簿記3級に関する用語集です。
あ行
預り金(あずかりきん) 他人から預かった金銭
後入先出法(あといれさきだしほう) 棚卸資産を評価する際に、後に受け入れたものを、入れた直前のものから先に払い出す方法。商品や材料を仕入れた順とは逆に出庫したとして在庫を計算する
粗利益(あらりえき) 粗利。売上高から売上原価を差し引いた利益。粗利から諸費用を引くと純利益になる。
委託販売(いたくはんばい) 手数料を支払って、商品の販売を他人に委託する販売形態
一年基準(いちねんきじゅん) ワン・イヤー・ルールとも言い、決算日の翌日から一年以内に決済されるものを流動資産・流動負債とし、一年を超えて決済されるものは固定資産・固定負債とするという、資産や負債を固定・流動に区分する際の基準です。
インプレストシステム(いんぷれすとしすてむ) 定額資金前渡制度とも言う。葉書や切手など少額の支払にあてるため、あらかじめ一定期間の支払予定金額を見積もり、小口現金係に前渡ししておく方法。
受取手形(うけとりてがた) 商品の販売売上げや、売掛金の回収などの商取引で、給付の対価として受け取った手形。商法上、約束手形と為替手形の2種類がある。商品売買以外の取引で手形を受取った場合は「営業外受取手形勘定」を使用する。
受取利息(うけとりりそく) 国債・地方債・社債などの有価証券の利子や、預貯金の利息など、金銭の運用により受取る収益
裏書 (うらがき) 受け取った手形を満期日を待たずに、他の支払いにあてるため、証券の裏に必要事項を署名し、他人に譲渡すること
裏書手形(うらがきてがた) 裏書された手形のこと
売上 (うりあげ) 会社が一定期間の営業活動中に品物を売ったり、サービスを提供したりして得た代金の総額。収益すべて。売上高。売上金。
売上原価(うりあげげんか) 当期に売上げた商品の原価のこと。次の計算式より求めることができる。当期売上原価= (期首商品棚卸高+当期商品仕入高)-期末商品棚卸高
売上総利益(うりあげそうりえき) 売上高から売上原価を差し引いた差額。売上のための諸費用をまだ計算していないので「粗」利益ともいう。
売掛金(うりかけきん) 商品や製品の販売代金を後日決済するという未回収金。債権の一種
売掛金勘定(うりかけきんかんじょう) 流動資産。未収入金を処理する勘定
運送費(うんそうひ) 商品や製品を販売するためにかかった必要な運賃
営業外損益(えいぎょうがいそんえき) 仕入・製造・販売・一般管理などの企業の主たる営業活動以外の原因によって発生する営業外費用、営業外収益の総称。
親会社(おやがいしゃ) 資本参加などの方法により他の会社を実質的に支配している会社。
か行
買掛金(かいかけきん) 商品・原材料の仕入れや役務提供の支払いなど営業上から生じた未払い金。取引先に対する債務の一種
会計(かいけい) 個人や企業などの経済活動の状況を、一定の計算方法で記録し、情報化し、利害関係者に報告する方法、または制度
会計期間(かいけいきかん) 事業者が企業の財務状況や経営状態を把握するために一単位とする期間。通常は一年とする場合が多い。営業年度。事業年度。
貸方(かしかた) 負債または資本の増加、利益の発生、資産の減少などを記入する帳簿や勘定の右側の欄
貸倒れ(かしだおれ) 得意先の売掛金や受取手形などの債権が、倒産等の理由により回収できなくなること。損失として扱われる。
貸倒償却(かしだおれしょうきゃく) 受取手形、売掛金などの金銭債権について、貸し倒れになる場合を予想して、回収不能見込額を控除すること。
貸付金(かしつけきん) 得意先、仕入先、役員、従業員等に貸し付けたお金
仮受金(かりうけきん) 勘定科目が確定していない手付金や前渡金の入金があった場合、一時的に仮受金勘定を使用し、後日勘定科目が確定した場合は振替仕訳をする
借方(かりかた) 負債または資本の減少、損失の発生、資産の増加などを記入する帳簿や勘定の左側の欄
仮払金(かりばらいきん) 支払いの最終的な金額がはっきりしない場合、一時的に概算で金額を支払っておくこと。後日金額が確定した時には、該当する勘定科目に振り替えて修正します
為替手形(かわせてがた) 名宛人が受取人に手形金額の支払いを委託する手形の一種
勘定(かんじょう) 簿記の記録、計算を行う単位。簿記では、資産・負債・資本・収益・費用の5つの勘定がある。
勘定科目(かんじょうかもく) 勘定をさらに細分化し、分類し、つけられた名称
勘定口座(かんじょうこうざ) 借方・貸方に分けて計算・記録をする帳簿上の記入場所
期首(きしゅ) 会計年度または事業年度などの、定められた利益計算期間の初め
期中(きちゅう) 会計年度または事業年度などの、定められた利益計算期間のあいだ
