城ヶ崎 廸久

Last-modified: 2017-08-28 (月) 21:49:04

【名前】城ヶ崎 廸久(じょうがさき みちひさ)
【性別】男
【年齢】26歳
【容姿】
深淵を湛えたような漆黒の髪で、長く真っ直ぐ伸びた前髪の合間からは血が煮え滾るような赤黒い瞳が覗く。時にサングラスをかけることもある。
端正な顔立ちながら、鋭い眼差し、喪服じみた薄墨の布地の上の長い漆黒のライダースコート、同色のズボン、革靴と、全体的な酷薄さや仄暗さといった印象が勝るであろう。
一部欠損した銀のロザリオをはじめ銀製の装飾を所々に身に着け、それがまた背徳的な雰囲気を醸し出している。
左腕だけ服が破れ半袖になっており、悪魔化した腕が露出している。
長身も相まって全体的にはスマートな体型に見えるが、その実、身体はしっかりと鍛え上げられている。
【性格】
冷静沈着で、激情を剥き出しにすることが少ない。
が、鋭く目つきを光らせたり、口許を歪めたりするところに内なる魔性の片鱗が垣間見えることはある。
利己的かつ冷徹で、時に残虐な所業も厭わず、悲劇的な自己の運命に見出した"美"に酔いしれる、ナルシストな一面もある――というのは過去の話であり、今は随分と丸くなり、人(特に女性)のために世話を焼くこともある。
いたずらに悲劇を強調することもなくなり、むしろ悲劇にどう抗うかという英雄の在り方を模索している。
ただし女性好きなのは昔から。以前はティーンエイジャーの年頃の女の子が最も好みだったらしいが、最近になって大人の女性にも好みがシフトしつつあるらしい。
【能力等】
・『Les Fleurs du Mal』
『魔塵』(まじん)・『魔泥』(までい)・『魔嵐』(まらん)・『魔焔』(まえん)の四大元素を操る悪魔の魔術。
それぞれ、一般的な魔術でいう土・水・風・火に相当する。
四大属性に魔的モチーフが加わったことでより攻撃的な傾向を有するが、反面癒しや守りには不向きである。
基盤となる魔術理論如何で多大な応用力を発揮する反面、器用貧乏で単独の属性ではそれぞれの属性の専門家には及ばない。

・『大魔砲剣=翳夜』(だいまほうけん=かぐや)
大剣と大砲が一つになったような形状の魔術武器。刃渡り1.4m、全長2.0mにも及ぶ。
片刃で、峰の部分には太い砲身が走り、柄頭の部分は排熱・排気口になっている。
その外見に似合わず、"通常の"重量と威力は一般的な剣に毛が生えた程度である。
カラーリングは全体的に黒と灰が基調。紫色のラインが全体で複雑に絡み合い、術の制御式の役割を果たし、魔力を籠めたときに光り輝く。
材質は、さる伝説の金属が"堕落"し変化した魔金属。頑丈であると同時に魔力の伝導効率を上昇させている。
必要になったときにだけ魔術により手元に召喚する。
魔力を籠めることにより『翳夜』内に含まれる四大元素の量を操作でき、量を増加させればそれぞれ以下のような効果がある。
『魔塵』:重量を大剣に相応しいレベルに増し、破壊力を増大させる。また命中したものに圧力を加える重力弾を発射。
『魔泥』:衰弱効果のある毒を刃や泥の弾丸に仕込む。但し毒の効果は30秒ほどで消滅する。
『魔嵐』:刀身に黒い風を纏わせ、複雑な傷を負わせる斬撃が可能に。また、排気口から黒い風を発し推進力にする。
『魔焔』:対象を鋭く"焼き斬る"斬撃が可能に。また、黒い火炎弾を発射。

・『アスモデウスの腕』
悪魔化した左腕。黒く、血管のような赤いラインが走り、常に不気味に脈打っている。
人間の皮膚よりも頑丈で、ある程度の攻撃を受け止めることが可能。
魔術の威力を司る部位であり、ここが損傷すれば術の威力が低下してしまう。

【概要】
衝合世界への漂流者の一人。元々は、一見現代風であるが裏社会では魔術師達が抗争を繰り広げる世界に居た。
一緒に漂流してきた妹が『ギルド』という組織の実験の影響で意識を失い、妹の意識を取り戻すべく兄廸久は衝合世界でその方法を探っていた。彼はその目的を達するためならいかなる手段をも辞さぬ態度だった。
だが広く豊かな世界をまわっている内に人との交流も増え、それに伴い責任感も醸成され、いくらか利他的にもなっていった。
そうしているうちにいつしか妹のための英雄ではなく、皆とまではいかなくとも少なくとも自分の知っている範囲の人間(特に女性)にとっての英雄たることを漠然と心がけるようになった。
そして見れば見るほど穏やかに眠っている妹の表情を見るにつれ、いつしか妹を急激な手段で無理に覚醒させることへの疑問も生じてきた。
世界の融合という事態にあたって彼はある種の"悲劇"を予感し、それに抗う者としての英雄を演じてみようと思い立つのだった。