新あたしンち

Last-modified: 2024-04-04 (木) 20:37:39

登録日:2022-01-09 (日) 13:21:22
更新日:2024-04-04 (木) 20:37:39
所要時間:約 5 分で読めます


▽コメント欄
Tag: 15年秋アニメ あたしンち けらえいこ アニメ シンエイ動画 家族 日常系 東京都 西東京市 新あたしンち



母、みかん、ユズ父、Let's Go!

概要

『新あたしンち』はけらえいこ氏の「あたしンち」を原作とするアニメ。
2002年~2009年までに放送されていた無印版「あたしンち」の実質第二期。
ANIMAXで2015年10月から2016年4月まで初めて放送され、現在もBS朝日を中心に不定期に放送されている。
東京都?西東京市田無に住まう立花家の日常を描くコメディという大まかな設定は無印版と変わらない。詳細は「あたしンち」参照。
しかし多くの変更点があり、無印とはほぼ別物と言える作風となっている。

本項では無印版との変更点を中心に記述し、無印版を「旧」、新あたしンちを「新」と表記する。


全体的な変更点

本来の特徴であった日常生活に潜むリアリティを緻密に描く作風から、演出、構成、セリフなど全てが漫画的にデフォルメされた作風となった。
キャストのほとんどは「旧」から続投しているが、諸事情により清水(しみちゃん)や幼少期のユズヒコの担当声優は変更された。

  • ストーリー
    原作者のけらえいこ氏を始め、「旧」とは異なる脚本家が多く参入。
    原作者曰く、より原作に近い作風となっているとのこと。

第3話は特にドタバタ要素が強く、ゴキブリ1匹を退治するためだけに冷却殺虫剤を使って大騒ぎで 家中を氷漬けにした。
非現実的で「旧」ではとても考えられない展開であるが、この回の脚本は原作者のけらえいこ氏。

「旧」では一回分の放送で2話+おまけの放送が主だったが、「新」では一回に3話放送するようになった。

  • 色が鮮やかに
    彩度が濃くなり、他のアニメの色彩のように鮮やかになった。
    約4話まではキャラやオブジェクトの端(ハイライト部)が白く塗り残されているという独自の特徴がある。
  • 演出の変更
    キャラクターのリアクション、感情表現が大きくなる、漫符*1が多用されるなど漫画的なデフォルメ色の強い演出になった。
    特に目の表情は、「〇 〇」「三 三」「> <」と他作品でもよく見られる記号的な表現がされるようになった。
    空想の演出だが、長い妄想を見せられたり、唐突にミュージカルを始めたり、いきなり知らない人が現れたりするなど、戸惑いがちな演出もある。
    また、母が水鉄砲を持つと眉が太くなって目つきが鋭くなったりマサルさん?空条承太郎?剣桃太郎?が混ざったようなフィギュアが登場したりするなど、ほんの少しパロディ要素も増した。
  • BGMの総入れ替え
    「旧」で使われていたBGMは全て新規のものに変更された。パッパポッポポ…パッパポッポポ…(オチの笛)
    BGM自体が流れない無音の時間も増えた。
  • 等身が少しアップ
    原作や「旧」ではメインキャラクターは2等身がメインだったが、2.5~3等身が多くなっている。
    5等身などのそれ以上の等身のモブが登場する機会も増えた。
  • 大地監督時代の最初期の「旧」の演出のリスペクト
    「…」のテロップで表される沈黙や、家の外から見えていた「小桃」の看板の復活、場面転換時などに「あたしンち」のコールと共にアイキャッチが頻繁に挟まるなど、「旧」最初期を彷彿させる演出がある。
    アイキャッチでも様々な演出や映像が楽しめるが、尺稼ぎだと指摘されることもある。

