(物理)

Last-modified: 2024-03-21 (木) 17:52:09

登録日:2019/04/06 Sat 14:29:41
更新日:2024-03-21 (木) 17:52:09
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Tag: (物理) ことわざ(物理) ツッコんだら負け 慣用句(物理) 日本語(物理) 物理 物理(物理) 物理学(物理) 物理属性(物理) 物理的な項目 突っこんだら負け 超能力(物理) 魔法(物理) 魔法の言葉(物理)




「行っけー! グレェェ――トザッパァァァ――ッ!!」
『投げるなと言っているだろうに!!』
――『魔法使いと黒猫のウィズ?』より
リルム・ロロット & 魔杖エターナル・ロア



(物理)とは、物理である

▽目次(物理)

概要(物理)

インターネットスラングの一種。

ここで用いられている「物理」とは、いわゆる物理属性?から派生したフレーズであり、何かしらの言葉のすぐ後に(物理)とつけることによって、その属性・現象を何でもかんでも物理的なものに変えてしまう
まさに魔法(物理)の言葉である。

アニオタ的に言えば、物理属性を持たない言葉に物理属性を与える?といったところか。
何!物理属性を持たない言葉に、物理属性を与えるだと!?

到底物理とは何の関係もない、物理的な現象とは思えない言葉に付加して本来の意味合いを破壊・逆転させ、そのギャップで楽しむ等、言葉遊びのネタとしてしばしば用いられる。

また、創作の世界においても、魔法が主流な世界やファンタジー色が強い世界において大仰な名前つけといて結局は物理的な攻撃・魔法だったり、それどころか魔法使いなのに魔法を使わないで攻撃したり……といった本項を地で行くようなキャラクター設定や描写が稀によくある ?

分類(物理)

これらの使い方は主に3つに大別されるが、上記のようなネタ性が高いことから、
そのどれもがギャグ描写だったりギャグ漫画だったりといった人を笑わせたい局面で使われることが多い。

1.能力・行動(物理)

概要の項にも書いたが、物理=肉体的な攻撃を表す言葉でもある。
そのため魔法的・超常的な言葉本来なら攻撃的でない平和的な言葉に(物理)をつけて物理的な攻撃が含まれることを示唆する。
完全に物理とは真逆の方向性を持つ言葉が物理化するため、そのギャップは相当なものである。

例)
◆魔法(物理)
超能力?(物理)
◆特殊能力 (物理)
おい、ちゃんと使えよ?
ちなみにメガテンや世界樹の迷宮など、「物理属性の魔法*1」は作品によってはふつうに存在している。
また『魔法つかいプリキュア!?』は魔法つかいの女の子が魔法で身体能力を上げて闘うという少々ひねった設定であり(一応魔法と呼べる技は存在するが)、
魔法少女リリカルなのは?』シリーズでは「ベルカ式」等近接系魔術師が多数存在している。
『マッシュル-MASHLE-』では完全にファンタジー(未確認)扱いされている。

意外な気もするが魔法使い(「魔法も使える戦士」ではない)が肉弾戦も強いのは古くからあるネタで、
江戸時代に書かれた馬琴の『椿説弓張月』はラスボスの曚雲という妖僧がここまでは妖術らしい技(遠方を映したり、魔物を召喚したりなど)を使っていたのに、
最終決戦では金砕棒(いわゆる「鬼の金棒」)を振り回して主人公の為朝たちと戦う展開になっていた。

◆麻酔(物理)
◆眠らせる(物理)
◆目覚まし(物理)
精神分析?(物理)
◆除霊(物理)
対応する専門的技能を持っていなくとも、結構何とかなるものである。
失敗しても泣かない。

◆説得(物理)
交渉(物理)?
お話(物理)?
◆対話(物理)
◆商談(物理)

ネゴシエイションに値しない相手は、こうするまでさ!?

語尾に物理とつくだけであら不思議。肉体言語でもって力づくでねじ伏せる物騒な言葉に早変わり
ようするに説得とは名ばかりの脅迫である。
そういえば「棍棒外交」なんて言葉があったな……

説得に関しては、よくRPGやSRPGで戦闘になってセリフイベントが発生した際、味方が相手を説得する内容だと、プレイヤー達から(物理)だと思われることがある。

ちなみにここにえっちぃ属性をつけたい場合は(意味深)が使われる。

◆証拠隠滅(物理)
記憶消去(物理)?
恥ずかしい出来事が生じた時に、当の本人が顔を真っ赤にしながら試みるもの。
大抵は目撃者の頭部に衝撃を与えようとするが、大人しめなら上記の説得(物理)等で代用し、逆に思い詰めたら目撃者を「いないいない(物理)」しようと…(怖)。

女子力(物理)?

