ハムレット【はむれっと】(NPCその他)
Hamlet
- G13の下敷きとなっているシェイクスピアの戯曲、およびその主人公。デンマークの王子。
戯曲としてはシェイクスピアの4大悲劇の一つにも数えられる悲劇であるが、マビノギでは具体的にどんな内容であるかは実際にG13をプレイしてお確かめを。
デンマーク王子ハムレット
- 「弱き者よ、汝の名は女なり」「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」などのセリフが有名。
それらのセリフはG13の演劇ミッション中にも登場する。- 心理学では、いつまでもくよくよと考えるばかりで行動になかなか移せない人のことを「ハムレット型」といったりもする。
対照的に、考えなしに突っ込んでいく人のことは「ドン・キホーテ型」という。
(小説「ドン・キホーテ」にて、同名の主人公が風車を巨人と思い込んで突撃したことに由来する。
どこぞのディスカウントショップとは全く関係はない。) - また、ハムレットの役は演劇界でも最も難解な役の一つとして知られている。
この役を十分解釈しきれないのに演じたがる(「とりあえずこの役をやらせておけば人気が出る」「解釈しきれず大げさに演じてしまう」など諸説あり)という意味で、下手な役者のことを「ハム」(「ハムレット」の略)と呼ぶこともある。- 日本で言うところの慣用句「大根役者」にあたる。
- 心理学では、いつまでもくよくよと考えるばかりで行動になかなか移せない人のことを「ハムレット型」といったりもする。
- G14でも意外なところでちゃっかり顔を出している。
- 彼の持っていた剣は、レアリティの高いハムレットの剣として、改造不可ではあるものの、非常に高い性能を持っている。また、同じ姿をしたエルシノアソードはエイヴォンに突き刺さっている。
- ちなみに彼が実際に作中で使っている剣は「ハムレットソード」である。
♪BGM「デンマークの王子」
戯曲ハムレット
- シェイクスピアの代表的な作品で、大まかにはデンマーク王子ハムレットによる復讐劇とされる。
しかしその難解で複雑な描写から400年以上経った現在においても様々な研究が続けられており、解釈や分析が行われている。
- デンマーク王死去。喪があける前にデンマーク王妃ガートルードは叔父のクローディアスと結婚。
- ハムレット、クローディアスによる父王謀殺の証拠をつかむ。復讐を誓う。しかし間違えて大臣ポローニアスを刺殺。
- クローディアスはレアティーズと結託してハムレットを謀殺しようと企む。
- 剣術試合に出向いたハムレットとレアティーズは相打ち。王妃ガートルードは第二の策として用意しておいた毒酒を間違えて飲んで死亡。ハムレット、最後の力を振り絞ってクローディアスを討ち果たすが毒が回り、後をホレイショーに託して息を引き取る。
- ハムレット
デンマーク王子。主人公。思い悩む彼の複雑な内面は行動に一貫性があるようでなく、あるいはそのように見せて実は一貫性があると分析されたりされなかったりする。 - レアティーズ
オフィーリアの兄で大臣ポローニアスの息子。ハムレットによって父親は殺されるわ妹はおかしくなって自殺するわでハムレットに復讐を誓う。 - オフィーリア
ハムレットにベタ惚れだったがいろんな理由でハムレットに捨てられた(と、少なくとも彼女自身はそう信じていた)にもかかわらず想い続けていたが、父親を刺殺されて発狂し、湖に身を投げた。 - クローディアス
父王の弟。悪い奴。 - ガートルード
ハムレットの母親。解釈によっては考えなしの軽薄な女性だが、はたまた自分の身やハムレットすらも踏み台にできる女傑とも解釈される。 - ポローニアス
前王、クローディアス王にも重用された重臣。かなり有能なようだがハムレットに人違いで刺殺される。理不尽。 - ローゼンクランツとギルデンスターン
ハムレットの学友。どうでもいい役割と解釈されたり、はたまたハムレットという戯曲全体を俯瞰する重要な役割と解釈されたりする。
- とにかく1つの場面でも複数の解釈がなされ、1つのセリフでも複数の解釈がなされる複雑かつ難解な戯曲。それゆえにどのような解釈がなされるかによって演目そのもののスタンスが全く異なるという非常に面白い面を持っている。
- 上述の「弱き者よ、汝の名は女なり」というセリフは、先王の死から喪が開けていないにもかかわらず、叔父と再婚する王妃ガートルードを責めるハムレットのセリフだが、これを男女関係だけで捉えるか、喪に服すことなく再婚するという貞操観念のなさを責めるのか、近親相姦(義理の弟のため)になってしまうというモラルの欠如なのか、あるいはクローディアスとガートルードの間に男子が生まれてしまった場合、後継者争いにまで発展してしまう可能性――兄弟で殺しあうことまで考えているのか、という様々な、あるいはそれらすべてを含めた解釈によって物語の裏側は大きく変化しうる。
- 一方、ガートルード側の言い分もあり、まだ若く国を治める力のないハムレットでは王としては役者不足。かといってガートルード自身が統治することもできない。一方、王不在のままでズルズルと時間を移してしまえばデンマークを狙おうという他国の目もある。そのためクローディアスを利用してデンマークの安泰を図った・・・という解釈もされていたり、とかく複雑なのである。
- 他にも「to be or not to be」(すべきか、すべきでないか)も、文面通りであれば「復讐すべきかそうでないか、それが問題だ」と訳されるのが一般的だが、「生きるべきか、死ぬべきか」という自分への問いにも解釈され、はたまた「何をすべきで何をすべきでないか(それがわからない)」というわけがわからないよという解釈もなされたりする。
- しかし様々な解釈がなされた物語ではあるが、最終的にはデンマーク王室に関わる人物が全員死亡するという最終的には何も実らなかったという悲劇としか言いようのない結末を迎えている。まさに悲劇である。
- 変わったところでは、老人たちに抑圧された青年達の物語、と見る向きもある。ハムレットもレアティーズも、父親や母親との関係からお互いが会話することなく殺しあうという悲劇に見舞われるが、最後の最後に本人同士で話し合った結果、二人は(少なくとも表面上)分かり合えた、とするものもある。