期末(きまつ) 会計年度または事業年度などの、定められた利益計算期間の終わり
繰延べ(くりのべ) 取引の決済を、次期の会計期間に延期すること。 翌期の取引として計上する。
繰延資産(くりのべしさん) すでに対価の支払いが完了し、または支払義務が確定し、これに対する対応する役務の提供も受けたにもかかわらず、その効果が将来にわたって発現するものと期待される費用。資産として数会計期間繰り延べ処理を認められた費用。
経常利益(けいじょうりえき) 企業の日常的な経営活動による儲けのこと。会社の経常的な収益力を示す。営業利益に営業外損益を加えたもの。
決済( けっさい) 売買代金の受け渡しによって商品売買取引を済ませること。
決算(けっさん) 利害関係者へ報告する際に使用する、財務書類を作成する為の、一連の処理・手続き。帳簿を締め切り経営成績と財政状態を明らかにする。
原価(げんか) 経営活動に対して用いられた、物やサービス(役務)を、支出額によって測定し、単位当たりに計算したコスト。元値。
減価償却(げんかしょうきゃく) 固定資産の取得原価を、時間の経過に伴う価値の減少分を、耐用年数期間にわたって費用化すること。計算方法には、定額法、定率法、生産高比例法、級数法などがある。
減価償却累計額(げんかしょうきゃくるいけいがく) 減価償却費を固定資産から直接差引かずに累積させる時に使用する勘定科目
原価法(げんかほう) 会計期末の棚卸資産を取得原価をもって帳簿価額のまま評価額とする方法。
現金出納帳(げんきんすいとうちょう) 補助簿のひとつで、現金の収支を記録する帳簿。
小切手(こぎって) 銀行に当座預金口座のある者が、金額など必要事項を記入して、額面の金額を支払うことを銀行に委託し、現金の代わりとして支払いにあてる有価証券。
小口現金(こぐちげんきん) 事務用品や切手など、金額の少ない支払いに備えて、手許に保管しておく現金のこと
固定資産(こていしさん) 1年以上長期にわたって所有または使用する資産のこと。固定資産は、有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産に分類される。
固定資産売却益(こていしさんばいきゃくえき) 建物、機械装置、土地などの有形固定資産を、帳簿残高より高値で売却した時に生ずる利益のこと。
さ行
債権(さいけん) ある人が他のある特定の人に対して、ある行為をしてくれと、一定の給付を請求できる法律上の権利。債権をもつ者や会社を債権者という。
財産法(ざいさんほう) ある会計期間の期首と期末の貸借対照表資本金額を比較して、資本金額の増減によって純損益を算出する方法
債務(さいむ) ある人が他のある特定の人に対して、ある一定の給付をしなければならないという法律上の義務。債務をもつ者や会社を債務者という。
財務諸表(ざいむしょひょう) 企業の財政や経営状態を、利害関係者に報告するために作成される計算書類。貸借対照表・損益計算書・剰余金計算書などがある
先入先出法(さきいれさきだしほう) 先に仕入れたものから先払い出すという仮定に基づいて、商品の払出単価を決定する方法。商品払出単価決定の方法は他にも、後入先出法や移動平均法などがある
先日付小切手(さきひづけこぎって) 振り出しの日付を実際の振出日よりも将来の日とする小切手。受取人に、支払を少し待ってもらう。
残存価額(ざんぞんかがく) 固定資産をスクラップとして売却したと、想定した金額
三分法(さんぶんぽう) 商業簿記の商品売買の処理方法の一つで、仕入・売上・繰越商品の3つの勘定科目を用いて記帳する方法
仕入諸掛り(しいれしょがかり) 商品を仕入れる際にかかった別の費用。手数料・荷役費・引取運賃費・運送保険料などがある
次期(じき) 会計期間年度の次の時期
資本等式(しほんとうしき) 総資産から総負債を差引いた差額。資産 - 負債 = 資本で表される計算式
収益(しゅうえき) 資本の増減をもたらす事象で、利益の源泉になる収入のこと
主要簿 (しゅようぼ) 決算書類を作成する資料になる主要な帳簿で、仕訳帳と総勘定元帳のことをいう。仕訳帳で仕訳が行われ、勘定科目ごとに総勘定元帳へ転記される
証憑(しょうひょう) 領収書や請求書、契約書など、取引の事実を証明する根拠になる書類。
仕訳(しわけ) 貸方・借方を区別して、勘定科目ごとにまとめて、記録すること。
仕訳帳(しわけちょう) 取引を借方・貸方とに分類・記録し、発生順に記録する帳簿のこと
水道光熱費(すいどうこうねつひ) 水道代、電気代、ガス代などの費用です
精算表(せいさんひょう) 試算表残高をふまえて、貸借対照表と損益計算書を作成する一連の過程を、一つの表にまとめたもの
