ガイア幻想紀/彗星ダークガイア

Last-modified: 2019-10-12 (土) 11:16:00

カレン:
すい星は どうなったのかしら・・?

あの 青くかがやいている星は
いったい?

(魂が出現する)

テムの父:
すい星は その力を失った。

あくまの星は 今
宇宙の彼方へ 飛び去ろうと
しているのだ・・・

テム。
あの 暗やみに うかんでいる
青い星が 何だか わかるか?

テム:
あれが ぼくたちの星・・・?

テムの父:
そう。 あれが 我々の星 地球だ。

さばくのオアシスのように 見える
だろう?

カレン:
地球って あんなに きれいだった
のね。

でも ヤミの中に ぽつんと光ってて
なんだか さびしそう・・・

不思議な声: そうよ。
地球は さみしがっている。

(もう一つ魂が出現する)

テム:
かあさんっ!?

テムの母: 地球はね。
何億人という 子供をもった
お母さんなの。

テムは 時々 あたしたちのことを
思い出してくれるし カレンだって
ご両親を想うことがあるでしょう?

地球だって同じ。
子供に 忘れられたら さびしい
ものよ。

テムの父: どうだ? 二人とも?
自分たちの 住んでいた星を 外から
ながめた 気分は?

カレン:
あたしたち まるで
神様に なったみたい・・・

テム:
ロブたちにも 見せてあげたい・・・
いや 世界中の人に この景色を
見せて あげたいよ・・・

テムの父:
人類は いずれ 宇宙へ行く船を
自分たちの力で 作り出す。

そして この 青い地球を
自分たちの目で 見ることになる
だろう。

その時 テムや カレンと
同じように さびしそうな顔をした
地球に 気がついてほしいものだ。

テムの父: ほら。
お前のもっている 世界地図を
よく 見てごらん。

テム:
あっ。
地図の形が 変わり始めてるっ!

(テムの世界の地図が、
 日本を中心としたお馴染みの世界地図になる)

テム:
陸地が なんだか 変な形に
なっちゃった。

テムの父:
それが 新しい世界だよ。

カレン:
新しい世界?

テムの父:
これまで 生き物は すい星の力で
誤った進化を 続けてきた。

地球も ひとつの 生命。
同じように 進化し その姿が
変わっていたのさ。

すい星の力が およばなくなった今
世界は 本来の姿に もどったと
いうわけだ。

テム:
父さんも 母さんも どうして
未来のことまで 知ってるの?

テムの父:
私は 肉体を 失ったとき
すべてが見えるようになったのだ。

過去のことも 未来のことも
そして 人類の たどる道もね。

人は こういう体を
神と 呼ぶのかも しれない。

テムの母: とにかく
テムの カレンも これで
ふつうの子供に もどれるのよ。

もう こわい 思いは しなくて
いいの。

カレン:
地球に もどったら あたしたち
はなればなれに なっちゃうの?

テムの父: そうだ・・・
地球も変わるし 人も 歴史も
すべてが 新しい道を歩み始める。

お前たちは たとえ
どこかの 街角で 出会っても
おたがい 気づかないだろう・・・

だが 地球が 光とヤミの戦士を
必要としたとき お前たちは
再び めぐりあうかもしれんな。

さあ すい星の力が 消えないうちに
地球へ 向かいなさい。

テムの母:
二人に すてきな未来が 訪れると
いいわね・・・

(テムの父と母、消える)

カレン: テム・・・
こっちへ きて・・・
そして 顔を よく見せて・・・

しっかりと 心に 焼きつけて
おきたいの。

テムの目も 鼻も 口も
カミの毛も 声も
手のぬくもりも・・・

テム: 心配 しなくていいよ。
ぼくは カレンのことを 必ず
さがしだすからさ。

たとえ 何年 かかっても、
100年かかっても 1000年
かかっても 必ず むかえにいく。

だから 安心して・・・
そして 目を 閉じて・・・・

カレン:
テム・・・・・・

テム:
さあ 行くよ。
地球へ・・・・

カレン:
うん・・・・・

(テムとカレン、シャドウに変身し、地球へ飛び去る)