ならばアタシの女子力を込めた渾身の一撃をぉぉぉ!

本来は「女性らしい能力」という言葉だが、戦闘力か何か?のようなバロメーター的アトモスフィアを感じる素敵な言葉に。
周囲の男共よりよっぽど?らしい言動をしていたり、男顔負けの怪力?で強引になにかをねじ伏せてしまえたり。
「主人公の男をお姫様抱っこで抱き上げる」なんて微笑ましくも気恥ずかしい業あたりは定番であろう。
そんな、どんな事でも力づくで解決していく漢女(オトメ)たちに贈られる称号でもある。
また、子供を何人も育て上げている様な肝っ玉母さんなんかも、由緒ある女子力(物理)持ちなのかもしれない。正に「母は強し」。母の愛は偉大である。

現実で使うのは性差別に当たる可能性があるのでやめようね!

頭脳戦(物理)

お互い頭をぶつけ、倒れた方が負けという戦闘ルール。
頭蓋骨の強度と脳の耐衝撃力がカギ。だから頭脳戦であることには間違いはない。

「もっと頭を使え!」と言われて頭突きをするのはお約束。サッカーでヘディングをしたパターンもある。
更なる高等戦術として、『うる星やつら?』の竜之介が用いた「(校長の)光る頭?で相手の目をくらませてから頭突きをかます」というものも。

にょわー(物理)?
バーニングラブ(物理)?

ただし?深海棲艦提督?は逝く
女子力と似たようなものだが、いろんな意味で破壊力が強い二次元キャラクターの口癖や掛け声、必殺技に使われる。
バーニング・ラヴなロボットアニメ?でも「愛の心にて悪しき空間を断つ」って言ってたので仕方ないね。
金剛パンチ(艦これ)?も参照のこと。

パンチ(物理)?
キック(物理)
普通じゃねーか!
上記のような逆転現象を逆手に取り、もともと物理的な言葉につけて相手のツッコミを誘う。
漫才なんかでもよくつかわれる手法を取り入れたもの。

2.文字通り(物理)

ことわざや慣用表現を物理的に再現したパターン。いわゆる「文字通り」とほぼ同じである。
「ことわざ」なので現実の人間が行うことは不可能なものもある……
が、広い創作の世界ともなると、文字通り自分の腕を千切って「手を貸す」ような事ができてしまえる輩も少なくない。

例)
◆手を貸す(物理)
◆胸を貸す(物理)
◆顔を貸す(物理)
◆腹を割って話す(物理)
◆目ん玉が飛び出る(物理)
◆首を長くして待つ(物理)
アンドロイドロボット?なら問題なく出来そうではある。ちなみにのび太?*2アラレちゃん?*3ぷにる?は本当にやった。
ちなみに「手を貸す」は英語でも「Give me a hand!」が「(私を)手伝って」という意味なので、字義通りでもニュアンスでも見事に一致。
結果、あるアシモフ作品*4で「ロボットに『Give me a hand!』と言う→ロボットが腕を抜いて渡す」というシャレありきの場面が、日本語訳でも「手を貸せ!」でそのままで成立という奇跡が起きた。
マスク(映画)?トイ・ストーリー?といった洋物作品でも「手を貸す(物理)」があるのはこれが原因。

◆浮付く(物理)
ウキウキしてついつい物理的に浮いてしまった場合に用いられる。
この人?は和解したのちに実践してくれる。
能力的にはこの人?か。
らんま1/2?での「気」概念なんかもこの範疇に入るだろうか。短気短気短気。

◆燃えてきた(物理)
◆体が重い(物理)
◆冷たい(物理)
それぞれ「興奮して体が熱くなってきた」「体調が悪くて動けない」「無関心」な場合に用いられる比喩的な言葉だが、
ギャグ漫画などではよく「本当に燃えている」「背中に何かが乗っていて実際に重くなっている」「冷たい(体温的意味で)」というような形で用いられる。
「この場面は〇〇作品の燃えるシーン(物理)」という感想の場合、燃え展開という意味合いに加えて、実際に燃えてるシーン?である場合も。
ちなみにドラえもんのひみつ道具にはこれを本当に具現化する「具象化鏡」なんてのがあり、のび太は「嫉妬の炎」に焼かれ「胸が張り裂けそうな苦しみ」で死ぬところだった。

