ポケットモンスター 遥かなる青い空

Last-modified: 2024-03-26 (火) 00:39:36

登録日:2023/01/12 Thu 00:50:26
更新日:2024-03-26 (火) 00:39:36
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いつもの、特別な一日


『ポケットモンスター 遥かなる青い空』とは、アニメ『ポケットモンスター』(新無印編?)の特別編及び番外編として2022年12月23日に放送されたアニメ。

◆概要

新無印編の最終回?からシリーズ最終章『ポケットモンスター めざせポケモンマスター?』の間に放送された。

脚本は新無印編のシリーズコンストラクションを勤めた米村正二が担当しているが、監督やストーリーの原案は湯山邦彦が担当するなど、新無印編とはスタッフが一部交替している。
キャラクターデザインも一石小百合が登板するなど、『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!?』に参加した面子でもあり、キャラクターデザインも同作の作画で描かれる。
本作のナレーションについては、かつて本編シリーズのナレーションを担当していた石塚運昇?氏の生前のライブラリ音声を用いる形になっている。

ストーリーは、アニメ本編とは繋がっていないパラレルワールドにおけるサトシの旅の1日を描いた物語。
その為、基本的なキャラの人物描写などはいつも通りだが、本編とは明確に異なる設定も描かれている。
デザインの都合から『キミにきめた!』の後日談を描いた世界観とも解釈できるが、ラストにてエンテイの情報が出ているため、そちらと繋がっていると見るにも曖昧な部分がある。

本作の物語においては「ただそこにあるだけで幸せだった」という「あたりまえ」についてがテーマの一つと考えられる。
メタ的に見ると、放送開始直前にサトシが主人公を務めるアニメシリーズの終了が告知されており、25年以上も国民的アニメとして放送をしていた作品が終わる……という現実を含めて考えると意味深にも思えてくるテーマだろう。

◆あらすじ

ポケモンマスターを目指してバトル&ゲットな修行の旅を続けている少年・サトシとその相棒のピカチュウ。
川で出会ったレンという少年とのバトルを終えた後、父親と会うという母・ハナコとトナリタウンで会う約束を交わす。

しかし、その道中でピカチュウがどこかに姿を消してしまった!
ピカチュウを探すサトシだったが、ピカチュウの行方を知っていると語る不思議な少年・ハルトと出会い、彼からピカチュウはロケット団に攫われていたことを知る…。

この出来事からサトシとピカチュウの冒険の日々における、とある1つの出会いを描いた「特別な1日」の物語が始まる。

◆登場人物

  • サトシ?
    CV:松本梨香?
    ポケモンマスターを目指して旅するお馴染みの主人公……だが、TV本編とは異なるパラレルワールドの人物。
    『キミにきめた!』と同様の無印時代の服をベースにした服装と『サン&ムーン』のデザイン要素を入れた帽子を着用している。

    川で元気に泳ぎ回った末に遭遇したギャラドスのハイドロポンプを空中にジャンプして躱すなど、パラレルと言ってもスーパーマサラ人?っぷりは健在。
    父親との再会を控えているという母のハナコの話を聞いてトナリタウンで合流する約束をしていたが、その道中でロケット団にピカチュウを攫われたことを機に「特別な1日」を体験することになる。

    本作終盤では遂に帽子が無印時代の物になる。但し、帽子の出自が異なるので本作が本編とは完全に異なる世界線であることを示しているとも言える。
  • ピカチュウ
    CV;大谷育江?
    世界一有名な電気鼠。厳密に言えば本編とは異なる世界の存在だが、戦闘力は変わらず健在でレンのカイリキーを相手に勝利を収めている。
    カイリキーとのバトル後に遭遇した野生のピカチュウの群れと交流する場面も。
  • ハルト
    CV:関根有咲
    サトシがトナリタウンの道中で出会った不思議な雰囲気の少年。
    ピカチュウとはぐれたサトシの前に現れて原因であるロケット団の元へと誘導し、そのことを機にサトシと交流を深める。
    ポケモンは大好きだが触った事が無いと語る。また、サトシとの握手や食事を避けたり、ふとサトシが目を離すと姿を見せなくなるなど妙な素振りも見せるが…?
真相

実はサトシとピカチュウにしか見えていない霊的な存在。
幼い頃から森に遊びに来て多くのポケモンと戯れており、ポケモントレーナーになって多くのゲットとバトルを夢見るも、サトシと出会う1年前に病死していた。
サトシがサエとソウにハルトの帽子を渡した後に再び姿を見せ、サトシと手を合わせてピカチュウに触れると、波導が発動したような不思議な空間でポケモンの温かみを感じながら消えていった……。

