仮想サーバ WindowsServer 2003R2
KVM仮想化サーバゲストOS環境にWindowsServer2003R2をインストールする。
目的
KVMでの仮想化によりゲストOSとしてWindowsServerを稼動させる。
構築条件
構築機器
- 東芝ノートPC(Satellite K30)上のKVMゲストOSで構築
メモリ:2GB
HDD :40GB
仮想環境で割り当て実施
作成環境
OS | CentOS 5.6 64bit版 |
※動作CPUがIntel VT(インテルCPU)またはAMD-V(AMDCPU)をサポートしていること。
インテルのどのCPUがサポートしているかは以下URLにて確認
http://www.pc-koubou.jp/info/win7_vt.php
サーバ作成条件
ホストOS | サーバIP | 10.107.16.100/24 |
サーバMAC | 00:1C:7E:7B:E3:B7 | |
ホスト名 | hogehogeServer | |
user | hogehoge | |
userpasswd | hogehogepass | |
ゲストOS | サーバIP | 10.107.16.102/24 |
ホスト名 | KVMWinsv2003r2 | |
user | hogehoge | |
userpasswd | hogehogepass |
手順記入ルール
- コマンド行頭記号で 「$」はユーザ権限 「#」はスーパーユーザー権限 を表示
- コマンドが長くなる場合は、行末に「\」を記述し複数行に記述。
前準備
- KVM/bridge接続 実施
ゲストOS作成
※WindowsServer2003R2のインストールCD-ROMを指定してゲストOSインストールを実施する。
Windowsインストール画面
- 「セットアップの開始」→「Enter」を押下
- 「マイクロソフト ソフトウェア使用許諾契約書」→内容一読後「F8」を押下
- 「キーボードの種類」→「半角/全角キー」を押下 ※日本語キーボード使用の場合
- 「以下のキーボードが選択されました」→内容確認後「Y」を押下
- 「パーティション」で、C:20GB割り当て後「Enter」押下 ※Cドライブに20GB割り当て時
- 「フォーマット」で「NTFSシステムを利用してパーティションをフォーマット」選択後「Enter」押下
※再起動
GUIインストール画面
- 「地域と言語のオプション」→「次へ」を押下
- 「ソフトウェアの個人用設定」→名前・組織名記入後「次へ」を押下
- 「プロダクトキー」→入力後「次へ」を押下
- 「ライセンスモード」で使用モード選択後「次へ」を押下
※「接続デバイス数または接続ユーザー数」:全端末分のライセンスを購入している場合
「同時使用ユーザ数」:ライセンス購入してない場合、「5」 - コンピュータ名とAdministratorのパスワードを設定後「次へ」を押下
- 「日付と時刻の設定」→日時確認後「次へ」を押下
- 「ネットワークの設定」→「標準設定」を選択後「次へ」を押下
- 「ワークグループまたはドメイン名」→ワークグループまたはドメイン設定後「次へ」を押下
※再起動
ログイン画面
- ログイン後「セキュリティ」画面→ないよう設定後「完了」を押下
- 「サーバの役割」画面→そのまま消す
- IPアドレス設定
- Dドライブ作成
VNC設定
※Windows標準のリモートアクセスが使えない環境でリモート管理を行う場合VNCを利用する
サーバのリモート管理を可能とするため「VNC」をインストールする。
- VNCの入手
本家VNCは開発停止となっているが、派生VNCが多数出ている。今回社内使用でライセンス的に問題がないRealVNCを使用する。
http://real-vnc-personal.softonic.jp/
http://www.realvnc.com/products/download.html
- 手順に従いインストールする。
IIS設定
★以下のようにディレクトリを設定
d:\inetpub --+- web ←通常のHTMLデータを格納 +- aspx ←asp.netツールを格納 +- ftp ←ftpアクセスデータを格納
IISインストール
- WindowsServer2003R2のCD-ROMをセット
- 「スタート」→「コントロールパネル」→「プログラムの追加と削除」・・「プログラム追加と削除」画面
- 左側にある「Windowsコンポーネントの追加と削除」をクリック
- 「Windowsコンポーネント」で「アプリケーションサーバ」をチェック
