セリフ/【その懐かしさとナミネの思い出――お前にとって真実はどちらだ?】

Last-modified: 2023-07-25 (火) 12:57:45

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ヴィクセンの台詞。
具体的な内容は、ソラに対して「見ず知らずのトワイライトタウンから感じる懐かしさ」と「捏造されたナミネに関する思い出」のどちらを信じるのか、というもの。


忘却の城にてナミネに記憶を塗り替えられ、偽りの記憶に翻弄され始めていたソラ。
そんなソラに対して、ヴィクセンが作り出して手渡したトワイライトタウンのカードは「ソラの心の裏の記憶(=ロクサスの記憶)のカード」であった。ソラはトワイライトタウンを一切知らないものの、ソラの心は自然と街に懐かしさを覚えていた。
そこに出現したヴィクセンが、唐突にこの問いをソラに投げかける。
ソラはこの時点でナミネに植えつけられた偽りの記憶に支配されつつあり、迷わず後者が真実、心が感じたことはでたらめだと言い張る。
ヴィクセンは、心で感じることを否定し偽りの記憶を信じ込んでしまうソラを嘲笑って「価値がない存在だ」とソラを始末にかかったのであった。

  • とはいってもこの時点ではトワイライトタウンに直接関わっているのはまだソラが知る由もない「ロクサス」の方であり、あくまでも「ソラ」本人はトワイライトタウンを知らないため、結局のところどちらもソラにとっては真実ではないと言えるだろう。
    • しかしソラは今まで他者との繋がりを感じ、それを感じる自分の心を信じていたからこそそれはソラの力になっていた。その心すら否定したということは、ヴィクセンの言う通りソラはだいぶ危うい状態にあったと思われる。

忘却の城にソラを招き入れたXIII機関の計画の全容は「ナミネを利用してソラの記憶を改竄し、機関の手駒にする」というものであった。
しかしヴィクセンの発言は「ナミネの記憶など偽りだ」と示唆しているも同義、この計画を台無しにしてしまう恐れのある「絶対に言ってはいけない言葉」であり、これを言ってしまったことによってヴィクセンは機関を裏切ったと断定され、アクセルじゃあな先輩されることになる。


ちなみにその後、ソラは引き続き忘却の城を攻略。ナミネと出会い、偽りの記憶について真相を知ることになる。
しかしソラはナミネを咎めることは一切せず「心ではナミネに笑っていて欲しいと思っている」と言い切り彼女を許した。その後もナミネを助けたいと心に感じるがまま、強い想いで忘却の城を突き進みマールーシャを撃破することになる。
「心を信じなければ心を捨てたも同じこと」とヴィクセンにされた指摘が、計らずもアドバイスとなったのであった。


ソラの「記憶に従うか」「心に従うか」という選択はCOMのストーリーにおける重要なターニングポイントなのだが、グーフィードナルドが言ったように「単にソラは女の子に優しいだけ」で片付けてしまうと重要もへったくれもない。

  • あるいは記憶ではなく心を信じるというのは、そういう理屈に沿わない、傍から見ればありふれていてくだらないことに過ぎないのかもしれない。