忍者ハットリくん

Last-modified: 2024-04-11 (木) 19:24:18

登録日:2021-08-22 (日) 14:02:26
更新日:2024-04-11 (木) 19:24:18
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忍者ハットリカンゾウ、ただいま参上!
♪山を飛び 谷を越え ぼくらの町へ やってきた ハットリくんが やってきた

忍者ハットリくんは、藤子不二雄A原作の漫画作品。
本項では派生作品についても扱う。

【概要でござるの巻】

ごく普通の小学生ケンイチくんの家にやってきたハットリくん兄弟やライバルのケムマキ達が巻き起こす騒動を描いた日常ギャグ作品。
忍者が「~でござる」「ニンニン」と口にするイメージを作り上げたのはこの作品の功績と言える。

原作は漫画雑誌『少年』で連載され、しかし雑誌の消滅により打ち切りになった第1作と、『コロコロコミック』などで連載された続編「新忍者ハットリくん」の2作がある。
現在は電子版が「藤子不二雄Aデジタルセレクション」として配信中。

最初のメディアミックスは1966年。第1作をベースにしたモノクロ実写ドラマとして始まる。
翌年、新キャラの忍者怪獣ジッポウを加えた続編『忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ』が放送。
この時のハットリくんはお面であり、ものすごく恐い。

そして1981年からテレビアニメ版が放送開始。制作はおなじみシンエイ動画。話数は延べ694話+スペシャル8話。
当初は月曜から金曜まで1話10分の帯番組と、時間帯移動となった『ドラえもん』の後番組として日曜朝9時30分に放送。
1983年3月から月曜夜19時30分へと枠を移動し、1985年4月からはかの『藤子不二雄ワイド』内へと移動する。
なお、1985年4月に『パーマン?』が始まるまでの1か月間は帯、日曜、月曜という体制で毎日放送されていた。
最終的に原作終了前の1987年12月に最終回を迎えるが、「雪山のからくり山荘の巻」は最終回らしい内容ではなく、
影千代がひっそりとプラカードを持って「おわり」と告げたのみである。その後も1年半に渡って再放送が続けられた。
作中で用いられた「ズコー!」のズッコケギャグは『パーマン』や『オバケのQ太郎』にも受け継がる定番ギャグとなる。

現在はAmazonプライムビデオで通常放送全話+スペシャル3話が視聴可能のほか、YoutubeやAbemaでも配信を実施。テレ朝チャンネルやBS朝日での再放送実績もある。

放送中の1982年から4年に渡って映画ドラえもんの併映作として劇場アニメ化も果たす。
後半2作は『パーマン』との共演作で、原作漫画も描かれた。
しかし、原作者のコンビ解消に伴う権利問題もあってか劇場版全てがDVD化や配信が行われておらず、現在視聴するのは非常に難しい

2004年には久々の実写映画『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』が上映された。

同年からインドでアニメ版の放送が始まり、大変な人気を博したことで2012年からまさかのアニメ第2弾が制作
時代の変化に伴いスマホやPCなどが登場しており、現在までに第6シリーズまで制作される人気作品となった。
2作目は声優陣の多くが引退したり死去している方もいた為、ハットリくんと獅子丸以外は新キャストとなっている。

藤子A作品のためパチンコ化もなされており、突如街中にハットリくんの被り物が現れるという大量ドッキリのようなCMがオンエアされた。
あとアクションをやらねばいけない都合上、やたらと不良や泥棒・強盗などの悪人が登場することが多い(特に初代実写版)

【主要キャラでござるの巻】

CVは1981年版/2012年版の順
演者は実写ドラマ/映画版の順

・ハットリ カンゾウ(服部貫蔵)
CV:堀絢子
演:熊倉一雄(声のみ)/香取慎吾
本作の主人公。伊賀の里からやってきた忍者少年。
山を飛び、谷を越え、風を切り、雲をわけて突然三葉家に現れ、居候をはじめる。
どんぐり眼にへの字口、うずまき模様のほっぺに青い覆面姿が特徴。
当初は十字手裏剣型のおねしょをしたりもしたが、基本的にはしっかり者でドラえもん?ポジション。
ケンイチくんなど年の近い人には「○○氏(うじ)」、目上の人には「○○殿」*1と付けて呼ぶ礼儀正しい性格で、呼び捨てにするのは弟のシンゾウと獅子丸、敵対時のケムマキくらい。
一人称は忍者らしく「拙者」だが、時々モノローグやシンゾウに対しては「オレ」になることもある。
高い身体能力と様々な忍術を使いこなすが、忍者のくせにカエルが苦手。口癖は「~でござる」「くだされ」「ニンニン」「ニンともカンとも」など。
なお、よく顔はお面と言われるが、これは実写版でお面が使用されたためと思われ、原作にそのような設定はない。
某ゲームシリーズ?に登場する忍者ロボは中の人ともどもオマージュ。

