hunt (シリーズ)

Last-modified: 2021-11-20 (土) 09:29:18

hunt(小説作品・長編)

「罠?」
 しぃがびくりと震えた。
 暗さに慣れた目が、そこに浮かぶ恐怖を捕らえる。
 モララーは軽く助走をつけて、水たまりを飛び越えた。
「こんな事して……。楽に逝けるとは、思わないんだな?」
 最初から、久しぶりの獲物はじっくりなぶる予定だったのだが、
彼は嗜虐心からそう言った。
 このしぃは後悔しなくてはならない。
 被虐AAの分際で、加虐AAのモララーを出し抜こうとしたのだから。
「友達が君を待ってるから、とりあえず移動するんだな」
 モララーが腰のホルダーに手をやると、しぃは息をのんだ。
「大丈夫、撃つのは足だよ。……口径は小さいし、ショックで逝けると
期待しないんだな?」

 路地に銃声が響いた。

作者

  • 不明

作品

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