【クィススタティアム(組織)】

Last-modified: 2025-11-14 (金) 08:43:58

SEB

【天界の男】たちが【17の世界】の要人に接触する際に使用している組織であり、本作の黒幕。
言わば、歴史上において権力者の背後にいるような存在、もしくは未来より過去を干渉するような立場を担っている。
とても長い名前なので、ボーニー&フォルミナ編のボイスに倣って「クイス・スタティアム」と覚えればわかりやすいだろう。
尚、ボーニーは最後までちゃんと言えてなかった。
ほとんどの主人公・ほとんどのルートでは、なんらかの形で最終的に敵対姿勢を取る。
【連接領域】を本拠地としており、少なくとも各地に存在する三角形エネルギーとの関連性はあるようだ。

主要メンバー

ある1名を除いて、全員が共通して「のっぺりした顔」「オールバックの髪型」「生え際沿いにしなびた2本の触角状の前髪」「明度の高い色をした髪」「ハイライトがないエメラルド色の瞳」という外見的特徴を持つ。この特徴に当てはまる5名が、それぞれの主人公の宿敵ポジションとなる。
その暗躍っぷりと否が応でも自己主張する外見から、一度見たら他のシナリオで似た人物を見ても一発で関係者だとわかるだろう。目力があるのにハイライトがないため、なんなら初見でもかなりの不審者感がある。
瞳の色からわかるように【エメラルドヴィジョン】についても知っているようだが、他人が見ているエメラルドヴィジョンまでは見えない様子。

  • 天界の男(銀髪)
    • 【ミヤコ市】で暗躍する男。必然的に関わりやすいのは【御堂 綱紀】
      霊的秩序が弱っているのをいいことにミヤコ市の結界に干渉しようとした。
      利害が一致するケースのある珍しい相手だが、それだけにひとたび利害が反すればえげつない方法を採ることも。
    • 他の主人公でもミヤコ市に登場し、結界を破壊しようと企んでいるのは変わらずだが、連接世界からやってきた主人公を只者ではないと見抜いて警戒。
      味方に引き入れようとも考えていたようだが、あまりにもコミュニケーション能力が無さ過ぎたうえ、御堂綱紀に捕獲されミヤコ市から追放された。
  • 天界の男(金髪)
    • 【アメイヤ アシュリン】を突然襲撃して魔力を奪っていった男。機械化された重鎧を着込んでいる。
      連接世界の魔力を一つに集めるルートでは、魔力を他の世界から集めているプールクーラに狙いを定めている。
      そのために魔力を根こそぎ奪うサンプルとしてアメイヤの魔力を多少採取したのが始まりだった。
      連接世界をバラバラにするルートでは、魔法という力を連接世界から消し去る腹積もりで手始めにアメイヤの魔力奪いから活動を開始した。
  • 天界の男(青髪)
    • 【シウグナス】を一度は殺した男。赤い中世風の鎧を着込んでいる。
      闇の王という存在が連接世界にとって面倒な存在であるため命を狙った。
      王かつ不死者という存在を相手にするだけあって、暴虐的かつ尊大な性格。
    • アメイヤ編ではミヤコ市に出没し、そのままの格好でセコイアモールに現れるという不審者ムーブの極みをやってくれる。
      モールのイベントに乗じて壊れた鏡を住民に修復させたが、案の定魔物をけしかけてきた。
  • クィススタティアム
    • 【キャピトルシティ】で当代の大統領が決別を図ったため命を狙った。
      【ボーニー ブレア】&【フォルミナ フランクリン】が関わる。
      確認されているメンバーの中では紅一点であり、交渉を仕掛けてきたり、強弱を使い分ける話し方をするなど柔軟。
      意外なことにラストバトルで直接自身が戦いに参戦してくることはなく、直に戦闘になるのは他主人公でのキャピトルシティでのイベントだけ。
      ちなみにボーニーからは「クィススティアム」だの「クィススティム」だの言われ、微妙に名前を覚えられていない。
  • ???
    • とある主人公が深く関わることになる人物。
      陽気な態度で接するが、極めて裏表のある性格。この主人公経由で組織の大まかな目的を知ることが出来る。
    • ボーニー&フォルミナ編では大統領暗殺未遂を起こしており、重要参考人として追われた末に【リザードフォートレス】捕食された。
      そのなりふり構わないやり方から、上記の主人公編のアフターエピソードになっている可能性が高い。
  • ???

