NAVページ
NAVページは、AAPページ選択スイッチがOTHERにセットされた状態で、NAV FSKを選択することで表示される。このページはナビゲーションモードの設定および、ナビゲーションサブページへの移動に使用される。
- 分岐LSK これらのLSKによって各サブページへ移動する。
- ナビゲーションモード選択ロータリーLSK (R3)
BLENDED、GPS単独、INS単独のいずれかのナビゲーションモードを選択する。 - スクラッチパッド (L10)
NAV ALIGNサブページ
- ポジションソース(POS SOURCE) (L4)
DTCからロードされたデータは、調整ポジションの取得に使用されているため、ここにはAUTO(DTC)が表示される。 - 座標方式選択(L/LまたはUTM) (L5)
このLSKを押すことで機体初期位置(INIT POSIT)を、緯度/経度かUTM座標のどちらかで表示する。 - 初期位置の緯度/グリッドと回転楕円体 (L7)
座標方式により初期位置の緯度(L/L)か、グリッドと回転楕円体(UTM)のどちらかで表示される。 - 調整時間とステータス (L8)
左の数字はINS調整モードの経過時間を示し、右の数字は調整ステータスを示す。ステータス表示にはINIT(初期化モード)、ATTD(有効姿勢情報)、ATTD+HDG(有効姿勢針路情報)が含まれる。 - 初期位置の経度/地域、偏東距離、偏北距離 (L9)
座標方式により初期位置の経度(L/L)か、地域、偏東距離、偏北距離(UTM)のどちらかで表示される。 - GROUND調整 (R3)
地上で機体を始動し調整を行う場合、デフォルトでGROUNDが選択される。これは完全なジャイロコンパス調整が行われる。EGIスイッチがONにされると自動的に開始され、この地上調整には平均5分を要する。正しい調整の為には機体が静止していなければならない。 - INFLT(飛行中)調整 (R5)
地上移動中か飛行中にINSを再調整する必要がある場合に使用される。この調整プロセスではINSで測定した現在地と速度が使用される。飛行中調整を行う前には、ナビゲーションモード選択パネルでEGI STR PTとANCHRを選択解除するか、あるいはHARSを選択した方が良い。EGI INSの調整にはEGI GPSが使用される。このプロセスには5分から10分ほど要する。 - NAV(ナビゲーション) (R7)
調整が完了すると、点滅するINS NAV RDY告知で示され、NAV LSKを押すことでINSを調整モードから航法モードへ切り替えることができる。 - INS (R9) INSメインページに戻る。
- スクラッチパッド (L10)
NAV TIMEサブページ
TIMEサブページでは、現在の日付と時刻のセット、目標到着指定時刻(DTOT)の調整、および現地時間への調整が行える。
- 目標到着指定時刻(DTOT)ADJUST入力LSK (L3)
ステアポイントへのミッション調整時間をHHMMSSで入力する。- HH = 時間
- MM = 分
- SS = 秒
- 現地(LCL)ADJUST LSK (L7) 現地時間調整が行える。+1200から-1200のHHMMで入力する。
- HH = 時間
- MM = 分
- YEAR表示 (R3) 現在のGMTの年の最後の2桁が表示される(システム日付)。
- MONTH表示 (R5) 現在のGMTの月が表示される(システム日付)。
- DAY表示 (R7) 現在のGMTの日が表示される(システム日付)。
- GMT時間表示 (R9) GMTか現地時間がHH:MM:SSで表示される。
- もしLCL ADJUSTに+/-00:00と表示されている場合、ここにはGMT時間が表示される。
- もしLCL ADJUSTに+/-00:00以外の数値が表示されている場合、ここには現地時間が表示される。
- スクラッチパッド (L10)
NAV UPDATEサブページ
このページでは選択したウェイポイントの上空を飛行する時に、オーバーヘッドINSアップデートを行うことができる。基本的な手順は、飛行先データベースからウェイポイントを選択、PROCEED LSKを押す、既知の地点(目立つランドマークの様な)のウェイポイント上空を飛行する、CDUのMK(マークポイント)ボタンを押す、といった流れで行う。その後に、そのINSアップデートデータを適用するか破棄するかを選択できる。
- アップデートウェイポイント (L3)
