判定に不服を申し立てられた審判(団)が、不服を申し立てたチームに不利な判定を下して報復すること。リクエストにより判定が覆ると起こりやすい。
「ストライク判定等で相手に有利な判定をする」「後のリクエストで誤審をする」等があげられる。
代表例
2018年6月22日のオリックスバファローズ対福岡ソフトバンクホークス戦(ほっともっとフィールド神戸)での誤審騒動では、中村晃が放った打球がリクエストによりファールがホームランに覆ったことが決勝点となりオリックスは敗戦。更に試合後、責任審判で2塁塁審の佐々木昌信が「あれは誤審だった」と認めた事により重大問題に発展した為、なんJで大荒れとなった。
そして誤審の理由が考察され、リクエスト成功率が高いと定評のあるオリックス・福良淳一監督に対する報復判定という説が生まれた。
参考数値(6/17までの12球団リクエスト成功率)
オリ 57%(14-8)
中日 46%(13-6)
千葉 38%(24-10)
西武 38%(13-5)
福岡 36%(14-5)
広島 33%(12-4)
横浜 33%(15-5)
楽天 33%(21-7)
ハム 28%(18-5)
阪神 25%(12-3)
東京 25%(16-4)
巨人 19%(16-3)
その後
この件は福良監督だけでなくオリックス長村球団本部長や湊球団社長も大激怒。球団室でビデオを確認した上で、試合後福良監督らが審判団に怒鳴り込み審判室で確認した結果、件のVTRを確認して誤審が発覚・確定すると言う異例の結末となった。翌日に仲野和男パ・リーグ統括と、友寄正人審判長がオリックスに謝罪する事態に発展した*1。誤審を減らすために導入した制度で勝敗に直結する誤審を引き起こしてしまったため、制度の意義的に疑問を抱かれる意味でも報復の代償は非常に大きかったようである。
審判団のお詫び判定
2018年8月12日のオリックス・バファローズ対千葉ロッテマリーンズの試合で、10回裏、オリックス・中島宏之の打席でレフト前にヒットを打ち2塁走者の小田裕也が本塁に突入した際、リプレイ映像ではベースタッチ出来ていなかったように見えたが、そのままリクエスト後もセーフ判定でオリックスのサヨナラ勝ちとなった。
ロッテ・井口資仁監督は試合終了後もかなり不満そうな顔をしていたが、福良監督のように審判室に殴り込みには行かず、なんJではSB戦の誤審のお詫び(しわ寄せ)でセーフになったと話題になった。
海外の報復判定
2023年3月10日(現地時間)、アメリカ大学野球(NCAA)ディビジョン1のミシシッピバレー州立大対ニューオーリンズ戦(マエストリ・フィールド)では、3-7で迎えた9回表2アウトの場面で、1-1の場面から投じられた低めの際どい球をストライク判定されたことに打席に立つミシシッピバレー州立大の選手がオーバーに不服を示す。すると次に投げられた球は外に大きく逸れるものだったが球審がこれをストライク判定し見逃し三振でゲーム終了。打者の猛抗議を無視して球審はその場を去った。
この判定には「不服を示されたことに対して私怨で報復判定をしたのではないか」など実況やSNSでも批判が続出するなど現地で物議を醸し、リーグの運営元であるサウスランド・カンファレンス(SLC)が「球審の行為はマニュアルの内容に違反していると判断し、SLCの試合を無期限出場停止とする」と声明を出すまでに至った。