スタッフ/【坂口博信】

Last-modified: 2023-11-12 (日) 16:11:08

FFシリーズを産み、育てた親。(by ここの管理人)
愛称は【髭】


概要

茨城県日立市生まれ。
FFシリーズにはプロデューサー・ディレクターなどで10-2まで関与している(12ではスペシャルサンクス)。
スクウェアの黄金期の中心的存在。FF以外の多くのゲームでもその名が見られる。
日本はもちろんだが海外での評価がぶっ飛んで高く、SFC時代は「出せば当たる」ことから『ヒットメーカー』の異名で呼ばれた。
自分の娘の名前を特に関連性もないパラサイト・イヴの主人公につけるなど、
スクウェアスタッフの公私混同を最初に始めた人かもしれない。
良くも悪くも旧スクウェアの歩みを体現している人。
現在は退社し、ミストウォーカーの社長を務めている。

  • 登場人物の名の由来が関係者なんて他の会社でも珍しい事じゃないけどね。
    たとえば初代ポケモンのサトシやシゲルとか。
  • あれは別に………幾つかあるデフォルトネームの中に入れただけだから特に問題なかろう。

>自分の娘の名前を特に関連性もないパラサイト・イヴの主人公につけるなど、
パラサイト・イヴが発売された1998年に、アヤのトレードマークである黒いドレスを着せ、
M92を握らせた幼い娘の写真をゲーム誌に載せたことがあり、読者の度肝を抜かせた。


映画版FFの監督でもある。
上記のパラサイト・イヴの件ではないが、映画の主人公のアキ
坂口氏のお母様の名前を一文字とって訓読みしたものだとか。


FF4の開発室にも登場している。
話しかけると『……しよか…』と意味深なセリフを吐く。
ドット絵は何故かオレンジ色のチョコボである。


FFを発売するまではめっきりゲームは売れず、
「これが売れなかったらゲーム制作辞める」の意志の元に作られたのが
『ファイナルファンタジー』という名を付けられたゲームである。
それが好評を博し現在の発展に至るわけだが、
本人は映画FFの失敗以降本当にFF制作に係わっていない。

  • 実を言うと未だ映画事業に関しては諦めていない。
    またチャンスがあればやりたいと思っているらしく、その時を虎視眈々と狙い続けている。
    映画FFは実際は坂口博信一人の問題ではなく、あくまで責任者が坂口博信だったから責任をとって退社した。そもそも映画を一人がやりたいからといっても、作れるはずがない。
  • 過去、ゲーム紙に掲載された漫画形式でのインタビューでは「ゲームは映画には絶対かないません。だからゲームの良さで勝負しなければいけないんですね」と語っていた。
    それからすれば自己矛盾ではあるが、できないと思うからこそやってみたいと考えてしまうのはクリエイターのサガだろうか。
    • これについてはライバルRPGの立役者として有名だった某漫画雑誌の元鬼編集長のオッサンに初期の頃から散々ダメだしされまくってたことも影響してるんだろう。
      やれストーリーがダメだなんだと散々文句言われてストーリー重視の方向性に舵切ったIVから変わってたし。
    • あの当時(FF3)のゲーム機の性能にも関わらず映画を仮想敵にしている時点で映画に対して相当な思い入れがあることが伺えるわけで、逆に映画に対するコンプレックスが露わになっている発言のように思えるのだが。

6~7への移行時にフル3Dポリゴンにして綺麗なムービーを挟んだり、11からオンラインに力を注いだりと、
他のゲームへかなり影響を与えたりしている。
(※FF11はエバークエスト系の規模のオンラインゲームを初めて「国産で」作り、以降日本のオンラインゲーム市場は驚異的な速度で拡大していくが、オンラインゲーム及びサービス形態のはしりはSEGAのファンタシースターオンライン)


スクウェアから退社してしまった為、今となっては叶わぬ夢となってしまったが、
96~97年当時、FF7以後のFFシリーズを映画を超える作品にするという欲望があった模様。

  • 7以降全て映画化の話はソース知らないからわからんけどPS作品である7・8・9を
    PS2でリメイクする計画があったってのは聞いたことある。こっちも坂口氏の発言かは分からんが。
  • 「ネオファイナルファンタジー計画(仮)」だっけか。 8が発売した頃のファミ通で読んだ記憶がある。

