ルー・ピースー

「厄介事か？拝領いたす」

Lu Pise

外見

鹿の角が頭から生えており、男性にしてはやや長い髪をひっつめるように頭の後ろで結んでいる。
意思の強そうな切れ長の目に刀のような眉。弓道着を大胆にアレンジした胸当てとゆったりしたパンツ。シンボルマークは背中についている。

人物

ホワイトファングに対し戦士を輩出する家に生まれ幾度となくその戦闘に加わるが、激化するばかりの二種族間の衝突に疑いを覚える。
そして『これは正道にあらず。真に種族の、国のためとなる道を探るべし』とする動物的直感にしたがってアカデミーに入学する。
現在のところ、その答えは「国王陛下をお守りする近衛兵となり、そこで功績を挙げること」としている。
『より大いなる善に仕えたい』と考えており、「正しいこと」が必ずしも「善良」であるとは限らないことに心を痛める程度に生真面目。
やや古めかしいが威厳のある口調。
好物はせんべい。
口癖は"Oh dear(なんと！)"

性格

生真面目でストイックで几帳面。己の研鑽を積むによって他者をも磨く、いかにも武人然とした気風。
「困難をこそ喜んで飲み干すべし」というのが信条で、他者の名誉と己のなすべき役目のためにこそ戦い、知恵を絞り、力を尽くす。
……のだが、実際のところ、彼は生来の臆病さを、身につけた礼儀作法と知識で武装することによって隠し通そうとしている。
そのため土壇場でのトラブルに弱いが、くじけそうな心を噛み殺しながら可能な限り知恵を絞る努力家。
仕える主には、その主が人間のクズでない限り忠を尽くすタイプ。
その一方で気がかりなのは、仮に自分が近衛兵として功績を挙げたとき、そのことでファウヌスという種族を誤解されること。
具体的には、ファウヌスを戦いの中でしか生きられないものにしないか、ファウヌスは戦わなければ社会に必要とされないものにしてしまわないか、ということ。

能力

種族に由来する高い身体機能をセンブランスの瞬発力で強化し、あらゆる動作にいわゆる『キレ』が生じる。
すなわち、その肉体は静止状態からトップスピードに達するまでがきわめて速く、静止状態になるのもきわめて速い。
たとえば、彼が走れば『走る』というよりは、短距離を高速で『跳ねる』ような動きとなって相手を撹乱する。瞬発力が利いている間やたらめったらテキパキ動く。
より正確に言えば、『反発力』。重力に反発して高くジャンプし、壁を蹴った反動で常人の三倍近く跳ぶ。
ルーの意思に介在しない運動エネルギーに対して、真逆の方向に体が動くのだ。たとえば顔面を殴られると余計にめり込み、銃弾が命中すると余計に深く刺さる。
つまり、紙装甲・高機動で相手の手札を封じていく戦い方となる。

武器はさすまたと槍とボウガンを兼ね、牽制および制圧に優れる。とにかく敵を味方に接近させないことを第一とした設計思想。
また、ワイヤーを取り付けることで即席ながらジップラインとして機能し、味方の機動力の確保も担える。