バドリア

Last-modified: 2020-11-28 (土) 23:58:32

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正式国名バドリア連邦共和国
表記Federative Republic of Badulia
Badulia Federatif Cumhuriyeti
公用語バドリア語・ラブーラ語・レビスト語
首都アスハン(国際上)、カスタル(行政)
最大の都市カスタル
面積不明
人口118,610,000人
通貨単位西レトシア・クナス(WRC)

*アスハンに所在するのは連邦議事堂・大統領府・国防省のみで、行政機関の多くはポレス州の州都カスタルにある。また、連邦最高裁判所はパルクン州の州都アヤハンに所在する

 バドリア連邦共和国とは、西レトシア地域に位置する共和制連邦国家。
 地名から推測するに、BanG_Dream!(バンドリ)を逆擬人化したと思われる。

 

地理

 北はアイマリアラブーラ、南はレビストと国境を接し、イシュタル海を隔ててスタラスと国境を接する。

地方行政区画

 バドリアは7州に分けられており、州の下に5連邦区、35県、その下に329市がある。
 7州は連邦州(Eyalet)と準州(Bolge)の2種類に分けられている。
 連邦州と準州は、前者は州首相と州主席、後者は州知事と州上級顧問が置かれているが、権限を除いて両者に特に差異はなく、州議会を持ち独自の州法を制定できることから、対外では『州(Eyalet)』と呼称している。

  • 連邦州
     州政府を置き、外交と防衛以外の高度な自治権がある。
     モルカ州・ポレス州・ラトマ州・ロザル州の4州が該当する。
  • 準州
     州政府・議会は置くが自治権は有さず、連邦政府の管轄下に置かれる。
     アルタス州・ハピル州・パルクン州の3州が該当する。
  • 特別区
     行政上は独立した区画であり、州に準じた自治権を保有する。
     首都であるアスハンと、パルクン州・ロザル州にまたがるヒルシタンが該当する。
  • 連邦区
     行政上は独立した区画ではあり、権限も準州に準じているが、連邦区を管轄する州政府が行政機能を司る。そのため連邦州しか設置できない。
     メード・ナキム・サコトの3地域が該当する。
     事実上はアスハンはラトマ州、ヒルシタンはパルクン州とロザル州、メードとサコトはポレス州、ナキムはハピル州とポレス州に属するが、行政上は『連邦区(Federal Ozel Bolge)』として州から切り離され、準州と同じ扱いとなっている。
州名・地域名属性地域区分コード州都人口(2020年3月現在)
アルタス州準州北部ALT※ランタ13,001,000
ハピル州準州北部HAPコロン18,810,000
モルカ州連邦州外地MORマシュネル12,010,000
パルクン州準州北部PAKアヤハン22,010,000
ポレス州連邦州南部POLカスタル22,430,000
ラトマ州連邦州南部RAT※レイズ9,780,000
ロザル州連邦州南部ROSユキート13,230,000
アスハン首都特別区特別区南部XAS※アスハン1,210,000
ヒルシタン連邦区連邦区北部XHL※ヒルシタン1,270,000
メード連邦区連邦区北部XMD※メード1,205,000
ナキム連邦区連邦区南部XNK※ナキム145,000
サコト連邦区連邦区南部XSCサコト605,000

※アルタス州の州都はランタだが、州議会はヒマスにある
※ラトマ州の州都・行政機関所在地は2020年4月1日に北部のレイズに移転したが、州議会はチルマにある
※アスハンは首都特別区として独立しているが、2020年3月31日までラトマ州の行政機関所在地を兼ねていた
※ヒルシタン連邦区は事実上、ヒーカ川を境にパルクン州とロザル州に分かれているが、議会はパルクン側、政府庁舎はロザル側にある
※メード連邦区の首府はメードだが、行政庁はサーヤナにある
※ナキム連邦区は事実上、ナキム山脈を境にハピル州とポレス州に分かれているが、議会と政府庁舎はポレス側にある

 

[添付]

