コックピット/左コンソール

Last-modified: 2013-12-29 (日) 04:32:36

LConsole.JPG
左コンソールはスロットル、無線、燃料システム、飛行制御など様々なパネルで構成される。

各部機能

1.燃料システム制御パネル

FSCP.JPG
左コンソール前部に位置する燃料システム制御パネルは、燃料供給制御、ブーストポンプ制御に使われる。

 
  1. メイン・ブーストポンプ・スイッチ
    左右のメイン燃料タンクから燃料を供給する圧力を得るために、左(L)/右(R)BOOST PUMPスイッチでブーストポンプを作動させる。ポンプは個別に作動、停止させることができる。
     
  2. ウイング・ブーストポンプ・スイッチ
    左右の翼内燃料タンクから燃料を供給する圧力を得るために、左(L)/右(R)BOOST PUMPスイッチでブーストポンプを作動させる。ポンプは個別に作動、停止させることができる。
     
  3. 主翼・胴体外部タンクスイッチ
    パネル左上のスイッチは、外部燃料タンクからの燃料移送の有効/無効を切り替える。EXT TKSと書かれたこの二つのスイッチは下にOFFポジションを持つ。WINGと書かれた左スイッチの上ポジションは、主翼に搭載された全外部燃料タンクからの燃料移送を有効にする。FUSと書かれた右スイッチの上ポジションは、胴体中央に搭載した外部燃料タンクからの燃料移送を有効にする。
     
  4. クロスフィードスイッチ
    A-10Cの燃料システムは二つのパラレルな燃料システムで構成されているが、クロスフィードスイッチをCROSSFEEDに設定することで二つのシステムを繋ぎ、各ブーストポンプから両方のエンジンに供給することを可能にする。クロスフィードスイッチがOFFなっている場合、両方の燃料システムは分離されている。クロスフィードは何れかのブーストポンプが故障した時に最も使われる。
     
  5. タンク・ゲート・スイッチ
    左右のメイン燃料タンクは、TK GATEスイッチをOPENにセットすることで、移送バルブが開放され接続される。このスイッチをCLOSEにセットすると各タンクは切り離される。燃料の重心問題につながる為、通常このスイッチはOFFにしておく方が良い。
     
  6. 空中給油制御レバー
    A-10Cが飛行中に給油する場合、フライングブーム空中給油方式が使われる。
    RCVRと書かれたこの灰色のレバーは、コックピット前方の給油口スリップウェイドアの開閉を操作する。レーバーを下のOPENポジションに倒すことでドアが開かれ、上のCLOSEポジションに倒すことで閉じられる。
     
    ドアが開かれると、キャノピーのステータス表示灯にREADYライトが点灯する。給油プローブが給油口に嵌ると、READYがLATCHEDに切り替わる。プローブが外されるとDISCONNECTが点灯し、レバーをCLOSEに倒すとライトは消灯する。
     
  7. メイン・翼内タンク給油無効スイッチ
    4つのボタンは左右のメインタンクと左右の翼内タンクにそれぞれ対応する。これらのスイッチは遮断器の様に働き、選択した内部タンクの給油を無効化できる。
    給油プローブが給油口に嵌ると、自動的に燃料がメインと翼内タンクに送られる。しかし戦闘ダメージなどの状態によっては、Fill Disableボタンを使い指定のタンクへの給油を無効にした方が良い。
     
  8. 外部照明ダイアル
    このダイアルは給油口とエンジンを照らす投光器の明るさを調整する。空中給油を補助するために、投光器が機体の背に設置され両エンジン・ナセルを照らす。加えて空中給油スリップウェイの両側に二つの照明灯が設置されている。RCVR LT ダイアルはこれらのライトの明るさを、OFF(消灯)からBRT(最大照度)の間で調節できる。
     
  9. ライン・チェック・ボタン(未機能)
     
  10. 信号増幅スイッチ(未機能)
     

Note:マイナスGでの飛行のために、A-10Cはコレクタータンクを持っている。これは最大出力で10秒間動作させる十分な燃料を両エンジンに供給する。もしマイナスGでの飛行を10秒以上続けた場合、燃料の供給不足によりエンジンがシャットダウンする危険がある。

2.スロットルパネル

A-10Cは2基のゼネラル・エレクトリック製TF34-GE-100Aを搭載し、それぞれ8,900ポンドの最大推力を持つ。各エンジンは14段の軸流圧縮器と1基のバイパスファンで構成される。バイパス流は全体推力の85%を供給する。推力を生み出すファン回転数の役割を考えると総エンジン推力を確認するには、ファン回転数を確認するのが最善の方法になる。

 

運転中のエンジンはエンジンギアボックスから動力を供給し、発電機、オイルポンプ、燃料制御・燃料ポンプ、油圧ポンプ、そしてブリードエアに利用される。
エンジン出力はコックピット左側のスロットルレバーで操作する。スロットルレバーを前に倒すと出力が上昇し、スロットルを引くと減少する。エンジンがアイドル状態から最大出力まで推力を発生させるには、おおよそ10秒程必要とする。そのため即座に出力を発生させることは出来ない。
外部動力源を必要とせずエンジンを始動するために、A-10Cは補助動力装置(APU)を装備している。このシミュレーションでは両エンジンを始動させる手段として使われる。
ThrottleP.JPG
APUはエンジンを始動する為に、タービンを回す圧縮空気、一時的なDC/AC電力、そして一時的な油圧を供給する。APUは機体後部の両エンジンの間に位置し燃料を引き込む。

