参考:オリジナルシステム開発系スペース@卓上ゲーム板 総合雑談スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/5619/1050757818/62-
システムとは
ゲーム内世界の物理法則の一部分を、ゲーム的に処理するため明文化したルール群。純粋にルール群のみを指す場合と、対応するデータ類を含めて指す場合とがある。
- ルール群
- キャラクター作成
ゲーム内でプレイヤーが演じる登場人物(PC、プレイヤー・キャラクター)を設定するルール。- キャラクター成長
ゲーム内でPCが得た経験を元に、PCを成長(強化)させるルール。
- キャラクター成長
- 行為判定
ゲーム内で行なった確実な結果が出せない行為の、成否を導き出すルール。- 演出効果の処理
演出要素の使用方法や制限などを扱うルール。 - 戦闘行為
基本は攻撃の命中に関する行為判定だが、付随処理として(命中した場合)負傷の度合いを決定する。 - 特殊な物理法則に基づく行為
現実世界には存在しない「魔法」などの行為を扱うルール。
- 演出効果の処理
- ゲーム・マスター用ルール
- ゴールデン・ルール
ゲームの進行を円滑にするためのルール。
ゲーム内でルール想定外の状況になった場合の処理や、参加者間の意見の相違についての処理などを規定する。
システムによっては明文化されていなかったり、他のルール内に散発的に記述されるだけの場合もある。 - 行為判定の指針
行為判定を行うべき状況や、行為の成否の基準を決定するための指針が記述される。 - キャラクター成長の指針
- 敵対生物作成ルール
- 物品作成ルール
- ゴールデン・ルール
- キャラクター作成
- データ類
- キャラクター要素
種族や職業、技能と言ったキャラクター要素のデータ。 - 敵対生物
戦闘対象である、敵対生物の戦闘用データ。 - 物品
- 特殊な物理法則
- 背景世界
- キャラクター要素
行為判定が必要な場面
- 通常行為
確実な結果を出せない行為のうち、その成否が行為者にも明確に分かる行為。
バットでボールを打つ、魚を釣る、ダーツを投げる、など。 - 比較行為
確実な結果を出せない行為のうち、二者以上がその結果を競い合う行為。
腕相撲、徒競走、など。- 戦闘行動
多くの戦闘行動は、攻撃側の攻撃行動と防御側の防御行動の行為判定を行い、その結果を競い合う。
- 戦闘行動
- 不確実行為
確実な結果を出せない行為のうち、その成否が行為者には明確に分からない行為。
隠し扉を探す(必ず扉が隠されているとは限らない)、クイズに答える(答えが正しいかどうか分からない)、など。
行為判定の方法
- 任意型
参加者が結果を任意に決定する判定法。
多くの場合、GMが任意に決定するか、プレイヤーが部分的に結果を決定できる。 - 無作為型
乱数発生器を用いて、無作為に結果を決定する判定法。 - 複合型
- 任意→無作為型
- 無作為→任意型
乱数発生器で発生した乱数から、任意の結果を選択する判定法。
乱数発生器の種類
- 単独型
特定範囲の乱数を、単一の器具で発生する乱数発生器。- コイン
二者択一型の乱数発生器(厚みは無視される)。 - ダイス(サイコロ) dice
六者択一型の、あるいは多者択一型の乱数発生器。乱数発生器としては、使用頻度が最も高い。必要ならば、発生した乱数を加減算して数値を調整する。
詳しくは用語解説を参照のこと。 - 電子機器
多者択一型の乱数発生器。
パソコン、PDAなどの電子機器に、擬似乱数発生プログラムを組み込み、それを乱数発生器として用いる。その特性上、単一で様々なパターンの乱数に対応できる。
- コイン
- 組型
特定範囲の乱数を、複数の器具に1種類ずつ表記し、それらの器具を1セットにした乱数発生器。- トランプ
4種類の記号と1~13までの数値を組み合わせた52枚のカードと、ばばと呼ばれる特殊カードから成るカード・セット。 - タロット
22枚の寓意画カード(大アルカナ)と、4種類の記号と1~10までの数値、4人の象徴的人物を組み合わせた56枚のカード(小アルカナ)、計78枚のカードから成るカード・セット。ただし枚数については諸説あり、必ずしも22+56枚ではない。
TRPGで用いる場合は、大アルカナだけを用いる場合が多い。 - 専用カード
