Microsoft Edge

Last-modified: 2025-05-10 (土) 00:04:11

データ

ひらがなまいくろそふと えっじ
カタカナマイクロソフト エッジ

概要

マイクロソフトが開発したウェブブラウザである。
これはInternet Explorer 11の後継として登場した。
当初はEdgeHTMLをレンダリングエンジンとしていたが、現在はChromiumベースに再構築されている。
EdgeHTML版のサポートは2021年3月9日に終了した。
新しいMicrosoft Edgeは、Windowsのデフォルトブラウザとして提供されているほか、macOS、iOS、Android、Linuxといった多様なプラットフォーム向けにも無償で利用可能である。
主な特徴として、Internet Explorer 11との互換性を提供する「IEモード」を備えている。
これにより、IEでしか適切に表示出来ないウェブページを閲覧出来る。
また、Chrome ウェブストアで提供されている豊富な拡張機能を利用する事が可能である。
プライバシー保護のため、追跡防止機能を搭載しており、ユーザーは設定でその強度を選択出来る。
さらに、使用していないタブのリソース消費を削減するスリーピングタブ機能など、パフォーマンスと効率を高めるための機能も持ち合わせている。
ウェブサイトを独立したアプリケーションのようにインストールして利用する事も可能である。
このように、Microsoft EdgeはChromiumベースへの移行により、互換性、機能、パフォーマンスが向上した、マルチプラットフォーム対応の現代的なウェブブラウザとなっている。

歴史

Microsoft Edgeは、Windows 10向けに開発された新しいウェブブラウザとして登場した。
その開発は2014年12月に報じられ、「Spartan」というコードネームで呼ばれていた。
これは、互換性のために維持されていたInternet Explorerとは別の、新たなブラウザとして位置づけられていたのである。
2015年1月にマイクロソフトは「Spartan」を公式に発表し、Windows 10におけるInternet Explorerの後継となる事を明らかにした。
同年3月には、Windows 10のテクニカルプレビュー版に「Spartan」がデフォルトブラウザとして初めて搭載された。
当初はInternet Explorer 11でも新しいレンダリングエンジンが試されていたが、最終的にInternet Explorerにはこのエンジンは採用されず、Windows 10ではInternet Explorerの廃止が進められる事となった。
2015年4月、「Spartan」の正式名称が「Microsoft Edge」となる事が発表された。
そのロゴはInternet Explorerの「e」のアイコンを踏襲しつつ変更が加えられたが、これはユーザーが慣れ親しんだアイコンからブラウザを起動出来るよう配慮したためであると説明されている。
Microsoft Edgeは当初、独自のEdgeHTMLレンダリングエンジンを使用していたが、2017年にはiOS版とAndroid版がリリースされた際に、それぞれWebKitとBlinkといったネイティブのレンダリングエンジンを採用した。
2018年12月、マイクロソフトはWindows版を含む次期バージョンのMicrosoft Edgeが、Google Chromeと同じChromiumをベースに開発される事を発表した。
これにより、WindowsだけでなくmacOSなど他のプラットフォームへの展開も示唆された。
Chromium版は順次プレビュー版として公開され、日本語にも対応が進んだ。
2020年1月、ChromiumベースのMicrosoft Edgeが正式版としてWindowsとMac向けにリリースされた。
当初、日本での配信はe-Taxサイトの対応状況を考慮し遅延したが、その後提供が開始された。
このChromium版は、サポートが終了したWindows 7を含む一部の旧Windows OSにも対応した。
その後、独自のEdgeHTMLを搭載したレガシー版のEdgeは段階的にサポートが終了し、Windows 10のアップデートによって削除されていった。
一方、ChromiumベースのEdgeは開発が進み、2021年11月にはLinux版も正式にリリースされるなど、対応プラットフォームを拡大している。

EdgeHTML時代の特徴

Microsoft Edgeは、かつてマイクロソフトが開発していたInternet Explorerの後継として、Windows 10でデフォルトブラウザとして登場した経緯を持つ。
Windows 10においても当初は互換性維持のためInternet Explorer 11が引き続き搭載されており、セキュリティアップデートも継続されていたが、Windows 10 May 2021 Updateで削除された。
Edgeは「現代的なウェブとの相互運用性」を重視し、ウェブ標準に対応した軽量なブラウザとして設計されている。
この設計思想に基づき、Tridentからフォークされた新たなレイアウトエンジンであるEdgeHTMLを採用した。
EdgeHTMLは「現代的なウェブとの相互運用性」を重視しており、Windows 10でデフォルトで使用されるエンジンであった。
ActiveXやVBScript、BHO、SilverlightといったHTML5に準拠しない古い技術は削除され、Adobe Flash Playerも後に削除された。
また、CortanaアシスタントやOneDriveといったマイクロソフトの他サービスとの統合が重視されている点も特徴である。
これにより、音声コントロールや検索、アドレスバー内での情報検索、ウェブページの注釈作成とOneDriveでの保存・共有などが可能になった。
コンテンツ同期機能である「リーディング・リスト」や、読みやすさを高める「リーディングモード」機能も搭載された。
さらに、Windows 10に組み込まれたDolby Audioデコーダを利用し、対応コンテンツを高音質で再生出来る機能も備わっている。
一方で、Internet Explorerに搭載されていた機能の一部が削除されるなど、ブラウザとして機能が不足している側面もあった。
ウェブページをファイルとして保存する機能や、貼り付けて移動、文字を選択して右クリックでの検索といった他のブラウザでは標準的な機能が初期には搭載されていなかった。
パフォーマンス面では、EdgeHTML搭載ブラウザは初期のベンチマークにおいて、JavaScriptの動作がInternet Explorer 11から飛躍的に向上した。
Google ChromeやMozilla Firefoxと比較すると、SunSpiderベンチマークでは優位性が見られたが、他のベンチマークでは劣る項目もあった。
しかし、バッテリー持続時間に関しては優れており、動画再生時などで他のブラウザと同等以上の持続時間を示す事があった。
登場当初の2015年頃のシェアはIEからの移行があまり進まず、世界全体で7%程度、または4.3%といった状況であった。

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