ヴェストリアとは?
原神王アルケー?が創世した世界。
天界・冥界・人間界の三つの領域が重なり合っているとされ、そのうち人間界を『ヴェストリア』と呼称する。
- 男しか存在しない世界
最大の特徴として、三領域いずれにも男しか存在しないことが挙げられる。
ヴェストリアに生きるすべての人間は『女』という存在およびそれに付随するあらゆる事柄*1を知らず、『女』という単語とその意味を知るのは導師やその他現実世界からやってきた人間*2のみである。また、性別という概念や『男』という単語の意味をヴェストリアの人々がどう捉えているのかは現状定かではない。 - アルケーの理想と世界の運営方針
ヴェストリアは『身分・種族・偏見、その他一切に縛られることなく、誰が誰を好きになっても、誰が誰を愛しても許される世界』というアルケーの理想に基づいて創られた。
この理想を実現するため、アルケーは自らに「意思を持つ者の絆や愛に介入しない」というルールを課し、極力地上の営みに干渉することなく見守ってきた。
もっとも、アルケーは世界の運営を半ば娯楽と捉えている節があり、神としての業務をザラエル?やトゥストラ?、神霊たちに任せきりにしているため、信念に基づく不干渉というよりは単なる放任主義の可能性も否定しきれない。 - 年表
※第二の導師・主人公がヴェストリアに転生した時点を「現代」とする。年代 出来事 約5500年前 アルケーがヴェストリアを創世する
天使ザラエルとトゥストラの双子がアルケーの『息子』として生み出され、ヴェストリア創世の手伝いをする約5000年前 アルケーが天空島を作り、ゴーレムのヴァスハーンをその番人とする
同じ頃、地上では生命が知恵を獲得し、進化を重ね、独自の文明を築き始めていた約5000年~4500年(もしくは4000年)前 ザラエル、欲望に支配され悪意を増幅させる人間たちを危惧し、天使が人間の心を統制しなければならないと考える
一方、トゥストラは人間の欲望がもたらす結果に興味を持ち、膨れ上がった欲望の行く末を見たいという渇望に飲み込まれてゆく約4500年(もしくは4000年)前*3 堕天した魔王トゥストラと天使長ザラエルの間に諍いが勃発する
アルケー、ザラエルとトゥストラの戦いへの対処に追われ天空島に通えなくなる約2500年前 代理戦争勃発。天使と悪魔がそれぞれ人間を操って殺し合いをさせ、ヴェストリアの覇権を競い始める
この頃ヴァスハーンはアルケーの命で天空島を降り、転移門の守護のみに専念するようになる約1000年前 初代導師ヴァルナ、ヴェストリアに転生。天樹十二聖をはじめとする仲間たちと力を合わせ、各地に結界を張って代理戦争を鎮める。
その後、結界の作用によって天使や悪魔はヴェストリアに干渉できなくなり、平和が訪れる導師が転生する少し前 結界の作用が薄れ、天使や悪魔が地上に干渉できる領域が拡大する
「最後の審判」開始、地上に天使や悪魔による暴虐が吹き荒れ始める現代 主人公、現実世界で死亡してヴェストリアに転生。ヴェストリアを救う『第二の導師』として冒険を始める
人間界
人間とそれ以外の生物が暮らす世界。狭義の「ヴェストリア」はこの人間界のみを指す。
- 地理
二つの陸地からなる大陸の中心にある円形の海域を囲んで、『ヴェストリア四大国』と呼ばれる四つの大きな国家勢力が存在している。
円形の海域=中立都市クサンから見て西に位置する陸地の北にラピマニア聖国、南にテサロニア帝国があり、東に位置する陸地の北西部にはスティリア共和国、南西部には商業都市国家群がある。
東の陸地の東部には現状国家が存在するという情報はないが、天空島への転移門が存在するイェルケル崖、ハシサラームが拠点を構えるフェブルド火山、導師の試練に用いられる夢幻の大穴、初代導師ヴァルナの時代から千年にわたって守られてきた聖域・神秘の塔など要衝が多数存在する。 - 人口
ジェロン?の言によればおよそ5000万人と推定され、そのほとんどが四大国に所属している。 - 人種
- 人間
ヴェストリアに住む『天使・悪魔以外の知的生命体』は基本的にみな『人間』と総称されるが、当wikiでは後述する特異な人種のいずれにも属さない人間を狭義の『人間』と定義する。
基本的に現実世界に住む現生人類と変わらない姿形をしており、肌の色も褐色から白色、黄色まで様々である*4。
現実世界に比べて異種間の差別感情は弱く、異なる姿の人種同士でも広義の『人間』であるならば基本的に対立なく共存できる社会形態が形成されている。ただし、差別や迫害が皆無というわけでもなく、オニ族のように差別の被害に遭いやすい人種も存在する。 - 獣人