- 「詳細」をクリックし以下項目にチェックを入れる
・ASP.NET
・アプリケーションサーバコンソール
・インターネットインフォメーションサービス(IIS)
・ネットワーク COM+ アクセスの有効化
- 「OK」→「次へ」
※インストール開始 - 「完了」
IIS設定
- 「スタート」→「管理ツール」→「インターネットインフォメーションサービス(IIS)マネージャ」
- 「WEBサイト」フォルダを右クリック→新規作成→WEBサイト ※「WEBサイトの作成ウィザード」画面立ち上げ
- 「次へ」→「WEBサイトの説明」で「web」と入力後「次へ」
- 「IPアドレスとポートの設定」でそのまま「次へ」
- 「WEBサイトホームディレクトリ」でホームディレクトリ指定し「次へ」 ※D:\Inetpub\web を指定
- 「WEBサイトのアクセス許可」でそのまま「次へ」
- 「完了」
- 「web」フォルダを右クリック→「プロパティ」→「ドキュメント」→「規定のコンテンツページを有効にする」で
「index.html」を追加
確認データ作成
- 「WEBサイトホームディレクトリ」(D:\Inetpub\TEST)に 「index.html」を作成
<html> <head> <title>テストページ</title> </head> <body> 初めてのホームページです。 </body> </html>
- 「規定のWebサイト」フォルダ→右クリック→「停止」
- 「TEST」フォルダ→右クリック→「開始」
確認
- 以下アドレスにアクセス
※「初めてのホームページです。」と表示されること。
ASP.net設定
.netFrameworkのダウンロード
以下サイトから.netframework3.5および4.0をダウンロード
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/netframework/default
ファイル名
dotnetfx35a.exe
dotNetFx40_Full_x86_x64.exe
dotNetFx40LP_Full_x86ja.exe
.netFrameworkインストール
上記のファイル順にインストール
- 再起動
IIS設定
- 「スタート」→「管理ツール」→「インターネットインフォメーションサービス(IIS)マネージャ」
- 「Webサイト」→「web」フォルダを右クリック→新規作成→仮想ディレクトリ ※「仮想ディレクトリの作成ウィザード」画面立ち上げ
- 「次へ」→「仮想ディレクトリのアイリアス」で「aspx」と入力後「次へ」
- 「Webサイトのコンテンツのディレクトリ」でaspxのディレクトリ指定し「次へ」 ※D:\Inetpub\aspx を指定
- 「仮想ディレクトリのアクセス許可」で「読み取り」「ASPなどのスクリプトを実行する」をチェックし「次へ」
- 「完了」をクリック
- 「aspx」フォルダを右クリック→「プロパティ」→「ドキュメント」→「規定のコンテンツページを有効にする」で
「index.aspx」を追加
アクセス権付与
- 実行権限付与
「スタート」→「管理ツール」→「IISマネージャ」・・IISマネージャの画面表示
WEBサイトの「aspx」を右クリック→「プロパティ」→「仮想ディレクトリ」
→「実行アクセス許可」を「スクリプトのみ」に変更
確認データ作成
- サンプル作成
D:\Inetpub\aspx\index.aspx
<%@ page language="C#" %> <html> <body> ただ今の時刻は<%= DateTime.Now.ToString() %>です。 </body> </html>
動作確認
「ただ今の時刻は2011/02/22 15:40:52です。 」と表示されること
SQLServerの設定
ライセンス不要である「SQL Server 2008 R2 Express」をインストールする。
ファイルダウンロード
- Windows Installer 4.5 Redistributable - 日本語
WindowsServer2003-KB942288-v4-x86.exe
- Windows Server 2003 用 Windows PowerShell 1.0 インストールパッケージ(ローカライズ版)
WindowsServer2003-KB926140-v5-x86-JPN.exe
- Microsoft SQL Server2008 R2 RTM - Express with Advanced Services
