真アサシン(Fate)

Last-modified: 2024-03-28 (木) 10:02:32

登録日:2009/10/05(月) 02:38:06
更新日:2024-03-28 (木) 10:02:32
所要時間:約 19 分で読めます


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Tag: TYPE-MOON Fate stay night Grand Order FGO ハートキャッチ 妄想心音 呪腕のハサン ザバーニーヤ ハサン・サッバーハ サーヴァント 暗殺者 アサシン 人気 不遇 仮面 空気キャラ 気配遮断:EX 裏方 \アッサシーン/ 今日もどこかで仮面が割れる 真アサシン 稲田徹 全員で一つの名前



もとより暗殺者(われら)は影に潜むもの。

そのような役割に選ばれる英霊など、初めから存在しない。



Fate/stay night』に登場する、第五次聖杯戦争?での本来の暗殺者?サーヴァント?
CV:稲田徹

『Fate』シリーズ全体における「アサシンクラスのサーヴァント」については、こちらの項目?で。



○データ

◆ステータス


プロフィール
身長:215cm(この身長は自己改造分も含む)
体重:62kg
誕生日:不明
血液型:不明
イメージカラー:白(月光)
特技:隠密、忍耐、スリ
好きなもの:自分用のダーク、忠義、寝正月
苦手なもの:自分以外
天敵:自分以外の歴代ハサン18名
属性:秩序・悪

パラメータ

筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
BCACEC
◆クラス別スキル


  • 気配遮断:A+
    完全に気配を断ち、発見することは不可能に近い。ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。
◆保有スキル


  • 投擲(短刀):B
    短刀を弾丸のように放つ能力。威力はアーチャーの矢に匹敵する。
  • 風除けの加護:A
    風の魔術に対する耐性。
    砂漠で活動する事の多いハサンにとって、暴風(ジン)避けの呪いは必須。
    作中では風王結界を無効化した。
  • 自己改造:C
    自身の肉体に異なるモノを付加する。ランクが高い程、正純の英雄から遠ざかる。
    真アサシンは悪魔の右腕を自身に付け加えている。

○概要

顔に髑髏の面をつけた、長身で全身黒タイツ?の男。
体格は筋肉質とも骨が浮き出たガリガリとも言い難く、どこか不気味で異質。
登場当初は死神?のような黒いローブを見に纏っていたが、セイバー戦でいつの間にか脱げていた。
劇場版では終始ローブ姿のまま活動をしており、黒タイツ姿を晒す事は無かった。

最大の外的特徴は「自己改造」スキルで得た、恐ろしく長い真っ赤な「悪魔の右腕」。
この腕はシャイターンの右腕を改造により自身に付け加えたもの。普段は折り畳まれた腕を黒い布でグルグル巻きにして隠している。
宝具の真名開放により赤い腕が露出し、一直線に対象の胸まで伸びていく。

当初は外法召喚が原因でカタコトでしか話せないオツムの弱い子だったが、ランサーの心臓を食らうことで大幅パワーアップして尚且つオツムが成長する。
この時の成長前と成長後の稲田氏の絶妙な演じ分けは是非注目していただきたい。

○真実

真名はイスラム教の伝承に残る暗殺教団の教主「山の翁」の一人「ハサン・サッバーハ」。彼はその歴史の中で1273年頃に在位していたとされる。
ハサンは襲名制という都合上、後のシリーズに登場するハサン達との呼称の区別のため、『FGO』にて呪腕のハサン」という二つ名が設定された。
マスターは間桐家当主である間桐臓硯?

