ヴァーチ

Last-modified: 2018-02-13 (火) 21:21:19

◆◇◆◇◆◇◆◇伝書鳩による文書◆◇◆◇◆◇◆◇

【名前】ノベンヴァー・ゲオルギエヴィチ・ソローキン 愛称はヴァーチ
【性別】♂
【年齢】27歳
【容姿】ガスマスクを、頭の斜め上に載せるようにして填(は)めている。現代チックなお面の装着方法のようだ。所ジョージ的サングラスとも言えよう。
無くても支所はない。

覗く面持ちは、眺めるような虚銀の瞳。実存銀色のセミロンゲ。
〝Ⅴ次元ブルーズダーク〟──腹に、縦一文字に、臍を中点として、17.4cmのジッパーが迸っている。
【性格】モンスター的。解体を望む。曖昧なものが曖昧であることを許しがち。
エアレーゲン・オブジェクト
  興 奮 対 象   は  肉機械=とりわけ愚かな生命体。

Lハーモニー([百分率数値]%)
M[状態を表す名詞]       のふたつが口ぐせ。

心の内底では、生命体を一緒くたに「肉機械」と呼称する。たまに外部にボロんと大失禁してしまう。口が勝手に喋るんだから、そうまでいったら、仕方がない。

【能力】
AOIZIRO=ENNTOROPIー
     〝青い脂〟
血の代わりに、青い脂が通っている。毛細も含めた全血管が、合成生体金属でできた管に置き換えられている。
熱力学的に、ゼロエントロピー物質。今のところは、後述する獣を呼び出す能力でしかない。
  
【戦闘方法】
ヴィクトル・ペレーヴィン
  絞殺獣   を飼っている。
性によれば深奥に子宮があるかもしれない腹の箇所に、縦一文字に迸るジッパー──繋ぎあう金属片の共喰いによって鎖(とざ)されている。
それこそが〝Ⅴ次元ブルーズダーク〟。そこは熱量の変動が一切生じない空間。
ジッパーを開け、青黒い光の空間を剥き出しにし、直接、素手をつっこみ、出産介護のように、引っ張りだすことで──

顕現する。
肉感的に、胎動するように、青い脂身を幾分か剥き出しにして、至る所に黒が迸って、獣なのだ。犬に近しいが、青い獣だ。二足歩行可能。
攻撃手段は、牙と爪と、パンチと、キック。格闘全般はこなせる。
獣は、この世界における中の中くらいに、強い。

【備考】
スプラッティド・ノーザン
  北極戦争    冷戦時代、北極のスーサイド・エリアで静かに執り行われた、両手でピッタリ数えきれる
澄み渡る雪上には、精鋭兵の音もなくひった糞がところどころに点在し、さぞ気持ちよかっただろう──その数十倍もの死体が、吹雪に晒されていた。
地獄を目の当たりにしている。氷獄だ。コキュートスだ。
それでも、虚銀の瞳は、"未来"を一心に見つめていた。

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◇◆◇親愛なるお前の元同僚より。
お前がこれを読み終えたとき、俺はもう生きてはいないだろう
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