地名

Last-modified: 2020-02-14 (金) 21:07:12

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・バグダッド

バグダートとも。イラクの首都。
イラク戦争でアメリカ軍はサダム・フセインを追い詰め、この街の陥落をもって戦争の終結を宣言した。
治安権限の委譲、国軍の整備、アル・フラニの大統領当選によって米軍は治安維持任務から撤退し、親米派政権の新生イラクの首都となるもクーデターによって政権が転覆した事を機に再び戦渦に巻き込まれることになった。

・ロアナプラ

タイにある国境地帯の小さな港町。小さいと言っても物流の拠点としてそれなりに発展しており、港湾設備も整っていて経済的にもそこそこ潤っている。
元は日本軍が南方に作った軍港の一つで大戦の終結と共に返還され、奇跡的に攻撃を受けなかった事もあって一気に発展したが、他の港が整備されるにつれて主流の海運ルートからやや外れたこの街は、中継拠点としての補給、中規模の積み替えを主に行っている。
長距離バスは通っているものの、治安の悪さは有名で訪れる人間は少ない。
裏の顔は世界中のマフィア、カルテル、その他非合法組織や犯罪集団がこぞって拠点を構える世界最悪の犯罪都市であり、警察の腐敗もあって殺人や強盗、麻薬取引から武器密輸までおよそ犯罪と呼べるものは一通り日常的に発生する。小さくない経済規模、腐敗した警察、他の町と隔絶された位置、麻薬や武器の密輸入や輸出に最適な港湾設備などが重なり、麻薬から武器まであらゆる非合法な物品が流通するまさに悪の巣窟と呼ぶにふさわしい街である。
既に悪徳の都と化してから数十年経過している事もあって、市民も銃撃戦程度ではほとんど動じない。それどころか自らも裏稼業で稼いでいる事もある。
三合会、ホテルモスクワ、南米麻薬カルテル、イタリアンマフィア等の大規模な組織が街の権力機構として君臨しており、そのトップ達は協定によって武器や麻薬の販売ルートの限定や抗争の後始末など街の秩序や自らの利益を守りつつ、無用な争いを避けて共存を図る仕組みを作っている。
沖合に出れば海賊が闊歩し、街中では公然と裏取引や殺人が行われ、裏稼業に精を出す非常に危険な街ではあるが裏社会にちょっかいを出したり、街のルールを破らなければマフィア連中が顔を出す事は少ない。
裏家業としては情報屋、殺し屋、運び屋、武器や麻薬の売人、娼婦、手配師、更には殺人代行請負組合まで存在する。
非合法の裏ビジネスに投資を行う黒い銀行から注目されており、地下経済界の有望な成長が見込めるポイントの一つ。

・NERV地下空港

NERV本部のある第3新東京市の外れに位置する空港。
空港といっても軍用空港で、一般の航空機は利用しておらず航空自衛隊と国連軍、戦略自衛隊が使用している。中央ブロックのビル群同様防護のために収納が可能で、緊急時には施設が地下に収容される。
格納庫は常時地下にあり、格納庫から発進する航空機は防爆扉が開いたところを坂をジャンプ台に離陸する形を取る。着陸は格納庫手前の滑走路に着陸した後、ゆっくりと坂を下って格納庫へと降りていく。

