ドイツ RankⅡ 急降下爆撃機 / Ju 87 B-2
概要
オープンベータテストの頃からRankIドイツ攻撃機ツリーにあるユンカース社の製造した急降下爆撃機、通称シュトゥーカ。
ハンス・ウルリッヒ・ルーデル大佐の名を聞けばこの機体を思い浮かべる者は多い。
機体性能
| 最高速度(km/h) | 403 |
|---|---|
| (高度4,100m時) | |
| 最高高度(m) | 7,000 |
| 旋回時間(秒) | 25.9 |
| 上昇速度(m/s) | 2.5⇒9.9 |
| エンジン型式 | Junkers Jumo211D |
| 最大出力(hp) | 1,113 |
| 離陸出力(hp) | 1,383 |
| 毎秒射撃量(kg/s) | 0.39 |
| 銃手(人) | 1 |
武装
| 分類 | 名称 | 搭載数 | 装弾数 | 搭載箇所 |
|---|---|---|---|---|
| 機銃 | 7.92mm MG 17 | 2 | 1000 | 翼内 |
| 機銃 (単装) | 7.92mm MG 15 | 1 | 900 | 後部 |
追加武装
| 分 類 | 名称 (爆薬量) 種類 | 搭 載 数 | 影響【AB/RB&SB】 | 費用 (SL) | 搭載条件 | 備考*1 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 最高速度 (km/h) | 上昇速度 (m/s) | 旋回時間 (sec) | ||||||
| B | 250kg SC250JA | 1 | -9.4/-9.4 | -1.6/-1.6 | +1.0/+1.7 | - | - | 合計搭載量 250kg (爆薬量125kg) |
| B | 500kg SC500K | 1 | -12.2/-13.7 | -2.9/-2.9 | +2.1/+3.3 | 50 | - | 合計搭載量 500kg (爆薬量260kg) |
| B & B | 250kg SC250JA | 1 | -17.3/-18.7 | -2.8/-2.8 | +1.9/+3.2 | 50 | ETC 50/IV | 重量350kg 合計搭載量 450kg (爆薬量225kg) |
| 50kg SC50JA | 2 | |||||||
研究ツリー
| 前機体 | Hs 123 A-1 |
|---|---|
| 次機体 | Ju 87 D-3 |
解説
特徴
【火力】
主武装は機首に7.92mmが二丁と心もとない。特段威力が高いわけでもないので、戦闘機と格闘戦なんて真似は絶対にしないでおこう。
爆装量も一般的な攻撃機と同じかそれ以下であり、小基地を一撃で潰せる様な量ではないため対地攻撃をメインとするのが基本となる。
【防御】
このランク帯では防御力がある方で、12.7mmの被弾も20発程度なら耐えてくれる。しかし、後述する機動性も相まって戦闘機には速度で追いつくことは困難なためやはり格闘戦をすることはオススメしない。
【機動性】
本機の欠点として低速や上昇力のなさが挙げられる。旋回性は良いが、それに伴う減速からの回復に時間がかかってしまう。上昇能力は同ランクではワーストに入り、一度捕捉されれば自力では逃げ切ることも難しい。更に水平時の最高速度も390km以下であり急降下爆撃からの水平飛行などをするとすぐに速度がなくなって中高度に復帰することが困難になるため、最高速度以上の速度が出ている場合、高度を稼いで位置エネルギーに変換する運用方法が求められる。幸い爆撃機スポーン(高高度でのスポーン)が可能なので高度差を利用した戦い方は出来なくはない。
【総合】
the急降下爆撃機といった性能を有しているが、機動力のなさが足を引っ張る場面が多い。完全に対地爆撃運用をすると良いだろう。
『ジェリコのラッパ』と称される急降下時のサイレン音は、このゲームでも再現されている。他のプレイヤーにも聞こえるのでガンガン鳴らしまくってほしい。
2つ後にあるD-5は頭のネジが外れた開発者が、あろうことか20mmマウザーをガンポット込みで6丁も搭載し主である爆撃任務を完全に放棄した面白い機体となっている。
ぜひ開発して乗ってみてほしい。
立ち回り
【アーケードバトル】
速度が遅く、装甲も皆無に等しいうえに銃座も扱いが難しいのでなるべく迂回したほうがいい。
目標近くにきたらスロットルを絞ってダイブブレーキを開きサイレンを鳴らして爆弾を一発お見舞いしよう。
爆撃後はすぐに引き起こして周囲を確認しよう。
史実
Ju-87はドイツのユンカース社が開発・生産した急降下爆撃機。
スツーカ(シュトゥーカ)は急降下爆撃機の意。
1935年初飛行だったが、後継機に恵まれなかったこともあってか大幅な改造もなく終戦まで使われ続けた。
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逆ガル翼に固定脚が特徴的な機体で、頑丈でがっしりとした武骨なフォルムを持ち、整備も容易で簡単に反復攻撃を行える実用性が高い機体だった。