  • 準州(Bolge)
    • アルタス州(Althus Bolge/ALT)
      Althus-mini.png
       北部に位置し、イシュタル海とボリンケン海に面する州。人口は1267万人。
       州都はランタだが、州議会はヒマスに置かれている。
       北はアイマリア・ラブーラ両国と国境を接し、南はパルクン州・ラトマ州・ハピル州と接する。
       イシュタル海に面する東端と、ボリンケン海に面する西端を除く、州域の大部分が標高1800m以上の山岳地帯であり、州域中西部には西レトシア最高峰のキャーン山(4100m)がそびえる。
       国境地帯であることから国防上重要な拠点として定められており、軍需産業によって工業化を果たしている。
       州都ランタをはじめとする州内の諸都市は、貿易港アヤハンや最大都市カスタルなどから遠く、面積も広大で人口密度も低いことから、7州の中では最も発展が遅れているが、経済格差に起因する地域対立は起きていない。
       
    • ハピル州(Hapyil Bolge/HAP)
      Hapyil-Mini.png
       中東部に位置し、イシュタル海に接する州。人口は1831万人、州都はコロン。
       北はアルタス州、西はラトマ州、そして南はポレス州と接する。
       バドリア中央銀行や金融機関、証券取引所が所在し、またボリンケン海からパルクンやポレスを通る運河の東端でもあることから、東海岸の交易拠点・経済中枢である。
       IT技術を経済の主体にしており、
       北隣のアルタス州同様にラブーラ難民が多いが、州政府が難民を冷遇しており、高等教育を受けられないために批判を受けている。
       
    • パルクン州(Palkun Bolge/PAK)
      Palkun-Mini.png
       中西部に位置し、ボリンケン海に接する州。人口はポレス州に次いで多い2181万人で、州都はアヤハン。
       北はアルタス州、東はラトマ州、南はロザル州と接する。
       国内最大の貿易港や貨物機専用空港、イシュタル海まで続く『アヤハン運河』を抱え、陸海空にわたる交易が盛んであることから、バドリアの海の玄関と言われている。
       州の東部には、バドリア唯一のロケット発射場がある。
       
  • 連邦州(Eyalet)
    • モルカ州(Moruca Guney Siegh Eyalet/MOR)
      Moruca-Mini.png
       レビスト・シーク地方の南隣に位置し、ボリンケン海に接する飛び地。『モルカ・南シーク州』でも正しい。人口は2番目に少ない1181万人で、州都はマシュネル。
       北はレビストと接し、唯一バドリア本土とは接さない外地の州である。モルカ州民はバドリア本土を『Anakara(アナカラ。本土)』『Ust 6(ウスト・アルトゥ)』『U-6(ユーアルトゥ)』と呼ぶ。
       バドリア本土からは、アヤハン・カスタル・アスハンの空港から空路が出ている他、カスタルとはレビスト領内を経由して高速鉄道が結ばれ、約4時間で移動できる。
       シーク地方に面していることから経済的・文化的に隣国レビストとのつながりが強く、公用語にレビスト語を含めている。1989年の統合国家解散時にレビストへの帰属を問う選挙を行うも、経済規模が大きいという理由で約64%がバドリアへの帰属を支持。『国はバドリア、文化はレビスト』と呼ばれるようになった。
       隣接するモルカ州とシーク地方に住民登録をしているバドリア人・レビスト人に限り、シーク地方への入国審査を省略し、貿易関税も免除されることから、バドリア本土よりも物価・税金が安いレビストで食糧や日用品を買うこともでき、学校や職場に向かうために越境する州民も多い。そのため、本土よりも生活水準や平均所得は高いとされている。
       
    • ポレス州(Poleis Eyalet/POL)
      Poleis-Mini.png
       南東部に位置し、イシュタル海に接する州。人口は2238万人と、バドリアの州では最も多い。
       州都はバドリアの最大都市・旧首都でもあるカスタル。
       北はハピル州・ラトマ州、西はロザル州と接し、南はレビストと国境を接する。
       5州の中では最も小さい上に人口も多いことから、人口密度は高く、カスタル以外の州内の各都市も人口100万を超えている。
       第1次産業から第3次産業まで多角化した経済で支えており、州民の総生産が最も高い州であるが、州民1人あたりの所得はパルクン州の方が上である。
       カスタル・アリート・リミン・サヤナ・タエマの5県に分かれている。
       
