データ
| ひらがな | またのぞき |
| カタカナ | マタノゾキ |
| 英語 | Crotch Peeping |
概要
上体を深く前に折り曲げ、自身の股の間から顔を差し出して風景を逆さに覗き込む独特の姿勢。
この姿勢は単なる前屈や柔軟運動の一種としての意味よりも、天地が逆転した世界を視覚的に体験する点に大きな特徴がある。
通常の風景が非日常的な景色に変化し、山や海が天へとそびえ立つように見える効果が生まれる。
この鑑賞方法は日本三景の一つである京都府宮津市の天橋立において特に有名であり、古くから観光客や文人墨客に親しまれてきた。
股のぞきによって眺める天橋立は、まるで天へと続く浮遊する橋のように見えるため、「天に架かる橋」という名称の由来をより強く実感させるものとなっている。
さらに2016年には、股のぞきを行うと景色や対象物が実際よりも小さく見える縮小効果が存在する事が科学的に実証された。
この研究成果はユーモアと独創性を評価するイグノーベル賞の知覚賞を受賞し、伝統的な文化的風習が科学的観点からも注目される契機となった。
股のぞきは単なる遊びや観光の一要素に留まらず、視覚の仕組みや人間の知覚の可能性を考察する上でも価値を持つ行為である。
古来から受け継がれた風習と現代科学との結び付きが示すように、日常的な行動や風習の中に未知の発見が潜んでいる事を象徴する存在だ。