガルド】で生き延びていた事をゾーマから知らされ、巨大な毒蜘蛛の姿に変身しオルテガを襲撃、今度こそ死に追いやった。
更に【ゾーマの城】では【やまたのおろち】と同型の魔物へと変身しパーティに襲い掛かるも返り討ちにされて死亡した。
 
妹であるリザには愛憎入り混じった複雑な感情を抱いていたようだが、リザはオルテガの仇であるチコに憎悪しか持っておらず、その死体を容赦なく【ベギラゴン】で焼き尽くした。
この姉妹関係はDQ8の【ククール】【マルチェロ】を思い起こさせるが、後の3DS版で和解の可能性を見せたあちらと違いさらに悲惨なものであろう。
 
なお原作ゲームでオルテガを殺す【キングヒドラ】は、小説版では既にオルテガ自身に倒されている。
チコの変身した姿はただ「八岐大蛇の色違い」「藍色の大蛇」としか呼ばれておらず、キングヒドラとは別の存在である。
女性で「キング」という名は合わないからだろうか?
なお人間形態では左目が潰れているはずなのだが、なぜか大蛇に変身した時は右目が潰れていた(「右目」と2回も書かれている)。
 
オルテガとは2回戦ったわけだが、両方彼女が勝利し最終的には命を奪った事で、オルテガを完全に彼女の引き立て役にしてしまっている。
しかも1回目に勝利したのは彼女が弱冠15歳の時であり、2回目の対決に至っては「【おうじゃのけん】【ゆうしゃのたて】を装備したオルテガ」を「本気も出していない変身形態」で圧倒し殺害している。
そしてそこまでして強さをアピールした割には、それ以上の「本気の変身形態」になったにも関わらず息子である勇者アレル一行にほぼ一方的に倒される肩透かしぶりであり、これでは尚更オルテガが浮かばれない。
 
よく誤解されるが、作中ではヒミコは類稀な魔力を持っていただけであり、魔物にされたのは彼女らの出産後なので、彼女およびリザは純然たる人間である。
ではチコが大蛇に変身できたのは母同様に後天的な能力なのか、毒蜘蛛の変身形態はなんだったのか、ゾーマはなぜわざわざバラモスに内密で彼女を直属にしたのか…と、設定が極めてあやふやな人物である。
 
そもそもこの「ゾーマの直属になっていた」という設定自体が終盤に取って付けたように唐突に語られたもので、彼女はそれ以前はバラモスの下で【上の世界】の諜報活動をしているだけだった。
また、同設定が語られるまでは【ゾーマ八魔将】が4人も倒されていることを知らされていなかったという描写まであり、まったく「ゾーマの直属」らしい扱いを受けていなかった。
ゾーマが部下への信頼などないワンマンだという設定でもあったのなら「意味のないかりそめの地位」だから徐々にメッキが剥がれていく(実態が判明する)という自然な展開になったのだが、残念ながらそこまでではない。
これでは彼女との対決をゾーマ城に回すためだけ、「作者の都合」で付けた設定という他ない。
 
【ガルド】といい彼女といい、オリジナルキャラクターの悪目立ちが顕著な高屋敷の小説版ロトシリーズだが、まさかの原作キャラクターを葬る(しかも本来オルテガを殺すキャラを押しのけてまで)という暴挙があってよいものか……。一種のストーリージャックの域に達してしまっている。
しかもそれを裏付ける描写の不備や設定の練りこみ不足が露見しているのだから、もはや擁護できる余地はない。
作者はあとがきで「小説版ではオルテガを引き立たせた(要約)」と述べているが、実情としては頷きがたい。

DQ11

【メダル女学園】の生徒の【スライムつむり】。図書室のカウンターにいる。
「スライムつむりはおツムがかしこいの。だからなぞなぞがだーい好き」とのことで、
世界に異変が起きた後に会うとクエスト【なぞなぞ大勝負!】を挑んでくる。
ちなみに、スライムつむりはおツムが賢いとのたまうが、本作のスライムつむりの【判断力】は0である。