・第3新東京市

日本の芦ノ湖周辺に建設された巨大要塞都市。世界中で行われるメタルギアの亜種の建造やテロの増大と関東を襲った地震に伴って策定された、首都機能分散移転計画によって名古屋、大阪、札幌、博多に首都機能を分散させてテロ攻撃や自然災害によって国家が麻痺することを避けるため、同時に万が一武力攻撃を受けた際国家の中枢を避難させるための避難所兼反撃のための基地としてシェルターの役割を果たす、新たな6番目の首都となる第3新東京市の建造が計画された。この計画は南海トラフ巨大地震による甚大な被害想定も後押しをしている。
2010年に建造が開始され、現在の完成率は72%、迎撃システムの完成率は80%となっている。地下200mの巨大空間にNERVの研究、整備、司令など全ての機能と日本政府のバックアップを詰め込み、28層もの特殊装甲板と強固な岩盤に守られた天井を挟んで地上にエヴァ運用のための様々な設備と迎撃要塞都市の名の通りのミサイルや砲台が至る所に設置されており、周辺の山の山腹にも艦載砲を流用した砲台やミサイル発射台が建設されている。
都市のビル郡は非常事態になるとロックボルトを外されて地下に引き込まれ、戦闘に巻き込まれて破損しないように防護できる。またビルにはミサイルやエヴァの電源ソケットなどを収納した兵装ビルと呼ばれるものがあり、ほかにも監視カメラやセンサーがエヴァの戦闘をバックアップするMAGIの目として設置されている。
市政は全てMAGIが取り仕切っていて、日本の最新技術の実験場のようになっているため街のあちこちで他では見られない清掃ロボットなどを見ることができ、特に街の東側にある学園都市で見かける。200万人が住む。
北の外れには陸上自衛隊と戦略自衛隊共用の第3新東京基地、東側に学園都市、南側には航空自衛隊と国連軍、戦略自衛隊、NERV共用の第3新東京基地NERV地下空港(正式には第3新東京空港)がある他、NERVの施設が多数存在する。
使徒、AS、メタルギアなど新しい脅威に対処するための迎撃要塞都市でありNERV本部という顔を持つ一方、最新の科学技術の結晶が創り出した幾何学的な街並みと周辺の山々のミスマッチな光景と、街のあちこちに見られる科学の街ならではのモノを目当てに観光客が多く訪れる観光の街としての顔がある。
人気なのは収納ビルの可動システムの点検のために行われる全ビルの収納と、学園都市で見られるムービー歩行者信号である。要塞都市として建設されているため完全自給自足が可能なように工夫が見られる。

・第2新東京市

従来の首都東京のバックアップとして、最初に計画された首都機能移転先。
東京をコンパクトにまとめた街をコンセプトに防災や有事対応を設計に盛り込んだ計画都市となっている。
しかし人民解放軍による撹乱工作を狙ったテロにより、ASやメタルギアなど従来の通常兵器の範疇から外れた存在によるテロが現実化した事、そのテロに対する脆弱性が明らかになった事で拡張計画が中止され第3新東京市へと引き継がれた。
今では政府中枢機能のバックアップとして首都機能を残すのみであり、一地方都市になっている。

・ホワイトハウス

アメリカの中枢であり、象徴の一つである大統領官邸。
メインハウスを基軸としてウエストウイングには世界中の米軍、情報機関から集められた情報を集約するシチュエーションルームが、イーストウイングには大統領危機管理センターと呼ばれる避難バンカーがあり、有事の際は最重要機密の避難経路を通って閣僚と共に避難した後、各方面への指令や情報収集などを行う。
更に一般には知られていないが、この危機管理センターから脱出用のトンネルがいくつか伸びていて、ホワイトハウスの何か所かの部屋を結びつつアイゼンハワー行政府ビルなどの周辺施設へと繋がっている。このトンネルは各施設の最もセキュリティの厳しい極秘の隠し扉に出られるが、逆にホワイトハウスへ向かう方向へは大統領をはじめとする一部の権限を持つ人間がセキュリティをパスしないと開かない。
屋上には常にスナイパーがいて、万が一不審者が敷地内で危険な行動をとろうとした場合は狙撃する権限が与えられている。また、屋上には地対空ミサイルがあると言われ、航空機によるテロが起きた場合でも対応できるとされる。
付近は厳重な飛行制限区域で、エリア内は全面飛行禁止となっており無断侵入した場合撃墜される危険があると地図に明記されているが、サンタクロースはクリスマスシーズンに限って通過を許可される。
知名度の高さから、フィクションではよく壊される。