 
  1. APUスイッチ
    この2ポジションのAPUスイッチはAPUの始動と停止に使われる。バッテリーパワースイッチがPWRにセットされた状態で、APUスイッチをSTARTにセットすると以下の事が行われる。
     
    ・APUへ供給する燃料ポンプの作動
    ・APU燃料バルブの開放
    ・APUスターターの作動
    ・APU EGTとAPUタコメーター計器の作動
     
    APUの始動が完了したら、APUからDC/AC電力を供給する為に、APUジェネレータースイッチを有効にする必要がある。
     
  2. スロットル
    A-10Cのスロットルは2つに分割されている。これは2本のスロットルを成し、それぞれが対応するエンジンの出力を制御する。通常これらのスロットルは一組で動かすが、エンジン始動、エンジン損傷、ヨーの調整などの場合に、個別に動かすこともできる。スロットル右側にはOFF、IDLE、MAXの3つのポジションが印されている。
     
    • OFF OFFポジションの時、燃料ポンプは停止しエンジンへ燃料は供給されない。スロットルをOFFにセットするとエンジンが停止し、このポジションでは始動することは出来ない。
       
    • IDLE スロットルを前に倒しIDLEポジションにすると、自動的にエンジンの始動プロセスが始まる。これには燃料ポンプの作動、エア・タービンスタート(ATS)バルブの開放、エンジン・ブリードエア・バルブの開放、そしてエンジンの点火を含む。
       
      Note:エンジンを始動するためには、最初にAPUや電気システムを作動させる必要がある。
       
    • MAX スロットル前端のこのポジションは最大出力を表す(離陸時に通常82%のファン回転数)。
       
       
      スロットルをIDLEからMAXの間で動かすことで、エンジンへの燃料供給量を増減し、これによりエンジン出力を制御する。しかしエンジンが異常高温の場合、出力を制御できない事もあり得る。
       
  3. エンジン燃料フロースイッチ
    スロットパネル上部の二つのスイッチは、NORMとOVERRIDEの二つのポジションを持つ。“L”の下にあるスイッチは左エンジンへの、“R”の下にあるスイッチは右エンジンへの燃料フローを制御する。NORMにセットした場合、燃料フローはスロットルと最大パワートリムによって制御される。OVERRIDEポジションの場合、燃料はスロットルのみで制御されITTリミットを超える事が可能になる。
     
    オーバーライドにセットされるとITTアンプが無効になり、燃料フローを直接制御することができるようになる。これによりITTアンプが故障した場合でも、通常のエンジン操作を可能にする。またITTリミットを超える事ができ、場合によっては数パーセントほどコア回転数が高くなることもある。
     
    この機能はトラブルから抜け出したり少し加速するなどの、パワーブーストとして設計されたものではない。これはエンジンが損傷した時に帰還できるようにするものだ。ほとんどの場合、スイッチをオーバーライドにしてもエンジンパフォーマンスに変化はない。ただITTアンプによってコア回転数と排気温度が制限されている場合、エンジン回転数とITTが増加する。
     
  4. エンジン運転スイッチ
    この3ポジションスイッチは両エンジンの運転モードを設定する。各スイッチ上の“L”と“R”の表記は対応しているエンジンを表す。デフォルトである中心のポジションにはNORMと書かれている。スイッチがここにセットされ、それに対応するスロットルがIDLEに動かされると、そのエンジンの点火が始まる。
     
    どちらかのスイッチがIGNに倒されると、そのエンジンの手動点火がスロットル設定や回転数に関わらず開始される。これは飛行中のウインドミル再始動に最も使われ、正常なエンジンを利用し停止したエンジンを始動する。
     
    スロットルがOFFの状態でMOTORにスイッチをセットすると、燃料の残ったエンジンの燃焼室から燃料の排出が行われる。これはエンジンの始動に失敗した場合、ホットスタートを避けるため再始動前に使われる。またMOTORはAPU作動時のエンジン再始動にも使われる。
     
    ランディングギア警報音停止ボタン
    APUスイッチ下のこのボタンはランディングギア警報音を停止する。

3.LASTE制御パネル

A-10Aの後期バージョンに導入された、低高度安全性およびターゲティングの向上(LASTE)システムは、オートパイロットシステム、CCIP・CCRP爆撃モード、空対空HUDモード、EACをはじめとした様々な性能向上を、A-10Aと以降のA-10Cに提供している。

 

地表面衝突防止装置(GCAS)

  • GCASは地面衝突の危険を警告するが衝突の回避は行わない。GCASはレーダー高度計、INS、LASTEコンピューターからの情報を組み合わせ衝突を判断している。GCASの警告はHUDに大きな点滅する"X"が表示され、"プルアップ、プルアップ"と音声メッセージが流される。
     
