登録日:2012-02-10 (金) 16:24:02
更新日:2024-03-25 (月) 21:53:31
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Tag: 星のカービィ カービィ DS 参上!ドロッチェ団 お宝争奪戦 いちごのショートケーキを巡る冒険 何かあるとすぐデデデのせい←デデデ「俺が一体何をしたと…」 泡の錬金術師 アレンジ曲多し 最弱のラスボス まさかのニンジャ復活←ハイジャンプもだ! まさかのハルバード復活←深海から宇宙へ 谷口カービィ 1面ボスになった元ラスボス やたらと美味しそうなショートケーキ 任天堂 フラグシップ ゲーム 強すぎる3面ボス 星のカービィシリーズ項目 ニンテンドーDS
2006年に発売された『星のカービィ』シリーズのニンテンドーDS用ソフト。
販売は任天堂、開発はフラグシップ。ハル研究所?は協力程度。
『スーパーデラックス』の「洞窟大作戦」?、『鏡の大迷宮』に続き、ダンジョン内のお宝を集める収集要素もある。
【ストーリー】
いつも平和なプププランドの昼下がり。
カービィがふんわり甘いいちごの乗ったショートケーキを食べようとした所、何者かによって奪われてしまいました。
「これはきっと食いしん坊のデデデ大王の仕業に違いない!」?
そう考えたカービィは、デデデ大王の元へ向かうことにしました。
しかしそれは、一つの宝箱を巡る、とんでもない大事件へと発展していくことになるのです…。
【登場人物】
◇カービィ
お馴染みピンクの悪魔。
ショートケーキを取り返すため、デデデの元へ向かうが…。
◇デデデ大王?
プププランドの大王。ショートケーキを奪った犯人らしいが…?
作中最大の被害者
◇ドロッチェ団
「大いなる力」を秘めたお宝を求めて宇宙を旅するネズミの盗賊団。
カービィの前に幾度か立ちはだかり、お宝争奪戦を繰り広げる。
どっかの海賊戦隊?とは無関係。
- ドロッチェ?
ドロッチェ団団長。団長に相応しいカリスマを持つ。
「大いなる力」を秘めたデデデの宝箱を盗むが…。 - スピン
赤いスカーフとグラサンが特徴的。武器は手裏剣。
小さく素早いネズミで、追い付くのに苦労する。 - ストロン
団の中では一番体格がデカい。
武器はハンマーで、トロい割には攻撃が強力。 - ドク
発明家。発明品に乗って攻撃してくる。
時にはUFOだったりボスキャラだったり…。
デロリアンを作った訳ではない - チューリン
小さな戦闘員達。武器は爆弾。
黄・緑・青の三種類がおり、やはり素早い。
◇メタナイト?
お馴染み仮面の騎士にして世界一カッコイイ一等身。
突然カービィ達の前に現れるが、その真意は…。
【コピー能力】
新たに「アニマル」「バブル」「メタル」「ゴースト」が加わった。
更に『夢の泉』以来となる「ハイジャンプ」、SDX以来となる「ニンジャ」も復活。
その一方でシリーズ皆勤を維持していた「ストーン」はリストラされ、一発系能力もスリープを除き全てカットされた。(一応マジックに一発系の技があるが)
今作では「コピーパレット」システムが実装され、能力が入ったシャボン玉を割ればいつでも使用可能になる。
シャボン玉に包まれたもの同士を混ぜれば、新たなコピー能力やアイテムも生み出せる。
また、コピー能力を強化する「ワザのまきもの」も登場した。
バブルとメタルはアニメからの逆輸入。
バブルは46話に視聴者応募で最優秀賞を取り登場したゲスト魔獣「シャーボン」からコピー出来る能力としてハガキに書かれていた能力、
メタルは97話に登場した、同じく視聴者応募で最優秀賞を取ったコピー能力「アイアン」の技、アイアンボールの原案が「メタル」というもの(ツタンとメタルという二つの案を折衷したのがアイアンカービィ)で、
特にメタルは能力もそのままゲームに逆輸入されている。
アニマルはもともと『夢の泉の物語』で没になっていた能力であり、晴れて今作で日の目を見た。
しかしその後の再登場はないうえ、2022年時点の最新作?で同じく穴掘りをウリとした新能力が登場したため、立場が危うくなってしまった。
【ステージ】