・大統領危機管理センター

ホワイトハウスのイーストウイング地下にある、大統領と政府首脳が有事の際に退避する避難バンカー。
原爆による攻撃に耐える事を想定して作られたのちICBMが登場してからは、核ミサイルによる攻撃時の大統領の退避先になっていった。ワシントン上空の飛行禁止空域への領空侵犯、アメリカ国内での大規模なテロ等で政府首脳の安全確保が必要と判断される場合に閣僚が避難し、政府機能を維持しながら対応を指示する。
厚さ4mの強化コンクリートの下に制振用のバネに乗った部屋があり、シチュエーションルームに準じた様々な通信設備と執務室、放送設備などが揃っていてここからテレビ放送やホットラインを通じた電話、アメリカ各地の政府機関や大使館との通信、合衆国全軍の指揮を執る事が可能。
この部屋へのルートはアメリカの最重要機密事項のひとつであり、厚さ2mの鋼鉄製の装甲扉を通る正面玄関から入る他にいくつかある非常用の出入り口と、隠し扉に繋がるトンネルや通路を利用するルートもある。この通路は敵が内部深くまで侵入した場合に備えたもので、ホワイトハウスのあらゆる場所から隠し扉で入って正面の入り口を使わずに避難できるように作られている。
この通路のおかげで万が一避難が間に合わなくても先に扉を閉めてPEOCの安全を確保し、後から大統領の到着を待つ事も可能となり、最後の砦としての機能がより強化された。
また、入り口だけでなく出口もホワイトハウス周辺の政府施設や公共施設へ繋がっていて、ホワイトハウス内部へ直接救出部隊を送り込んだり政府首脳を極秘裏に脱出させる用途に使われる。逆にホワイトハウス周辺が危険で大統領を送り届けられない時も、この通路を使う。

・ホテル 東京マリンフロート

SSSのメガフロート技術を導入した海上都市開発事業の実証実験として、国の支援を受けて袖ヶ浦海浜公園に作られたメガフロートに建てられたホテル。
大手スーパー、娯楽施設などが入る大型商業施設から突き出すビルの中にあり、SSSの系列企業が運営している。
政財界の要人の接待、会合に使うためにマスコミ関係者や諜報員の尾行や盗聴盗撮を防ぐ様々な設計が盛り込まれ、最上階にはVIP用シャッター付き地下駐車場からの直通エレベーターで上がる事が出来るコンシェルジュフロアと専用レストランを備える。
一般向けコンシェルジュフロアと違い、最上階のフロアは厳格な本人確認と武装した警備員、金属探知機を使ったセキュリティゲート、窓に目隠し用液晶スクリーンの防弾ガラスなどさながら軍の基地のような強固な警備体制を敷いている。ヘリポートも備え、空へ逃げる事も可能。
上層フロアの展望レストランは昼夜問わず人気。最上階のレストランはVIPの利用がない日に限って紹介制レストランとして、和洋中問わず最高級の料理と併設のバーカウンターからお酒を提供する。

・メリダ島

南太平洋に存在する孤島。グアム島に近い。
ミスリル西太平洋戦隊の本拠地で、TDD-1のためのドックや隠された飛行場、ASの演習場などがある。
山には多くの自然が残っており、島の殆どは原生林で覆われている。しかし、一皮むくと山をくりぬいて造られた基地や、VLSの発射システムなどが見えてくる。
ここへの寄港はバカンスのようなもので、ビーチはかなり綺麗。が、クラゲが大量発生することがある。
宗介の秘密釣りスポットの岩場では、たまに大きな獲物が釣れる。

・国防総省

アメリカの政府機関で最も大きく、最も有名な官公庁。
アメリカ軍の総本部で、アメリカ合衆国の国防を司るため数万人の職員が働いている。5角形の特徴的な形からペンタゴンとも呼ばれ、映画などではおなじみである。
非常時には地対空ミサイルと対空砲による防空システムと、館内の通路を封鎖する装甲扉によって籠城できるようになっている。