逆ガル翼を採用したことにより優秀な下方視界、安定した急降下性能によって精密な爆撃も行え、急降下時にサイレンのような音を発することから連合軍は「悪魔のサイレン」と呼んで恐れていたという。
それが心理的な面で効果があることを発見したドイツ軍は地上軍を爆撃で援護しつつ、敵には心理的な打撃を与えることを狙い、人為的に「悪魔のサイレン」を鳴らすために小型のサイレンを取り付ける。
しかしながら大戦後期ともなると逆にこのサイレンが発する音で位置がばれるなど静寂性に欠けたため外されていき、台座だけが残った機体も少なくなかった。
頑丈で無骨な、すなわち重い機体構造故の急降下爆撃機ならではの弱点があり、低速で防弾設備が貧弱だったので空戦能力は低く、制空権が確保できた状況でないと運用することが難しかった。
また、燃料の搭載量にも重装甲の皺寄せが来ており、航続距離はとても短い。
連合軍が制空権を握り始めたころには本機で昼間爆撃をするのは自殺行為に等しく、夜間爆撃に回された。
代わりに昼間爆撃を務めたのはFw190の戦闘爆撃型であった。
さらにこのJu-87が初戦で高戦果を挙げたため、空軍はこの能力を過大評価し、どう考えても水平爆撃向けの中・大型爆撃機にも急降下性能を求めた。(Ju88爆撃機?やHe 117四発爆撃機)また、厄介な事にドイツ空軍最高司令長官であるヘルマン・ゲーリングの急降下爆撃機に対する情熱は酷く、それによって戦略爆撃機や後継機の開発に大きな支障をきたしたという。
元が優秀だっただけに後継機の開発が遅延したという話は、日本の零戦にも通じる部分があるかもしれない。
- A型
- 試作機 エンジンは610馬力のユンカース ユモ 210A。後に同社のJumo 210 Daに換装した。
- V1 試作機 1935年9月17日に初飛行。
- V2 試作機 1936年2月25日に初飛行。
- V3 試作機 1936年3月27日に初飛行。
- V4 試作機 1936年6月20日に初飛行。
- V5 試作機 1936年8月14日に初飛行。
- A-0
- A型シリーズの最初。生産性向上の為に主翼の先端が直線になり、補助翼も前後がなだらかな形状になった。パイロットは飛行中に昇降舵と方向舵のトリムを調節できた。当初は7機が発注されたが、11機に増やされた。
様々な爆弾を積んでテストをしていた最中、出力不足が明らかになったユンカース ユモ 210AをJumo 210 Dに換装した。
- A型シリーズの最初。生産性向上の為に主翼の先端が直線になり、補助翼も前後がなだらかな形状になった。パイロットは飛行中に昇降舵と方向舵のトリムを調節できた。当初は7機が発注されたが、11機に増やされた。
- A-1
- 搭載エンジンはユンカース ユモ 210A。燃料タンクは220Lだが防弾装備が施されていなかった。
7.92mm MG17機関銃を両翼に一丁ずつ搭載するように設計されていたが、重量オーバーするため外された。プロペラがA-1より大きい、3.3mの物を採用している。後方機銃手を乗せなければ500kg爆弾を懸架できた。しかしJumo 210 Daでも250kg以上の重量物を運ぶには出力不足だった。その為、スペイン内戦では全てのA型は250kg爆弾を懸架していた(後方機銃手は乗せてない)。
- 搭載エンジンはユンカース ユモ 210A。燃料タンクは220Lだが防弾装備が施されていなかった。
- A-2
エンジンを二段過給機付きのユンカース ユモ 210Daに換装した。可変ピッチプロペラ装備。
- 試作機 エンジンは610馬力のユンカース ユモ 210A。後に同社のJumo 210 Daに換装した。
- B型
- 試作機
- V6 試作機 1937年6月14日初飛行。
- V7 試作機 1937年8月23日初飛行。
- V8 試作機 1937年11月11日初飛行。
- V9 試作機 1937年2月16日初飛行。
- V15 試作機 1942年に大破。
- V16 試作機
- V17 試作機 生産記録無。
- V18 試作機 生産記録無。
- 試作機
- B-0
- A型の機体を利用して生産。飛行試験は1937年夏から。幾つかは海軍向けのC型、及びD型に改造された。
- B-1
- エンジンはJumo 211 D。胴体と主脚は再設計。サイレン(ジェリコのラッパ)を初めて搭載した型。
- B-2
- カウリングフラップを閉じるための油圧装置装備。
幾つかのバリエーションが存在し、着陸装置がスキー板になってるタイプ(B-1にも同様の装備を施した機体が見られる)、熱帯用のエンジンを搭載しサンドフィルターが付けられたJu 87 B-2/torpなどがある。
- カウリングフラップを閉じるための油圧装置装備。
- R型
- R-1
- Ju 87 B型の航続距離延長型。主翼に240Lの燃料タンクを増設し、300Lの増槽を2個装備していた。