  • GCASはセットされた平均海水面(MSL)高度と地表からの高度(AGL)以下になった時に、"アルティチュード、アルティチュード"と警報を発する事ができる。これらの高度はアップフロント・コントローラー(UFC)で設定できる。
     
  • もしスピードブレーキを開き、一つか両方のスロットルが最大出力にもかかわらず145 KIAS以下の場合、"スピードブレーキ、スピードブレーキ"とメッセージが流れる。
     
    着弾点連続算出(CCIP)爆弾投下モード
    無誘導爆弾のCCIP爆撃を選択した場合、適切なソリューションの時にHUD上のピパーとレティクルが連続的に着弾地点を表示する。詳細はHUD?を参照のこと。
     
    投下点連続算出(CCRP)爆弾投下モード
    CCRPオプションは無誘導/誘導兵器を用い、HUDの視界より下のSPI地点への爆撃を可能にする。詳細はHUD?を参照のこと。
     
    拡張姿勢制御(EAC)
    EACはA-10Cに経路、高度/方位、高度/バンクの3種類のオートパイロットモードを提供する。加えて精密姿勢制御(PAC)システムも、より正確な機銃掃射の為に利用できる。EACの正確な動作はLASTE、INS、SASに依存する。
     
    NOTE:
    EACは、無効なデータをLASTEのセンサー(CADC、RGI、SAS)から受け取った時、SAS制御パネルの何れかのSAS作動スイッチが解除された時、EGIが自動的(EGI故障により)にか、もしくはNMSPのスイッチで手動で解除された時にディスアームする(スイッチが自動的にOFFになる)。ディスアーム時には警告灯パネルのEACライトとMASTER CAUTIONライトが点灯する。もしオートパイロットが作動しているのなら、"ワーニング、オートパイロット"とインターホンを通し警告される。EACオートパイロットの作動やPACモードを有効にする為にはEACスイッチがARMにセットされ、SASが作動し、IFFCCスイッチがOFF以外で、EGIが選択され、EGI INS調整の完了後にBLENDEDかINS単独NAVソリューションが選択され、空中給油ドアレバーがCLOSEに位置している必要がある。
     
    空対空HUDモード
    空対空HUDの新しい要素としてFunnel Gunsight、Multiple Reference Gunsights(MRGS)、Air Mass Impact Line(AMIL)が含まれる。詳細はHUD?を参照のこと。
     
    LASTE.JPG
    LASTE制御パネルはスロットルの後ろに位置し、EAC、レーダー高度計、LAAPモードを操作できる。
  1. EACスイッチ
    EACスイッチはOFF(下)とARM(上)の二つのポジションを持つ。ARMポジションの時、EACはLASTEに有効になる。OFFの場合EAC機能は無効になりEAC警告灯が点灯する。
     
  2. レーダー高度計
    このスイッチはレーダー高度計の有効/無効を切り替える。NRM(ノーマル)にセットするとレーダー高度計が作動し、データをGCAS機能に提供する。もしDIS(無効)にセットされた場合、レーダー高度計は無効になりGCAS機能も同様に機能しない。
     
  3. オートパイロット選択スイッチ
    パネル右側のこの3ポジションスイッチは有効なオートパイロットモードを選択できる。これらのモードで低高度オートパイロット(LAAP)システムは形成されている。
     
    • PATH(上) このモードはHUD上のTotal Velocity Vector(TVV)シンボルで表される機体の現在の飛行経路を維持するように作動する。このモードはバンク角が10以上ある場合は作動しない。
       
    • ALT/HDG(中) このモードでは機体の気圧高度と方位を維持するように作動する。このモードはバンク角が10以上ある場合は作動しない。
       
    • ALT(下) このモードを有効にすると、オートパイロットは現在のバンク角と気圧高度を維持するよう作動する。
       
       
      Note:
      A-10Cはステアポイントやフライトプランに沿って自動飛行する、ルートオートパイロットシステムは搭載していない。
       
      オートパイロットモードを選択すると、オートパイロット作動ボタンを押して有効にする必要がある。また左スロットルボタンを使うこともできる。
      オートパイロット中に操縦入力が行われると、作動中のオートパイロットモードは自動的に解除され、"ワーニング、オートパイロット"とメッセージが流れる。またオートパイロット作動/解除ボタンか、左スロットルボタンを押し解除することもできる。
       
  4. オートパイロット作動/解除ボタン
    適切な状態ならこのボタンを押すことで選択したオートパイロットモードが作動する。既にオートパイロットが作動している場合は押すことで解除される。

4.AN/ARC-186(V) VHF AM無線1制御パネル

A-10Cは二台のVHF無線を搭載している。二台のパネルは概ね同じだが、一つはAMに使われ(無線1)もう一つはFMに使われる(無線2)。これらの無線は空対空と空対地での通信に使うことができる。

 

両方の無線は20のプリセットチャンネルを持ち、手動での周波数設定機能も持つ。VHF/AM (無線1)は送受信を116.00から151.975 MHzの間で行う。もし無線が有効範囲外の周波数に同調した場合、警告音が鳴るだろう。もしミッション中に無線トラフィック量が多すぎるのなら、いつでもボリュームノブを使い音量を下げたり、周波数を切り替えることができる。

 