・合衆国隔離感染症研究センター

太平洋上のアメリカの海外領土となっている島に作られた研究所。
生物兵器によるテロの脅威に対応するため、テロに利用されうる微生物や未知の微生物、感染症等の研究を行っていて、USAMRIIDの管轄に置かれている。
外界と隔絶された環境に作られたのは、万が一世界規模のパンデミックが自然発生にせよ人為的にせよ発生した場合に、政府機能の避難先となると同時に感染を避けて文明を維持しながら、パンデミックに対応するための治療法やワクチンの研究を行う為である。言わば、核戦争での戦略原潜のような立ち位置にある。
同じような施設はいくつかの島にあるが、最大の施設はウェーク島の第1研究所でCDCとUSAMRIIDを始めとする世界各国の感染症、微生物、ウイルス研究の専門家400人と300人の米軍が働いており、滑走路や港湾施設が完備されている他、武器弾薬や食料の備蓄なども備えられているため人類最後の砦として知られている。
感染症による国家の消滅、人類の滅亡を阻止し文明の存続と再建という目的で作られたためゾンビの発生による人類滅亡の危機、またゾンビの襲撃に対応する事を施設の設計に大真面目に取り入れている事から、一部施設は映画のロケや観光も盛ん。

・市ヶ谷駐屯地

防衛省の本部が入る施設の陸上自衛隊での呼び名。航空自衛隊、海上自衛隊では市ヶ谷基地と呼ばれる。
防衛省と自衛隊の重要機能が集まり、政治的にも軍事的にも自衛隊の総本部となっている。
いくつかある庁舎のうちA棟には地下に自衛隊の全ての指揮を執る中央指揮所が設置されていて、自衛隊の各部隊への通信回線や在日米軍とのホットラインに各省庁、消防や警察に加えて地方自治体への連絡回線が用意されている他、海外の大使館や外国政府との連絡用に暗号化された衛星回線がある。
有事に備えて地下の強化コンクリートで囲まれたシェルターに置かれており、閣僚の避難場所兼指揮所にもなる。立川の防災基地と共に災害時にも活用される。

・東京予備分屯地

東京にある秘密地下施設の書類上の名前。正式には東京予備指揮所と呼ばれる。
通常自衛隊の指揮と日本周辺の監視は防衛省のある市ヶ谷駐屯地の中央指揮所で行われるが、より情勢が緊迫化した場合や中央指揮所が使用できなくなった場合、核攻撃が想定される場合に更に安全な閣僚の避難場所兼指揮所となるべく作られた。
一般には公表されておらず、外見はただのビルだが隠し扉の奥にある階段を下りた先に中央指揮所と同等の指揮通信設備と、食料や水の備蓄、記者会見用のホールなどを備えた施設がある。ビルは制振装置で岩盤と繋がれており、地下に埋まったビルの上部分が地上に出ているような構造になっている。
北朝鮮のミサイル実験が活発化した頃に建設され、核兵器の直撃を想定して地上から施設までの間は数十メートルのコンクリートで覆われている。
管理は中央指揮所を管轄する部隊が派遣され、設備のチェックと有事の際の立ち上げを担当する。地上以外にも地下鉄やトンネル、一部の下水道などに入り口が設けられており、地上が壊滅しても避難できるようになっている。

