漫画・アニメ「進撃の巨人」
CV:藤田咲
第104期生で、クリスタの恋人。他のメンバーとは距離を置いており、辛辣かつ批判的で、無関心な雰囲気を保っている。クリスタが訓練兵団で10位に入れるよう、訓練中は自分の能力を抑えていたことが強く示唆されている。巨人にウトガルド城を襲撃された際、ユミルはチンパンジーのような5メートルの巨人に変身する。体格は小さいが、そのスピードと爪と歯で大型巨人を何体も倒すことができる。
作中より以前、ユミルはマーレに住む名もなきエルディア人の孤児で、カルト教団の指導者に選ばれ、王家の末裔として宗教的儀式を執り行っていた。ユミル・フリッツにちなんでユミルという名を与えられ、カルト教団のメンバーから崇拝されながら安穏とした生活を送っていた。後にマーレ人の治安部隊が教団を取り締まると、無実の罪を着せられ、無垢の巨人としてパラディ島への流刑を言い渡された。ユミルは60年もの間、心を持たない巨人のままであったが(その体験をユミルは後に「終わりのない悪夢」と語っている)、ある日、10代のマーレ人戦士4人が潜入しているところに偶然遭遇し、そのうちの1人、マルセル・ガリアードを貪り食った。それにより人間の姿に戻ることができた彼女は、この第二の人生を自分だけに正直に生きることを決意した。後に訓練兵団に入り、クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)と親しくなり、かわいがるようになる。入隊前に教会関係者がクリスタの正体について話しているのを耳にしたユミルは、偽名を名乗っていた過去を共有していることから、彼女とのつながりを感じている。彼女はクリスタが「偽りの身分」で生きていることを公然と叱りつけ、自分を傷つけた者たちに復讐する唯一の方法は、誇りを持って本当の人生を生きることだと告げる。
その後、エレンとともにマルセルの死の目撃者であるライナーとベルトルトに捕らえられたユミルは、友人の巨人の力を奪った自分が殺されることを予期し、罪悪感をあらわにする。彼女は、クリスタを救出することを条件に、マーレのもとに連れ戻されることを快諾する。しかし、エレン奪還作戦の最中、クリスタから「自分のためだけに生きる」「ユミルがそばにいれば何も怖くない」と言われ、ユミルは心を入れ替える。クリスタをマーレに引き渡したくないユミルは、クリスタを置き去りにしてベルトルトとライナーを巨人の群れから救出し、巨人とともにマーレの元へ戻れば間違いなく命を落とすことになるにもかかわらず。クリスタが女王になってしばらくして、ユミルは彼女に手紙を送る。その手紙には、自分の死が迫っていること、おそらく他の戦士が巨人に変身し、盗んだ力を手に入れるために彼女を食べるであろうことが書かれている。彼女は、避けられない死にもかかわらず、クリスタと結婚できなかったこと以外は後悔していないと述べている。このことは後に、兄マルセルの顎の巨人の力を取り戻したポルコ・ガリアードによって言及される。