SQLEXPRADV_x86_JPN.exe
アカウント作成
「スタート」→「管理ツール」→「コンピュータの管理」
「コンピュータの管理」が表示されたら「ローカルユーザとグループ」配下の「ユーザ」を右クリック
「新しいユーザ」を選択
★今回は以下のとおりユーザを作成
ユーザ名 | sqlserver |
パスワード | sqlpass |
ログオン時パスワード変更 | チェックをはずす |
パスワード無制限 | チェックを入れる |
インストール
- 上記の順番でインストール
- 「SQLEXPRADV_x86_JPN.exe」インストール時
→「サーバ構成」画面のアカウント名に作成したsqlユーザ名を設定
確認
「スタート」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」
以下コマンド入力
sqlcmd -E -S localhost\SQLExpress
以下表示が出ればOK
1>
「exit」終了
FTPServerの設定
VisualStudio等で作成したツールをServerにアップするためFTPサーバをインストールする。
FTPサーバのインストール
- 「スタート」→「コントロールパネル」→「プログラムの追加と削除」
- 左側の「コンポーネントの追加と削除」をクリック
- 「Windowsコンポーネントウィザード」で「アプリケーションサーバ」→「詳細」→
「インターネットインフォメーションサービス(IIS)」→「詳細」→「FTPサービス」→「OK」を実施 - WindowsServer2003のCD-ROMをセットして「次へ」をクリック
※インストール実行
FTPアクセスフォルダ設定
- 「スタート」→「管理ツール」→「インターネットインフォメーションサービス(IIS)マネージャ」
- 「FTPサイト」び「規定のFTPサイト」を右クリック→「停止」
- 「FTPサイト」フォルダを右クリック→新規作成→FTPサイト ※「FTPサイトの作成ウィザード」画面立ち上げ
- 「次へ」→「FTPBサイトの説明」で「ftp」と入力後「次へ」
- 「IPアドレスとポートの設定」でそのまま「次へ」
- 「FTPユーザの分離」でそのまま「次へ」
- 「FTPサイトのホームディレクトリ」でホームディレクトリ指定し「次へ」 ※D:\Inetpub\ftp を指定
- 「FTPサイト アクセス許可」で「読み込み」「書き込み」をチェックし「次へ」
※終了
遭遇したトラブル
作成したindex.htmlが表示できない
問題:
http://10.107.16.102/でアクセスしてもindex.htmlが表示されない
原因:
「TEST」フォルダを右クリック→「プロパティ」→「ドキュメント」→「規定のコンテンツページを有効にする」で「index.html」を追加し忘れ
作成したsample.aspxが表示できない
問題:
http://10.107.16.102/sample.aspxでアクセスしても何も表示されない
原因:
「TEST」フォルダの「実行アクセス許可」を「スクリプトのみ」に変更し忘れ
SQLサーバがインストールできない
問題:
SQLサーバインストール時「システム最小要件」が失敗となってインストールできない
原因:
以下の原因あり
原因1:OSのバージョンが合わない。特にWndows2003使用時はSP2が適用される必要有り
原因2:CPUの性能が低い
・ノートPC使用時はBIOSを確認し、ローパワーモードになってないことを確認
・マルチコアCPU時はホストOSのCPU数=実CPUコア数とすること
謝辞
テキスト作成にあたり、以下サイトを参考にさせて頂きました。ありがとうございます。
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc708435(WS.10).aspx
http://www.ken3.org/asp/iis-win2003server.html
http://awoni.net/fc/sql-server-2008-express
http://www.dbonline.jp/sqlserverinstall/install/index2.html
http://www5.ocn.ne.jp/~m-shin/windows/windows-user-add.html
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/6ws081sa(v=vs.80).aspx