・キャンプ・スマイル

パラグアイ西部の米空軍基地に設置された極秘収容所。
パラグアイが政変により強固な反米国家となったため、米軍の撤退を要求したが地域の安定を理由にアメリカ政府がこれを拒否。政府軍では力ずくで追い出す事もかなわず、かと言って対米関係の悪化に伴って軍事的な圧力を受ける事になると、国内に米軍基地が存在するのは好ましくないと考えた新政権は封じ込める事を決定した。
その結果、米軍が外に出られないよう地雷原で基地を取り囲み、対する米軍も攻撃を受ける事を危惧して地雷原と監視網を構築したため、グアンタナモのような様相を呈するようになった。
グアンタナモ同様、出入り不可能な敵国の中の米軍基地でアメリカの領土ではないためアメリカの法律は効果を持たず、同時にパラグアイ政府の管理も及ばない。
非公式の収容施設のため名前は無く、その代りにこの基地での活動内容を聞くと決まって皆笑いながら誤魔化す事から、関係者にはキャンプ・スマイルと呼ばれる。
過酷な尋問、不正規拘束など極秘事項の塊でここから出入りする書類の全てにトップシークレットの文字がつき、収容施設の設備は一般の刑務所や収容所とは全く違う構造をしている。
特別個室は金属板で全てを覆い、強固な気密扉、天井からのクレーン式荷物配達など脱獄を許さないシステムであり、収容者の命より脱獄阻止を優先する規定が存在する。たとえ災害や事故が発生しても、最悪そのままドアをロックし続けて結果的に囚人が死亡しても良しとしている。

・ブラックサイト

世界各地に存在するCIAの管理する極秘施設。
合衆国憲法や連邦法で禁じられた拷問、過酷な尋問、違法な非正規拘束等の裏工作を行うための施設で倉庫やビルの一室などの目立たない場所にある。
グアンタナモと同じく非人道的な存在として糾弾されたが、実際に発見されたこともなく証拠も乏しいため実態は殆ど分かっていない。
尋問のための収容所としての側面が強調されるが、実際は様々な諜報活動の拠点でもあり公にできない同盟国友好国相手の諜報、工作活動や時にはCIAが行うテロ情報や国務省の管理するアメリカの敵に関する情報を提供する証人を保護する、非公式の証人保護プログラムでの隠れ場所にもなる。

・シャイアン・マウンテン空軍基地

かつてNORAD本部が置かれていた、山中をくりぬいて作られた強固な核シェルター構造の空軍基地。
核戦争に備えて花崗岩の中にばねに乗った施設が作られており数キロ圏内で核爆発が起きても耐えられる。核兵器以外にも化学兵器、生物兵器にも耐えられるよう換気システム、外部と隔絶されても生存できる巨大物資保管庫や自家発電装置を備える。
長いトンネルの先には巨大な防爆扉、その奥にはいくつかの装甲扉の向こうに売店から医療施設まで備えた街一つ規模の要塞だったが冷戦終結後NORADが移転、2006年に即時復帰可能な状態で保存された。
しかし2016年にEMPから軍の管理する通信基盤を支えるサーバー、データセンターを守るべく再稼働し始めアメリカ政府の通信のバックアップを担う拠点として、不安定化したロシアと中国との紛争により核戦争の脅威が復活した事で核攻撃に備えた政府と軍の避難施設として整備された。
通信設備、指揮設備もアップグレードされ巨大なサーバー群と張り巡らされた光ファイバーケーブルが新たな時代の要塞のシンボルである。

・クーラン島

TF20が本拠地とする島。サイパン付近にあり、表向きは米軍の借りている訓練地となっている。
ドックや整備工場、滑走路に各種レーダーなどの探知機、居住区に対空兵器群、SSSのサーバーが存在し、文字通り要塞である。
BTMWから戦車、戦闘機まであらゆる装備が用意されており、TF20の戦闘部隊の派遣や訓練はここで行われる。
地下にはEMPや太陽フレアを防ぐシールドを施した巨大倉庫があり、兵器だけでなくコンピュータなどの精密機器や大型変圧器、変電設備、発電機、送電ケーブルといった電力網を整備する設備が保管されていて、精密機器から送電網まで全てが焼けて復旧のための変圧器等を生産するための電力も作れなくなり、文明の衰退までも招く可能性を指摘される事態への備えがされている。
同様の施設は核戦争への備えを進める国際共同プロジェクトで作られたものがヨーロッパ、アメリカ、日本、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスにある。