    • ラトマ州(Ratuma Eyalet/RAT)
      Ratuma-Flag-Mini.png
       中部山岳に位置する地域。人口は971万人。州都はレイズだが、州議会はチルマ、行政機関はアスハンにある。
       北から時計回りにアルタス州、ハピル州、ポレス州、ロザル州、パルクン州と接し、首都アスハン連邦区を取り囲む。
       首都移転当初は周辺の5つの管区(現在は州)を再編して、新しい管区を設立することとなっていたが、統治権が消失することに反発したアルタス・ハピル・パルクンの北部3管区が同意しなかったことから、同意したポレス・ロザルの南部2管区の州域を割譲した。そのためポレス・ロザルとの交流が深い。
       州内の大都市はすべて計画都市であり、他州の都市と比べて技術的に進歩している。
       かつては準州の扱いだったが、2019年1月より自治権を獲得した。
       バドリアの州で唯一、国際空港が存在せず、国際便に乗る際はアヤハン国際空港またはカスタル国際空港を使う。
       2020年4月1日に、政治的・経済的発言力が南部4州に偏重することに対する北部諸州の反発を抑えることや、北部諸州が新たな連邦区を建設することに対する支援の名目で、州都を南部のチルマから北部のレイズに移転した。ただしアルタス州には連邦区を設立する権限がないため、州域の一部をラトマ州に割譲したうえで設立することになった。
       
    • ロザル州(Rossal Eyalet/ROS)
      Rossal-Mini_1.png
       南西部に位置し、ボリンケン海に接する州。人口は1329万人で、州都はユキート。
       北はパルクン州・ラトマ州、東はポレス州と接し、南はレビストと国境を接する。
       石油や天然ガスといった天然資源、ボーキサイトやメタンハイドレートなどの鉱物資源が豊富で、そのシェアはバドリア国内の生産量の8割を占めている。そのためバドリア7州の中では最も州内生産額が高く、『バドリアの中にある独立国』と言われるほど政治的にも独立性が強い地方であるが、住民はより良い職と住環境を求めるため、パルクンやポレスへの人口流出が顕著である。
       鉄道網や道路網が発達しており、州内外の都市との交易も盛んである。
       ユキート・アコス・リンバー・サヨーモ・リサムの5県に分かれている。
       
  • 連邦区(Federal Ozel Bolge)
    • アスハン連邦区(Askhan FOB/XAS)
      Askhan-mini_0.png
       中部山岳に位置する地域。人口は110万人。首府はアスハン。
       周辺をラトマ州に囲まれており、行政上はラトマ州と同一と見做されることもある。
       アスハンへの首都移転当初は、周辺の5つの管区(現在は州)を再編して新しい管区を設立することとなっていたが、統治権が消失することに反発したアルタス・ハピル・パルクンが同意しなかったことから、同意したポレス・ロザルの州域を割譲してラトマ管区を設定、5つの管区の州都の中間点に位置する計画都市として建設した。
       国会議事堂や政府機関が存在することからバドリアの政治の中心地となっており、毎年5月にアスハンラウンドが開かれる。
       
    • ヒルシタン連邦区(Hilsitan FOB/XHL)
      [添付]
       西部に位置する連邦区。首府はヒルシタン。人口は120万人。
       ボリンケン海と運河の上流にあるカスタルとの交易拠点を設立するため、パルクン州ヒアス県とロザル州サロート県のパルクン運河地域を割譲し設立した。
       
    • メード島連邦政府直轄地域(Medu FOB/XMD)
      [添付]
       バドリア本土東方沖200kmに位置する、メード島を領域とした連邦区。首府はメードだが、行政機能はポレス州のサーヤナにある。人口は59万人。
       バドリア政府より国防上の重要拠点とされているため、海軍や空軍の基地が島内各地に所在する。
       島民以外のバドリア国民や外国人が渡航する場合は、国防省の上陸許可証を得るか、政府に許可された業者が展開するツアーに参加する必要がある。
       ラブーラ人やスタラス人が多数派であり、公用語もスタラス語だが、バドリア本土では島民に市民権は与えられておらず、社会的な差別を受けている。

主要都市

  • アルタス州
    • ランタ(Ranta)
       アルタス州の州都(州議会はヒマス)で、ランタ県の県都。人口は260万人。
       中央アルタス高原に位置する標高2200mの都市で、バドリアの大都市では最も標高が高い。郊外は温泉や保養地として有名である。
       バドリア国内の諸都市で最も標高が高いことから、路面電車やロープウェイが発達しており、市域中心部の移動を担っている。
       アイマリア・ラブーラ両国との国境に近いことから、同国の移民や難民が居住している区域があり、その区域の治安は悪い。
       
