スネーク「雛見沢」1 続き

Last-modified: 2009-05-21 (木) 16:54:11

トゥルルルトゥルル

スネーク『オタコン!トミタケが殺された。しかも首をかきむしってだ』

オタコン『何だって?!そんなバカな…』

スネーク『この死に方…ダーバ局長達に関係ないか?』

オタコン『……ナノマシンの影響でそこまで死因は操れないよ』

スネーク『…そうか。これからどうする…。』

オタコン『…トミタケのためにもメタルギアの追跡を続けよう…。』

スネーク『そう言うと思っていた。既に入江にはトウキョウの内部情報を集めてもらっている』

オタコン『なるほど、トウキョウとメタルギアの繋がりを調べるのか』

スネーク『あぁ。トウキョウが雛見沢症候群でここを調べまわっていたなら少なからず
      メタルギアの情報がある筈だからな』

オタコン『もしくは…二つが繋がっているか…』

スネーク『あぁ……。俺はとりあえず祭りの後トミタケを目撃したやつがいないか探ってみる。
      殺した犯人が関係者かもしれん』

オタコン『わかった。気をつけてくれよスネーク』

スネーク『あぁ』

午後22時古手神社───

梨花「ねぇ羽生…どう思う?今まで何千回と繰り返して来たけどこんなことは一回もなかったわ…」

あぅあぅ…有り得ないのです!

梨花「でもこれはチャンスだわ…。彼の存在がこの6月を脱してくれるかもしれない…。
    圭一も彼に鍛えられてかなり強くなっている…これならあの日にも対処できるかもしれない」

それは…期待しすぎなのですよ…梨花

梨花「期待するのは当たり前じゃない…これが本当に最後かもしれないんだから…。
    あの前原圭一でさえ何千回やって抜け出せなかったこの6月を一回で脱したら…
    彼は神だわ、私達にとって」

花「まあ本物の神様に出来ないんだから…無理よね」

それは…

梨花「まあいいわ。とにかく今は彼の働きに期待するとしましょう…ん?」

はあ…はあ…

スネーク「全く本当に今日お祭りがあった場所かここは。誰もいないじゃないか…ん?」

梨花「僕の家に何か用なのですか?先生」

スネーク「古手か。こんな遅くに外に出歩くと危な…」

      

スネーク「…この気配…まさかサイコマンティスか!」

!!?