◆膝に爆弾を抱える(物理)
本来は膝の故障に関するスラング?であり、「爆弾」のページでもそう解説されている。
さすがに本物の爆弾を抱えている訳ではない。

…はずなのだが、膝頭に衝撃集中爆弾(実物)をセットしている仮面ライダー?は実在する…。

◆炎上(物理)
ネットスラングの一種で、ある話題や問題提起から批判・非難の殺到や混乱が生じて大荒れする?こと。
(物理)とつく場合は実際に炎が立ち上り大火事になってしまうことを指す。
ネット社会の現代ではスラングの意味の方が先に思いつく人も多いだろう。
不注意から火災を起こしたためにネット上でも炎上するという可能性はある。
ちなみに、「ネット炎上」とネットまで含めた単語で話題になった内容が「ネット炎上(物理)」だった作品も存在する。

◆爪が甘い(物理)
◆癪に触る(物理)
◆体に触る(物理)
慣用句自体の誤用である
それぞれ実際は「詰めが甘い」「癪に/体に障る」だが、それぞれ「つめ」「さわる」の同音異義語として
「爪」「触る」にわざと(あるいは勘違いで)改変したうえで物理的な行為を行っているように見せている。

つめが甘かったわね…
この鉄の爪甘くないよ~

???「お体に触りますよ…」

◆〇〇が走る(物理)
┗虫唾┓
 ┏┗  三

┗衝撃┓
 ┏┗  三

┗戦慄┓
 ┏┗  三

瞬間的に感覚や感情が起こることを「走る」と表現することから、謎のキャラクターが疾走していく
ニコニコ動画のコメントなど、文章が右から左へ流れることとの相性の良さからしばしば見かける表現である。
悪寒やら閃きやら劇震やら、バリエーションは非常に多い。
また、キャラクターの名前とかけたギャグ(例:「センリツ」という名前のキャラクターが走っているときなど)としても用いられる。

┗あと一歩┓
  ┏┗   三  (武)(賢)<ああ゛ッ!

「走る」表現ではないが、柴田亜美のドラクエ4コマネタである「あと一歩が逃げていく」もこの亜種といえるだろう。

◆神ゲー(物理)
神ゲーとは「私が作るゲームの事だ!!」?

…もとい、神ゲーとは、素晴らしく完成度が高く「まさに神のごときクオリティ」であることを指す。
しかし伝承や小説、各種サブカルがそうであるようにゲームにもそのものを題材にしたものが存在し、そういった意味で「神ゲー」と呼ばれることもある。
アクトレイザー?」や「大神?」など、二重の意味で「神ゲー」と呼ばれる作品も多い。

また洋ゲー?の世界では、「ポピュラス」に代表される「プレイヤーが神となり世界をいじっていく」タイプのシミュレーションゲームを「God game」と呼ぶ事がある。
明確に「神」と呼称されずとも、世界を俯瞰する視点からプレイするゲームであればこのジャンルに含まれるようだが、曖昧な括りであるため明文化しにくいジャンルでもある。
ミニスケープ(箱庭)系ゲームなどとの境も微妙に曖昧で、上述したゴッドゲームの代表格「ポピュラス」もジャンル的にはこの二つの複合とされる。

◆クソゲー(物理)
通常「クソゲー」と言えば「プレイヤーにマイナスの感情を起こさせるゲーム」という意味だが、
排泄物?を題材にしていたり、モチーフとして多用されていたりするゲームという意味で使われる事もある。
エロゲにおける、『STARLESS?』等のスカトロ?ものが代表格であろう。
全年齢向け作品では、最も露骨な例である『トイレキッズ?』をはじめに、
桃太郎電鉄シリーズ』のうんちカード系列の有用性が高い作品、『モンスターハンターシリーズ』のこやし玉?の利用価値が高い作品あたりがこちらの意味でのクソゲーといえる。

ハートキャッチ(物理)?
◆骨抜きにする(物理)
もはやモータルコンバット?プレデター?の域である。
もちろんハートキャッチな女子アニメ?は関係ないし、関係あってはならない。
ハートキャッチ(R-18)

◆振り回される(物理)
もしかして:回転して突撃する蒼い槍兵?