TRPGの中には、乱数発生器として専用カードを用いるものがある。専用カードはそのTRPGのセットに付属物として含まれている。
- トランプ
乱数発生器の数
- 単数
1セットの乱数発生器を用いるもの。 - 複数
複数セットの乱数発生器を用いるもの。
乱数の見方
- そのまま型
乱数発生器で発生した乱数をそのまま用いる。
成功率を簡単に管理できるのが特徴で、D100(%ダイス)のように成功率への換算が容易なものや、1個あるいは1セットの乱数発生器を用いる場合が多い。 - 計算型
乱数発生器で発生した乱数に基づいて、何らかの計算を行うもの。- 合計型
複数の乱数発生器で発生した乱数を合計し、その値を結果とする。 - 乗算型
複数の乱数発生器で発生した乱数を乗算し、その値を結果とする。
乗算型を用いる判定法そのものが稀。数少ない実例では、計算が煩雑にならないよう、用いる乱数発生器は2個に止まっている。 - 減算型
- 合計型
- 選択型
乱数発生器で発生した乱数のうち、特定のものだけ選んで結果とするもの。- 条件選択型
複数の乱数発生器で発生した乱数から、特定の条件を満たすものを選択し、その値を結果とする。例えば、判定に用いる能力値に等しい数のD6を振り、出目6の数を結果とする、と言ったもの。 - 任意選択型
複数の乱数発生器で発生した乱数から、任意のものを選択し、その値を結果とする。
- 条件選択型
- 表参照型
乱数発生器で発生した乱数に基づいて、表を参照し、参照した内容を結果とする。
数値でない結果を得たい場合や、結果として欲しい数値と乱数発生器で発生する乱数とが一致しない場合などに用いられる。 - 組み合わせ型
複数の乱数発生器で発生した乱数が特定の組み合わせになった場合、特定の結果が得られるもの。TRPGではないが、ダイス3個を用いる博戯「チンチロリン」では特定の出目の組み合わせを役とする。ちなみに「チンチロリン」のダイスロールをほぼそのまま判定に用いたTRPGも実在する。
乱数を用いる判定法
- 比較型
発生した乱数の数値を基準値と比較する判定法。- 上方ロール
合計型乱数を基準値と比較し、乱数が基準値を上回っていたら成功とする判定法。
基準値や乱数の数値に限界がない。- 無限上方ロール
上方ロールにおいて特定の条件を満たしたとき、乱数を加算でき、加算の回数に制限がない判定法。
- 無限上方ロール
- 下方ロール
合計型乱数を基準値と比較し、乱数が基準値を下回っていたら成功とする判定法。
成功率への換算が容易。- 無限下方ロール
下方ロールにおいて特定の条件を満たしたとき、乱数を減算でき、減算の回数に制限がない判定法。 - パーセント・ロール/パーセンテージ・ロール
基準値が必ず整数の百分率で示され、乱数が均一の確率で発生する1~100の範囲内に収まる下方ロール。
つまり、整数の百分率で示された成功率を、そのまま判定の基準値にした判定法。
- 無限下方ロール
- 上方ロール
- 指定値の数
同一の乱数発生器を複数セット用いて乱数を発生させ、特定値のみを判定に用いる判定法。特定値の総数を判定値とみなす上方ロールである。 - 既存のゲームの応用
既存の乱数発生器を用いたゲームを、そのまま判定に応用したもの。トランプ・ゲームの「大富豪/大貧民」を用いたもの、ダイス3個を用いる博戯「チンチロリン」を用いたものなどがある。
演出要素
- 成功度
数値で比較し結果を導くタイプの行為判定において、基準値と判定値の差が大きいほど「より効果の高い」結果を得られるもの。
ただし、結果はあくまでも通常の行為判定の延長上にあり、「通常の行為判定で得られる結果の範囲内で、細かい差異を演出しただけ」である。このため、ルールによる規定がない場合でも、GMの判断により同様の処理がされることも少なくない。
- 特別な結果
通常の行為判定に、特別な成功/失敗の効果を追加したもの。一般に、特別な成功は「クリティカル」、特別な失敗は「ファンブル」と称するが、その効果はシステムにより異なる。
以下に代表的な効果を示す。- 自動的成功/失敗
行為判定の結果が特定の条件を満たしている場合、行為判定の基準を問わず成功/失敗とみなす。例えば、3D6を用いた判定で出目の合計が3(全てのダイスの出目が1)ならば、判定の基準値に関わらず自動的成功/失敗となる、など。 - 効果の高い成功/失敗