彼にとってのファンタジーとは、スタッフ全員のあらゆるアイデアが渾然一体となったものが、
ひとつの「幻想」イコール「ファンタジー」として完結しているだけのことらしく、また、
「剣と魔法」「銃とバイク」を相いれないものとして両極に配置しているという感覚自体がないとのこと。


全くの余談だが、スクウェアの副社長時代に株式会社アリカの三原一郎氏(元スクウェア社員)のつてで、
ゲーメストに連載されていたアリカの広告マンガ『そんなんARIKA!?』にゲスト出演したことがあり、
「人を褒めるのが苦手で、みんな(とくにアメリカ人に)よく言われる」などと自ら語っていた。
また、三原氏いわく「あなたが十数年かけて築きあげたものが二秒でなくなる話を知ってる」とのこと。
具体的な内容は語られていないが、坂口氏も「三原は嫌いだけどおどされてるから仲良くしてる」らしい。
氏の過去に一体何があったのだろうか…

  • ファミ通とかのインタで作ったゲームについて質問されたときは
    結構スタッフを褒めてるんだけどね、面と向かって褒めるのが下手とか?
    • ファミ通に連載されていた漫画「ドキばぐ」では、作者に向かって「ちゃんとした漫画描けよ」とすごみ、さらに「ファミ通の漫画家は前向きな漫画を描くように!」と言っていた。
      この漫画では「FF7で壱番魔晄炉にたどりつけない」といった作者の異常なゲーム下手さや、ファミ通編集長(当時)の浜村弘一を特に意味もなく殺してみたり、といったネタが多かったためだろうか。
    • ミストウォーカーの社長になった後もSSランクの作曲家(植松)とイラストレーター(天野)と共に登場した。
      自社のゲームのDL特典として魚人を付けるようだ。

彼は少なくともFF製作においては
『今の自分たちの持てる力全てを以って製作し新しいFFを作るときはまたゼロからやりなおす』
という心情の元製作していたらしい。コンピやファブラなどナンバリング派生が目立つ最近だが
彼がスクウェアを去りFF製作から退いたことでFFは一つの転換期を迎えたからと言っていいだろう。

  • しかし、彼がFF製作から退いたことでFFじゃないという意見があり、賛否両論。
    • 何をもってFFの定義とするかについては議論が平行線を辿ることが多く、なにかと荒れやすいので注意。
    • 髭曰く「『FF』っていうのは何でもありの自由な世界」らしい。
      また野村によれば、彼が入社した時に髭から
      「『FF』はオモチャ箱だから、なんでもありなんだ」と言われたとのこと。
      • この言葉を受けてか野村は「『キングダムハーツ』はオモチャ箱だから、なんでもありだ」とキンハスタッフに発言したらしい。

ゲームのシナリオにも当然関わっているのだが、
「人は死んでも魂や精神体は別の形で残る」というタイプのシナリオというか、
作中で「死」が重要なテーマとなっていることが多いと思う。
(FF3あたりから見られるキャラが死後も力を貸してくれる、という展開など)

  • あと地球と生物が関係し合い環境を作り上げていること(ガイア理論)もね
    コンピ7にその要素が薄いのは氏が製作に関わってないからなのかも。

FF3の製作中に母親を火事で亡くしている。
そのためか、以降氏が関わるFFにおいて火事関連のイベントが多い。

  • 次のFF4の序盤にミストの村がボムの指輪で火の海になり、幼いリディアが母親を亡くす。坂口はどういう意図でこのイベントを入れたのだろう?
  • FF4ではミスト村の火災 FF5ではムーアの大森林の火災 FF6ではサマサ民家の火事 FF7ではニブルヘイム炎上 FF9ではタンタラスの墜落炎上 FF10ではアルベドホームの襲撃火災
    RPGの演出として火事・火災はけして珍しくはないが、確かにこれは多いと言えるかもしれない
  • あと、FF9にはアレクサンドリア襲撃もある。まあ、火事や炎上自体悲劇としてオーソドックスではあるのだが。
  • 氏がスクウェアを離れてから制作した『ASH -ARCHAIC SEALED HEAT-』というゲームは、「炎」そのものがストーリーの主軸になっていた。劇中に出てくる炎は焼き尽くした生命を新しい姿で蘇らせる力があり、坂口色が濃く出ている。
  • 思えば、『クロノ・トリガー』にもラルバ村の焼き討ちイベントが存在する。

