X-Fi

Last-modified: 2009-06-05 (金) 21:54:23

X-Fiとは

X-FiとはCreativeが開発したオーディオテクノロジーで、本項では「ZEN X-Fi」に搭載されているX-Fi機能のことを指します。
X-Fi機能には2種類あり、それらの片方または両方を同時に使用することができます。
それぞれの効果は異なっており、使用する楽曲によっては音割れを起こす可能性もあるので注意が必要です。
また、音質(CDから非可逆圧縮で取り込んだ際のデータのロス部分)を直接修復させるものではなく、イコライザーのように音楽にエフェクトをかける機能となっています。

X-Fi Crystalizer

公式の説明では「高周波と低周波の帯域を適切に強化し、音楽が圧縮される際に失われたディティールと生命感を復元」。
『オン』『最大』『オフ』の3段階を選ぶことができる。
ファームウェア1.03.01(9/13時点での最新)ではCrystalizer使用時にイコライザーとバスブーストの効果がなくなるので好みによって使い分けるのが吉。

この機能が活かされるのは以下のケースが多いとされています。

・高ビットレートで圧縮した音を、再生周波数帯の広いヘッドフォンで聴く場合
・低ビットレートで圧縮した音を、再生周波数帯の狭いヘッドフォン、イヤフォンで聞く場合

それぞれ、音に味付けをすると解釈したほうが早いでしょうか。
よりリッチな環境にも、そうでない環境にも向いている機能だと言えます。

X-Fi Expand

公式の説明では「ステレオサウンドに広がりを持たせ、ヘッドフォンを装着していることを忘れるほどの臨場感あふれるサウンド」。
Crystalizerと同じくファームウェア1.03.01ではイコライザーやバスブーストとの同時使用はできない模様。

以下のテストを、うちにあります機材で行ってみました。ご参考までにどうぞ。
素材:Evanescence「Bring Me To Life」WMA、64~320kbps

■効果の高いとされる場合のヘッドフォン、イヤフォンで得られる効果は以下の通りです。
(試験機器:Audio-Technica製ATH-A900、Creative製EP-830イヤフォン)
・全体にリバーブがかかるため、音に広がりが出る(EP-830で特に効果あり)
・再生周波数帯が狭いヘッドフォンの場合、その狭さを軽減させる(EP-830で特に効果あり)
・「サ」「シ」「ス」「セ」「ソ」の単語が耳に刺さるのを軽減させる(全モデル共に効果あり)
・音の分離が激しい曲に対して、音をまとめてくれる(全モデル共に効果あり)
・低ビットレート(~64kbps)の再生時にもそれを感じなくさせてくれる(全モデル共に効果あり)
・低音量時にも、しっかりとした音になる(全モデル共に効果あり)

■逆効果とされる高解像度、広再生周波数帯ヘッドフォン、イヤフォンでの症状は以下の通り。
(試験機器:DENON製AH-D2000、DENON製AH-D5000)
・バスの広がりが不自然になり、音が団子状になる。
・ボーカル以外の音が沈む(元々DENON製の上位機種はボーカルが沈むのが特徴なのにも関わらず)
・録音状態の良いクラシックの場合、高音の楽器(例:ハープ等)が突然前面に押し出される。
・高い音量にしても、低い音量にしても曲の感覚が変わらなくなる。