鈴木郁洋捕手の別称。
2000年のシドニー五輪にて野球日本代表に選ばれた際、星野仙一(当時の中日監督)に「シドニー」と命名された。
経歴
鈴木は1997年ドラフト4位で中日に入団。中日→近鉄→オリックスの3球団を経て2012年引退。以降は同球団でコーチを務めた(~2020年)。
整った顔立ちと捕手らしからぬ細身のスタイルおよび俊足がセールスポイント。キャリアの大半を控え捕手として過ごした*1が、巧みなリードに定評があり投手陣からの信頼は厚い。一方で致命的な貧打*2が弱点であった。
「シドニー」関連のエピソード
- 2010年4月21日に4安打6打点を記録した際、日付の語呂合わせで同日がシドニーの日として呼ばれた。
- コーチ最終年(2020年)のオリックスには鈴木姓が4人(優・康平(K-鈴木)選手および郁洋・昂平コーチ)所属していたため、識別のため郁洋をシドニーと呼ぶ書き込みが見られた。
日高・鈴木論争
2010年は例年通り控え捕手としてシーズンイン。投手陣が振るわず敗戦した際に、岡田彰布監督は投手でなく正捕手の日高剛のリードを批判。4月23日に日高を二軍降格させ、鈴木を正捕手に抜擢する。降格に納得のいかない日高ファンの反発から「日高と鈴木、どちらのリードがマシか」が語られ始める。
- 誰がリードしても打たれるんだから打てる日高がいいに決まってる
- もう日高のリードは見たくない
- イケメンだからシドニー
等の激しい論争が起こるも決着は付かず。両者のスタメン時のチーム勝率は日高の場合がやや高かった(下表)。
翌2011年は鈴木が打率2割超えの「強打者(当社比)」に成長。一方の日高は二軍でも打率1割と「打てないし守れない」選手と化し、鈴木に軍配が上がった。
成績比較
2010年
選手名 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | スタメン捕手時の勝敗 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
勝 | 負 | 勝率 | |||||
日高 | 79(53) | 0.279 | 6 | 24 | 29 | 24 | .547 |
鈴木 | 86(65) | 0.156 | 1 | 12 | 29 | 33 | .468 |
2011年
選手名 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | スタメン捕手時の勝敗 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
勝 | 負 | 勝率 | |||||
日高 | 26(1) | 0.068 | 0 | 2 | 0 | 1 | .000 |
鈴木 | 89(39) | 0.204 | 0 | 7 | 19 | 18 | .514 |
()内はスタメン捕手としての出場数