    • ヒマス(Himus)
       アルタス州の州議会所在地で、ヒマス県の県都。人口は150万人。
       州都のランタからは西に200km離れているが、ランタよりも標高が低く他州の都市とのアクセスも充実していることから、州の第2の都市として機能している。
       
  • ハピル州
    • コロン(Kolun)
       ハピル州の州都で、コロン県の県都。人口は492万人。
       金・ダイヤモンド採掘や交易によって発展し、東海岸最大の都市になったたが、ロザル州のユキートで大規模油田が発見されたことからその座を譲ることになった。
       コロンと同規模の都市であるユキートが、住民がよりよい住環境と職を求めることや産業育成の遅滞によって人口が流出し、2020年2月にユキートを抜いてバドリア第3の都市に躍進した。
       
  • モルカ州
    • マシュネル(Mashnel)
       モルカ州の州都・マシュネル県の県都。人口は210万人。
       ボリンケン海とイシュタル海の境目、アクリー湾の西岸に位置する港湾都市で、国内の大都市としては最南端。またバドリア海軍南洋管区の総本部が置かれ、サーヤナやマヤータスと並ぶバドリア3大軍港の1つでもある。
       カスタルからはレビスト領内を経由して高速鉄道で結ばれており、約4時間で移動できるだけでなく、カーフェリーや高速艇でレビスト・アルゴマンにも渡航できる。
       
  • パルクン州
    • アヤハン(Ayakhan)
       パルクン州の州都・アヤハン県の県都。人口は580万人。
       カスタルに次ぐバドリア第2の都市で、貨物機専用空港やバドリア最大の貿易港を有し、西海岸の海運拠点として機能している。
       
    • マヤータス(Mayartus)
       パルクン州西部・マヤータス県の県都。人口は160万人。
       本土・モルカ問わずバドリア国内の都市では最西端であり、また統合国家時代においても最西端の都市であった。そのため本土最東端のサーヤナとは友好都市提携をしている。
       バドリア海軍・ボリンケン艦隊の拠点であり、サーヤナやマシュネル同様の軍港がある。
       
  • ポレス州
    • カスタル(Kastal)
       ポレス州の州都・カスタル県の県都で、バドリアの最大都市・旧首都。人口は770万人。
       ハイテク産業および鉄鋼業が街を支えており、バドリアの経済の中心地である。市章には3本のナイフが使われている。
       隣国レビストの首都カロマスが隣に位置するため、1つの都市圏を構成している。
       
    • メード(Medu)
       バドリア本土より約200km離れたメード島の最大都市で、ポレス州サーヤナ県に属するメード連邦区の首府。人口は63万人で、メード島民の半数以上がこの都市に在住する。
       スタラスやラブーラに近く、軍事上の要衝であることから、バドリア海軍・空軍の基地がある。
       サーヤナから補給の艦船・輸送機が来る以外は民間機の就航はなく、メード島民以外の民間人が上陸する場合は国防省の許可を得るか、政府のツアーに参加する必要がある。
       この地域のみ、スタラス時間に合わせて本土より1時間早いタイムゾーンを採用している。
       
    • サーヤナ(Saryana)
       ポレス州東部・イシュタル海に面する都市で、サーヤナ県の県都。人口は240万人。
       首都・州都・連邦区首府を除くバドリアの都市では最大の人口を持ち、かつ100万人以上の人口を持つ都市では国内最東端である。
       バドリア海軍・イシュタル艦隊の拠点であるため海軍基地が立地し、またポレス運河の東端でもあるため、東海岸の海軍拠点・カスタルの外港として機能している。
       2020年4月24日にメード島独立派によるサーヤナ同時多発テロが発生した。
       
    • タエマ(Tuema)
       ポレス州東部・タエマ県の県都。人口は98万人。
       都市名の由来となった『タエマン湖』や、アヤハン及びサーヤナからのポレス運河を通じた水運が盛んで、ポレス最大のリゾート地であるため、夏は遊泳に来る観光客で賑わう。
       カスタルからは鉄道で結ばれている。
       