テレビ番組「スーパーテレビ情報最前線」の2001年2月12日の放送回である
「激震!TVゲーム業界 1兆円産業の舞台裏」では、当時のホノルルスタジオと坂口氏が取材されていた。
番組中で坂口氏は「エアリスの死」のようなキャラクターの生々しい死を表現する理由について
自身がFF3の開発中に母親を火事で亡くした経験がきっかけであり

「もし、そういう悲しみの状況にいる人が接してくれたら
直接慰められたりすることよりもはるかに、
救うというのはちょっと失礼だけど
何か救いみたいなものがちょっとでも生まれるんじゃないかな
という気持ちもありますよね」

と、語っていた。
ちなみに、番組のナレーションによれば「アヤちゃんはお母さんの生まれ変わり」と坂口氏は言っていたらしい。


退社の発表は2001/02/08であり、理由はFF10発売延期による経営悪化。
当時はFF映画の公開前であり、映画の失敗が理由というのは間違い。

  • 赤字の原因は、PSからPS2への移行期だったので研究・開発費がかさんだこと、PlayOnlineでオンライン事業に乗り出すため多額の投資をしたこと、FF9以外にパッとしたゲームが発売されなかったこと、そのFF9もDQ7とのバッティングで売り上げを落としたことなど様々。まあ開発のトップとして責任をとったのでしょう。
  • 一応言っておくと映画と無関係というわけでもないぞ。映画の制作は96年後半頃から始まってその間延々制作費を食い続けたわけだから投資としてもあまり健全とは言えない。ここまでだったら使っていいという予算感はもうちょっとちゃんとしとかなきゃいけなかった。

【名言・珍言集】
【しよか・・・】
【ものすごく松野の事を愛してまして】
【今度のファイナルファンタジーは……】

スクエニ退職後

2004年にゲーム制作会社「ミストウォーカー」を設立。
ゲーム開発において鳥山明や井上雄彦や重松清など豪華かつ実力派の面々と積極的に組み、
2006年にブルードラゴン、2007年にロストオデッセイなどを手掛けた。


FF映画の汚名はブルドラ・ロスオデの出来の良さで名誉挽回。
…だったのだが、DSではビミョーに残念な作品を連発。
氏としては、ハイエンド機での大作製作の方が得意なのかもしれない。

その後、2011年には任天堂との共同制作した新作RPG「THE LAST STORY」を発表。
FFを想起させるそのタイトルには「これで最後の作品になるかも」という覚悟が込められており、
音楽担当に植松氏を起用、ロゴからもFFっぽさを感じさせ、坂口時代のFFファンから高い期待がよせられた。

以降ミストウォーカーはスマートフォン向けのゲームを制作している。


スクエニを辞めた現在でも北瀬氏とは一緒に呑みに行ったりFF13を貰ったりと交流はあるようだ。
(ミストウォーカーのHPの日記)


最近ではツイッターをやり始めその中のゲームには長いオープニングはいらないという発言があり、
彼のゲームに対する認識も徐々に変わりつつあるようだ。

  • 最新作「テラバトル」ではテキストのみでシナリオが進行する簡素なつくりになっている。
    同作では、植松氏も関わっており、最近では米作りを行い地元のテレビに取り上げられた。
  • 時田氏とのやりとりでは「FFの焼き直しはもういい加減やめたら?」と発言している。
    • しかし、氏のスクウェア退職後の作品もFFに近いゲーム性の物が多いので、何とも・・・。
      • その発言は『何でもかんでも作品名にFFって名前をつけるの辞めろよ』って意味のものね。
        TwitterのIDはauuo(あううお)であるが、坂口氏がゲームで名前を入力する際に「あいうえ」や「ああああ」だと芸がないということから「あううお」をよく使うというところから。

2015年にGDC 2015の第15回ゲームデベロッパーズチョイスアワーズで生涯功績賞を受賞した(参考)。


現在はニコ生や動画投稿を行なっているが危ないネタも多い。特にヤバいネタはボイチェンで話している。

  • Dのマークの意味を聞かれて「ワ○ノダ」と言うなど

オンラインゲームに手を出すと、廃プレイをしてしまう為に手を出さない様にしているという話をしていたが、
遂に2021年にFF14に手を出し、語っていた通り、常軌を逸した廃プレイ(1日あたりのプレイ時間の長さと進行速度)で、
普通にプレイすると軽く500時間はかかる現在実装されているストーリーのラスト(パッチ5.5)まで、1ヶ月とちょっとで至った。