【変化か。我々はそれを汚染と呼ぶ。】

Last-modified: 2025-11-13 (木) 23:33:52

SEB

【クィススタティアム(組織)】の考えのうち、世界を切り離す方針の根底にあるもの。
【連接領域】を本拠地とする彼らは、その価値観の大本である「世界の理」という存在の意志に従って行動していることが、【御堂 綱紀】編のルートの1つで明かされる*1
世界をバラバラにしようとする目的、はたまた世界を1つにまとめようとする目的、どちらも「世界の理想形」を維持しようとする手段に過ぎない。
多種族・多世界を世界観とするサガシリーズの作品はこれまでいくつも発売されてきたが、その多様性そのものに疑問を生じさせる陣営が出てきたのが本作の独自性と言えるだろう。
クィススタティアム陣営との戦いは、その多くが解釈違いが原因ですれ違いから衝突へ至ることが多い。これは世界を統合する場合でも同じ。

天界の男:
お前はここで世界の理によって産み出された。
ミヤコ市に送られ、連接世界から切り離す役割を与えられて。

そうすることで、すべての世界の純粋性が護られる。

御堂綱紀:
さっきから、やれ切り離せや、純粋性やと言うとるけど、ミヤコ市も
知らんうちに他の世界の影響を受けて少しずつ変わっていく。
それでええんやないの? 変化するから面白いんやないかな。

天界の男:
変化か。我々はそれを汚染と呼ぶ。
他の世界を汚染して、純粋性を汚しても
気にしない無神経、傲慢さ。
世界の理はそれをどう思うだろうな。
 
お前がここに戻ってくることは想定外だ。
母親の胎内や卵に戻る子供などいないからだ。

想定外の事態に世界の理がどう反応するか、
楽しみだ。

こうして、天界の男が純粋な敵対者とも言い切れない、彼の知的好奇心から呼び起こされる異例のラストバトルが幕を開ける。
そして、多くのルートのラスボスである【生まれし苦悩】こそが、世界の理そのものであることもここに明示される。
 
生まれし苦悩とのラストバトルが始まったということは、すなわち生まれし苦悩=世界の理の意志は、変化という名の汚染を受け入れないという返答を寄越した証拠なのだから。
 
同時に、御堂綱紀はラスボスから産み落とされた主人公という前代未聞の真相が分かった瞬間なのだった⋯。


*1 結界守護に失敗し、御堂綱紀が岩戸の破壊を拒否した場合。