このウェイポイントは上空を飛行することでINSアップデートの基点に使用される。AAPのSTEERスイッチを使用することで順に切り替えることができる。 - アップデートウェイポイントへのDIS(距離) (L4)
この行には選択されたアップデートウェイポイントへの距離(X.X)が海里で表示される。 - アップデートウェイポイント名 (L5)
選択されたアップデートウェイポイントのデータベース名が表示される。 - アップデートウェイポイントまでの所要時間(TTG) (L6)
入力したアップデートウェイポイントまでの予測所要時間が表示される。 - アップデートウェイポイント座標 (L7,L9)
座標方式の設定により、選択されたアップデートウェイポイントのL/LかUTM座標のどちらかがこの2行に表示される。 - 座標方式 (R3) 座標方式のL/LとUTMを切り替える。
- Magnetic Variation 磁差(MV) (R5) アップデートウェイポイントの磁差が0.1度単位で表示される。
- PROCEED (R7)
これを押した場合、CDUのMKボタンを使用しINSアップデートを実行できるようになる。MKボタンは選択したアップデートウェイポイント上空で押す。 - 標高(EL) (R9) 選択されたアップデートウェイポイントの標高。
- スクラッチパッド (L10)
NAV UPDATE AC/REJサブページ
一度MKボタンが押されると以下の画面が表示される。この画面によって座標や標高が目的の物か確認し、ACCEPT(承諾)とREJECT(棄却)を決定する。
- 座標方式 (R3) 座標方式のL/LとUTMを切り替える。
- ACCEPT INSアップデート (L5) この地点でのINSオーバーヘッドアップデートを承諾する。
- REJECT INSアップデート (R5) この地点でのINSオーバーヘッドアップデートを棄却する。
- アップデートウェイポイント座標 (L7、L9)
座標方式の設定により、選択されたアップデートウェイポイントのL/LかUTM座標のどちらかがこの2行に表示される。 - 北/南位置誤差 (L6) 北/南の位置誤差が0.1海里単位で表示される。
- 東/西位置誤差 (R6) 東/西の位置誤差が0.1海里単位で表示される。
- 機首磁方位(MHD)誤差(R7)および距離(DIS)誤差(R8)
EGI INS位置アップデート誤差の機首磁方位の角度と、距離の海里が表示される。 - 標高(EL) (R9) 現在のステアポイント標高が表示される。
- スクラッチパッド (L10)
NAV DTSUPLDサブページ
ミッションからのデータをDTSへアップロードするために、DTSアップロード(DTSUPLD)ページを使用することができる。3つの機能選択の内1つを選択すると、アップロードが完了するまでDTSUPLDページタイトルの隣に点滅するアスタリスクが表示される。アップロード完了後にはDTC UPLOAD COMPLETE告知が表示される。
- 全オリジナルデータのアップロード(ALL ORIG DATA) (L3)
ウェイポイント、フライトプラン、CDU設定、およびLASTE設定の全オリジナルをアップロードする。 - オリジナルナビゲーションデータのアップロード(ORIG NAV DATA) (L5)
全オリジナルナビゲーションデータをアップロードする。 - 最近のナビゲーションデータアップロード(RECENT NAV DATA) (L9)
最近のオリジナルナビゲーションデータのみアップロードする。 - CDUおよびLASTE設定アップロード(CDU/LASTE PREFERENCES) (R3)
ユーザーが作成したCDUおよびLASTE設定をアップロードする。 - DTS (R9) DTSメインページへ戻る。
- スクラッチパッド (l10)
NAV ATTRIBUTESサブページ
CDUデータベースの各ウェイポイントには、それぞれ固有の属性を割り当てることができる。デフォルトのウェイポイント属性は以下になっている。このページの設定はウェイポイント作成時などのデフォルトとして使用される。
- スケール: ENROUTE
- ステア: TO FROM
- 垂直航法モード: 2D
属性にはウェイポイント特有のものとフライトプラン特有のものの二種類がある。
- ウェイポイント特有属性 AAP STEER PTダイアルがMISSIONかMARKにセットされている場合に使用される。これはDTSからアップロードされるか、ウェイポイントページから入力される(新規/変更)。