梨花「せ、先生。ここには僕と先生しかいないのです~サイコマンティスなんていないのですよ」

スネーク「そ、そうか?少し寒気がしてな…」

梨花「スネークは…ここで何してるのですか?」

スネーク「あぁ。祭りの後トミタケを見た人を探してるんだ」

梨花「首をかきむしって死んだ…富竹のおじさんのことをですか?」

スネーク「なっ…なんで知ってる。この話はまだ警察しか…」

梨花「それはもう何千回もあったんだからわかるわ。
    富竹が首をかきむしって死ぬのはメインルート。大体がこうなる」

スネーク「お前…何者だ?」

梨花「私は古手梨花よ。それ以上でも以下でもないわ。
    スネーク、あなたがどうなるかは私にもわからない…けど気をつけて。
    トウキョウ…山犬部隊には」

スネーク「山犬…だと?」

スネーク「山猫の次は山犬とはな。どうやら山の動物に縁があるらしい」

梨花「?」

スネーク「お前のことや他のやつのことは俺はまだよく知らない。
      だがな、何があろうと生徒であるお前達を見捨てたりはしない、必ず守ってやる」

梨花「スネーク…」

スネーク「軍隊では同じチームを組んだ奴らを家族のように接する。
      俺もお前達にそうするつもりだ。つまり古手、いや…梨花。お前は俺の娘同然だ!」

梨花「それはやなのです~」

スネーク「冗談はともかくだ。一人じゃ危ない、おくっていってやろう」

梨花「僕の家はここ…」

スネーク「今は北条の家にいるんだろ?」

梨花「えっ…なんでそれを…」

スネーク「生徒のことを知らない先生は先生じゃあない。さあ帰るぞ」

そう手を伸ばしてくる彼なら…この運命を打ち砕いてくれる

そんな気が…

してならないのです

スネーク「結局昨日は情報が集まらなかったな…。
      今日はトミタケの葬儀だから昨日短い付き合いだったがお前の死は無駄にしないぞ…
      トミタケ」

学校───。

スネーク「今日の授業は中止だ。今から配る喪服に着替えてみんな俺についてきてくれ。」

みんなもうそのことは知っているのか暗い表示を浮かべている。

スネーク「別に強制じゃない。行きたくないならここで好きにしてて構わない。
      行く奴は手を上げてくれ」

………。

みんな沈黙したままだった。どうしたらいいのか、そんな表情

魅音「……はい。私行きます。富竹のおじ様にはよくしてもらいましたから」

レナ「私も…富竹のおじさん大好きだったから…」

梨花&沙都子「私達も」

圭一「俺も…行きます!ソウルブラザートミー…俺はあんたを…忘れない…」

────結局全員が手をあげたがあまり大人数で押しかけるのはよくないと言うことで代表として5人が選ばれた。

真っ先に手をあげた魅音、レナ、梨花、沙都子、圭一の5人。
皆暗そうな面河で歩いて雛見沢の公民館に向かっていた。

スネーク「…お前らに一つ言っておく。死んだからと言って悲しめばいいわけじあゃない。
      トミタケはお前らを写真に撮るときどうしていると一番喜んだ?それを思い出してくれ。
      死んでもなお人の意志、思いは変わらないと…俺は思っている」

「……」

それでもやはり…5人は涙を止めることは出来なかった

本来は古手神社でオヤシロ様に看取られた後興宮の火葬場…
と言う予定であったが御三家の筆頭、園崎おりょうの反対によりそれは中止にされた。
行く前そう魅音がボソッと話してくれた

雛見沢公民館──

村長「え~ではこれより富竹ジロウ追悼式を始めます。おりょうさん、お願いします」

スネーク「あれが御三家筆頭園崎家のおりょうか…」

おりょう「……え~今回は非常に残念なこととなってしもうた。わたしもかなしゅうて仕方ない…」
おりょう「このドサンピンのおかげでのぉ!勝手に村かぎまわって勝手に死におってからに!
     オヤシロはお怒りじゃ!ほんまよそもんがやってくれおったわ」

スネーク「なんだ…と…?」

村長「ちょっとおりょうさん言い過ぎじゃないかい?彼はこの雛見沢が好きで来てくれてたんだからさ」

スネーク「(村長ナイス!)」

おりょう「気に入ったからと勝手によのもんに荒らされちゃあたまらん。
     ここにおる人でほんまにかなしんどるやつなんてだ~れもおらん。そうじゃろ?」

村人達「…………。」

──────。

スネーク「うぉぉぉぉぉ!」

スネークはどこかからスティンガーを取り出した!

スネーク「消えろぉぉぉ!」

スネークはおりょうに向けてスティンガーを連射した!

スネーク「見たかクソババア!」

─────。

ここまでスネークの妄想

「誰が悲しんでるやつがいないだって!?このクソババア!」

デカいドスの利いた声が辺りを支配した。その声の主の方を振り向くと、

「いっつも勝手ばかり言ってさ!少なくとも私は悲しいよ!富竹のおじ様には色々お世話になったから…!」

スネーク「魅音…?いや…」

魅音「詩音!あんた何やってんのさ!」

スネーク「詩音…?はっ!確かリストに名前があったな…園崎詩音…魅音に瓜二つだな」

詩音「お姉は黙ってて!このクソババアには誰かが言わなきゃわかんないのよ!」

スネーク「(詩音GJ過ぎる…後でレーションを贈呈するか!)」

おりょう「ふん…バカが増えおってからに…。あんたは興宮でおとなしゅうしとったらええんよ」

詩音「うっさいわね!今日と言う今日は…」

「詩音さん!これくらいにしとかないと」

詩音「葛西…でも!」

おりょう「葛西、そのじゃじゃ馬の手綱しっかりくくりつけとかんかい!
     全く…口だけは達者やから困る」

詩音「てんめぇ!」

圭一「詩音!やるなら加勢するぜ!俺もちょうど我慢の限界だったところだ!
    このばあさんの性根叩き直してやる!」

詩音「けいちゃん…!」

魅音「もう圭ちゃんまで何言ってんのさ!」

スネーク「そこまでだお前ら」

圭一「先生!でもよ…!これじゃ富竹さんが浮かばれないじゃないですか!」

詩音「葛西2号は黙ってて!」

葛西「し、詩音さん…」

スネーク「バカ野郎共が!!!死んだやつを前にして意地や風習やプライド張って何になる!?
      それが死んだ者に対する態度か!?お互い争うのは後にしろ!
      死んだ人間を敬うのは人間としての礼儀だろう!!」