レベル1ではプププランド、レベル2以降は「世界のヘソ」から繋がる地下世界を舞台としている。
レベル7からは再びプププランドに戻ってくる。
- LEVEL1 PRISM PLAINS
最初のステージだけあってチュートリアル的ステージなので簡単。
プププランド周辺を冒険し、後半はデデデ城に乗り込む。
《ボス》デデデ大王
初代ではラスボスだったのにまさかのレベル1のボスになってしまっている。
以前にはステージボスを務めたこともあるのだが…。
『鏡の大迷宮』に続いてリストラされたウィスピー涙目である。
背景にはアニカビに登場したデリバリーシステムらしきものがある。 - LEVEL2 NATURE NAVEL
ここから地下世界のターン。
ドロッチェ団とお宝争奪戦を繰り広げながらも、ショートケーキが入った(と思われる)宝箱を追って冒険することになる。
洞窟を抜けると、辺り一面に花畑が広がっている。
《ボス》ミセス・モーリィ
『鏡の大迷宮』に登場したモーリィとは夫婦ということが公式Twitterが発表。旦那よりデカイ。
花畑のモグラって、何だかファンシー。 - LEVEL3 CREAMY CLOWD
前半では山岳地帯、後半は雲の中を進んでいく。
《ボス》メカクラッコ?
ドクが操作するクラッコ型ロボット。
作中屈指の強敵でトラウマになった人も多い。
消える足元の雲には要注意。 - LEVEL4 JAM JUNGLE
ジャングルのステージ。後半は遺跡の中を進む。
《ボス》ヤドガイン
ドクが操作するヤドカリ型ロボット。
強制スクロールで戦う上、降ってくる岩に気を付ける必要がある。 - LEVEL5 VOICE VOLCANO
火山と溶岩のステージ。
《ボス》ボーボー?
タヌキとフクロウを組み合わせたようなボス。
ステージ中央は溶岩が煮えたぎり、凍らせてもすぐに溶けてしまう。 - LEVEL6 ISLAND ICE
雪と氷に覆われた世界。ドロッチェ団のアジトはここにある。
ここでは宝箱だけではなく、世界のヘソの各レベルに散らばる5つの「シールスター」を集める必要がある。
《ボス》ドロッチェ
遂にアジトで団長と直接対決。
トリプルスターの攻撃が強力なので慎重に行こう。 - LEVEL7 SECLET SEA
突然現れたメタナイトに例の宝箱を奪われたカービィ。
その後を追って地下世界を脱出し、早速出た場所は一面が海のステージ。
後半は恐らくSDXで海の中に沈んだ戦艦ハルバード?内部を進む。
《ボス》メタナイト
今回は珍しく剣を投げてこない。
こっちに向かって突っ込んできたり、空中に足場があったりするので過去の作品よりかは楽。
そのせいかシリーズ一最弱の噂も…。
ちなみに戦っている間にハルバードは宇宙まで飛んでいた。
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以下、ネタバレにつき注意
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宝箱をようやく手に入れた…かと思いきや、またしてもドロッチェに奪われてしまう。
だが中に入っていたのは、長い間封印されていた暗黒の支配者・ダークゼロ?。
メタナイトが例の宝箱を奪ったのは、ダークゼロの復活を阻止するためだったのだ。
つまりデデデは冤罪で倒された。
ダークゼロはドロッチェに憑依し、どこかへ消えてしまう。
カービィはその行方を追い、宇宙空間へ飛ぶ!
- LEVEL8 GANBLE GALAXY
最終ステージ。ハルバードから宇宙空間を進む。
ステージ数は三つと少ないが、その分一つ一つが長いのが特徴。
《ボス》ダークドロッチェ
ダークゼロに憑依されたドロッチェ。
「もうこいつラスボスでいいんじゃね?」と思えるくらい強い。とにかく強い。
今までのヌルゲーが嘘のようである。
パワーアップしたトリプルスターの攻撃には気を付けよう。
また、冷凍ビームの死角も無くなっている。
戦いに勝つとドロッチェの身体からダークゼロが抜け出て、逃亡する。
トリプルスターを借りパクした託されたカービィは、ダークゼロを追って最後の戦いに挑む。
《ラスボス》ダークゼロ?