UHF無線も同様にスロットル後方に位置している。これらの無線はミッションアセットと交信するため周波数を指定する必要がある。しかしこれはオプションの"Easy Communications"を有効にしている場合、自動的に設定される。
VHFAM1CP.JPG

  1. プリセットチャンネル選択ホイール
    パネル下部のこのサムホイールは左右に動かすことができる。ホイールを動かすことで上部のプリセットチャンネル表示窓の、プリセットチャンネルナンバーを選択する。それぞれの無線は20プリセットチャンネルを記憶する。
     
  2. プリセットチャンネル表示窓
    選択ホイールの上に位置するこの窓は、選択したプリセットチャンネルを表示する。
     
  3. 周波数選択ノブ
    これらの4つのノブは時計回り/反時計回りに回し、上のフィールドに周波数の数字をセットする。
    VHF/AMの左から順に、最初のノブは100~10 MHz(1~99)をセットする、2番目のノブは1 MHz (0~9)を、三番目はMHzの小数点第一位(0~9)、そして右端のノブはMHzの小数点第二、第三位を25刻みでセットする(0~75)。
     
  4. ロードボタン
    周波数を手動で入力した後、LOADボタンを押すことで、その周波数チャンネルをプリセット表示窓に表示されたチャンネルに保存できる。
     
  5. ボリュームノブ
    左上角のボリュームノブは無線の音量を調節する。
     
  6. 周波数モードダイアル
    右下のこのダイアルは選択したVHF無線の通常動作モードを切り替える。
     
    • OFF 無線機の電源を切る
    • TR 無線を送受信モードにし、音声トランシーバーとして機能する。
    • DF この方向探知モードではVHF/FMがADF信号を検出し、操舵情報をADIとHSIに提供する。VHF/AMにはこの能力はない。機能無し。
       
  7. 周波数選択ダイアル
    パネル左下の4つのポジションから成るこのダイアルは、周波数チャンネルが選択される方法を制御する。
     
    • EMER FM このポジションにセットされると、自動的にガードチャンネルが選択される。VHF/AMでは機能しない。
    • EMER AM このポジションにセットされると、自動的にガードチャンネルが選択される。VHF/FMでは機能しない。
    • MAN 周波数を選択ノブを使い手動で入力できるようになる。
    • PRE 現在のプリセット表示窓に表示されているプリセットチャンネルを使用する。
       
  8. スケルチスイッチ スケルチトーンを供給する。
     

プリセットチャンネルをセットするには以下の様にする。

  1.  周波数モードをMANにセットする。
  2.  周波数選択ノブを使いプリセットとして保存したい周波数を入力する。
  3.  プリセットチャンネル選択ホイールを使い保存したいプリセットチャンネルを選択する。
  4.  ロードボタンを押す。
  5.  周波数モードをPREにセットする。
     
    現在、無線がPREモードになっているのなら、プリセットチャンネルに保存された周波数が使用される。
    プリセットチャンネルを選択した時に、周波数ディスプレイにはプリセットチャンネルの周波数は表示されない。ここには手動周波数のみが表示される。

5.AN/ARC-164 UHF無線制御パネル

UHFRCP.JPG
スロットル後方のAN/ARC 164 UHF無線は、指定したUHF周波数での送受信を提供する。

 

UHF無線機は20のプリセットチャンネル(PRESET)と手動入力周波数(MNL)を利用できる。周波数レンジは225.000から399.975 MHzを使用する。多くのミッションで、この無線機を使い交信することになるだろう。もしミッション中に無線トラフィック量が多すぎるのなら、いつでもボリュームノブを使い音量を下げたり、周波数を切り替えることができる。

 

ミッション飛行では様々なアセット(僚機、飛行支援、管制官など)に、個別の周波数が割り当てられている。パイロットはこれらの周波数を把握しておき、交信するためにUHF無線機に適宜設定する必要がある。

 
  1. プリセットチャンネル選択ダイアル
    パネル右上角のこのダイアルは左右に回転させることで、20のプリセットUHFチャンネルを順に切り替えられる。プリセットチャンネルナンバーはプリセット表示窓に表示され、チャンネルに関連付けられた周波数が、周波数ステータス表示画面に表示される。このチャンネルはまた、フロントパネルのUHF周波数リピーターにも表示される。
     
  2. プリセットチャンネル表示窓
    ダイアルによって選択されたプリセットチャンネルが表示される(1~20)。
     
  3. 周波数ステータス表示画面
    プリセットもしくは手動入力で周波数が選択されると、6桁の周波数がここに表示される。
     
  4. 100 MHz選択ダイアル
    このダイアルを回すことで100 MHzの周波数を2、3、Aの3つのポジションから設定する。
     
  5. 10 MHz選択ダイアル
    このダイアルを回すことで10 MHzの周波数を0~9で設定する。
     
  6. 1 MHz選択ダイアル
    このダイアルを回すことで1 MHzの周波数を0~9で設定する。
     
  7. 0.1 MHz選択ダイアル
    このダイアルを回すことで0.1 MHzの周波数を0~9で設定する。
     
  8. 0.025 MHz選択ダイアル
    このダイアルを回すことで0.001 MHzの周波数を0~75の25刻みで設定する。
     
  9. 周波数モードダイアル
    右下のこの3ポジションダイアルは、周波数表示画面にどのように周波数を設定するか決定する。
     
    • MNL 手動モードはMHz選択ダイアルを使い周波数を入力する。
    • PRESET プリセットモードはプリセット選択ダイアルでの周波数選択を有効にする。
    • GRD ガードモードは周波数表示画面に自動的にガードチャンネルをセットする。
       