目的

簡単に言うと【連接世界】の管理。そもそも【連接領域】を通じて世界同士が繫がっているのは彼らの動きによるもの。
行動指針は、すべての世界をまとめようというルートと、世界をバラバラにしようとするルートがある。
各人やルートによって細かい主張は違うが、最も理知的な対応をしてくる御堂綱紀編の銀髪に言わせると、すべての世界をまとめる動機は「美しい1つの世界にするため」、世界をバラバラにしようとする動機は「それぞれの世界の純粋性を保つため」である。
世界の統合だと「1つの世界という理想」、世界の分断だと「文明混濁による混沌の修正」、どちらも共通して「ある種の秩序維持」に通ずるものがあり、彼らにも彼らなりの理があることがうかがえる。
メンバーの一人は「すべての世界に例外なく道を拓く」という内容を発言している。
 
その行動原理には、相手を敵味方だけで判断する傾向があるようで、実際まともにコミュニケーションを取ろうとしないメンバーばかりいる。
そのうえ、解釈違いが発生して軋轢を生んだ末に衝突することになるケースがほとんどなので、和解へ至る可能性はほとんどない。
主人公が辿ってきた道は勝手の違う世界を見て回るものだが、それぞれの運命はそれぞれの世界に任せるスタンスである中、世界の在り方に直接干渉するという意味では本作の登場人物としては異彩を放っている。
また、同じ世界に複数の構成員が現れることもあり、1人がやられても別のメンバーで作戦を代替することもあるようだ。
それぞれの世界に協力者を取り付けているようだが、構成員同士には協力関係というものがないらしく、他の構成員の失敗を喜ぶなど、個人主義の極まった組織であるらしい。
メンバーごとにそれぞれ管轄があるらしく、おそらくこれが主人公ごとに関わるメンバーの違いとなって現れている模様。
 
【御堂 綱紀】編ではルート次第で、連接世界を1つにしようとする者たちと、連接世界をバラバラに分割しようとする者たちが対立している場合があり、仮にこれが同じクィススタティアム陣営同士だとすれば一枚岩ではない可能性もある。
下手をすれば同一人物が短時間で前触れなく正反対の立場へ鞍替えすることさえあり、常人とは決定的に異なる生態を持つ可能性は高い。
総じて、プレイヤーの行動や選択に応じてキャラクターの設定そのものが変化することが日常茶飯事であるSEBのストーリーの極めつけが彼らと言えよう。
 
(メンバーが異なるとはいえ)正反対の行動指針に同じワードが使われている事例はある。
ディーヴァ編で関わる人物による世界分割ルートでは、すべての世界が孤立している状態が「美しい」という言い回しをしており、1つに混ざった世界を「混沌」と称する。
綱紀編の天界の男(銀髪)による世界統合ルートでは、世界が1つになった状態が「美しい」という言い回しをしており、まとまっていない世界を「混沌」と称する。
このことから、美しい秩序を目指すという共通性を見出すことはできる。その目的のために手段が違うといったところか。
 
まとめると以下のような感じ。容易に解釈違いを起こせることがわかる。まことに考察班泣かせの陣営。

     世界の統合世界の分断
肯定の解釈すべての価値観が統合された美しい世界互いの価値観に影響されず純粋性のある世界
否定の解釈互いの価値観が混ざり合い汚染された世界異なる価値観が平行する揺らぎを持つ世界

 
もっとも、目的のためにはいざとなれば【生まれし苦悩】という事実上の兵器を持ち出し、これが大概のルートでのラスボスになる。
この兵器、一度倒しても第2形態が出てくることがあり、目的によって名前が違う。
前者はすべての世界を統べたいので(まった)き世界】、後者は世界同士をその姿のまま孤立させて維持したいので【多様なる楽園】、になる。
場合によっては目的を明かさずけしかけ、第1形態だけで終わることもある。
構成員の1人はこれの再起動のために活動しており、起動方法さえあれば何回でも蘇ることがわかっている。つまり過去にも倒されたことがあったらしい。
 
生まれし苦悩が何者であるか語られる機会は少ないが、構成員が言うには「世界の理」であり、自分たちの行動指針もこれに従っているとのこと。
それぞれの世界の住人を「飼う」と発言し、それを義務感でやっていることから、ある種の道具とも言える。
ただし構成員であっても、本格的にその指針に基づいた行動を開始するかどうかは差があるらしく、自分の目的に「覚醒」することで、以降は仮にそれまでに違う価値観があったとしても捨てて、指針通りの行動を一貫するようになる。
特に目立った変化は人間味の著しい喪失であり、コミュニケーション能力の問題性がここに起因している可能性がある。
逆に覚醒する前であれば、目的とは関係ない人生を過ごしていることもあり、その場合は一般人と比べても割と変わりない。
その条件は「世界の理に沿った行動方針に従ってエメラルドヴィジョンの力を使う」ことであるらしく、一般人の価値観ではいくら力を使っても覚醒へは至らない。ただし何事にも例外はあるようで、連接世界をあまねく監視している【プロヴィデンス】であれば、特定の干渉をすることで強制的に覚醒させることも可能ではある。