正体を現した暗黒の支配者ダークゼロ。
3つの姿に変身し攻撃するというミラクルマターに似た行動をしてくる。
行動も変身ごとに変わり、移動時の軌道も読みにくくなる。
しかし後述するように、彼(?)はお世辞にも強くないと言われることが多い。
【本作について】
良作揃いと評される星のカービィシリーズにおいて、本作は極めて稀なぐらいに出来があまりよろしくない。
というのも本作は「誰でも手軽に遊べるシリーズ」であることを考慮しても、全体的に作り込みが甘く、難易度がヌルい。
主に敵やトラップの密度が、全体的にあまり濃くないことが原因。
アクションゲームに慣れたプレイヤーであれば、道中のステージで大して苦戦する山場がなく、謎解きも非常に簡単。
売りにしている「ドロッチェ団とのお宝争奪戦」も、その肝心なドロッチェ団の面々が非常に打たれ弱いのもあって楽勝、と総じて敵と戦う手応えが感じにくい。
特にラスボスのダークゼロは難易度低下の最たる象徴として見られることが多い。
などと油断していると、ボスキャラのメカクラッコやドロッチェの強さに泣きを見ることもあったりでゲームバランスに不安定な部分が見受けられる。
その他の部分では、属性システムやコピーパレットが練り込み不足だったり、新能力「メタル」をはじめとしたほとんどのコピー能力の使い勝手が良くなかったり、キャラクターの一部挙動が不自然だったり、行動パターンのアルゴリズムが作り込まれておらず何度も同じ行動を選択したり、と粗が多い。
音源もデジタルエコー非搭載のDSであることを考慮しても、やはり評価が良くない。一方で新規BGMは好評であり、「音源が良ければなぁ…」と言われることも。
また、一方的にケーキ泥棒の容疑をかけられた上序盤しか出番がないデデデ大王*1、タイトル画面にしか登場しないウィスピーウッズなど、一部のレギュラーキャラに雑ともいえる扱いが見受けられる*2。
総じて、同じフラグシップ開発の前作『鏡の大迷宮』で見せた手腕が嘘のようにクオリティーの低下を招いてしまっている。
当時の売上本数はニンテンドーDS全盛期なのもあって100万本以上を記録したが、その分だけプレイヤーの多くが本作の質に違和感を抱いてしまうことに。
近い時期に発売された『ヨッシーアイランドDS?』も「外注」「シリーズファンからは否定評になりやすい」という嫌な共通点が目立っていたことから「任天堂作品でも外注はアテにならない」という風評が広まり、熱心なファンから外注そのものが憎まれる一因にもなった*3。
これでフラグシップに物言いがついたせいかは不明だが、この作品を最後にフラグシップは元のカプコンへ吸収され、何ともやるせない遺作になった。
このようになった理由としては、名目上はフラグシップ開発だが実際の開発スタッフが『鏡の大迷宮』と殆ど異なっていることに起因する。
『鏡の大迷宮』はディンプスのスタッフが中心となって作られたのに対し、本作はフラグシップとナツメのスタッフが中心となって作られている。
プレイしていて各々のコピー能力の挙動や敵の挙動が『鏡の大迷宮』と異なっているように思えるのはこれが原因である。
より詳しいことはこちらを参照
ただ、一応星のカービィとして最低限の面白さは保っており、クソゲーと断じられるほどの酷さは無い。
アニマルなど一部コピー能力の待機モーションの作り込みや、前述の新規BGMなど、見るべきところもあるのは確かである。
難易度の低さも、視点を変えれば敷居が低いとも言い換えられるため、ある意味で星のカービィの入門作に適している、とも言える。メカクラッコ等の存在を目を瞑れば
後に『あつめて!カービィ?』でドロッチェのキャラを掘り下げる大量の台詞が与えられたり、『星のカービィ スターアライズ?』で属性システムがより洗練されたりアプデでドロッチェがドリームフレンズ?としてプレイアブル化を果たしたり、ダークゼロも何だかんだでチョイ役出演を続けていたりと、ハル研からも本作は星のカービィシリーズのひとつとして大切にされていることが分かる。
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最後になるが、この騒動の発端であるOPでカービィのケーキを盗んだ犯人は、そのシーンを一時停止してよく見ると…
追記・修正はすべてデデデ大王の仕業にしたあとにお願いします。