『ランス10 -決戦- ×千年戦争アイギス』 コラボ記念ミッション

アンナ

王子、報告によると
異界の門が開いたのはこのあたりのようです。

ソーマ

でも、見たところは異界の門も
そこから出現したという魔物の姿も見当たりませんね。

ケイティ

見慣れぬ魔物の消息はともかく、
異界の門は一時的に閉じているだけなのでは？

ソーマ

なるほど……そもそも急に開いたんだから、
急に閉じてもおかしくはないってことですね。

ケイティ

はい。だとすれば
再び急に開く可能性も否定はできませんが……。

アンナ

おや、あれは……。

ゴブリン

ギャギャッ！
ニンゲン、タオス！　タオス！

アンナ

付近の魔物に目をつけられてしまったようですね。
王子、ひとまず撃退いたしましょう！

アリサ

――ひっ……！
お、王子……異界の門から変な魔物が……！

ハニー

はにほー。

アンナ

ほ、報告にあった見慣れない魔物のようですね。
よく見ると、ちょっとだけ可愛いような……。

……コホン。
それはともかく、あの魔物たちは
どうやらこの先の村に侵攻しようとしているようです。

いくらちょっと可愛くても、
魔物による侵略を許すわけにはいきません。
王子、ここで撃退いたしましょう！

ケイティ

兵たちの報告によると、
あの魔物には魔法による攻撃は効きづらいようです。
くれぐれもご注意ください。

アンナ

……ふぅ。
ひとまず妙な魔物は退治できたようですね。
王子、お疲れ様でした。

ソーマ

あ、異界の門も閉じたみたいです。
これでしばらくは安心ですね。

ロイ

そう願いたいところですな。
あのような魔物にしょっちゅう来られては、
我々魔術師の面目は丸つぶれですぞ。

アリサ

……あら？
王子、誰かこっちに走ってきますよ？

？？？

はあ、はあ……。
あ、あの……皆さん、ひょっとして軍の方ですか？

ケイティ

そうですが、あなたは……？

シィル

あ、ええと……、
私はシィルっていいます。
こう見えて一応魔法使いなんですけど……。

そ、それはともかく……、
お願いします、助けてください！

ケイティ

落ち着いてください、シィルさん。
一体なにがあったのですか？

シィル

え、ええと……、
近くの村がハニー達に襲われていて……。

倒しても倒しても、どんどん出てきて……。
私……魔法使いだからお役に立てなくて……。

アンナ

……なるほど。
事情は把握出来ました。

王子、近隣の村が魔物の襲撃を受けているようです。
急ぎ救援に向かいましょう！

？？？

――ハァァァーーーッ！！

ハニー

あいやー。

？？？

くっ、次から次へと……！

？？？

かなみさん、大丈夫！？

かなみ

し、志津香さんも少し手伝ってくれても……。

志津香

ごめん……。
私、魔法使いだから……。

かなみ

ああっ、そうだった……。
もう、なんでいつも私ばっかり……っ！

シィル

――かなみさん、志津香さんっ！
この世界の軍の方々が
応援に来てくださいましたよ！

アンナ

お二人とも、大丈夫ですか！
――って、ここにも異界の門が！

志津香

援軍……本当に来てくれたんだ。

……ほら、かなみさん。
この世界の人達が助けに来てくれたわよ。

かなみ

はあっ、はあっ……。
さ、さすがにもう無理っ……。

アンナ

この世界……？
ひょっとして貴方がたは、
あの魔物たちと同じ世界からいらっしゃったのですか？

志津香

あの魔物……ハニーのこと？
ええ、その通りよ。

詳しく説明をしている時間はないの。
申し訳ないけど交戦中のかなみさんに代わって
ハニー達と戦ってもらえないかしら……？

アンナ

わかりました。
王子、かなみさんという方に代わって
村を襲う魔物の群れを撃退いたしましょう！

兵士

――ハニーたちの殲滅を確認。
異界の門もすべて閉じたようです。

かなみ

あ……ありがとうございます。
おかげさまで助かりました。

アンナ

いえ、こちらこそ。
村を守ってくださってありがとうございます。
ええと、貴方は……？

かなみ

あ、ええと、見当かなみです。
それで、こっちが……。

志津香

魔想志津香よ。
よろしく。

ケイティ

よろしくお願いいたします。
ところで、皆さんはなぜこの世界に？

シィル

ええと……私たち三人は
元の世界でハニー達の調査をしていたら
この世界に来てしまったんです。

かなみ

住んでた場所の近くでハニーが大量発生したのよね。
で、うるさいから追い払ってこいって言われて……。