積送品(せきそうひん) 委託販売のために、委託先へ発送した商品のこと
総勘定元帳(そうかんじょうもとちょう) 仕訳帳すべての勘定口座を各勘定科目ごとに整理、記録し、残高が把握できるようにした帳簿
損益計算書(そんえきけいさんしょ) 企業の一会計期間における収益と費用とを記載し、経営成績を明らかにするために、一つの表にした財務諸表の
た行
貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう) 企業のある一定の時点における財務状態を明らかにするために作成される表で、表の左側に資産を、右側に負債・資本を記入して両者を区別させたもの。バランスシート B/Sともいう
貸借対照表等式(たいしゃくたいしょうひょうとうしき) 総資産から総負債を差引いた差額。資産 = 負債 + 資本と計算式で表される
耐用年数(たいようねんすう) 機械など企業の固定資産がの経済的に使用可能な期間。耐用年数は法令で定められている。
建物(たてもの) 有形固定資産のひとつ。店舗・工場・事務所など
棚卸し(たなおろし) 期間損益計算などのために、てもとにある商品・製品などを、実際に品質・数量・価額などを調査し、評価すること
棚卸減耗費(たなおろしげんもうひ) 事業年度中に生じた商品の盗難、紛失などによる減少価額
棚卸資産(たなおろししさん) 商品・製品など、通常の営業活動の目的で保有される、会計期末に棚卸しをしなければならない流動資産
単式簿記(たんしきぼき) 家計簿や小遣い帳のように、現金の収支など、単に一つの事柄のみを記帳する方式をいう
中間配当(ちゅうかんはいとう) 一年決算の企業が事業年度のあいだに、株主に対して金銭の分配をおこなうこと。取締役会の決議により決定する。
通信費(つうしんひ) 郵便切手、葉書、電話料金、電報などの通信に支払う費用
定額資金前渡制度(ていがくしきんまえわたしせいど) →インプレストシステム
定額法(ていがくほう) 減価償却方法の一つで固定資産の耐用年数のあいだ、毎期同一金額を償却していく方法。定額償却。 (取得原価-残存価額)÷耐用年数=減価償却費と計算する
定期預金(ていきよきん) あらかじめ定めた一定期間内に、支払い期日が来るまでは払い戻しの請求をしないことを約束した預金
定率法(ていりつほう) 減価償却方法の一つで、耐用期間中、固定資産の未償却残高に毎期一定率をかけた額を償却していく方法。定率償却
手形の書き換え てがたのかきかえ 手形の更改といい、今までの債務を消滅させ、かわりに新債務を成立させるために、旧手形と新手形を交換すること
手形割引(てがたわりびき) 手形の満期日まで現金化をまてない企業が、銀行へ手形を担保に現金を融資してもらうこと。利息がつく
転記(てんき) 仕訳帳に記入された仕訳を総勘定元帳の各勘定口座ごとへ書き写す作業のこと
当期(とうき) 現在の会計期間
当座借越(とうざかりこし) 当座預金の残高を超過して小切手を振出してしまった時、借越限度額の範囲内で融資を受けられる制度
当座預金(とうざよきん) 小切手や手形を使用するために用いる、当座取引契約に基づいて預け入れておく、無利息の預金
取引(とりひき) 商人同士や商人と客との間でなされる、資産、負債、資本が増減する売買行為
は行
配当(はいとう) 会社が、株主総会の決議によって、株主に利益金を分配する金銭のこと
配当可能限度額(はいとうかのうげんどがく) 株式会社が配当をすることができる上限のこと
バランスシート(ばらんすしーと) 貸借対照表の別称 略号はB/S
備品(びひん) 有形固定資産のひとつで、1年以上にわたって営業活動上、使用する机や椅子など
費用(ひよう) 企業の営業活動のために消費された対価を、貨幣額によって測定したもの。資本が減少する原因となるもの
複式簿記(ふくしきぼき) 簿記上の取引を原因と結果に分け、収支の記録と損益の計算までを二面的に記録し計算する方式
負債(ふさい) 将来払わなければならない債務や、未払費用、借入金、支払手形など、貸借対照表の負債の部に属する項目のこと
平均法(へいきんほう) たな卸資産や有価証券の評価をする際に、取得した資産の平均原価を算出し、その平均原価を払出単価として計算する方法
や行
約束手形(やくそくてがた) 振出人が、記載された一定金額を、受取人へ満期日に手形代金を支払うことを約束した証券
有価証券(ゆうかしょうけん) 株式会社が発行する株式や社債、国や地方公共団体が発行する国債・地方債証券など
わ行
割引(わりびき) 受取手形の満期日を待たずに、銀行などの金融機関で現金化することをいう。手形割引
ワン・イヤー・ルール わんいやーるーる →一年基準