  • ロザル州
    • ユキート(Yuquit)
       ロザル州の州都・ユキート県の県都。人口は490万人で、カスタル、アヤハンに次ぐ第3の都市となっている。
       都市圏の内外には大規模な油田やレアメタル鉱山が存在することから、天然資源の開発が産業の要となっている。
       『鉄の魚はアヤハンで、鉄の馬はユキートで育つ』と言われているほど、鉄道が普及している。
       工業プラントから出る排煙が街に来ることがあり、大気汚染が深刻になっている。
       また、ロザル州の若年層がよりよい住環境と職を求め、パルクン州やポレス州へ流出していることから都市圏人口は減少しており、2020年までにハピル州のコロンに抜かされる予測も出ている。
       
  • アスハン連邦区
    • アスハン(Askhan)
       バドリアの首都で、アスハン連邦区の州都。
       政治や経済、産業が南部に偏重することによる北部の反発をかわすため、ラトマ州を取り囲む5つの州の州都の中間点に位置するように建設された計画都市である。その都市景観は既存の5州の州都と一線を画する、山岳地帯と調和した計画的かつ近代的な街並みが特徴で、ロザル州の州都ユキートよりも計画的と言われるほど。
       市域の北東にアスハン駅、北西にアスハン・メルケス駅があり、各州の州都へは高速鉄道および一般鉄道で結ばれている。
       空路では、市域南方にラトマ・アスハン空港(RAS)があるが、各州の州都に近いことから民間機の運航は行われず、連邦政府や連邦国防省、海外の航空会社が使用している。
       

都市人口

 バドリア国内の主要都市を人口順に並べて記述した。

都市の名前人口(2020年2月現在)
カスタルポレス州7,760,000
アヤハンパルクン州5,880,000
コロンハピル州4,820,000
ユキートロザル州4,810,000
アスハンアスハン連邦区2,750,000
ランタアルタス州2,700,000
ヒマスアルタス州1,580,000
チユマラトマ州1,290,000
 

地域

  • 首都機能
     ポレス州のカスタルとパルクン州のアヤハンが国内の2大都市であるが、1998年に国土の中心にあるアスハンに首都を置いた。当時のアスハンはラトマ山脈の小規模都市であったが、首都建設により開発が進められてきた。
     連邦国会議事堂や大統領府はアスハンに移転したが、行政機関の多くはカスタルにとどまっており、行政上の首都はカスタルとなっている。また連邦最高裁判所はアヤハン、連邦銀行はコロンにある。
     
  • 地域対立
    • パルクン州とポレス州
       バドリアの地域対立で最も有名なのは、アヤハンを州都とするパルクン州とカスタルを州都とするポレス州のライバル関係である。
       カスタルはバドリアがレビスト・アルゴマンとともに、1990年までの南西レトシア統合国家時代で3つの構成国に近いことから首都としての立場に立っていたが、統合国家においてもバドリア南部(ポレス州とロザル州。当時はラトマ州は設立されていなかった)に経済基盤や政治的な発言力が偏重することに対する北部(アルタス州・ハピル州・パルクン州)の不満はくすぶっており、特にバドリア第2の都市アヤハンを州都とするパルクン州はカスタル及びポレス州への一極集中に反発し、一時は北部3州で独立運動も起きたことがある。
       1990年にバドリアが独立し、5つの州(3つの準州と2つの連邦州)が設立された時も首都はカスタルのままであったが、カスタルが内陸に位置し国内の交易の面においても不利になることから、バドリア政府は首都の移転を発議。5州を割譲してラトマ州、そして5州の州都の中央部に新首都アスハンを設立しようとしたが、北部3州が該当地域の統治権の消失に反発したことから合意せず、南部2州の州域を割譲してラトマ州と新首都アスハンを設立し、1998年に首都を移転した。
       北部3州に自治権がないのは、アルタス州がアイマリアとラブーラとの国境に面していること、ハピル州とパルクン州が経済と貿易の中心となっていること、仮に北部3州に自治権を与えると、南部偏重に反発して独立運動を行いかねないと連邦政府が危惧したため。
       パルクン州民はポレス州を『ポレス人が社長を務める会社にはパルクン人はいない』『ポレス人と結婚するなら豚のほうが良い』『家族のために金を稼ぐのがパルクン人、金のためなら家族を裏切るポレス人』と貶し、逆にポレス州民はパルクン州を『パルクン人の労働者はろくに働かない』『パルクン人は生まれてから墓に行くまで疫病神』『船から荷物を降ろした時、ポレス人は丁重に扱って渡すが、パルクン人は海に投げて拾わせる』とこき下ろしている。パルクン州に本社を置く企業も、割譲前のアスハンにあたる地域がポレス州に属していたことから、アスハンへの本社移転を拒否している。
       両地域の対立はスポーツにも表れており、パルクン州とポレス州の試合が行われた時に、州歌を演奏中にブーイングや怒号が飛び、試合中には相手の州を卑猥かつ下品な言葉で罵る事が恒例だという。2019年の4月から5月にかけてカスタルとレビスト首都カロマスで開催された『ドミニオンネーションゲームス(DNG)』においても、パルクン州選手団は開会式をボイコットしたことから、国内外から非礼だと批判を浴びた。
       
