社畜

Last-modified: 2024-05-21 (火) 22:29:44

登録日:2011-05-21 (土) 03:38:50
更新日:2024-05-21 (火) 22:29:44
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◆社畜
近年最も使われている言葉の一つ。言い出したのはリベラル系論客の佐高信。
読んで字の如く「会『社』の『畜(ペット)』」
ペットというとそこはかとなく官能的な響きだが、要は奴隷。

本来は「会社の為に馬車馬の如く働く(有能な、或いはそれに準ずる)社員」という意味でそう呼ばれていた。
しかし近年では「会社の為だけに家畜の如く、こき使われる社員」の事を指すようになった。

これだけなら「じゃあ辞めればいいじゃん」と思うだろうが、そこが社畜の恐ろしいところなのだ。
彼らは辞めるという発想があっても辞める事を選ばない・あるいは選べない。
中には、感覚がマヒして辞めるという発想すらない者もいる。

一概には言えないが、昨今の(アルバイトだろうが正社員だろうが)就職氷河期ともいえる求人状況や逼迫する若者の経済状況を見ていれば、おいそれと辞めにくくなるのも理由の1つ。
たしかに転職先や貯金もままならない状況で、仕事やアルバイトを辞めるのは大変な決断だ。
また、家族や友人、同僚の視線を気にしたり、就職前に在籍していた学校等に迷惑がかかってしまう*1という恐れから辞められないと考える者もいる。
これに無職になってしまう恐怖(=未来の不安や喪失感)も加わるかもしれない。

そうした精神衛生上の問題のみならず、面接などで契約期間満了や倒産といった会社都合もない限り前職を退職した理由・退職してからの空白期間がある場合それをほぼ確実に問われ、特に自己都合退職の場合は下手な受け答えをすると「こいつはわが社に来ても同じような理由ですぐ辞めてしまうのでは?」と警戒されて不採用に…なんてパターンも多く、これもまた次の就活への意欲を削ぎ今の職にしがみつかざるを得ない、という考えに追い込まれる要因である。

だが、身体を壊して倒れてしまっては本末転倒。こうなる前に冷静に脳内会議や家族会議を開くべきである。
また、精神科やカウンセラーを頼るのも一種の手である。

なお、酷い例になると自分がどれだけ苦労しているかを自慢し、
あまつさえ周りにもそうなるべきだと推進したり、そうではない人を卑下する

余談だが、フランス人はバカンスや休日の為に仕事をしている。
そんな彼らに休日出勤を頼んだらどうなるか。
大抵二つ返事でバッサリ断られ、食い下がろうものなら「じゃあ仕事辞めます」と当たり前のように辞めてしまう。

「休日がない仕事? それなら無職の方がマシ」

というくらいな気質。いや、最早遺伝子レベル。(この他にも、フランス人は週一で風呂に入らない日がある等マイペースでめんどくさがりな国民性として知られ、よくエスニックジョーク?のネタにされる。)
それ故各種サービスは日本のそれより遥かにフリーダムであり、金にならない仕事や客にはとことんズボラである。公共交通機関や郵便なんかは大幅な遅滞など日常茶飯事、病院でさえ例外ではない。消費者は寧ろその遅れを前提にゆとりをもって行動するべしとすら言われている程である(全ての仕事で、というわけではないが)。接客態度も基本それなりに高価な料金を払ったり贔屓の客でない限り悪い。店そのものに苦情を言っても知らん顔、或いは逆にウザがられるだけである。

日本人にも、感染症的に、あるいは遺伝子レベルで組織への忠誠や勤労意識が染みついているのかもしれない。
それを勤勉という名の美徳にするか、奴隷根性と貶めるかは人それぞれであるが。
だがそれゆえに数分の遅れさえあまり生じない緻密な運行ダイヤや、料金や形態を問わない丁寧なサービスが提供されている事も事実だが。

追記・修正は仕事中だろうが休憩中だろうが構わずお願いします。


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*1 業界内で学校の評判が悪くなる、企業などが求人票を出さなくなる等。