「「シーン…」」

おりょう「……ふん…最近はよそもんがでばってあかんわ。」

村長「おりょうさん、彼の言い分は正しいよ。いくらなんでも死人をバカにするのは良くない」

おりょう「ふん…確かにわたしも言い過ぎたよ…。すまんかったね。じゃあ皆の衆、黙祷…」

「「………」」

スネーク「………」

詩音「(この人…この人なら…)」

梨花「(見た?羽入?あのおりょうを黙らせたわよ)」

あぅあぅ…凄いのです…。おりょうは僕でも怖いのです…

圭一「(さすが師匠…発言にも隠しきれない威厳がある!昔は将校か何かに違いない…!)」

スネーク「(……何か視線が痛いな…。)」

その後富竹さんの遺体は興宮の火葬場に運ばれて行った。
そう言えば富竹さんの家族を見なかったけど家族はいないのだろうか…。

レナ「圭一君?」

圭一「ん?あぁレナか。どうした?」

レナ「どうしたじゃないよ。これから学校に戻るか帰るかどっちにするって話し合ってたでしょ?
   先生がどっちでもいいって言ってたから」

圭一「ん、あぁそうだったな!」

魅音「全く圭ちゃんは本当上の空な時が多いよね」

圭一「そうかぁ?あははは」

沙都子「で、どうしますの?」

魅音「う~ん、おじさん的にはちょっと家に帰りたくないからね~学校で部活なんてどうだい?」

レナ「あっいいねぇ」

梨花「僕もみーに賛成なのです~」

沙都子「皆さんがそう言うなら仕方ありませんわね。私もお付き合いして差し上げましてよ」

圭一「わりぃ、俺はパス。ちょっと用事思い出した」

魅音「あっ…圭ちゃん!もう…仕方ない、4人でやるとするか」

3人「うん!」

─スーパー圭一主人公タイム─

圭一「(富竹さんが死んだのは普通の事故じゃない…。大石さんに死因を聞いて確信した…。)」

大石『んっふぅん、特別ですよ前原さぁん?
    富竹さんの死因は首をかきむしったことによる出血多量のショック死です。
    まあ並みの死に方じゃありませんねぇ。私もどうやったらこんな死に方をするのか…
    まるで検討がつきませんよ』

圭一「(富竹と一緒にいた鷹野さんも殺されたってことは恐らく何かの口封じの為…
    となると彼らに一番縁がある人物に話を聞くのが手っ取り早い…そう、入江先生に!)」