・三葉 ケン一
CV:菅谷政子/天神林ともみ
演:高宮克巳/知念侑李
ハットリくんが居候する三葉家の長男。通称「ケンイチ氏」「ケンちゃん」。
勉強が苦手で見栄っ張りで、よくハットリくんの助けを借りるのび太?ポジション。
お調子者だが根はいい子なあたりはのび太と共通している。
幼馴染の夢子ちゃん達に良いところを見せようと張り切ることも多く、
映画『忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ』では悪漢の前に立ちはだかった事も。
パパとママはハットリくん兄弟やケムマキらにも優しい。特技は写真撮影。

・ハットリ シンゾウ(服部心蔵)
CV:三田ゆう子/日向ゆきこ
演:中條茂樹
カンゾウの弟。通称「シンちゃん」。
まだ幼く、見習い忍者のため剣は木刀、手裏剣も竹製。朱色の覆面をかぶる。
カンゾウに比べてフランクで年相応の性格で、よくケンイチくん達と遊んでいる。
忍術も未熟で、唯一の必殺技は大泣きして破壊音波を放つ忍法「涙パワー」のみ。
ピンチになると大体獅子丸にペンチで尻をつねられて泣き始める(離すとすぐに泣き止む)。

・獅子丸
CV:緒方賢一
演:ペキ
伊賀流の忍者犬。二本足で立ち、人間の言葉をしゃべる。お前のような犬がいるか
犬種はチャウチャウで、体中もこもこした毛に覆われており額に手裏剣型のアザがある。
大食らいかつのんびり屋な性格で、好物はちくわ。
後に「怒り火の玉」という術を習得して活躍するようになった。

・ケムマキ ケムゾウ
CV:肝付兼太?/小川一樹
演:傍田勉/ゴリ(ガレッジセール)
ケンイチくんのクラスメート。実は甲賀流の少年忍者で、普段は正体を隠している。
いい子ぶりっこで大人しい優等生を演じているが、実際はかなりのひねくれ者。
スネ夫?ジャイアン?を足して2で割ったようなポジション(1981年版の声優も大山版のスネ夫と同じ)で、ハットリくんのライバル。
ケンイチくんやハットリくんと張り合っており、嫌われているような節もあるが、実のところは結構仲良し。
両親については言及も登場もなく、影千代との2人暮らしのような描写もある。
「新忍者ハットリくん」では3兄弟の次男という設定で、双子の兄ケムノスケと弟のケムシがいるが、どちらもアニメには未登場。
『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』では少年ではなく大人であり、何とケン一の担任教師「佐藤」として登場する。

・影千代
CV:山田栄子/深田愛衣
ケムマキの弟子の忍者猫。やはり二足歩行して人間の言葉を話す。だからお前の(ry
『ドラえもん』に登場するクロの毛をボサボサにして額に手裏剣型のアザと赤いスカーフを巻いた姿をしている。
主人に似てずる賢い性格で、獅子丸をよくからかっては対決しており、忍術の腕では獅子丸より上。
語尾に「~ニャリン」と付ける癖があり、「ごしゅりんたま」といった舌足らずな言葉で話すこともある。
後に下敷きで静電気を起こして全身帯電状態になる忍術「エレキャット」を習得する。

・河合 夢子
CV:秋山るな/佐藤晴香→岩橋由佳
ケンイチくんの幼馴染。通称「夢子ちゃん」。
成績優秀な優等生でケンイチくんやケムマキの憧れの的。
しずちゃん?ポジションだが気が強く、ややわがままな面も持ち合わせる。
ケンイチくんに風呂を覗かれた際は風呂桶を投げつけたことも。

・ツバメ
CV:白石冬美
伊賀流のくノ一で、ハットリくんの幼馴染。
ハットリくんにべた惚れで、会いに来てはひと騒動起こして去って行く。
燕に化けたり、横笛で人間を操る忍術が得意。
アニメオリジナルキャラクターだったが、後に原作にも逆輸入された。

・忍者怪獣ジッポウ
CV:滝口順平
演:丸山裕子
伊賀流の忍者怪獣。ハットリくんの幼馴染で、修行仲間。(原作では「ジッポー」と表記されることもある)
気のいい性格でそそっかしいところもある大食漢。大福が好物。
尻尾をドリルのように回転させて空を飛んだり、手裏剣状の鱗を飛ばす「しっぽ手裏剣」、両足で相手を挟み込む「64文?サンド打ち」などを使いこなす。
地中に潜るのも得意で、頭突きは戦車?もいちころ。
原作では第1作にて登場したが、「新」ではバッタリ出なくなり、
アニメでは映画『忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵』で登場してから原作、アニメにも登場するようになった。
愛犬家だが獅子丸とはハットリくんの相方ポジションを狙って張り合っていた。