  10. 機能ダイアル
    左下角のこの4ポジションダイアルは、UHF無線機の動作機能を決定する。
     
    • OFF 無線機の電源が切れる。
    • MAIN UHF無線機はトランシーバーとして動作し、送信/受信を可能にする。
    • BOTH UHF無線機はガードチャンネルを受信し、トランシーバーとしても動作する。
    • ADF UHF無線機は自動方向探知装置として動作する。このモードの場合、UHF無線機のガードとトランシーバー機能は無効になる。UHF無線機からのADF情報はADIとHSIに操舵情報を提供する。未機能。
       
  11. ボリュームノブ VOLと書かれたこのダイアルは音量を調整する。
     
  12. T-Toneボタン 未機能。
     
  13. スケルチボタン スケルチトーンを供給する。
     
  14. ロードプリセットカバー
    LoadPreset.JPG
    このカバーを持ち上ることで、LOADと書かれたボタンが見えるようになる。
    プリセットチャンネルのセット手順は:
    1. 周波数モードをPRESETにセット。
    2. プリセット選択ダイアルで希望の周波数プリセットを選択。
    3. 周波数選択ダイアルを使い、選択したプリセットチャンネルに登録したい周波数を入力する。
    4. ロードプリセットカバーをクリックして開き、赤いロードボタンを押して登録する。

6.AN/ARC-186(V) VHF FM無線2制御パネル

VHFFM2CP.JPG
この無線機は無線機1と同じ様に動作する、しかしこれにはVHF FMの周波数帯が割り当てられている。VHF/FMは30.000~6.000 MHzで動作する。適切でない周波数と同調した場合、警告音が発される。

 

多くのミッションにおいて、無線機2はJTACユニットとの交信に使われる。

 
  1. プリセットチャンネル選択ホイール
    パネル下部のこのサムホイールは左右に動かすことができる。ホイールを動かすことで上部のプリセットチャンネル表示窓の、プリセットチャンネルナンバーを選択する。それぞれの無線は20プリセットチャンネルを記憶する。
     
  2. プリセットチャンネル表示窓
    選択ホイールの上に位置するこの窓は、選択したプリセットチャンネルを表示する。
     
  3. 周波数選択ノブ
    これらの4つのノブは時計回り/反時計回りに回し、上のフィールドに周波数の数字をセットする。
    VHF/FMの左から順に、最初のノブは10 MHz(0~9)をセットし、2番目のノブは1 MHz (0~9)をセットする、残りの二つのノブは常に0にセットされる。
     
  4. ロードボタン
    周波数を手動で入力した後、LOADボタンを押すことで、その周波数チャンネルをプリセット表示窓に表示されたチャンネルに保存できる。
     
  5. ボリュームノブ
    左上角のボリュームノブは無線の音量を調節する。
     
  6. 周波数モードダイアル
    右下のこのダイアルは選択したVHF無線の通常動作モードを切り替える。
     
    • OFF 無線機の電源を切る
    • TR 無線を送受信モードにし、音声トランシーバーとして機能する。
    • DF この方向探知モードではこの無線機がADF信号を検出し、操舵情報をADIとHSIに提供する。VHF/AMにはこの能力はない。機能無し。
       
  7. 周波数選択ダイアル
    パネル左下の4つのポジションから成るこのダイアルは、周波数チャンネルが選択される方法を制御する。
     
    • EMER FM このポジションにセットされると、自動的にガードチャンネルが選択される。VHF/AMでは機能しない。
    • EMER AM このポジションにセットされると、自動的にガードチャンネルが選択される。VHF/FMでは機能しない。
    • MAN 周波数を選択ノブを使い手動で入力できるようになる。
    • PRE 現在のプリセット表示窓に表示されているプリセットチャンネルを使用する。
       
  8. スケルチスイッチ スケルチトーンを供給する。
     

プリセットチャンネルをセットするには以下の様にする。

  1.  周波数モードをMANにセットする。
  2.  周波数選択ノブを使いプリセットとして保存したい周波数を入力する。
  3.  プリセットチャンネル選択ホイールを使い保存したいプリセットチャンネルを選択する。
  4.  ロードボタンを押す。
  5.  周波数モードをPREにセットする。
     
    現在、無線がPREモードになっているのなら、プリセットチャンネルに保存された周波数が使用される。
    プリセットチャンネルを選択した時に、周波数ディスプレイにはプリセットチャンネルの周波数は表示されない。ここには手動周波数のみが表示される。

7.KY-58暗号通信制御パネル

KY-58暗号通信パネルは、VHFやUHF無線機を使った音声通信の暗号化/復号に使われる。暗号通信での送信はマルチプレーヤーでの戦闘中に、敵に傍受されずに交信することを可能にする。このシミュレーションではこのパネルは機能しない。
SVCP.JPG