トゥルルトゥルル…

この相手とは繋がりません

スネーク「クソ!まさか入江のやつ既に殺されたんじゃないだろうな…。
      そうなったら全部0からだぞ…」

学校にはもう彼しか残っていない。色々あって皆早引きとなったのだ
知恵に自分は調べものがあるから残ると言い今に至る。
時間は既に午後6時を回っていた。

「トントン、トントン」

スネーク「ん?誰だ…」

この手の音は自分がよく陽動に使っているでまさか使われるなんて思っていなかったな…。

スネーク「誰だ!」

ガラッ

沙都子「きゃっ…」

スネーク「何だ沙都子か。びっくりさせないでくれ」

沙都子「びっくりしたのはこちらでしてよ!
     もう…たかが扉を開けるのにあんな気合いを入れる必要ごさいまして?」

スネーク「もう夜も遅いからな。少し警戒してたんだ。で、どうした?忘れ物か?」

沙都子「………。今日…先生の家に泊めてくださらないですか?」

スネーク「なん……だと……?!」

スネーク「それはいいんだが…また何で?梨花と喧嘩でもしたか?」

沙都子「いえ…梨花は自分の家に帰ってますわ…。ただ…ちょっと…。」

スネーク「まあ話したくないことなら無理に話さなくていいさ。
      うちは何にもないが飯と寝床ぐらいなら出してやれる」

沙都子「それで十二分でございますわ」

沙都子が満面の笑みでスネークを見る

スネーク「(俺に娘がいたらこんな感じなんだろうな…。
      俺としたことがこんな感傷に浸るとは…鈍ったな色々)じゃあ暗くなる前に帰るか」

沙都子「そうですわね!」

スネーク「飯一緒に食おうな!」
沙都子「えぇ!」
スネーク「風呂も一緒に入るか?!」
沙都子「それは遠慮させてもらいます」

スネーク宅───。

スネーク「でな!そこのマンゴーが美味いのなんの!思わず美味すぎる!と叫ぶほどだ」

沙都子「そんな美味しいマンゴーなら一度は食べてみたいですわね」

スネーク「あぁだがあれはソ連の一部でしか採れないから日本には回ってこんだろうなぁ。
      残念だな沙都子」

沙都子「…残念ですわ…」

二人で料理を作りながら色々な会話をする、そう…まるでこれは家族みたいではないか

沙都子「(家族……私には…もういませんけれど…でも…。この気持ちは…何だろう…)」

ガラガラガラ

知恵「蛇沼先生、カレー持って来ました…あれ?沙都子ちゃんじゃないですか」

スネーク「おぉこれは隣の家の知恵先生良いところに来ましたね。一緒に飯を食いましょう」

沙都子「スネーク先生と知恵先生の家ってお隣同士だったんですわね」

知恵「はい、そうなんですよ。私も初めはびっくりして。
    今じゃ隣から寝言でうぉぉぉぉぉって聞こえるのも慣れちゃいました」

沙都子「(慣れるものなのかしら…)」

スネーク「まあ細かいことは置いといて早速飯にするか!」

知恵と沙都子がスネークや沙都子の作った料理、知恵が持ってきたカレーなどをテーブルに並べる

スネーク「これは美味そうだ!!最高だっ!」

知恵「先生近所迷惑です」

そう…嘗ては私にも母がいて…父がいて、そして兄がいて──。
4人仲良く食事をとっていた日があった。今では夢でしかないけど…確かにあったのだ

知恵「あっ先生!がっつき過ぎですよ!ここはジャングルじゃないんですから!」

スネーク「この味は…また食いたいな!
      正直MGS3で食いもの食べて一番深みのあるセリフはまた食いたいな!
      だと思うんだが。」

知恵「どうでもいいです」

スネーク「知恵先生のカレーは…うーんだな」

知恵「死にたいんですか?」

沙都子「(……一度は諦めかけた夢でしたけど…
      こんな形で現実になるとは思いませんでしたことよ…。
      にいにい…、にいにいは今…どこにいるの?
      沙都子は…ちゃんといい子にしてましてよ…?)」

知恵「じゃあまた明日学校でね沙都子ちゃん」

沙都子「はい。おやすみなさいですわ」

知恵「はいおやすみなさい」

ガラガラガラ

スネーク「ちっ…女二人で風呂とはな。
      しかも我が家の風呂がこんなにもセキュリティーが完璧とは…
      というか結界みたいなものがあった気が…気のせいか。まあいい、さあて寝るか」

沙都子「えぇ。………」

スネーク「どうした沙都子?」

沙都子「お布団が一つしかありませんわ」

スネーク「俺は一人暮らしだからな」

沙都子「わたくしはどこで寝れば…」

スネーク「ここだ!」

スネークは喜々として自分の入っている掛け布団をめくりあげた!

沙都子「………」

スネーク「こら無言で知恵先生の家に行こうとするんじゃない!冗談だ冗談」

結局沙都子が布団に、スネークが畳に寝ることになった

スネーク「そうゆうことを考えるってことはもういっちょまえのレディだな。」

沙都子「わたくしもう子供じゃございませんの」

スネーク「そうかい」

スネークはちょっと苦笑いした後沙都子とは反対方向に寝返りをうつ

沙都子「………。先生は…家族はいませんの?」

スネーク「……俺に家族はいない。今までもこれからもずっと一人で生きて行く」

沙都子「……寂しくありませんの?」

スネーク「元々いなかったからな。寂しいと言う感情が湧かない」

沙都子「…そう…ですの…」

スネーク「……お前には梨花や魅音、レナに圭一、
      他に学校のみんなや村のみんながいるじゃないか。寂しくなんかないだろう?」

沙都子「………えぇ…。」

そう…私にはみんながいる…梨花達が…それに…

沙都子「先生もいますしね…寂しいありませんことよ」

スネーク「ふふっ、そいつは何よりだ」

いつもはふざけるのにこんな時だけは真面目に答えてくれる…
この人は本当に色々な経験をして生きて来たんだと私でもわかる程だった。

今はこの暖かい腕に甘えていよう──。

いずれ辛い日々が訪れてもこれを思い出して耐えられるように………。

チュンチュン…

んぉ…眩しい…

スネーク「ん……もう朝か…?ふあああ…ん?書き置きか?」

テーブルの上には小さな紙切れが一枚置いてあった。おそらく沙都子が残したものだろう

スネーク「昨晩は大変お世話様になりましたでございますのよ。
      わたくしは家に鞄を取りに戻るので先生は先に学校へ行ってくださいまし。
      沙都子、か。字上手いなあいつ」

言われた通りするわけじゃないがそろそろ学校に行くとするか

今日もいい天気だ

HR───。

スネーク「よし点呼を取るぞ。」

「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」……

スネーク「ん?9番、前原…はいないのか?」

魅音「朝から見てないねぇ…寝坊かな」

レナ「待ち合わせ場所にもいなかったし家も留守でした」

スネーク「こんな平日に家族旅行か?それか夜逃げか…
      何にしろ先生に報告してほしかったな。まあいい、次10番沙都子」

梨花「沙都子もいないのですよ。昨日夜僕が沙都子の家に行ったら留守だったのです」

スネーク「それは俺の家に来てたからだ…
      しかし鞄を取りに帰った後学校に来ると言っていたんだが…」

梨花「……まさか…!(もうなの!?早すぎる…!)」

「わっしゃっしゃそれロンだがや!」

「鉄平は相変わらずようしゃないのぉ」

「わるぃのぉ!おら!さどご!はよ酒ば買ってこんか!」

沙都子「…でも…子供にお酒は売ってもらえな(ry」

パァン!

「買ってこいいよるが!このだらず!」

沙都子「ごめんなさい…ごめんなさい…」

にいにい……

TO BE CONTINUE