第五次聖杯戦争ではアサシンの座に佐々木小次郎がいるが、あちらはキャスターの不正召喚によるイレギュラーなアサシンであり、元来呼ばれるべきアサシンとは、この真アサシンのことである。

冬木?の聖杯戦争で召喚されるアサシンは「アサシンというクラスそのもの」が触媒であるため、その全てがハサンとなる。

何故かというと暗殺?教団「山の翁」の長が代々「ハサン・サッバーハ」を襲名した結果起こった状況であるため。*1
また、切り札たる宝具?の読みは全て「ザバーニーヤ」。自らの奥義を共通する名前に隠しているとされる。

【各作品に登場する色んなアサシン】


◇『空想電脳』のハサンFate/hollow ataraxia?
「夜の聖杯戦争」で第三次聖杯戦争に参加したと思われるハサン。
子供のようなサイズだがその敏捷性はやはり異常で、バゼット?のラッシュを平然と躱してのけ、
逆にパンチを繰り出した彼女の腕にひょいと乗るや、唖然とする彼女に手を伸ばし、宝具『空想電脳』(ザバーニーヤ)で殺害した。
ちなみにこの宝具は「敵の脳を爆弾に変えて起爆させる」というもので、バゼットは生き返った直後、その時のことを思い出して気分を悪くしていた。
なお、マスターは人形遣いだったという。

百の貌のハサン?Fate/Zero
第四次聖杯戦争では19代目の「百の貌のハサン」が登場。
詳しくは該当項目へ。

静謐のハサン?Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ?
Fate/Prototype?』の前日譚であるこの作品には体液すべてが猛毒である「静謐のハサン?」が登場。prprしたら余裕で死ねる。
詳しくは該当項目へ。

◇初代ハサン“山の翁”?Fate/Grand Order
初代の山の翁であり、「初代にして最後の翁」と歴代のハサンからは呼ばれる。
2代目以降の襲名により名乗られる「ハサン・サッバーハ」ではなく、本来の意味で「ハサン・サッバーハ」の真名を持つ者。
詳しくは該当項目へ。

◇煙酔のハサン(Fate/Grand Order)''
キャラとしては未実装だが第六特異点『神聖円卓領域 キャメロット』で登場。
碌に実力も見せることもなく退場したが、実際には歴代ハサン・サッバーハの中でも指折りの暗殺者とされており、
世界を「酔わせる」ことで敵の攻撃と自分自身を煙のようにかき消してあらゆる攻撃を透過する宝具「異想追憶」の使い手だったと別の作品で明かされている。

◇輝星のハサン(Fate/Grand Order)
奏章II『不可逆廃棄孔イド』で登場。静謐の一代前のハサン。

アサシン?Fate/strange fake?
正確にはハサン・サッバーハではなく、名前すら与えられず、狂信者と言われた女性。
ハサン・サッバーハではないため、髑髏の面をつけておらず、素顔がある。

『百の貌のハサン』と同じ時代に生きた女で、生前はアサシン教団の中でも狂信者と言えるほど異常に高い信仰心を持った信者だった。

ハサンを目指して凄まじい修練を重ねた結果、歴代ハサンの全てのザバーニーヤを再現できるほどの実力を有したが、所詮はパクリという事でハサンを継ぐ事はできなかった。
尚、百の貌の「妄想幻像」は同世代だった為、会得の為の修練をしておらず使用できない。

選ばなかった理由には数年で全てのザバーニーヤを会得した彼女の愚直さ、その才能を恐れた事や、暗殺者でなく戦士としての側面が強い事が理由らしい。
実際2巻ではアサシンのクラスなのに正面から敵陣に乗り込んでいたりする。更に言うとザバーニーヤを多数の人前で大盤振る舞い使う時点で歴代のハサン・サッバーハを冒涜している。
聖杯や歴代ハサン達を惑わす聖杯戦争そのものこそ嫌っているが、異教徒に対しても敵意を向けられない限りは殺人は行わず、「将来同じ宗派になるかもしれない」として改宗をすすめる程度に留まるなど良心的。
彼女自身はハサンに選ばれなかったことに自分のまっすぐすぎる性格という事情もあったとは露にも思わず、ひとえに自分の信仰心や能力が足りなかったせいだと思っている。

サーヴァントとして召喚されたが、イスラムの神は杯など持たないとして召喚したマスターのジェスターを殺害。
以後は異端の魔術師を排除し、かつての長たちをも惑わした『聖杯戦争』そのものを破壊するべく行動する。