- フライトプラン特有属性 AAP STEER PTダイアルがFLT PLANにセットされている場合に使用される。これもまたDTSからアップロードされるか、あるいはウェイポイント属性(WPTATT)ページから作成/変更される。
- SCALE (L5、6)
スケール設定はCourse Deviation Indicator (CDI)とグライドスロープ・インジケーターの感度を決定するために使用される。感度はHSIとADI上のドットで示される。
SCALE CDI偏差表示 グライドスロープ感度 ENROUTE 1ドット = 2 nm
2ドット = 4 nm1ドット = 500 feet
2ドット = 1,000 feetTERMINAL 1ドット = 0.50 nm
2ドット = 1.0 nm1ドット = 250 feet
2ドット = 500 feetHIGH ACC 1ドット = 0.05 nm
2ドット = 0.10 nm1ドット = 100 feet
2ドット = 200 feetAPPROACH 1ドット = 1.5 DEG
2ドット = 3.0 DEG1ドット = 0.35 DEG
2ドット = 0.70 DEG - STEER (L7、8)
CDUはTO FROM、DIRECT、TO TO、およびSCSの4つのモードを提供する。TO FROM、DIRECT、TO TOの3つのステアモードはウェイポイントやフライトプランの一方か両方の特有属性になる。ウェイポイントのステア属性は、ウェイポイント(WAYPT)ページ2/2に表示され、フライトプランのステア属性はウェイポイント属性(WPTATT)ページに表示される。SCSモードは属性ではなくATTRIBページからのみ選択/選択解除が行える。ウェイポイント特有ステア属性はWAYPTページ2/2から入力/変更でき、フライトプラン特有ステア属性はWPTATTページから入力/変更が行える。
- TO FROM-設定されるコースは、HSI COURSE SETノブによって入力したコースに沿った、選択したステアポイントへの、またはからの大圏航路になる。
- DIRECT-設定されるコースは、DIRECTモードを選択した時点の機体の位置から、選択したステアポイントへの大圏航路になる。DIRECTモードのステアポイントが選択されるたびに、その時の機体の位置からそのステアポイントへのコースが再計算される。
- TO TO-設定されるコースは、CDU FROMページに表示された指定のフロムポイントから、選択したステアポイントへの大圏航路になる。
- SCS-設定されるコースは、SCS選択時の機体の位置を起点とした手動で設定したコースになる。
NOTE:
- TO FROMとSCSモードは、HSIのCDI、ADIのバンク・ステアリングバー、およびCDUポジション(POS)ページの横方向経路逸脱量(CROSS TRKDEV)の表示を一致させるために、HSI上のCOURSE SETノブで選択コースを入力する必要がある。
- DIRECTとTO TOステアモードでは、HSIのCDI、ADIのバンク・ステアリングバー、およびCDUポジション(POS)ページの横方向経路逸脱量(CROSS TRKDEV)の表示を一致させるために、HSI上のCOURSE SETノブでHSIのコースアローを、ATTRIBページに表示されたコースにセットする必要がある。
- TO FROM、DIRECT、TO TOのモードでは、TOステアポイントがウェイポイントとしてCDUディスプレイの上部に表示される(例えば1と)。SCSモードではSCSが表示される。
- ANCHRが選択された場合、SCSステアモードをATTRIBページで選択することはできない(SCS LSKが無効になる)。
- SCSステアモードが選択された状態でNMSPのANCHRが選択された場合、SCSモードは自動的に選択解除され、ステアリング情報がアンカーポイントに切り替わる。このステアリング情報はアンカーポイントであるウェイポイントの属性で決定される。
- SCSステアモード選択時には、任意のステアリング情報を得るためにスケールと垂直航法モードを選択することができる。
- Selected Course Steering (SCS) (L9)
このLSKを押すことでSCSのONとOFFを切り替える。ONにセットした場合、SCSがCDUディスプレイの1行目に表示されナビゲーションポイントを示す。 - 垂直航法モード (R3)