登場人物

変更点が目立つキャラクターを中心に記述する。
元からテンションが高めだった藤野や水島、川島などはほとんどキャラがブレていない。


  • CV.渡辺久美子?
    半魚人のような外見をしたみかんの母。主人公格。
    内弁慶かつケチで自分勝手な性格から、賑やかで明るいおばちゃん、といったキャラになった。
    「旧」では晩のおかずを筆頭に子ども達に理不尽を押し付ける場面が目立ったが、「新」でのおかずは普通であり、家族を気遣う温和さも持つように。
    多くのキャラのリアクションが大胆になっているが、母は特に顕著。声量に口数、動きも増えて「旧」以上にやかましくなった。
    OPの「今日は天気だハイテンション」の歌詞を文字通り体現した性格となっている。
    その影響か「旧」初期のように声が高いがそれよりも声色は若々しい…という今までになかった声質になっている。
    加えてふざけるときなどには声が裏返ってケロロ軍曹のようになることが結構あり、賛否両論。
  • 立花みかん
    CV.折笠富美子?
    主人公である白目の女子高生。かわいい。
    ものぐさなままではあるが、その不注意さで他人に迷惑をかけることは大幅に減った(ないとは言っていない)。
    OPをはじめにやけに赤面したりプルプル震えたりするデフォルメされた愛らしい描写が増えた。
    また、岩木への恋愛描写が増加した。頭がカビたハゲ?知らない子ですね…
  • 立花ユズヒコ
    CV.阪口大助
    年相応の中学生らしいみかんの弟。
    妄想する量が他に比べてやや多く、こっそり夜食を作る回では一人で何役も演じて居酒屋ごっこを脳内で行っていた。
    これらの妄想癖や中学二年生であることから、厨二病?のような描写が目立つ。
    大声で叫ぶツッコミがほぼ完全に志村新八?になることもある。

  • CV.緒方賢一
    無口で無表情でミステリアスなみかんの父。
    発言、表情が少し豊かになり、人間らしさが増した。
    しかし、母とは人助けで結婚したということが明かされるエピソードなど、常軌を逸するスタイルは健在。
    友人や店主たちと居酒屋で語らう父専用エピソードが78話中3話と多めの割合で出てくる。
  • ナスオ
    CV.大塚みずえ
    ナスの形の顔をしたユズヒコの友人。
    なぜか身長が伸び、ナス色のスマートフォンやナスの形の筆箱を持つなど、ナス要素が強調されるように。
    最大の特徴として、「旧」でも少し見られたウザい一面、具体的には人をおちょくる、空気を読まない箇所が特に目立つようになった。
    中でもそれがよく現れているのが第14話「ユズたち、映画に行く」。
    道中でことあるごとに発した「でも〇〇だったりして~」というネガティブな発言が続けて現実になってしまい、ユズヒコたちから煙たがられる。
  • 山下
    CV.鉄炮塚葉子
    ユズヒコの同級生の女子。赤いカチューシャをした、川島と同じくゆずぴファンクラブメンバー。
    「旧」での川島の行動を少し離れた立場から見守る保護者のような立場は失われ、川島と同じテンションでユズヒコに萌えるようになった。
    従来の落ち着きようが好きだった彼女のファンからは批判が多いが、デレのギャップに萌えることができる…かもしれない。
    なお、川島の取る行動の方が大胆なのは変わらず、頻度は減ったが山下が川島にツッコむという構図は未だに散見される。
  • 大和田マチ子
    CV.渡辺菜生子
    母の友人。通称「ホホエミさん」。
    顔付きが大きく変わった上に、「旧」時代の物を言い出せない内気さと虚言癖はなくなり、常識人になった。
    むしろボウリング大会に母達を誘ったり、水島へのサプライズプレゼントを提案したりと積極的な場面が多い。

主題歌

  • Let's Go!あたしンち/ザ・タチバナーズ(OP)
    冒頭のサビを持つ「旧」のEDでも使用されていたOP曲。
    映像は原作の各単行本の表紙、裏表紙の挿絵が基となっており、ファンからは概ね好評。
  • ろっか・ばい・まい・べいびい/細野晴臣(ED)
    放送時から40年以上前の曲がまさかの選出。
    主要キャラたちがいる異質な空間の一枚絵が横スクロールしていくシンプルなものだが、川島や石田がいるのに山下と須藤の姿はない。

余談

KAT-TUNやPerfume、須賀健太氏がゲスト声優として出演する。
KAT-TUNとPerfumeは本人たちに似た旅館客のモブ役、須賀健太氏はユズヒコの所属する野球部の先輩の大野役として出演した。
中でもKAT-TUNは4人での最後のテレビ出演となった。

初放送終了時、公式から「レンタルや動画配信サービス等視聴する人がたくさんいればまた再開できる」という旨のツイートがあった。

おっきな夢 追記のため
頑張って 追いかけて
ちっぽけでも 修正でも
泣かないで 乗り越えて
陽気な一日を過ごしましょう
母、みかん、ユズ父、Let's Go!


△ページトップ
項目編集


この項目が面白かったなら……ポチッと 7 

コメント欄

▷ 表示する

*1 三本線やイチャモンなど