    • サーヤナ県とメード島
       本土の東のイシュタル海に浮かぶメード島には『メード連邦区』が設置されているが、ラブーラ系やスタラス系の住民が大多数を占めており、公用語はスタラス語になっている。
       自治権は保障されているものの、行政機能はメード島を管轄するポレス州サーヤナ県が握っており、自治とは名ばかりの隷属が続いている。
       メード島に住むスタラス系住民は住居や職を持っているが、サーヤナにいるスタラス系住民はスラム街や隔離施設に収容されており、スタラス系住民の間でも格差が生じている。
       2020年4月22日に発生したサーヤナ連続テロ事件以来、メード島独立派武装勢力が各地でテロ行為を実行。同年6月よりバドリア国防軍との戦闘状態に入った。
       
    • アルタス州とハピル州
       アルタス州は州都のランタをはじめとする州内の都市に、隣国のラブーラからの難民を受け入れているが、治安悪化を受けて他州への協力を求めた。南西に隣接するパルクン州は受け入れに前向きな姿勢を見せたが、南東に隣接するハピル州は『ハピル人から職を奪い、血税をむさぼる難民は受け入れられない』として否定的な態度を示す。
       2019年11月、ハピル州議会は国内外からの反発を押し切り、アルタス州との州境を閉鎖する決議を可決。州境には5万人の州憲兵を投入し、バドリア人であってもアルタス州からハピル州への往来はできなくなった。
       なお、ラブーラからはアルタス州のランタが最も近いが、標高差2000mの山脈を登る必要があるため、最も簡単にたどり着ける大都市はハピル州のコロンである。

政治

 大統領を首長とする共和制国家である。現職の大統領はチャカキ・キータニである。
 現在の政権政党は『民主行動党(DEP)』であり、そのほかに野党として『自由バドリア党(LBP)』・『国民連盟ウルフェデ(UF)』が存在する。
 自治権を有する南部4州(モルカ、ポレス、ラトマ、ロザル)とアスハン特別区には、州首相ではなく州知事がおり、外交と防衛を除く権限が国から委譲されている。
 一方、自治権を有さない北部3州(アルタス、ハピル、パルクン)と4連邦区(ヒルシタン、メード、ナキム、サコト)は州首相および連邦区首席がおり、全権を連邦政府に委ねながらも州の政治中枢を握っている。
 大統領・国会議員・州首相・州知事および連邦区知事・州議会議員は国民投票によって選出され、任期は5年。
 州首相は年に1度、アスハンにて開かれる『連邦州首相会合(BFBT)』、ユキートにて開かれる『国際資源開発・産業技術総合サミット(Rossal-UE)』に参加する。前者は6月に開催され、すべての州に発言権がある。後者は11月に開催され、ラトマ州とロザル州が正規メンバーで、そのほかの4州はオブザーバーである。
 2020年5月3日に諸外国との首脳会議に合わせて、すべての州知事・州首相および連邦区知事が参加する『アスハンラウンド』が開かれた。

 

交通

鉄道

 バドリア連邦鉄道公社(BFDS)・ロザル鉄道責任企業体(RDSS)の2大企業が鉄道輸送を担っており、旅客輸送は前者、貨物輸送は後者が担当する。本社はどちらもユキートに置かれている。
 州・連邦区の鉄道管理局がインフラを保有し、鉄道会社が運行・運営する『上下分離方式』を採用している。そのため、各管区が車両や乗務員を保有している。
 また、アヤハンとカスタルには、都市圏の鉄道輸送を担う『メトロトレン(MT)』が走っている。