◆壁に耳あり(物理)
一番上の言葉と同じ、現実だったらR18G確定のやばい言葉。
だが、これを実践した奴等のせいで…?
ネタ要素が多い(物理)がつく言葉の中でもトップクラスに重い珍しい言葉。
なお、有名な都市伝説として「『医大生が解剖実習の際に壁に耳あり(物理)*5』をやって退学になった」というものがある。

◆マルチコアCPU?(物理)
CPUの性能を上げる方法の一つに、CPUの回路を複数搭載する「マルチコア化」がある。
…だが、この項目に挙げている時点で嫌な予感がした方もいるだろう、つまりそういうことである。
「CPUのシリコンチップ一枚に回路を複数書き込む」のではなく、シリコンチップを複数枚パッケージに封入して「マルチコアCPU」と言い張った製品がいくつか登場している。

3.物理(物理)

高校・大学等の授業の一環として行われる科目…すなわち物理学のこと。
「属性としての物理」と「科学としての物理」を掛け合わせたダジャレのようなものである。
上記二つに比べて用いられることはほとんどないが、たまにふっと出てくる事も。
あと、芸術方面が発展してきた弊害でたびたび名前被りが発生する様にもなったため、混同を避ける目的でつけられる事もある。下記の例で言えば、「相対性理論」という音楽バンドが存在する。

例)
ベクトル(物理)?
◆エントロピー(物理)
◆超音波(物理)
相対性理論(物理)
次元(物理)?
バルス?(物理)
ん!? 間違ったかな……?
※正しくはルスである


余談

上記の様に殆どがネットスラングであったり、創作方面の言葉なのだが、
現実方面ではネットスラングとして流行する前どころか、インターネットが始まる以前から存在する概念だったりする。
同音異義語である性質上、基本的にジョークというか皮肉めいたネーミングばかりだが。

◆マスターキー
一般に言われるマスターキーは、ホテルやマンション等の多数の部屋がある施設で、
利用者が持つ個別の?とは別に、管理者が普段の清掃・管理や非常用に全ての部屋を開けられる様に作られている鍵のこと。

なのだが、ドアや窓を破壊する目的で用いられる以下の様な道具も「マスターキー」と称される。
つまり、障害物は全部ブッ壊してどんな部屋でも開けてしまうからマスターキー(物理)というわけである。

○アサルトライフルの下部にマウントされるショットガン、およびソウドオフショットガンの様な小型の散弾銃
○消防・防災用の

特にレミントンM870のアンダーバレル版はそれ自体に愛称として「マスターキー」と名付けられている。

パースエイダー
こちらも銃器の俗称。
意訳するならば「説得する者」で、要するに交渉事で首を縦に振らない相手にコイツを突きつけて説得(物理)する訳である。
また、銃に限らず「脅して言う事を聞かせるために使う武器」全般を指すスラングでもある。そういう意味では小説『羅生門?』で下人が「言わぬと、これだぞよ」と抜き放った刀あたりも「パースエイダー」と言える。
アニヲタ的にはライトノベルキノの旅?』において銃器全般が正式にこう呼ばれているのが特徴的だろう。
同作では状況を戦闘行為で解決する事を指して「説得」と称するシーンもあり、まさしくこの項目における「説得(物理)」を地で行く用法と言える。

◆ピースメーカー
有名な6連発リボルバー銃である、コルトSAA(コルト・シングルアクションアーミー)の愛称。
アメリカ開拓時代に現地住民であるインディアンへの武力制圧に使われた銃。
平和を創り出す(物理)。というとんでもない皮肉。*6

ちなみに戦略爆撃機のB36にも同様にピースメーカーの愛称がある。

アニメ『機動戦士ガンダムSEED?』においても、同様の意味合いで名付けられたピースメーカー隊という攻撃部隊が組織されている。こちらはなんと敵性国家に対する核ミサイル攻撃部隊である。それも10発や20発ではきかない規模の攻撃を何度も行えるほどの。

◆ピースキーパー
こちらは何かというとICBM。つまり、大陸間弾道ミサイルである。
「何かあったときにはいつでもヤバイ爆弾を撃ち込めるんだよ?」という、いわゆる抑止力であることを皮肉ったものであろう。
平和維持(ピースキーパー)(物理) って物騒すぎるだろ。

え?なんか乱暴だって?
いいえ。
力(物理)を奪えば争いは起きないのである。




追記(物理)修正(物理)お願いします。


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*1 厳密にいえば、世界樹の迷宮は5以外は錬金術だが
*2 ママに「手を貸して」をひみつ道具のくっつけられる予備の腕を渡した。
*3 あかねの提案で変装して入れ替わった際に不良に「顔貸せや」と言われて頭を外して差し出した。
*4 『裸の太陽(The Naked Sun)』
*5 検体から切り離した耳を壁にくっつける悪ふざけ・もしくは解剖実習で錯乱したため適性ナシと判断されて
*6 実際には銃の口径バリエーションの区別のために付けられていた名前のようだが、それでも人を撃つために作られた銃につける名前ではないだろう…。