……ちなみに、同じく召喚されたランサーのエルキドゥとは、天敵と言ってもいいレベルで相性が致命的に悪い
なぜかと言うと、エルキドゥは近距離での同ランクまでの気配遮断スキルを無効化する『気配感知(A)』スキルを保有しており、そして彼女の気配遮断スキルランクはA-
アサシンの持ち味である気配遮断スキルが、エルキドゥ相手には完全な死にスキルになってしまうのである。
そのため暗殺を狙うのはほぼ不可能であり、かといって今作最強レベルの実力を持つエルキドゥに真正面からのガチンコを挑むなど、無理ゲーにも程がある
2巻ラストではよりにもよってそのエルキドゥが拠点にしている森へと足を踏み込んでしまった……先行きがあまりに不安である。

◇真アサシンFate/strange fake?
『strange fake』2巻ではなんとクラス欄に「真アサシン」と表記された2体目のアサシンが登場。

影灯籠:ランクA 影と同化し暗闇から魔力を得る事ができ、令呪を用いられなければマスターへのステータス隠匿も可能
気配遮断:ランクEX 世界そのものと同化。攻撃に転じる時はA+にダウン

のスキルを保有する。

この2つのスキルが凄まじく、これにより世界と影に同化する事ができ、
なお且つ影灯籠によって、暗闇にいる限りマスターの魔力供給は不要で姿は見えず気配を感じず消費魔力は低燃費の可能性も秘めているサーヴァント。
そのため召喚時にはマスターも姿形を認識できず魔力が通じ合っているのかすら分からなかったため召喚に失敗したと思い込むほど。
初めての会話シーンも暗闇の中にまぎれて登場しいつの間にかマスターの背後に回り、信念を問い、
また暗闇に消えてゆくという純粋な暗殺者らしい雰囲気と死神の如き大物感を漂わせている。

SNでは活躍はしたものの他の人物たちに良いところをもっていかれ、
Zeroでは活躍できるスペックをもちながらも活躍できず、
Apoでは登場すらできず、
CCCではAUOジョークのネタにされる等、
いまいち活躍に恵まれなかったハサン界に現れた超新星。
上述した通りアサシンの天敵であり暗殺不可能と思われていたエルキドゥにすらも暗殺を仕掛けられるという、思わぬダークホースの出現である。
女アサシンとの絡みを含めて今後の活躍が期待される。
ちなみに後書きによるとステータス自体は歴代ハサンよりは低めらしい。

また、登場こそしないが、イスラムと敵対したことがあるリチャード?が、当時のハサンについて語る場面がある。
戦場に乱入してきた死徒を討伐するために、リチャードや彼の好敵手と共闘したそうだが、
狂信者によれば戦争後に「リチャードは恐ろしい」と周囲に言いまわっていたらしく、そのエピソードが彼女の世代まで語り継がれるほどにリチャードを恐れていた様子。
同胞のためとはいえそんな男と共闘するあたり、仕事に私情を挟まない人物だったと推測できる。

◇『Fate/Apocrypha?
14騎が競う聖杯大戦においては、残念ながら微塵もハサンの出番は無い。

この世界では冬木の大聖杯が強奪されたことで聖杯戦争の儀式法が大部分流出してしまい、世界各地で最大5騎規模の亜種聖杯戦争が多発している。
その過程で、19人全てのハサンの能力は完全に露呈してしまった(この頃は初代ハサンの設定が無かったため、この世界の初代ハサンがどうなっているのか不明)。

が、マスター殺しのプロたるハサンはそれでも尚脅威であり、
まずこのハサン対策、そしてハサンを引いた人間はハサン対策をどう掻い潜るかが、聖杯戦争の第一段階における目玉となっている。
下手すれば接近戦に持ち込まれて即敗退するが、亜種聖杯戦争の中には、たった3日でハサンとそのマスターが全マスターを殲滅して優勝したケースもあるという。
今、ハサンが熱い。

