【パストラール〜カタストロフ】

Last-modified: 2023-02-16 (木) 00:29:16

概要

リメイク版DQ2のオープニングで使われる曲。
 
構成=Intro:4小節、A:12小節、B:8小節、C:3小節、D:8小節、E:8小節、Ending:11小節
調=
Intro:ト長調(G)、A:ト長調(G)→イ長調(A)→変ロ長調(B♭)、B:変ロ長調(B♭)、
C~Ending:ヘ短調(Fm)
BPM=Intro:60、A:60→65rit.→78、B:54、C~Ending:141(SFC版)
拍子=4/4
※D~Eの部分は2回繰り返される。
 
「パストラール」と「カタストロフ」を併せて一つの楽曲となっている。
パストラール(Pastorale)とは「牧歌的な性格を持つ音楽」のこと、カタストロフ(catastrophe)は「突然の変動」「大きな破滅」という意味。
Intro~Bの穏やかな部分が「パストラール」、C~Endingの激しい部分が「カタストロフ」に相当する。
平和なムーンブルク城と、その平和が突如崩れ去りモンスターたちに襲われるシーンを表現している。
 
Introで弦楽器が豊かに鳴らされ、Aに入ると最初の4小節はホルンが、次の4小節はヴァイオリンがメロディを担当する。
ト長調だが、和声的には全く解決することなく曲が流れていき、Aの8小節目で転調してしまう。
転調後は木管楽器が艶やかな旋律が平和を彩る。
Aのラスト1小節でさらに転調し、Bではややテンポを落としてAの前半と同じメロディが演奏される。
そしてこちらでも和声的に解決しないまま、Bのラスト2小節で不穏な空気になっていく。
 
そしてCではテンポが一気に上がり、平和を切り裂くように、金管の低音が印象的なフレーズを暴力的に奏でる。
ここが「カタストロフ」の前奏部分である。
SFC版以外ではこのCの部分が若干長くなっており、GB版では4小節、オーケストラ版では6小節である。
Dから「カタストロフ」のメロディが始まる。パストラールとは全く違う、焦燥感に満ちた曲調で、急展開を表している。
さらにメロディの合間に、金管の低音がCの部分で使われた印象的なフレーズを暴力的に鳴らす。
Endingの最後の小節では、トドメを刺された【ムーンブルク王】の断末魔、あるいはその場面を目の当たりにした【ムーンブルクの王女】の悲鳴を表すかのような強烈な音が鳴らされ、曲を終える。
リメイク版のオープニングムービーでも、この最後の音とムーンブルク王の断末魔(GB版)またはムーンブルク王女の悲鳴(SFC版)が同時に発される。ドラクエにおいて、初めてエンディング以外でムービーの尺に合わせて作られた、記念すべき楽曲である。
 
なお「パストラール」の部分は、【すぎやまこういち】がアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』のために作曲した『エピローグ Peace and a Promonitition of a Crisis 平和そして危機への予感』の一部がほぼそのまま使われている。
貴重な【NHK交響楽団】の演奏である。

DQ2(SFC・GB版)

リメイク版で追加された【プロローグ】で使われている。
 
SFC版およびGB版では場面と曲とをシンクロさせるため、メッセージが自動で進む。
このため、プレイヤーが手動で送ることはできない。
 
ちなみにGB版は、基本的には最後の一音がきちんと鳴らずに【レクイエム】へと連結されてしまうため、SFC版のプロローグやオーケストラ音源を知っていると違和感が残るかもしれない。
ただしGB版では最後まで曲が聞けないというわけではなく、スーパーゲームボーイ1でプレイすれば、一応は曲を最後まで聞くことが出来る。
そしてメロディの一番高い音が半音低くなってしまっており、「最後の音が間違っている」というオチがつく。
 
一方SFC版より前にプロローグシーンが登場していた北米向けNES版では、「パストラール」相当部分に【王城】、「カタストロフ」相当部分に【戦い】が使用されている。
 
スマホ版以降はメッセージを手動で送れるようにしたためか、NES版と同様の曲構成となっている。
それによりこの曲はまさかの削除という憂き目に遭う。3DS版DQ7もそうだが、徐々にプロローグ曲の扱いが悪くなっている感がある。

DQ10オンライン

Ver.3より使用。
「パストラール」は会話シーン、「カタストロフ」は中ボス戦などと、それぞれが連続しない場面で使われている。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

カタストロフのみ登場。オーケストラ版の前奏部分から始まり、以降は永久ループ。

で使われている。

バレエ

【バレエ ドラゴンクエスト】では、DQ4が元になっているからか、間に【コロシアム(曲名)】が挟まっている。