ラビム

Last-modified: 2018-01-30 (火) 23:30:06

【名前】ラビム(L'Abîme)
【性別】男
【年齢】?
【容姿】
後部に流した白髪と同色の笠状の口髭をもつ老人。
人種的には西洋系と見えるが、肌はまるで透けるように異常に白く、それでいて質感は人工物のように無機的でもある。
外見年齢の割にはピンと立った姿勢の良さと細身な全身を黒いタキシードで包んだ背恰好は紳士的な印象を見る者に与えずにはおかない。
だがその一方で、年波に揉まれた老人特有の弱々しさと小柄な体躯だけでは説明がつかぬような名状に難い虚無感をも漂わせている。
【性格】
無個性かつ無意味というのが本人談。
自分自身について関心がない反面外界や他人のことについて語りたがる傾向が強く、そして自分以外について語るときは最も感情豊かになる。
そして自分自身の確固たる信念や目的を持たず、外部的な変化に従容であり、したがって如何なる不条理なことが起きようともまるで動じることがない。
【能力等】
彼は基本的には人間でありながら、その肉体的な要素が通常の人間よりも大幅に欠落している。
備わっているのは現世に存在を保つための最低限の肉体性と、人間の本質的な部分たる霊魂のみ。
いわば半分人間で半分幽霊のような存在(すなわち半人半霊)である。
それゆえ足音は非常に軽く、静かな状況にあっても普通の人間にとっては余程耳を澄まさない限り無に等しいほどである。
体重はゼロではないが限りなくゼロに近い軽さである。が、ある程度物理法則を無視しているため宙に浮くこともなく地面に接している(ように見える)。
五感は普通の人間同様存在する。だが肉体を維持するために食物を摂取する必要がない関係上、味覚だけはほとんど死んだも同然である。
攻撃を受けても肉体的損傷はないが、その代わり"存在の基盤"でもいうべきものが危うくなるため、本人としても普通の人間並みに怪我は避ける。
【概要】
生者であるとも死者であるともつかぬ謎の老紳士。
来歴は不明。否、それを問うことに意味などない、と云うのが適切か。敢えて説明を試みるならば、"どこからともなく現れた"、という形容が最も相応しいだろう。
行く先々で人々の行動や交わりを観察しては、時には自ら人に話しかけてその体験を語って聞かせたりもする。
自らを"ラビム<L'Abîme>"(「深淵」の意)と称し、空虚な自己を満たすべき現世の体験を貪欲なまでに追求する。