……が、今度は逆に、対策され尽くしたハサンから、敢えて抜け出す別の博打に出る者も出てきた。
このハサンは「(聖杯に絡む)西洋基盤に基づく英霊」の中から、「暗殺者という概念ないし単語そのもの」を触媒にしているために、
暗殺者クラスでは決まって彼ら19人のうちの誰かが召喚される。
しかし、召喚の際に詠唱を工夫し、更に具体的な触媒を用意すれば、別の暗殺に長けた英霊を召喚することも可能。という裏技が発見された。
そんな訳で、この聖杯大戦における彼らの出番は無かったという訳である。

やはりハサンは熱くなかった。

ちなみに『Fate/EXTRA CCC』にて「アーチャー」は最高のクラスと断言した人によれば、

「ハサンとはサーヴァント界一不遇な者の名」

らしい。

おまけのこの人には「破産」と「ハサン」をかけた実に下らない(言った当人はセンスがあると思っている)AUOジョークのネタとして使われた。
まあぶっちゃけアヴェンジャーのアンブッシュで即死させられた慢心王が何を言ってるんだっていう話でもある

……え?ハサンより暗殺上手そうなアーチャー?がいるって?知らんなあ。

○人物


数百年の妄念か。私には理解できぬが────
魔術師殿は、この私のマスターに相応しい。

よかろう。人として扱われなかったモノ同士、共に永遠を目指すとしよう────



今回聖杯戦争の召喚に応じたのは、間桐臓硯の目的「不老不死」が自身の目的と似通っていた為。
聖杯にかける望みは、生前捨てた自らの顔と名前を取り戻し、一人の「ハサン・サッバーハ」として己の名前を永遠に残す事。

一見意思疎通なんて到底不可能っぽい外見だが、実際はマスターを絶対に裏切らず、命令には忠実で義理堅い性格。*2
だからといって決して彼が善人という訳では全く無いのだが、自分自身に課したルールは必ず守り通すため、真アサシン自身は悪人であっても外道では無い。
臓硯の悪行に文句も言わず感情も持ち込まず、淡々と手を貸すのもそれが「マスターの命令」であり、あくまで「仕事」として行なっているからである。

皮肉なことに、マスターとの関係は第五次参戦サーヴァントの中でもトップクラスに良好であった。
そのため、「英霊の格は低いが、仕える者としては間違いなく一流」と評される。ある意味彼こそ本当の意味で「Servant(召使い)」だと言えるかもしれない。

不遇ポジション

と に か く 不 遇 。
登場するのが桜ルートのみである為、『SN』に登場するサーヴァント達の中で最も影が薄いと言ってもいい。なにもそこで「気配遮断」スキル発動しなくても……
同ルートの映像化が長らく行われなかったため、「映像媒体で稲田ボイスで喋って動く真アサシン」が観られたのは2017年の劇場版公開まで待つしかなかった。

 
更に『hollow ataraxia?』では五次英霊の中で、唯一の未登場。(花札の絵柄では登場したが)
格ゲーの『unlimited codes?』では五次英霊の中で、やっぱり唯一の未登場。
プリズマ☆イリヤ?』シリーズでも、五次英霊の中で唯一クラスカードとなっておらず、*3あのお祭りアニメである『Carnival Phantasm?』ですら出番は一瞬ポッキリで、台詞すら無い。

しまいには姿が似ている上に先に映像化された『Fate/Zero』の影響で、各方面からザイードさんと間違われる始末。
おまけに『カプセルさーばんと?』では百の貌のハサンにポジションを奪われる。

……などなど、真アサシンの不遇伝説を語り出せばキリがない。
こうしてアサシンどころかハサンの中でも不遇枠と言う型月ファンからの印象で彼のイメージは固定され続けていた……

○戦闘能力

素早い身のこなしから繰り出す、不意打ち・闇討ちなどが主戦法。これぞ絵に描いたようなアサシンといった感じ。

主武装は「ダーク」と呼ばれる黒塗りの短刀。
これを闇に紛れて正確に投擲するため、視界でその軌道を捉える事は非常に難しい。
また投げたダークは愛着か戦闘後全て拾って回収してるらしい。かわいい