 

航空

 バドリア国際航空(Badulia Uluslararası Havayolu,BUH)とシネク・バドリア(Sinek Badulia,SBD)の2社がフラッグキャリアになっており、どちらも国際線を運航している。さらに、BPエアーなどの航空会社が運航されている。
 貨物便はアヤハン・バドリア貨物航空が(Ayakhan-Badulia Kargo Havacılığı,ABK)が担当し、アヤハン貨物空港にハブ機能を持つ。
 鉄道が発達した今では、旅客や貨物は鉄道輸送が中心となっているが、レビストを除く国(アイマリアやラブーラなど)に越境する場合は航空便が使われている。

 

治安

 治安は西レトシア諸国の中では比較的良い方で、治安レベルは4(普通)となっているが、隣国のアイマリアやラブーラからの難民の流入によって北部の治安は悪化している。特にアルタス州の州都ランタは、ラブーラ難民が引き起こす犯罪が多いことから、最も犯罪率が高い都市となっている。

 

言語

 バドリアの事実上の公用語はバドリア語だが、アルタス州ではラブーラ語やクレオール言語、ポレス州とロザル州ではレビスト語やアルゴマン語も話される。
 バドリア語の方言には、アルタス州・ハピル州・パルクン州で話される「クゼイディリ」、ポレス州とラトマ州で話される「ギュネイディリ」、ロザル州で話される「ロザルディリ」の3つが存在する。クゼイディリは子音の前のLを発音しないのに対して、ギュネイディリとロザルディリは子音の前のLを発音する(例えばアルタス州はクゼイディリだと『アッタス』となるが、ギュネイディリでは『アルタス』)。公的には3つの方言は平等であるが、歴史的に南部のカスタルに首都を置いていたことから、影響力ではギュネイディリが優勢で、外国人が学習するものや、バドリア国歌の歌詞もギュネイディリである。
 方言の差別化は公共交通機関の放送にも現れており、アスハンを境に、アルタス・ハピル・パルクン方面に向かうものではクゼイディリが、ポレス・ロザル方面に向かうものではギュネイディリが流される。2大都市を結ぶ高速特急電車『アヤハンスター』・特急電車『PXバイパス』では、アスハン駅を境に方言が入れ替わる。ロザル州に向かう高速特急電車『ファイヤーバード』では、列車の説明や観光案内はロザルディリでなされる。

 

民族

 バドリア人86%、レビスト人6%、アイマリア人3%、ラブーラ人2%、その他が3%となっている。なお、バドリアの市民権基本法では、難民は国民と違って選挙権を有さず国勢調査の対象から外れているため、人口統計に含まれていない。
 バドリア国民は、領土や民族をめぐって争うアイマリアやラブーラのことを『厄介な隣人』と呼び、両国民のバドリアへの流入を危惧している。

 

軍事

 軍事組織は国防軍で、陸海空3軍を保有する。バドリア語で軍を意味する"Jolt"と呼ばれる。
 かつては選抜徴兵制を取っていたが、2020年4月に『兵力が充足している』として志願制に移行した。
 レビストやアルゴマン、ディグリアとは軍事包括協定を結んでいる。かつてはラブーラとも結んでいたが、難民問題による両国関係の悪化により破棄された。
 アルタス州・ハピル州・パルクン州を管轄する『北部軍区』(マヤータス司令部)、ラトマ州・アスハン連邦区を管轄する『首都軍区』(ラトマ司令部)、ポレス州・ロザル州を管轄する『南部軍区』(サーヤナ司令部)、モルカ州を管轄する『モルカ軍区』(マシュネル司令部)の4つに別れる。特に首都軍区とモルカ軍区は、前者はカスタルやアヤハンなどの大都市の中心点、後者はボリンケン海とイシュタル海の中心に位置することから、独自の州軍を保有するなど強大な権限を持っており、大規模災害発生時の救援活動や、国内の秩序が乱されたときの鎮圧部隊を派遣できる。

 
  • 陸軍(Jolt-Shuda/JS)
     総兵力は45万人。
     
  • 海軍(Jolt-Cheda/JC)
     総兵力は10万人。ポレス州サーヤナ、パルクン州マヤータス、モルカ州マシュネルに司令部を置く。
     
  • 空軍(Jolt-Khada/JK)
     総兵力は8万人。