  1. パワースイッチ このスイッチをONにすることで選択した無線の音声を暗号化する。
     
  2. モードダイアル
    このダイアルはKY-58のメイン動作モードを制御し、通常これは左のOP(動作)にセットされる。OPは暗号化された通信の送受信を有効にする。LD(読込)ポジションは転送デバイスを用い手動での暗号鍵の読み込みを有効にする。RV(Receive Variable)ポジションは遠隔地から無線を使った暗号鍵の読込を有効にする。
     
  3. 無線選択ダイアル この3ポジションダイアルは暗号化する無線を設定する。
    • C/RAD 1 UHF通信の暗号化。
    • PLAIN 全ての無線の暗号化解除。
    • C/RAD 2 VHF通信の暗号化。
       
  4. 暗号コードプリセット
    6つの暗号コードがダイアルの各ポジションにセットされている。他の存在と暗号化されたデータで送受信するには、自分と送信者/受信者が同じコードプリセットをセットしていなければならない。
     
  5. 遅延スイッチ 未機能
     
  6. Zeroizeスイッチ
    スイッチガードを上げスイッチを有効にすると、6つの暗号変数が消去される。もしこれを行った場合、暗号通信が出来なくなるので注意する必要がある。

8.緊急ハンドブレーキ

EmergencyHB.JPG
油圧トラブルでブレーキシステムが制御出来ない場合、この緊急ブレーキを使うことが最善の策になるだろう。

9.補助照明制御パネル

ALCP.JPG

  1. 空中給油/インデクサーライトダイアル
    パネル左上角のこのREFUEL STATUS & INDEXER LTSダイアルは、キャノピー前部のAoAインデクサーの明るさと、空中給油ステータス表示灯の明るさを調整する。この調整はDIM(最小)からBRT(最大)までの間で行う。
     
  2. NVIS/NVISライトスイッチ
    暗視装置をサポートするためA-10は、胴体、翼端、機体後部に備えた、暗視と互換のあるライトを使用する。NVIS LTSと書かれたNight Vision Imaging System(NVIS)スイッチは3つのポジションを持つ。上側のTOPポジションは胴体上部のNVISライトを点灯させる。中心のALLポジションは全NVISライトを点灯させ、下側のOFF設定は全NVISライトを消灯する。このシミュレーションでは機能しない。
     
  3. 信号灯テストボタン/テストランプ
    SIGNAL LIGHT LAMP TESTボタンを押している間に以下のライトが点灯する。
     
    • GUN READY
    • STEERING ENGAGED
    • MARKER BEACON
    • CANOPY UNLOCKED
    • MASTER CAUTION
    • ランディングギアライト
    • ナビゲーションモード選択パネルボタン
    • AoAインデクサー
    • 空中給油ステータス表示灯
    • TISLライト
    • 緊急飛行制御パネルのL-AIL、R-AIL、L-ELEV、R-ELEV。
    • SASの離陸トリムライト
    • TVMビットテストライト
    • 注意・警告パネル
       
  4. 武器ステーション調光ダイアル
    ACP機能はA-10CのMFCDに移行した為、現在のA-10Cでは機能してないない。
     
  5. HARS/SASオーバーライド
    このスイッチがNORMポジションの状態で、作動中のHARSがSASシステムに不良なデータを提供している場合に、SASは自動的に無効になる。OVERRIDEポジションにセットした場合は、HARSからの誤ったデータに関わらずSASは動作し続ける。
     
  6. 火災検知ブリードエア漏出テスト
    このボタンを押すことで火災検知装置のテストを行える。Tハンドルが点灯する。

10.安定増加装置(SAS)パネル

A-10Cの飛行制御は一連の冗長化されたプッシュロッドや油圧システムで駆動され、これはエルロン(ロール)、エレベーター(ピッチ)、ラダー(ヨー)を作動させる。一つの油圧システムが失われても制御が失われる事はない、しかし操縦翼面によっては反応が鈍くなるだろう。

 

ピッチコントロールは機体尾翼の二枚のエレベーターによって行われる。このエレベーターはコックピットからプッシュロッドで直接繋がれ、油圧アクチュエーターにより駆動する。一つの油圧システムが失われた場合、もう一方のシステムが一方の負担を連結シャフトを使い処理する。もし連結が断たれ、一方のエレベーターアクチュエーターが動作不能なった場合でも、まだ操作可能なエレベーターを使い飛行する事ができる。ピッチトリムはエレベーター端の電動トリムタブで駆動される。

 

ロールコントロールは両主翼のエルロンで行われる。エレベーターと同様に、エルロンは冗長性を持たせるため両方の油圧システムで駆動される。しかしバックアップに失敗した場合、手動復帰飛行制御装置(MRFCS)により、トリムタブを使い飛行することができる。ロールトリムはエルロン後端のトリムタブで駆動される。ヨーコントロールは二枚のラダーで行われ、二つの油圧システムで駆動される。ラダーはアクチュエーターに繋がったシングルケーブルにより制御される。

 