だがしかし、文字通り暗殺を主体とし、正面きって戦闘する訳じゃないので当然といえば当然なのだがぶっちゃけ全サーヴァントの中でもかなり弱い。
その弱さはパラメータ上は大きく勝っているアーチャー相手に白兵戦で歯が立たない程。

劇中ではセイバー、ランサーなどの強豪を破ってはいるが、その全てがの協力と不意打ちによる勝利である。
更に、霊格がかなり低い英霊なので、サーヴァントに選ばれるような英霊の大半が備えている再生能力の類も持っていない。
その代わり、ハシシ*4を用いて痛覚をなくしている。

それでもアサシンとしての意地か、「佐々木小次郎相手なら確実に勝利を納めることが出来る」と作者に言及されている。
小次郎が変則的に召喚された亡霊な所為で、呪いの類である彼の宝具への耐性が他のサーヴァントに比べて圧倒的に低く、防ぐ術が無いからである。
ただし、ただの幽霊である小次郎は心臓を破壊されてもすぐには死なず、「燕返し」で相打ちに持ち込まれる確率も高いとか。
結局、単体で完勝できるサーヴァントはいないという涙目っぷりである。

◆宝具

妄想心音(ザバーニーヤ)


心得た。

魂なぞ飴細工よ。苦悶を零せ――

妄想心音(ザバーニーヤ)』!!

疑似的に作り出した鏡像の心臓を握り潰すことで、対象の心臓も握り潰す。呪いの藁人形に近い呪殺宝具。

暗殺に用いるには非常に強力でありサーヴァントが防ぐには、高い魔力のランクかもしくは幸運のランクが必要。
ゆえにどれだけ防御力が高かろうが、どれほど素早く動けようが、どうあっても対処は不可能とのこと。

言峰?曰く、呪いへの耐性でも対抗は出来る模様。
呪いへの耐性に繋がる霊格の高い相手には効きにくいようで、特に高い神性を持つ英霊や幻想種の類*5宝具を使用すると、効かないばかりか逆にダメージを負ってしまうこともある。
(作中で神性:Bのランサーを殺しているが、呪腕でランサーの心臓を直接引きずり出したため、鏡像の心臓を潰す呪殺が神性:Bに対して有効なのかどうかは不明。)

○本編での活躍

「Heaven's Feel」(間桐桜ルート)

前述の通り、本編では桜ルートにのみ登場。
元々は別のマスターが真アサシン(このハサンかは不明)を召喚しようとしていたが、本編開始より少し前にキャスターが違反召喚するために殺害していたらしい。

序盤にて、佐々木小次郎を媒体に間桐臓硯が外法をもって召喚した。この所為でこのルートにおいての小次郎は、士郎たちとは一度も相見える事なく消滅している。
存在に気付いたランサーと柳桐寺境内で対峙するが、柳桐池へと誘い込み、桜の影を利用して罠に嵌め、「妄想心音」を使い勝利する。
抜き取ったランサーの心臓を喰い、パワーアップを果たす。

だが、倒す際に呪腕を使ったのが後々の伏線になる。

セイバーとも桜の影と地形を利用したとは言えども善戦、これに勝利。
終盤、イリヤ?を救出するためにやってきた言峰綺礼、衛宮士郎を追撃。
殿を務めた言峰と刃を交戦、終始有利に戦いを進めるも最後の最後で言峰に宝具の能力を逆手にとられて宝具が不発。
黒鍵?で動きを止められてしまった。

そしてやっとこさ臓硯のもとに戻ったと思ったら、今までの活躍は何だったのやら、実に呆気なく黒桜に殺され物語から退場しまった。

なお、よく勘違いされるがコンマテによると葛木宗一郎?を殺害したのは彼ではなくキャスターの模様。
どうやら臓硯の策略にかかり殺してしまったらしい。
尤も、具体的にどうやったかはきのこも考えていないとか(後の映画版や漫画版では補足された)。
因みにコレで本領である暗殺も出来ていないことが判明したりしちゃってる。つくづく不遇である。