・フリスビー島

アイランド級より一回り大きなメガフロート艦艇。
SSSの移動拠点であり、米軍をはじめ国連軍として参加している世界各国の軍の拠点となるために建造されている。
名目はSSSの所有物を米軍へレンタルしているが実態はSSSの戦力の中枢で、軍事力の一翼を担う。中堅国家と互角に戦えるだけの戦力を流動的に動かせる世界屈指の軍事基地となっている。
現在はまだ建造途中で、8割程度の完成でも既に機能としては十分実用に耐える。

・たいよう島

日本の四国沖20kmの海上に浮かぶ全長700m全幅500mのメガフロート。
火力、風力、太陽光の発電設備があり、発電のための島として建造された。海上なので騒音や環境破壊の心配もなく、24時間フル稼働しても苦情がこない上に良好な発電の条件を求めて移動もできる。
また、波力や潮流を使用した発電の研究も行われている。現在2基が運用されており、更に2基が建造中。
すべての設備をフル稼働させて最適な発電条件を満たせば、1つでおおよそ日本の年間消費電力の20パーセント程を賄えるが、テロなどによるライフラインへの攻撃での被害を抑えるため、陸上の発電所と分担している。
発電した電気は伸縮自在の巻き取り式ケーブルで陸揚げされる。

・あぶら島

渥美半島沖20kmに浮かぶメガフロート。全長500m全幅300mとやや小型。
その名の通り、原油の積み出しと貯蔵のために作られた海に浮かぶ貯蔵施設。港湾内を移動できるので、過密化が進む伊勢湾でも空いているスペースを見つけては移動してタンカーから原油をもらう事が出来る。
同時に藻類を使った石油の生成の研究を行っている島でパイプラインを通じて四日市や各地のコンビナートへ油を輸送している。
塩分に強い種類の藻類を使う屋外プールと、通常の藻類を使う屋内プールの2か所で生産し、抽出をする分離所と研究所が併設されている。陸に送られた油は、各種燃料へ加工されることになる。
とはいえ生産能力とコストダウンの研究はまだ途中であり、輸入原油より割高なので主に政府の備蓄燃料に回されている。
アメリカでは同様のメガフロートにコンビナートを併設し、作った石油をその場で精製する事で、無尽蔵の補給能力を持たせた燃料補給艦を輸送軍に設ける構想を持っている。

・日本先端科学総合研究所

小笠原諸島近くに浮かぶメガフロートに作られた研究施設の集合体。特に大型の装置、広大な実験場を必要とする宇宙開発や核融合などの巨大科学の研究のために広く土地を作る事の出来る海上にメガフロートを浮かべて、そこに研究所を作る構想から生まれた。
巨大加速器、核融合実験施設、ロケット打ち上げも可能な宇宙開発施設、海洋生物研究施設など様々な研究施設が集まっており、最先端の研究が行われている。
いくつかのユニットに別れたメガフロートを連結し、メインの中央研究島には全長20kmに及ぶ細長の長方形をしていて、そこには研究途中のリニアモーター動力で稼働するマスドライバーが建造中。

・スペースカタパルト

日本先端科学総合研究所に作られた、ロケットに代わる打ち上げ技術の研究のためのカタパルト。所謂マスドライバー。全長20km、末端高さ50mの軌道をリニアモーターで加速して、打ち上げロケットの1段目の代わりとする。
将来的な有人飛行、精密な人工衛星の故障防止を目的に加速度を和らげるため20kmをフルに活用して、リニアモーターで加速しつつロケットエンジンに点火する事で最大3400km/hまでロケットを加速した状態でジャンプ台のように上を向いたレールから放り出す。
垂直モデルとよばれるタイプは高さ100mのビルの中を煙突状にして、その中に垂直に立てたロケットを据え付けて加速するもので簡易な構造ながらロケット打ち上げを無理なくアシストできる。本土では地下数百メートル以上の深い垂直トンネルを使う構想が立てられている。
応募でつけられた愛称は銀河鉄道999。