ピッチとヨーの飛行特性を抑制、改善するために、A-10CではStability Augmentation System 安定増加装置(SAS)を装備している。SASはまた自動旋回調整(機体がバンクする時に適切なラダー操作を行う)も提供する。SASの支援によりA-10Cは非常に安定した砲座となる。だがSASは油圧により作動していることに注意しなければならない、油圧が失われるとSAS機能もまた失われる結果になる。
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SASは2チャンネルの飛行増強システムによりピッチやヨーの制御を向上する。前に述べた通り、SASは旋回調整、ピッチ/ヨーレートの減衰、ピッチトリムの補正、そしてA-10Cのより安定した飛行を提供する。加えてPACの様なシステムはSASを使い、PAC1やPAC2が最大10度まで作動する時にピッチとヨーを調節する。

 
  1. ヨートリム制御ノブ
    SASパネル左側のこのノブは、SAS有効時にヨートリムの傾きを設定する。希望の傾きになるようにノブを左右に回転させる。
     
  2. 離陸トリム制御ボタン
    T/O TRIMと書かれたこのボタンを押すことで、自動的に全てのタブがニュートラルの離陸設定にセットされる。全てのトリムタブを適切な設定にし終わると、ボタン上の離陸トリムライトが点灯し、TAKEOFF TRIMと表示される。
     
  3. SASピッチ作動スイッチ
    この二つのスイッチはピッチチャンネルSASを起動する。両方のスイッチをENGAGEポジションに動かすことで、ピッチSASチャンネルが有効になる。
     
  4. SASヨー作動スイッチ
    この二つのスイッチはヨーチャンネルSASを起動する。両方のスイッチをENGAGEポジションに動かすことで、ヨーSASチャンネルが有効になる。
     
  5. Monitor Testスイッチ 未機能

11.IFF/SIF制御パネル

IFFは第二次大戦中に目視不可能な距離に居る機体を、電気的に識別するため開発された。IFFは暗号化された問合せ信号を発信し、受信した友軍機は適切に返信する。もし信号を送った航空機が正しい信号を返信してこなければ、それは敵機だと推測できる。このパネルはこのシミュレーションでは機能しない。

 

A-10CがIFFで他の機体を照会出来ない場合でも、IFF問合せ信号に応答することは可能である。A-10Cは5つの返答可能なIFFモードを持つ。

  • Mode 1 このモードは64の応答コードを持ち、応答している航空機の種類、そして飛行種別を決定する。
  • Mode 2 このモードは4,096の応答コードを持ち、機体番号で応答する。
  • Mode 3/A 標準的なエアトラフィック制御モードであるこの応答機コードは、計器飛行状況下の航空機を追跡することが可能で、民間/軍用機双方で使われている。
  • Mode C このモードは3/Aを使用し、加えて自機の気圧と高度情報を送信する。
  • Mode 4 Mode4はIFFの信号に暗号を施す。

A-10C IFFシステムの操作はIFFパネルで行われる。
IFFSIFCP.JPG

  1. マスターモードダイアル
    このダイアルはIFFの電源と基本的な受信機の感度を設定する。
    • OFF IFFの電源を切る。
    • STBY IFFを起動し準備する、しかし受信しない。
    • LOW IFF受信機の低感度設定
    • NORM IFF受信機の標準感度設定
    • EMER 未機能
       
  2. M-1スイッチ ONにするとMode 1を有効にする。
  3. M-2スイッチ ONにするとMode 2を有効にする。
  4. M-3/Aスイッチ ONにするとMode 3/Aを有効にする。
  5. M-Cスイッチ ONにするとMode Cを有効にする。
  6. Radiation Test Monitorスイッチ 未機能
  7. 位置同定スイッチ 未機能
  8. Mode 1コード選択ホイール 二つのホイールを回すことで二桁のMode1コード(00~73)を入力する。
  9. Mode 3/Aコード選択ホイール 4つのホイールを回すことで四桁のMode 3/Aコードを入力する。各桁の設定範囲は0~7。
  10. Mode 4スイッチ ONにすることでIFF応答を暗号化する。
  11. オーディオライトスイッチ Mode4での照会中に、このスイッチがOUTかAUDIOポジションにある場合、IFF照会トーンが聞こえる。LIGHTポジションの場合、REPLYライトが照会/応答中に点灯する。
  12. コードダイアル 未機能
  13. 応答ライト Mode4照会に対して応答中に点灯する。
  14. テストライト このライトはMode 1、Mode 2、Mode 3/A、Mode Cのいずれかのテストが実施されている時に点灯する。ライト押下時に点灯する。

12.緊急飛行制御パネル

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Emergency Flight Control 緊急飛行制御(EFC)パネルは、緊急時に飛行制御装置の調整を行う。このパネルが通常飛行時に使われることはないだろう。

 
  1. ピッチ/ロールトリムスイッチと緊急ピッチ/ロールスイッチ
    パネル中心上部のPITCH/ROLL TRIMと書かれた2ポジションスイッチは、NORMポジションにセットされた場合、トリムはコントロールスティックのトリムハットにより操作される。EMER OVERRIDEポジションにセットされた場合、トリムをこのスイッチの右に位置する緊急ピッチ/ロールスイッチで操作する。
     