劇場版では展開がアレンジされた結果、活躍・戦闘シーンが増えた。
特に第一章ではランサー相手に新都の高速道路やビル群を巻き込んだ大立ち回りを展開。同作におけるベストバウトシーンとして評価が高い。
また、原作では不可能だった葛木の殺害に成功しているほか、キャスターに瀕死の葛木を盾に破戒すべき全ての符を使わせ「アサシン」との契約を解除させている。

◆『Fate/Labyrinth』

外伝作品の『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』の外伝、『Fate/Labyrinth』ではこれまでの不遇な扱いから一転、メインキャラに大抜擢。
外伝とはいえ、Fate各世界観の垣根を超えた作品の中からFateの顔セイバー、CCCにも出演したニヒルな人気者アーチャー?
魔術師としての技量なら現在でもサーヴァント随一のキャスター(Fate)と共に選ばれたのは正しく名誉と言えよう。
ちなみに彼が選ばれたのは、RPGでいう「盗賊(シーフ)」のポジションとして選ばれたかららしい。

作中でも愛歌&セイバーコンビと他のサーヴァントの共闘の橋渡し役を担ったり、アーチャーとは役割り的にも気が合うのか絶妙なコンビネーションを発揮したり、
原作でまさかの格上キラーとして活躍した妄想心音も健在で人が変化した魔物とは言え次々と心臓を抉り出したりと大活躍。
仕事人な性格と戦闘面での実力が今まで以上に描写される事となった。
さらにはもう一人の主人公と言うべき少女から「英雄」「高潔なひと」「天使」と絶賛されるなど今までの鬱憤を晴らす評価ぶりである。

◆『タイガーコロシアム?

「たいコロ」では最もマトモな人、であり被害者。
正義の味方ジャスティスハサン。
「この頃流行りの暗殺者~
背骨の浮き出た暗殺者~
どっちを向いてもハサ……ん?」 

◆『Fate/Grand Order

前述したとおり『FGO』にて「呪腕のハサン」という名称で実装。
レアリティは☆2、Arts:1/Quick:3/Buster:1のアサシンのテンプレ構成。宝具はQuick属性の単体宝具となっている。

ストーリー上では序章特異点Fにシャドウサーヴァントが出現する……、が、ぶっちゃけるのならば本編同様かませの扱いでありあまりぱっとしない。

性能

…が、その性能は低レアでありながら非常に使い勝手が良く、FGOにおけるレアリティ詐欺枠の一角に位置している。
特に霊基再臨三回目にて修得する、クー・フーリンの矢避けの加護と同系統のスキル、風避けの加護(3回回避&スター発生UP付与)が非常に強力。
あちらと同様に「とりあえず回避」といった形で気軽に使えるため非常に便利で、このスキルのおかげでHPが倍近いような高レアと共に戦って彼だけ生き残ることも珍しくなく、強さの源となっている。
それ以外のスキルも回転率の良いスター発生、クリティカル威力UPと無駄がない。

そしてもう一つの決定的利点が、敵単体を高確率で即死させる宝具を持つこと。
実はこの「高確率即死」効果を持つ宝具の使い手は非常に少なく、彼の他には初代様と魔眼使い?、対象を限定される上姉様の3名だけ。スキル込みで実質高確率即死宝具を使えるのも魔眼使いの別人格と鏡持ち?の二人が増えるだけであり、彼(女)らより若干確率が低いとはいえ低レアリティでは彼だけの専売特権。
オーバーチャージで更に即死確率を上げることが可能で、流石にサーヴァントには通りづらいものの本作にはサーヴァント以外の強敵(例・デオンクエのHP6桁の亡霊)もごまんといるためそれらを相手にするには心強い。
本来人間にしか効かないはずなのだが、今作ではドラゴン、キメラ、ワーウルフ、はては心臓のないはずの機械やらゴーレムやら既に死んでいる亡霊やらゾンビやらまで即死させてくれる。
一体何を引き抜いているのか…あとゲイボルクより心臓を貰い受ける確率が高い
また、即死を外したとしても単体宝具であるため威力もそこそこ高い。