志津香

それでハニー達の発生源を辿っていたら、
異界ゲート――この世界で言うところの
異界の門に吸い込まれてしまったってわけ。

シィル

元の世界に戻りたくても、あの門が開くたびに
ハニー達が沢山出てきて……しくしく……。

王子

…………。

アンナ

……承知いたしました。
シィルさん、貴方がたが元の世界に戻れるように、
ハニー達の退治は私たちで請け負います。

シィル

え……でも、そんな……
……本当にいいんですか？

ケイティ

ええ。再び異界の門が開いて
ハニー達が攻めてきたら、
私たちが速やかに殲滅いたします。

志津香

それで、ゲートが閉じる前に
私達はそこを通って元の世界に戻る……
……というわけね。

シィル

で、でも……、
助けていただくばかりで、
お返しもせずに帰るというのは……。

かなみ

シィルちゃん、ここはご厚意に甘えましょう？
早く元の世界に戻らないと、
あいつ……きっと悲しむわよ？

シィル

…………そうですね。
はい、わかりました。

王子様……お願いします。
今度異界の門が開いちゃったら、私たちのかわりに
ハニー達をやっつけちゃってください！

兵士

報告！
異界の門、ならびにハニーの出現を確認！

ハニー

はにほー！

シィル

わ、わ、わ……どんどん出てきます！
あ、あうあう、あうあう……。

アンナ

シィルさん、落ち着いてください。

かなみ

くっ……ここは私も……！

王子

…………。

かなみ

え……、
ど、どうして止めるんですか？

志津香

下がってろってことかしら……、
かなみさん、バテバテだし。

かなみ

うっ……、
でも、私達だけなにもしないわけには……。

アンナ

いえ。皆さんは異界の門が閉じる前に
速やかに元の世界に戻れるよう、準備をお願いします。

シィル

す、すみません……お力になれず……。

志津香

そう思うなら次のチャンスで
絶対に元の世界に帰りましょう。
ここの人たちの厚意を無駄にしない為にも。

シィル

で、でも……、
…………ちら。

王子

…………（こくり）

シィル

お、王子様……っ！

……わかりました。
王子様、皆さん……よろしくお願いします！

ハニーキングのHPを減らすと
強烈な遠距離攻撃をしてきます。
拠点には向かわず、しばらくすると
戦場からいなくなります。
倒さなくても★の評価には
影響しません。

うおッ！？
な、なんだ……あの白くてでっけえハニーは？

ちょ……、
あれって、ハニーキングじゃない！

ええっ！？
た、大変ですー！

ハニーキング……、
そんなに厄介な存在なのですか？

……はい。
とんでもなく強いことだけは確かです。

でも、変ね……。
他のハニー達と違って
こっちに攻めてくる感じはしないわ。

あ……本当ですねぇ。
キョロキョロして……まるでこの世界に
観光しにいらっしゃったかのような……。

王子、どうやらハニーキングには
いまのところ攻撃の意志はないようです。
うかつに刺激しないようご注意ください。

…………。

あ……ハニーキングが引き上げていく。
もしかして……あれに勝っちゃったの？

わぁっ、すごいですー！
ぱちぱち……。

……別に倒す必要は
なかったと思うんだけど？

でもすごいですね、あの王子って人！
えへへ……ちょっと格好いいかも。

ま、ね……。
（少しだけ、あいつに似てるかしら……）

ソーマ

……ふぅ。
なんとか撃退できました。

シィル

あ、ハニーキングさんがお帰りに……。

アンナ

……一体なんだったんでしょう？

かなみ

さ、さあ……？
さっきシィルちゃんが言ってた通り、
異世界に旅行に来てみたかったのかも……。

志津香

あるいは異世界の地を占領して
別荘でも建てるつもりだったとか……。

いずれにせよ、予想外の抵抗に遭って
面倒になって帰ったのでしょうね。

……とにかく、
ゲートが閉じる前に元の世界に帰りましょう。

かなみ

あ、そうですね……。
皆さん、本当にありがとうございました。
それじゃ、お元気で！

アンナ

はい、皆さんもお気をつけて。

シィル

…………っ。

志津香

ほら、行きましょシィルちゃん。
……皆さん、お世話になりました。

シィル

あ、あのっ……王子様っ……！

王子

…………？

シィル

私……シィル・プラインは、元の世界に帰ります。
だって……待っていてくれている人がいますから。

でも、いつの日か……、
きっと今日のお礼をしに来ます。
そのときになりましたら、またお会いしましょう。