ヴァニティへようこそ、優子・・・ヴァリスの戦士よ・・・。
これは夢よ、夢・・・私はまだ寝てるんだわ・・・きっとそうよ!そうに決まってる・・・!
・・・夢じゃないの!?なぜ!?
一時はどうなる事かと思いました・・・本当によく戦ってくれましたね。頼もしい限りです。
私の力も、もうほとんどリアリティには及ばなくなって・・・あなたを呼ぶのも難しかったのです。
私を・・・私を呼んだのはあなただったの!?あなたは誰!?ここはどこなの!?
これが夢じゃないとしたらいったい・・・!
どうか落ち着いて、優子・・・戦いで気が高ぶっているのはわかります。
でも、これは夢ではありません。
・・・私の名はヴァリア。ここはヴァニティという、あなた方の世界とは別の時空です。
優子・・・全てがあなたの理解を超えている事でしょう。でも、黙って聞いて下さい・・・。
人の心は今、滅びかかっています。
人の心は”明”と”暗”の二つの異なった性質を持って成り立っているのですが、
最近になって”暗”の部分が著しく増殖し、そのバランスを失いかけているのです。
いったい何の事なの!?さっぱりわからないわ!
最後まで聞いて下さい、優子。
あなたの世界で戦争や暗い出来事が多く起こるのも、全ては人の心の”暗”に作用する、”ヴェカンタ”という”力”のせいなのです。
ヴェカンタ・・・?
そうです。その力は”ヴェカンティ”という、また別の時空から及んでいて、張本人は”ログレス”という暗黒の王なのです。
私は幾千年もの間・・・人の歴史が始まってからずっと戦い続けて来たのです。でも優子、今はあなたに助けてほしいのです。
もう私一人の力ではどうにもなりません。
私に。。。!?私に戦えというの!?どうやって!?ただでさえわけがわからないのに!
あなたはここまで戦って来たではありませんか。
それは・・・襲われたからよっ!
私が時空転移で投げた剣を受け取れたのは、あなたが戦士だからです。
最も自然な心、”明”と”暗”のバランスがとれている事がその明かしです。
いいがかりだわ、私はそんな人間じゃない!
では、あなたの世界が滅びてもいいのですか!?戦争が起きても、大勢の人々が苦しむのを見ても平気だと言うのですか!?
そ、そんな事言ってないわ、ただ・・・ただ私には関係ないでしょう!?
なんということを・・・あなたまでがそんな・・・戦士にヴェカンティの心があるなんて・・・!
向こうでは既に戦士が誕生したというのに・・・その上あなたまでを敵にまわすわけにはいきません。
・・・何をする気・・・!? キャアァッ!
こ、これは・・・!いったい何を!?
これ以上の問答はあなたのヴェカンティを増殖させるだけ・・・
このまま行って下さい、優子!
そんな・・・!無理矢理・・・アァッ!
・・・私の言った意味など・・・あなたにはまだわからないでしょう・・・。
でも、戦いの中からそれを知ってくれると信じています・・・ログレスを倒すまでに、
かげがえのないものを失っても・・・それが戦士の宿命だと・・・
あなたにわかってもらえるといいのですが・・・