2015年11月5日のアップデートでQuick、クリティカルスターの強化が行われたため即死狙いでなくともクリティカルスター発生要員としての運用も可能になった。
礼装は宝具連発ならば天の晩餐、ハロウィン・プチデビルが、Quick強化ならばイマジナリ・アラウンド、ガンドがお薦め。
☆2でありコストが4と低いため、様々な礼装で補強できるのも彼の魅力である。

2018年8月3日*6に「投擲(短刀)」スキル強化がなされ、獲得するクリティカルスターの数が増えただけでなく、ターン終了時に同じ数だけクリティカルスターを獲得する様になった。
発動ターンだけでなく次のターンにもスターを供給出来るようになった為、風避けの加護による場持ちの良さも併せてスター供給役としての仕事に磨きがかかる良強化となった。
さらに、このスキル強化後は名前が変化し「投擲/回収」となる。
前述した「投擲したダークを戦闘終了後に回収している」と言う設定がまさかの再利用を経て実用性の高いスキルに昇華された事に驚いたマスターも多かった。

更にその3年後の2021年8月3日には宝具強化が実装され、威力アップに加えて即死成功時に攻撃力アップ(3T)&NPリチャージが追加された。
特にリチャージ量は破格の50%なので味方次第では連射も視野に入る様になり、即死が刺さる相手には一層強くなった。即死が刺さらない相手であっても威力アップの恩恵は大きいため完全には腐らない良強化を受けた。
元ネタはおそらく原作にてランサーの心臓を喰らって強化された場面だろう。

弱点は低レアゆえのステータス、特に攻撃力の低さであるが、スキルや宝具である程度は補えるためそこまで気にならないだろう。いっそのこと星出し要因と割り切れば攻撃力不足も気にならなくなる。
もう一つの弱点というか難点としては、第三段階の霊基再臨およびスキル上げに何かと需要の多いレアアイテムである『無限の歯車』を使用するところか。
第四特異点実装以後は手に入りやすくはなったものの、それでも出ないときにはとことん出ない。
まあ、ぶっちゃけ大体のサーヴァントの第三、第四段階の霊基再臨ではレアアイテムに頭を悩まされるので、これに関してはハサンだけの難点ではないとも言えるが。

第一特異点と第三特異点ではワイバーンを始めライダークラスの敵が大半を占めているために佐々木小次郎同様、手に入れやすい低レアアサシンであるために大活躍してくれる。
フレポガチャで手に入るためにお財布に優しく入手も比較的容易であるため、初心者から上級者にまでオススメなサーヴァントとしての地位をFGO初期から現在まで不動のものにしている。

人物

キャラクターマテリアルでは、『戦闘力はともかく仕える者としては間違いなく一流』と太鼓判を押されおり、
実際に絆レベルが上がるとマスター?の工房をこっそり掃除してくれたりと気さくで忠義心の厚い面を見せてくれたりもする。
また幕間の物語ではローマの治安を護る必殺仕事人ジャスティスハサンとしてローマ皇帝に絶賛された。
……ちなみにギルガメッシュに関しては、「すぐに裏切る不埒者故、すぐに契約を切るべきですぞ!」と、
(面識はほぼないのだが)相当嫌っている様子。…まあCCCであんなこと言われれば、ねえ…?
性能・キャラクターの両面で、上記のように不遇の代名詞とまで言われたハサンの印象からすればとても信じ難い好評を得ることとなったのだった。