ただし燃料を満載すると、250kgを1個しか懸架できなかった。
主に対艦任務に従事した。
- Ju 87 B型の航続距離延長型。主翼に240Lの燃料タンクを増設し、300Lの増槽を2個装備していた。
- R-2
- Ju 87 R-2?を参照。
- R-3
- グライダーを牽引可能にしたタイプ。牽引ロープを通してグライダーの乗組員と通信できる特殊な無線機を搭載していた。
- R-4
- エンジンがJumo 211 Jになった機体で、R-2とは異なる。
- R-1
- C型
- 試作機 ドイツ海軍の為にわざわざ空軍が開発した。
着艦フックや主翼折り畳み機構を装備した。信号弾付きのゴムボートが搭載されている。
燃料投棄システムもある。両翼に750L、胴体に500Lの展開式浮き袋があり、これによってJu87Cは海上で3日浮かんでいられた。
試作機止まりになったのは、グラーフ・ツェッペリン(空母)が建造中止になったためである。- V10 1938年3月17日初飛行。
- V11 1938年5月12日初飛行。
- 試作機 ドイツ海軍の為にわざわざ空軍が開発した。
- D型
- オイルクーラーやラジエーターの配置を見直し、コックピットも再設計した。再設計したコックピットは洗練され、視界も更に良くなった。
防弾装備は増強され、後方機銃も7.92mm MG81Z 連装機関銃になった。
エンジンはJumo 211 J-1やJumo 211 P。本来ならDB 603のはずだったのだが、Jumo 211より出力に劣り、搭載機がテスト中に墜落する事態まで起こったため量産機には搭載されてない。
航続距離は大幅に伸び、300Lの増槽装備で滞空時間は4時間にもなった。 - 試作機
- V21 B-1からD-1への改造機。 1941年3月1日に初飛行。
- V22 B-1からD-1への改造機。 1941年3月1日に初飛行。
- V23 B-1からD-1への改造機。 1941年3月1日に初飛行。
- V24 B-1からD-1への改造機。 1941年3月1日に初飛行。
- V25 B-1からD-1への改造機。 1941年3月1日に初飛行。
- V30 D-5の試作機。 1943年6月20日に初飛行。
- D-1
- D型の大半を占めたタイプ。爆弾搭載量がB型の500kgから1800kgに大幅強化されたが、航続距離が短くなるので基本は500kgから1200kgの爆弾を懸架した。
- D-2
- 旧式化したD型のフレームを再利用して製作されたグライダー牽引タイプ。対空砲火から機体を守るために重装甲が施されたが性能が大幅に低下し、空軍最高司令部は「D-2型は不要」とまで言った。D-1の熱帯型。
- D-3
- Ju 87 D-3を参照。
- D-4
魚雷を装備可能な艦上機タイプ。D-3からの改造機。 消炎排気管と20mm MG151 機関砲2門を装備。 - D-5
- Ju 87 D-5を参照。
- D-7
- D-5をベースに製造された夜間専用機。装備面などではD-5と殆ど差がない。
- D-8
- D-7とは似ているが、ベースが異なる(本機はD-3がベース)。しかも、こちらは多用途機である。
- オイルクーラーやラジエーターの配置を見直し、コックピットも再設計した。再設計したコックピットは洗練され、視界も更に良くなった。
- E型
- プランのみで製作されなかった。
- F型
- プランのみで製作されなかった。
- H型
- D型ベースの複座式練習機。
- G型
Ju 87 B-2は、カウリングフラップを閉じるための油圧装置を装備。
幾つかのバリエーションが存在し、着陸装置がスキー板になってるタイプ、熱帯用のエンジンを搭載しサンドフィルターが付けられたB-2/torpなどがある。
1940年10月から1940年2月までの間、ユンカースで56機、ヴェーザー・フルゲゼグバウで169機の合計225機が生産された。
小ネタ
Ju 87はサイレンが付いているイメージが強いが最初から付いていたわけではなく、偶然急降下時に生じる風切り音がそう聞こえただけなのである。その後、威嚇効果が高いことが分かったのでB型やD型の機体の主脚根本にプロペラが風を受けると稼働するサイレンがとりつけられた。
ちなみに、ジェリコのラッパとは旧約聖書の預言者ヨシュアが人々に命じて一斉に吹かせたラッパのこと。この音でジェリコの城壁が崩れ落ちたと伝えられている。どんだけ爆音なんだ...WTMの低ランク帯で、空襲警報の様なやかましい音を発しているのはこのスツーカである。
外部リンク
【注意事項】
- 誤解や混乱を防ぐために、使用感を話題にする際はゲームモード(AB/RB/SB)の明記をお願いします。
- 荒らし行為に対してはスルーしてください。不用意に荒らし行為に反応し、荒らしを助長した場合は、荒らし共々BANされる可能性もあります。
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