ソチオリンピック 女子1000m決勝

Last-modified: 2017-09-18 (月) 10:30:26

ソチオリンピック>女子1000m>予選 - 準々決勝 - 準決勝 - 決勝


PEN=失格 OR=オリンピックレコード WR=ワールドレコード

 

B Final(順位決定戦)

スタートリスト

選手名(英語表記)選手名(日本語)年齢国名世界ランク500m1500m
1Jorien ter Morsヨリエン・テル・モルス24歳オランダ8位6位4位
2Valerie Maltaisヴァレリー・マルテ23歳カナダ7位準々決勝敗退6位
 

結果

1着Jorien ter Morsヨリエン・テル・モルス24歳オランダ1:36.835
2着Valerie Maltaisヴァレリー・マルテ23歳カナダ1:36.863

オリンピック恒例のB決タイマン勝負。レベルが高く、しかも力が拮抗したタイマンだ。

残り6周でテルモルスが前に出て、そのままペースを引き上げ逃げ切りを目指す。
マルテはじっくりとそれを追走し、最後の直線での足出しにかけることに。
最後外を周ってゴールラインへと突っ込んだが、わずかにテルモルスが粘った。
期待通りの良い勝負。個人的な好みを言っても、最後の直線はイン差しより外差しの方が好きだなあw

 

A Final(決勝)

スタートリスト

選手名(英語表記)選手名(日本語)年齢国名世界ランク500m1500m
1Park Seung-Hiパク・スンヒ21歳韓国4位銅メダル-
2Jessica Smithジェシカ・スミス30歳アメリカ24位予選敗退7位
3Shim Suk-Heeシム・ソクヒ17歳韓国1位準々決勝敗退銀メダル
4Fan Kexin范可新20歳中国なし5位-
 

結果

1着Park Seung-Hiパク・スンヒ21歳韓国1:30.761
2着Fan Kexin范可新20歳中国1:30.811
3着Shim Suk-Heeシム・ソクヒ17歳韓国1:31.027
4着Jessica Smithジェシカ・スミス30歳アメリカ1:31.301

序盤からやはり2人いる韓国勢が前を張り、スミスが前を伺うもしっかりとブロックする。
残り4周でパク・スンヒが2番手から先頭に出てペースを上げ、その後ろを本命シム・ソクヒがつく。

 

このまま終わるかと思った残り2周。ずっと最後尾で力を溜めていた范可新が外から決死の仕掛け。
まずスミスを交わし、さらに2番手のシムソクヒに迫る。シムソクヒも必死でブロックするも
ラスト半周でこれを上回って、さらにゴールラインで先頭に迫るも、トップはパク・スンヒが粘り切った。

 

最終結果

金メダルPark Seung-Hiパク・スンヒ21歳韓国
銀メダルFan Kexin范可新20歳中国
銅メダルShim Suk-Heeシム・ソクヒ17歳韓国
4位入賞Jessica Smithジェシカ・スミス30歳アメリカ
5位入賞Jorien ter Morsヨリエン・テル・モルス24歳オランダ
6位入賞Valerie Maltaisヴァレリー・マルテ23歳カナダ
7位入賞Elise Christieエリーゼ・クリスティー23歳イギリス
8位入賞Li Jianrou李堅柔27歳中国
9位Deanna Lockettディアナ・ロケット18歳オーストラリア
10位Kim A-Langキム・アラン18歳韓国

1500mで本命視されながら敗れ、3000mリレーのアンカーとして評価を取り戻したシムソクヒは
同じく本命視された1000mでまたしても最後足が持たず、敗れて個人種目は無冠に終わった。

 

パクスンヒや范可新と、シムソクヒの明暗を分けたのは、個人的には準決勝の疲労度だったかもしれないと思う。
明らかに準決勝で一番消耗していたのは、中国チーム2人を凌がなければいけなかったシムソクヒだろう。

 

でも何より、パク・スンヒの調子の良さが、彼女が金メダルを勝ち取った一番の要因だろう。
今期のW杯では、シムソクヒ>キムアラン>パクスンヒという序列に見えたが
五輪が始まってみれば、パクスンヒ>シムソクヒ>キムアランになっていたように思う。

 

にしても、パク・スンヒの金メダルは嬉しいね。
前回バンクーバーを含め、悔しい思いを一番してきている選手だと思うのでね。

 

願わくば、次のオリンピックも25歳なのだからぜひ出場して、3連続出場してほしい。
正直、韓国勢は2連続3連続で出場する選手が少なすぎる。それでいつも愛着が湧きにくいのです。他の国の選手と比べ。
しかもみんな均質的に強くてタイプも似てるように見えるから、ついつい「韓国勢」って一括りにしちゃうのよね。
「カナダ勢」「アメリカ勢」とか一括りにしたくなることはほとんどないのだけれど。

 

今までは、韓国勢に連続出場の選手が少なめなのって、単なる偶然と、層の厚さゆえかな…と思ってた。
でももしかして、派閥争いとか、「あなたは1回出たんだから譲りなさい」みたいな力が
働くことなど、諸々の影響があるんでしょうか。ヴィクトール・アンの件があった以上
色々と必要以上に勘ぐってしまうのですよね。

 

うん、まあ何が言いたいかというと、既に2連続出場していて、見てる側の愛着も湧いてきていて、
しかも素人目に見ても、典型的な韓国選手とはまた違った印象的な個性を持ったパク・スンヒには
ぜひこれからも、息の長い活躍をしてほしいなと願っています。