犬や猫、狼など、動物と人間を掛け合わせたような姿をした人間を『獣人』と呼ぶ。
種族は多岐にわたり、鳥やシャチやトカゲ、果ては(現実世界においては架空の生物とされる)龍の獣人まで存在する。
「鼻が利く」「マタタビで酩酊する」など、種族によって異なる特性を持つ。 - 亜人
- 人間
- 生態系
人間の他にも数多くの動植物が生息している。内訳は馬に似たホースト*6のようにヴェストリア独自の名称を持つものから、猫*7や蜂*8など現実世界と同様の名称で呼ばれるものまで様々である。
また、特別に『魔物』と呼ばれて恐れられている生物もいるが、それらと通常の生物にどのような違いがあるのか、魔物が何をもって魔物と定義されるのかは今もって不明。劇中では『魔物に家族を殺された』『魔物に田畑を荒らされた』などの被害例があり、魔物討伐を生業とする者も多く登場するため、基本的には『人に害を為し、人によって退治されるもの』であるらしい*9。 - 生物の生殖
人間の生殖は妊娠出産を経ることなく、神霊の介在によって行われることがオルトー?によって明言されている。
具体的には『深く愛し合う二人の魂を掛け合わせ赤子を創造して届ける』とのことだが、続けて『実際は生々しく、○○を△△した野郎どもの白濁した□□が交わって云々』と(かなりぼかした形ではあるが)実態として性交あるいはそれに類する行為が必要であることが語られているため、単に愛し合うだけでは赤子の創造には不足と思われる。
なお、人間以外の生物の生殖については今のところ明言されていない。ただし、卵やクリーム、蜂蜜を食用に供している描写があるため、人間以外の生物には雌雄が存在する可能性もある。
天界
原神王や天使、神霊たちが暮らす世界。
冥界
ヴェストリアで死を迎えたのち、彷徨える魂が辿り着く暗黒の世界。『地獄』とも呼ばれる。
魔王トゥストラと、彼によって彷徨える魂から転生を果たした悪魔たちが暮らしている。
ヴェストリアの文化
風習
- 春風の儀式
ヴェストリア全土に春の訪れを告げるため、春風一族という特殊な血筋の者が各地を巡って演舞を披露し、『ハルアカネ』という桜に似た植物の花を咲かせる儀式。
この儀式を行わなければ『春』は訪れないため、春風一族の来訪はどの国でも歓迎・熱望されており、諸事情で儀式が遅れると困った民衆が騒ぎ出すことさえある。
天候の変化に乏しく、季節が存在しない地域もある*10が、春風一族の者はそうした地域にも訪れてハルアカネを配っている。これは『季節のない地域の人々にも、花を通じて季節の変化を感じてほしい』という心配りの表れである。 - アルケーに捧げる祭り
アルケーに捧げるという名目で乱交を行う祭りがヴェストリア各地に存在する。
これらの祭りはいずれも実際にアルケーが覗き見て楽しんでいる。
音楽
- クラシックとロック
ヴェストリアの音楽にも『クラシック』や『ロック』といったジャンルが存在し、アルタイト芸術学校では前者が重んじられ後者が軽んじられている。
スティリア共和国ではロックが流行しており*11、生前のメイナール?もバンドを組んでロックを嗜んでいた。 - 著名なミュージシャン
服飾
服飾のスタイルは国を問わず様々なものが存在しており、国ごとに統一された様式はあまり見られないが、唯一キンシューの住人のみ現実世界で言うところの和服のような装いで統一されている。
また、服飾デザインが一つの職業として確立されているようで、その筋のプロフェッショナルとしてシャロウッド?が活躍している。
食文化
技術
科学技術
機械
主に蒸気機関を原動力とする機械が存在し、発電や録音、果ては自動機械(ロボット)や仮想空間のシミュレーターなど高度な情報技術を用いた工業品の製造まで可能なほどの技術力が発達している。
スティリア共和国は機械技術において他の国に大きく先んじており、ベルガモンド?の飛空艇ヴァレーズ号はその象徴の一つである。なお、エンジン付きのボートや通信機などの高度な機械がスティリア以外に存在している描写もあるが、これらがスティリアからの輸入品であるのか、あるいはその国独自の技術による産物なのかは不明。
医療
魔法で治療を行える世界ではあるが、並行して医療技術も発達しているようで、クロード?のように「医師」を生業とする者も存在する。
フィル?は医療技術の中でも薬学を専攻して研究している。また、通常の薬学とは別に「魔法薬学」も存在しており、イルヴァルド魔法学校のファングレイ?は魔法薬学の教諭である。
魔法技術
原理は不明だが、科学とは別に魔法と呼ばれる技術が発達しており、ラピマニア聖国で盛んに研究されている。