・ハットリ ジンゾウ
CV:二見忠男/町田政則
演:伊東四朗
カンゾウとシンゾウのお父さんで顔はカンゾウそっくり。息子たちからは「父上」と呼ばれる。
やや非常識な所はあるが、ガンコ者で正義感が強い。
閉鎖的な伊賀の里を憂い、息子たちに先進的な忍者になってもらうように東京に修行に出させた教育パパ。
ボロ屋を紹介されても「ふぅむ 風流な家だが家内は目方*2があるでな」と断るなど気配りも出来る中々の好漢だが、
物凄い酒乱であり、酒を飲むと途端にダメ人間と化す。

なお奥さん(カンゾウとシンゾウの母上、CV:梨羽由記子(映画)/ 峰あつ子(第2作))はかなりの巨体で、あらあらうふふ系のおっとりおばさん。名前は不明。

・猿飛猿助
CV:神代知衣/石山仁/田中真弓(映画)
ハットリくんの幼馴染「三匹の忍者」の一人。勿論かの有名な猿飛佐助の子孫。
その名の通り猿マネ忍法が得意でごサル。

・石川五助
CV:渡辺久美子?/花藤蓮/梨羽由記子(映画)
「三匹の忍者」の一人。石川五右衛門を(恐らく)先祖に持ち、ほっかむりを鼻の下で巻いている。
手癖が非常に悪く、猿助から「あの調子だと本当に泥棒になっちまうでごサル」と呆れられている。

・雲隠才蔵
CV:桜井敏治/宮崎聡/山本圭子(映画)
「三匹の忍者」の一人。霧隠才蔵を(恐らく)先祖に持つ、太めでのんびり屋の忍者。怪力の持ち主。
肺の中で非常に軽いガスを生成する特異体質の持ち主で、忍び煙草(ニコチンは無いらしい)を用いて浮雲を生成し、孫悟空のようにそれに乗る。

小池先生?
CV:二又一成/中田隼人→矢嶋友和(第2作)
ケンイチくん達の担任でお馴染みラーメン大好き小池さん。
ハットリくん達が巻き起こす騒動に巻き込まれることも多い。
宿題を大量に出したりもするが、一方で生徒想いで優しいところもある。
アニメでは音楽教師の愛子先生に片思いしている。

・シノビノ光門博士
CV:野本礼三
発明家。研究にのめりこみ過ぎで機械と人間の区別がつかなくなっているマッドサイエンティスト。
後述のロボ丸や宇宙忍者キラキラ丸等の奇妙なメカを作っては騒動を起こしている。

・シノビノオヒメ
CV:横沢啓子(現:よこざわけい子)
シノビノ博士の娘で外見は似ても似つかない美少女。
シンゾウのガールフレンドだが、博士はいたずら者のシンゾウを良く思っておらず、シンゾウに意地悪をして追い払おうとしてオヒメを怒らせ、家出された事がある。

・ロボ丸
CV:銀河万丈
シノビノ博士が作った機械流忍者ロボット。外見はFのゴンスケ?を思わせなくもない武骨な物。
博士の助手兼オヒメのボディガード。親子どちらにも服従しているが、両方から相反する命令を出されると暴走する。
打球一発で家一軒貫通する*3ほどの怪力(なんとガラス窓が割れずに正円の穴をあけて貫通した)を有し様々なギミックを保有しているが、
ジッポウに一度踏み潰されてしまった事があり、次に登場した時にはこともあろうに戦闘ヘリにされてしまった?
しかしまたもジッポウに粉々にされ、作り直された模様。

・トゲ次郎
CV:丸山裕子
「新忍者ハットリくん」より登場した超能力サボテン。シノビノ親子に育てられた。瞬間移動、透視能力、テレパシー、念力を使える。
知能は高いが「トゲトゲ」としかしゃべれない。頭に生えた3本の細枝から養分を取り入れているが、これが弱点でもある。

【ゲーム版でござるの巻】

1986年3月5日にファミコンにて『忍者ハットリくん 忍者は修行でござるの巻』が発売された。
よくある横スクロールアクションゲームで、手裏剣と忍術を駆使しながらステージを進んでいく。

ステージのゴールでハットリくんの父ジンゾウがチクワと鉄アレイを投げつけてくるというボーナスゲームが用意されているのが有名。
このボーナスは色んなところでパロディにされている。

「新忍者ハットリくん」には登場するがアニメには未登場である甲賀忍者猫の総元締め・白猫斎が敵キャラとして登場する。

ちなみに本作は150万本も売れ、1998年のGB版『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ?』に抜かれるまで漫画原作のゲームでは日本一であった。
高橋名人?曰く「150万本のうち100万本は3日で売れた」とのこと。どんなグラフだそりゃ。
藤子不二雄作品だけで限定すると、2位のハドソン版『ドラえもん』?に1.5倍ものスコアを付けてぶっちぎり1位でござる。




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*1 ケンイチの両親に対しては「パパ上、ママ上」。
*2 体重のこと
*3 ちなみに偶然隣の家に入っていた空き巣に命中して一発KOした。