  • ムサシ?
  • コジロウ?
  • ニャース?
  • ソーナンス?
    CV:林原めぐみ(ムサシ)、三木眞一郎?(コジロウ)、犬山イヌコ(ニャース)、うえだゆうじ?(ソーナンス)
    説明不要のいつものトリオ。こちらの世界でもサトシと面識がある様でピカチュウを追う日々を送っているが、食糧事情は困窮している。
    サトシの寝込みを狙って電気対策を施したカプセルにピカチュウを入れて誘拐するが、
    追ってきたサトシを相手にいつもの名乗りをしている間にカプセルの鍵を奪われてピカチュウを解放されてしまい、いつもの如く吹き飛ばされるというオチをかました。
    その後も懲りずにサトシを尾行する中で空腹を嘆いていたが、最後はハナコから作りすぎたコロッケのお恵みを受けた。
  • ハナコ?
    CV:豊島まさみ
    サトシのママ。トナリタウンで夫と久々に会うとの事でサトシとも合流する約束を立てた。
    小説版?では夫への愛情は冷めきっているが、本作では夫婦仲は良好であることがうかがえる。
    トナリタウンでサトシと合流した時には既に夫とは別れており、新しい帽子を渡すと同時にポケモンセンター?の厨房を借りてサトシの好物のコロッケを大量に調理した。
  • サエ
  • ソウ
    CV:岡村明美(サエ)、井上悟(ソウ)
    ハルトが「きのみがたくさん茂っている」として紹介した場所にあるアトリエにいた夫婦。
    ソウは不愛想だが根は悪い人物ではない模様。画家のようで空の絵を大量に書いており、ハルトはその中の一枚を気に入っていた。
    サエはソウとは対照的に社交的な女性。サトシを見た際に一瞬不思議と動揺した様子を見せるが、きのみを取る手伝いやパンを渡すなどその親切心にサトシも感心していた。
真相

マンキーから帽子を取り返したサトシが奇妙な行動を見せるハルトを追いかけると、夫婦のいるアトリエに戻ってきてしまう。
散歩に行こうとしていたサエは何故か戻ってきたサトシを見ると散歩に誘おうとするが、彼の持っていた帽子とハルトの名前を聞いて大きく取り乱してしまう。
実はサエとソウはハルトの両親でもあり、故人であるはずの息子を知るサトシに生前の事情を話す。
街で仕事に出ているサエと森の中のアトリエで仕事をするソウはすれ違いをすることも多かったが、珍しく3人で出かけた際に見た青空を描いた絵がハルトの気に入った絵だったのだ。
サトシと別れた後、ソウは空のみではなくハルトの好きだった森やポケモンも描こうと決意するのだった。

  • レン
    CV:美波わかな
    川で泳いでいたサトシが水中で出会った少年。手持ちポケモンは「はかいこうせん」を覚えているカイリキー?
    ギャラドス?との遭遇を経た後にサトシとポケモンバトルをするが敗れ、夕方頃にサトシと別れて去っていった。
  • マンキー?
    CV:光部樹、永井真理子、観世智顕
    ハルトが父親に貰った帽子を奪ったポケモン。因みに本作の世界のサトシもマンキーに帽子を奪われた経験があるらしい。
    サトシはハルトから帽子奪取の依頼を受けるも、帽子を焦がす危険性からピカチュウは使えないとして単独でマンキーに交渉を試み、追いかけっこが始まる。
    イワーク?を巻き込んだバトルの末に気に入っていた帽子をサトシに取られたマンキーは号泣するが、代わりに彼の帽子を渡されるとそれを気に入り、ご機嫌そうに仲間の元へと帰っていった。
  • サトシのパパ
    トレーナーになるための旅に出てからマサラタウンに帰っていないとされるサトシのパパ。存在について触れられるのは『劇場版ポケットモンスター ココ?』以来。
    ハナコと会ったものの、「緊急事態が起きた」とおう理由でサトシが到着する前に去って行った事から、どういう存在なのかは結局、視聴者に示される事は無かった……*1

◆余談

  • 放送前に『ポケモン』公式Twitterから本作のビジュアルイラストが公開されたが、イラスト中の放送日の記載が「12月23月」と誤字になっていたことがネタにされた。
    ビジュアル公開から5日後に訂正の発表があり、修正版のビジュアルも用意された。
  • 本作は予告の時点では「当初はサトシの父親について本格的に描かれるのではないか?」や「ハルトはサトシの父親などの何かしらのサトシの血縁者なのではないか?」といった予想も出ていた。

  • 本作でサトシが帽子を変えて本編シリーズの同じ姿になった事については「『キミにきめた!』から続いたパラレルワールド設定のサトシの物語がもう描かれないことを示している」と「本編のサトシが降板して以降も、機会があれば本作の世界観をベースにしたサトシが主役を務める単発の作品が出せるように備えた」といった様々な説が出ている。




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*1 そもそもある程度サトシのパパに触れているのは本作、『ココ』、小説版だが、どの作品も本編シリーズとはパラレルワールドという状況であり、まず「本編の世界線でのサトシの父親」に殆ど言及されていない状況だが……。