2Dと3Dナビゲーションを切り替える。3Dナビゲーションでは仰角(俯角)の入力が行える。- 3Dモード 3Dモードの仰角(俯角)は自動的に計算されるか、または手動で入力する。そしてこのVNAV設定により、ADIの垂直方向のステアリング表示が駆動される。
- 2Dモード 水平針路データのみHSIとADIに送られる。
- 3Dモード 3Dモードの仰角(俯角)は自動的に計算されるか、または手動で入力する。そしてこのVNAV設定により、ADIの垂直方向のステアリング表示が駆動される。
ATTRIB VNAV入力
- 仰角(俯角)選択 (R5)
このLSKによってCOMPUTEDかENTEREDを選択する。COMPUTEDが選択された場合、TOとFROMポイント間の垂直ステアリングが自動的に計算される。ENTEREDモードの場合、スクラッチパッドで任意の角度を入力しこのLSKを押すことで数値を登録する。 - HSIデータ (R8、9)
HSI SET AT CRSの欄にはHSIに入力されたコースステアリングの数値が表示される。またTO TOかDIRECTモードのステアポイント選択時にはHSIに入力するコースが表示される。 - スクラッチパッド (L10)
NAV OPTIONSサブページ
オプションサブページでは現在の機首磁方位、磁差、GRID針路を確認することができる。
OPTIONS MAG
- MAG/GRID (L3)
機首磁方位と磁差の表示と機体のGRIDデータの表示を切り替える。 - 機首磁方位(MH) (L4) 機首磁方位。
- Magnetic Variation 磁差(MV) (L5)
MAG選択時に新しいMVを入力することができる(E/W)(度).(10分の1度)。 - スクラッチパッド (L10)
OPTIONS GRID
- GRID針路(GH) (L4) GRID針路。
- スクラッチパッド (L10)
NAV DIVERTサブページ
DIVERTページは、NAVページでDIVERT LSKを選択することで表示される。このページには4箇所の最も近いダイバート飛行場への所要時間(TTG)と、ウェイポイントナンバー、ウェイポイントID、機首磁方位、および距離が表示される。これらのダイバート飛行場は最も近いもの(現在の速度でのTTGによって)から順に並んでいる。これらの飛行場に関する情報は、ナビゲーションウェイポイントのデータベースから取得されている。
- ダイバート飛行場ウェイポイントナンバーおよびID、アクションLSK (L3、5、7、9)
4箇所の最も近いダイバート飛行場へのウェイポイントナンバーとIDが、近い順に上から表示される。これらのLSKを使用することで、その右側に表示されたダイバート飛行場をステアポイントとして選択できる。このLSKを押すとAAPステアスイッチの設定に関わらず、選択したダイバート飛行場が現在のステアポイントにセットされる。- ダイバート飛行場がステアポイントとして選択された後に、AAPステアポイントスイッチがMARKやFLT PLANに変更されると、ダイバート飛行場がステアポイントから解除され、選択したデータベース(マーク、フライトプラン)の適切なポイントがステアポイントにセットされる。
- ダイバート飛行場を選択した後にこのページに戻ると、LSKの右に表示されていたターゲットシンボルが消え(LSKが無効になる)、代わりにステアポイントインジケーター(SP)が、ウェイポイントIDの右に表示されているのが確認できる。
- ダイバート飛行場がステアポイントとして選択された後に、AAPステアポイントスイッチがMARKやFLT PLANに変更されると、ダイバート飛行場がステアポイントから解除され、選択したデータベース(マーク、フライトプラン)の適切なポイントがステアポイントにセットされる。
- 機首磁方位/距離 (L4、6、8、10)
上の行で示されたダイバート飛行場への機首磁方位(1~360 度)と距離(0~999.9 NM)が表示される。 - 所要時間(TTG) (R4、6、8、10)
上の行で示されたダイバート飛行場への現在の速度でのTTG(時間:分:秒)が表示される。 - 選択ステアポイント(SP)インジケーター (L4、6、8、10)
これが表示されるダイバート飛行場は現在のステアポイントであることを示す。
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