セリフ/【オレだって……オレの手だって……汚れちまってる……】

Last-modified: 2020-06-11 (木) 11:00:52

FF7

コレルプリズンダインが自殺した後に呟くバレットの台詞。


バレット「・・・ダイン・・・おまえなのか?」
ダイン「なつかしい声だな・・・」
ダインは足を引きずりながらバレットに近づく。
ダイン「忘れようにも忘れられない声だ・・・」
バレット「いつか会えると信じていた・・・。オレと同じ手術を受けどこかで生きていると・・・。聞いてくれダイン、おまえに・・・」
ダインはバレットに向かって銃を撃つ。
ダイン「声が・・・聞こえるんだ」
バレット「・・・?」
ダイン「聞こえるんだよ、エレノアの声が。おねがいだから・・・バレットをうらまないでってさ。だから、あんたを追っかけるのはやめといた・・・。」
バレット「・・・自分の愚かさは知っている。許してくれとは言わない。でもよ・・・こんなところで何をしてるんだ?関係ない人間を殺してどうなる?なぜだ?」
ダイン「・・・なぜ!?理由を聞いてどうする!?それで殺された人間はなっとくするのか?神羅の言い分を聞けばコレル村の人間は了解するのか!?理由なんてどうでもいい!与えられるのは銃弾と不条理・・・。残されるのは絶望と無の世界・・・。それだけだ!!」
バレット「・・・」
ダイン「それでも聞きたいか?・・・なら教えてやろう。俺はな、壊してしまいたいんだよ。この街の人間を。この街のすべてを。この世界のすべてを!この世界にはもう何もない。コレル村、エレノア・・・マリン・・・。」
バレット「マリンは・・・マリンは生きている。」
ダイン「・・・?」
バレット「あのあと、オレは村にもどった。もう逃げられない・・・そう思った。だからせめて、最後はミーナのそばにいたいと思った。そこであの子を・・・おまえの娘、マリンを見つけた。」
ダイン「・・・」
バレット「マリンはミッドガルにいるんだ。一緒に会いに行こう、な?」
ダイン「そうか・・・生きているのか・・・。わかったよ、バレット。やはりおまえと戦わなくてはならないな。」
バレット「なんだと!?」
ダイン「エレノアが1人でさみしがってる。マリンも連れて行ってやらないとな。」
バレット「ダイン・・・正気か!?」
ダイン「マリンだって母さんに会いたがってるだろ?」
バレット「やめろ、ダイン!オレはここで死ぬわけにはいかねえんだ!」
ダイン「そうかい。俺はあの日から命はすててるぜ。」
バレット「やめてくれ!おまえとはやりたくねえ!」
クラウド「バレット!」
バレット「クラウド、手を出すな!これは、オレの問題だ!!」

ダインと戦闘。

ダイン「来るな!!」
<ダイン、足を引きずらせながら壁によりかかる>
ダイン「……俺はあの時 片腕と……いっしょに」
   「かけがえのないものを失った…… どこで……くいちがっちまったのかな……」
バレット「ダイン……わからねえよ。」
    「オレたち……こういうやりかたでしか決着をつけられなかったのか?」
ダイン「言ったはずだ……俺は……壊してしまいたかったんだよ……」
   「何もかも…… このくるった世界も……俺自身も……」
バレット「マリンは! マリンはどうなるんだ!」
ダイン「……考えてみろ……バレット……あのときマリンはいくつだった……?」
   「いまさら……いまさら俺が出ていったところであの子には……わかるはずもない……」
   「それにな……バレット……」
   「マリンを抱いてやるには俺の手は……少々汚れすぎちまったのさ……」
バレット「……」
ダイン「バレット…」
<ダイン、ペンダントをバレットに投げわたす>
ダイン「そのペンダントをマリンに… エレ…ノアの…… 女房の……かたみ……」
バレット「わかった……」
ダイン「……そうか……マリンが……もう……4つ…か……」
<ダイン、足を引きずらせながら、がけへ向かう>
ダイン「バレット……マリンを…………泣かせる…な…よ……」
バレット「ダイン……?」
    「ダイン!」
<ダイン、両手を広げ、背中からそのままがけ下へ落ちる>
バレット「ダイーーーン!!」
<バレット、ひざをつく>
バレット「……ダイン。おまえと同じなんだ……」
    「オレだって……オレの手だって……汚れちまってる……」
    「うおぉぉーーーー!!!」
<バレット、絶叫する>


上記の台詞は、バレットとダインの一騎打ちが終わった直後のもの。
ダインは、妻の形見のペンダントとともに娘のマリンを託し、
バンザイクリフのごとく崖に飛び込み、果てる。


恐らくは、故郷を神羅に破壊されたことで神羅に対する復讐心を抱き、
それに突き動かされる形でアバランチのリーダーとして活動してきたが、
それが結果として罪のない大勢の人々の命を奪い、
更に共に戦ってきた仲間も失ったことを、「オレの手だって汚れちまってる」という言葉で譬(たと)えたのだろう。
前者は後により決定的な指摘を受けるまで自覚していたかどうかは分からないが、
少なくとも後者に関しては無念さもあったのだろう。