  2. スピードブレーキ緊急格納
    SPD BK EMER RETRと書かれたこの2ポジションスイッチを下位置にセットしている場合、スピードブレーキはスロットルのスピードブレーキスイッチで操作される。上位置にセットされた場合、ブレーキは空力圧によって格納される。
     
  3. フラップ緊急格納
    FLAP EMER RETRと書かれたこの2ポジションスイッチを下位置にセットしている場合、フラップ操作はスロットルのスイッチで行われる。上位置にセットされた場合、フラップは空力圧で格納される。
     
  4. エルロン緊急解放スイッチ
    リンクした二枚のエルロンの内一枚が作動しなくなった場合、もう片方のエルロンを機能させる為に無効にする必要があるかもしれない。そうするためにAILERON EMER DISENGAGEスイッチを左か右へ動かし、選択したエルロンアクチュエーターを解放する。これにより作動しない制御経路を回避し、一方のエルロンを自由に動かせるようにする。
     
  5. エレベーター緊急解放スイッチ
    リンクした二枚エレベーターのいずれかが作動しなくなった場合、もう片方のエレベーターを機能させる為に無効にする必要があるかもしれない。そうするためにELEVATOR EMER DISENGAGEスイッチを左か右へ動かし、選択したエレベーターアクチュエーターを解放する。これにより作動しない制御経路を回避し、一方のエレベーターを自由に動かせるようにする。
     
  6. 手動復帰飛行制御装置(MRFCS)スイッチ
    万が一、機体の両油圧システムが故障した場合、MRFCSはピッチとヨーの操縦翼面アクチュエーターと直接繋がった連結ケーブルを使い、制御システムをバックアップする。ロールコントロールはエルロントリムタブを使い行われる。これにより緩やかな機動を取れる能力を提供する。MRFCSはMRFCSスイッチを、下位置のMAN REVERSIONポジションにすることで有効になる。通常の飛行制御時には上のFLT CONT NORMポジションにセットする。

13.インターホン制御パネル

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インターホン制御パネルはパイロット、様々な航法システム、無線システムのオーディオ入力/出力に関した、単一のインターフェイスとして機能する。それぞれの航法システムや無線システムはそれぞれ独自の音量ボリュームを持っているが、インターホンパネルはそれらの設定より優先される。加えてインターホンパネルはLASTEのプルアップ、アルチチュードなどの音声ボリュームも調節できる。さらにこれは地上作業員との交信も可能にする。(弾薬や燃料補給を行う時に)

 
  1. ボリューム調節ノブ
    VOLと書かれたこのノブはマスターボリュームとして作用し、このパネルの全ての音量設定にも影響する。
     
  2. HM(hot mic)スイッチ
    HMと書かれたこのボタンは地上作業員や給油機との交信を可能にする。しかしこの機能を有効にするためには、最初にロータリー選択ダイアルをINT(intercom)にセットし、INTボタンで選択しなければならない。
     
  3. INTスイッチ
    この2ポジション(inとout)ボタンは地上作業員や給油機との交信を有効にする。このスイッチを有効にし、HMボタンを押すことで交信を始める。
     
  4. AIMスイッチ
    この2ポジション(inとout)ボタンはAIM-9 Sidewinderシーカーからの音を有効にする。音を聞くには、最初にAIM-9モードスイッチをSELECTポジションにしておかなければならない。
     
  5. FMスイッチ
    この2ポジション(inとout)ボタンはVHF/FM受信機からの音声を有効にする。ロータリー選択ポジションは関係しない。
     
  6. VHFスイッチ
    この2ポジション(inとout)ボタンはVHF/AM受信機からの音声を有効にする。ロータリー選択ポジションは関係しない。
     
  7. ILSスイッチ
    この2ポジション(inとout)ボタンはILS作動時に定位器とマーカービーコンの音を有効にする。ロータリー選択ポジションは関係しない。
     
  8. UHFスイッチ
    この2ポジション(inとout)ボタンはUHF受信機からの音声を有効にする。ロータリー選択ポジションは関係しない。
     
  9. TCNスイッチ
    この2ポジション(inとout)ボタンは、選択したステーションから送信されているTACAN信号の受信を有効にする。この信号はモール信号でステーションのIDを表す。
     
  10. ロータリー選択ダイアル
    この4ポジションのダイアルは送受信を行う送信機をINT、VHF、FM、HFから選択する。無線メッセージを各無線機や、地上作業員・給油機へのインターホンのいずれかに送るには、まず初めにこのダイアルで使用する送信機を選ばなくてはならない。
     
  11. IFFスイッチ 照会トーンの音量を調節する。
     
  12. CALLスイッチ 未機能

14.失速警報制御パネル

SWCP.JPG
機体の2つの迎え角ユニットが失速にある時、連続音の警報が発される。失速しそうな迎え角ユニットが1以下なら警報は断続的になる。断続的な警報が聞こえたなら、直ちに迎え角を減らしたほうがよい。

 

失速警報制御パネルから二種類の警報の音量を調節できる。STALLと書かれたダイアルは、断続的な警報の音量を調節する。PEAK PRFMダイアルは連続音の警報の音量を調節する。PEAK PRFM音のみ音量を消音まで下げることができる。

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