行為判定の結果が特定の条件を満たしている場合、通常は得られない高い効果の成功/失敗とみなす。例えば、2D6を用いた判定で出目の合計が12(全てのダイスの出目が6)ならば、更に2D6を振り、1回目の出目と2回目の出目の合計を結果値とする(無限上方ロール)、など。
- 自動的成功/失敗
- ヒーローポイント
PCたちを(世界的)英雄と定義したシステムで、ヒーローらしさを演出するために消費されるポイント。ポイントを消費することで(制限付きだが)通常は許可されない、ご都合主義的な行動や演出が許可される。
以下に代表的な演出例を示す。- 行為判定の有利化
行為判定を行う前に宣言することで、判定を有利にするルールを適用できる。ただし「有利にする」だけで、期待通りの効果を必ずしも約束するものではない。また、期待通りの効果が得られなかったとしても、有利化の適用を取り消すことはできない。例えば、「攻撃命中判定の際に、ダイスの出目に有利な修正を得られる」「敵に与えるダメージを決める際にダイスを1個増やせる」など。 - 行為判定のやり直し
行為判定に失敗した際、「ヒーローは肝心なときには失敗しない」の法則に従い、行為判定のやり直しを可能にする。やり直せる回数を制限するシステムと制限しないシステムとがある。 - 都合よく現れる助っ人
PCが危機に陥ったとき、タイミングを見計らったかのように都合よく助っ人(多くはNPCだが、その場にいないPCの場合もある)が現れる。 - 不利な状況のリセット
PCが圧倒的に不利な状況になったとき、理由をこじつけて不利な状況の一部を「時間を巻き戻し、なかったこと」にする。具体的には、「侮辱による怒りを活力にした」と言う理由で瀕死の怪我が回復する(負傷をなかったことにする)など。
- 行為判定の有利化
- チット
ルール上の特殊効果を示す小道具。該当するチットを持っているプレイヤーが、チットの使用を宣言することで、その効果に従った演出が許可される。ヒーローポイントと似ているが、点数を消費するのではなく、他のプレイヤーにチットを融通できる(ルールに従って移動させられる)のが特徴。
多くは手のひらよりも小さい板状で、専用のチットが付属している場合もあるが、トランプなど既存のカード類を流用したシステムもある。
- ロールプレイ支援システム
「担当PCの言動を具体的に詳細に描写すると、ゲーム的にも有利な効果が得られる」ルール。多くの場合、通常の行為判定に有利な修正が課される。
「なりきり型ロールプレイ」を促進する効果もある。
ゲーム内時間
- 通常時と戦闘時
戦闘
- 抽象戦闘
戦闘における距離概念を、2~4極程度に極化したタイプ? - 具象戦闘
進行方法
- ターン制
- 1人1行動
複数の行動を組み合わせたい場合、どこまでを「1行動」の範囲に入れるかは、GMの判断に任される場合が多い。- 席順
- 能力値に基づく
- メジャー・アクションとマイナー・アクション
トレーディング・カード・ゲームの誕生以後に見られるようになった進行方法。
「時間がかかる行動」をメジャー・アクション、「時間がかからない片手間で行える行動」をマイナー・アクションと定義し、複数の行動の組み合わせを可能にしたもの。
- 1人1行動
戦闘手順
- 戦闘開始前の判定
- 不意討ちの判定
成功すると、不意を討たれた側はペナルティを負う。ペナルティの内容は、一定期間だけ能動的な行動が不可能になる、など。
- 不意討ちの判定
- 戦闘開始後の判定
- イニチアシブ(先制権)の決定
決定したイニチアシブは、戦闘終了まで固定される場合と、ターン毎に毎回決めなおす場合とがある。- PC/NPC混合
□能力順(固定)
□ダイス順 - PC/NPC別々
□能力順(固定)
□ダイス順
□席次順(固定)
□任意順
- PC/NPC混合
- 宣言と行動
- 宣言と行動を別処理
- 宣言と行動を同時処理
- 行動と判定
目標物の有無と判定の有無により、四通りの組み合わせがある。- 目標物が無く、判定も不要な行動
特に障害のない移動など。 - 目標物が無く、判定が必要な行動
戦闘中の逃走など。 - 目標物が有り、判定が不要な行動
会話など。 - 目標物が有り、判定が必要な行動
目標物への攻撃など。
- 目標物が無く、判定も不要な行動
- イニチアシブ(先制権)の決定