第一部第六章「神聖円卓領域キャメロット」

そして満を持して第六章「神聖円卓領域キャメロット」にて、味方側のキャラの一人として大抜擢。
その良識ぶりでパーティーの先導や緩衝材として良い人ぶりを遺憾なく発揮し、山の民を守る山の翁としての面目躍如を見せた。
同様に召喚された他のハサンがチョロいドジっ子?色んな意味でメンタルの危うい子?だったりするのでことさらその渋さが際立つ。

また、これまで明かされなかった「呪腕のハサン個人の来歴」にも触れられており、
若さから自分の名を山の翁の一人として歴史に残してみせようと躍起になり、顔や名前、愛した女さえも捨てて山の翁となったのだという。
山の翁となるには他の者が持たない独自の才覚が必要となるが彼にはそれがなかったため、それを外から補おうと試みた結果が宝具である移植したシャイタンの腕であった。
なお、移植の副作用として通常の食物などをあまり受け付けない体になっているとのこと。
聖杯に唯一のハサンになることを願っているのは、
「自身の名を残したいがために当代のハサンになった結果、何人ものハサンの一人に埋もれるいう境遇に陥ってしまうとは思ってもみなかった」という理由らしい。
最終手段としてシャイタンの腕を制御している呪いを解除し、捕まえた相手と自分を腕に喰い殺させるということも可能ということが判明した。
ただし、これによって腕はハサン本人と相手を取り込み、魔神シャイタンとして受肉してしまうという危険なデメリットがある。

あまりの活躍っぷりに6章タイトルと引っ掛けて「輝く腕の(アガートラム)ハサン」などと呼ぶファンも(本来のアガートラムの持ち主ベディヴィエール卿?も大活躍しているのだがそれはそれとして)

最後に明かされた本名はハナム。かつて愛した女性の名前はサリア。
彼が翁として生きた時代に召還されたことと、ある事情からハサンとしての資格を失ったことで特異点に留まり続けることとなり、
彼女が遺した子ルシュドとボロボロになった山の民を庇護し続けることとなった。

誤解のないように言っておくと、ルシュドはサリアが聖地の家に嫁いで産んだ子であり、ハナムとの血の繋がりは無い。
彼にとっては飽くまでかつて愛した人が遺した子である。

その他のイベント

  • 2018年夏イベント『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』
    主人公?にも「ハサンさん」と呼ばれている。

謎のフォーリナーハンターXXが鎧をサバフェス会場にて起爆させ全てを破壊しようとした際に、身を挺して鎧を遠くに持って行った。
そのまま鎧の起爆に巻き込まれ、ハサンさんの挺身にジャンヌ・オルタ?らもしんみりとなったが…

普通に戻ってきた。
なんと「風除けの加護」のおかげで爆風も無効とのこと。

  • 2019年正月イベント『閻魔亭繁盛記』
    静謐のハサン?百貌のハサン?と共に閻魔亭に来訪。
    閻魔亭を楽しみにしていたが、突如現れた初代ハサン?から「寝正月という“怠惰・堕落”が好きな不届き者がいるらしいな」と遠回しに注意され冷や汗をかいていた。

食事は出来ないが、おひたし程度は食べられるとのこと。
宴会で皆が芸を披露する中、初代ハサンが「首切り芸」を披露しようとするのに巻き込まれ困っていた。

{妄想心音(項目編集)!!


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項目編集


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*1 なおハサン・サッバーハ自体は実在した人物であるが、この襲名設定は『Fate』シリーズ独自の創作である。実在のハサンのほうはイスラム教の二ザール派の初代指導者だが、二代目以降の名前も判明している
*2 この性格はランサーの心臓を喰らったことでランサーの影響を受けたと説明されている。
*3 アサシンのクラスカードは百の貌のハサンが担当しており、別にハサンそのものが避けられている訳ではなく、「相手の心臓を握り潰すイリヤなんか誰が見たいのか」という作者の判断によるもの。
*4 「アサシン(Assassin)」という単語の元になったとされている大麻。
*5 複数の神性スキルを持つサーヴァントの霊核を吸収したゴーレムが該当する
*6 意図した物なのか偶然なのか定かではないが、ちょうど8(ハ)3(サン)の日