解説
- 歴史
ティーガーI重戦車は第2次世界大戦中の代表的な重戦車だが、デザインもドイツの戦車のクラシックな集大成といった感じで、独ソ戦開始以来、ソ連のT-34の高性能に対抗するため、IV号戦車の後継として期待されたものである。
同時期の戦車の中では最強の88mm砲を装備し、前面装甲100mm、戦闘重量56.9t、全長8.46m、全高2.9mという堂々たるスペックを持っていた。
88mm砲は元が高射砲だけあって、T-34の主砲の着弾距離外からそれを撃破できるという高性能なもので、特に防御戦闘で威力を発揮し、連合軍の恐れるところとなった。生産中にエンジンが強化されたり鋼製転輪が採用されたりと変更も多かった。
1942年夏から2年ほどの間に1346両が作られている。
WoTのTigerI
もともとIV号戦車の後継としては、ヘンシェル社はVk30.01型重戦車を開発していました。ドイツツリーTier5の重戦車ですね。これは4両が完成して開発が中止されました。
次に36tクラスの主力戦車としてVK36.01型が1941年7月に開発されました。36って重さのことなのです。
しかしながら、8.8cm砲搭載45t戦車の計画が兵器省より出されたため、これも開発が中止されました。
で、この兵器省の計画に従って開発されたヘンシェルのVK.45.01(H)が1942年に完成し、ポルシェ社のVK.45.01(P)との実用試験に勝って、晴れて制式採用となりました。ちなみにVK.45.03が実装されていますが、これはTigerIからTigerIIの過渡期に作られたもので、今回のものとは関係ありません。なので、この実用試験車両はどちらもWoTには実装されていません。
ちなみにVKとは、試作戦車の意味。
こうしてSd.Kfz.181ティーガーE型重戦車となり、1942年8月より生産開始となりました。のちにTigerIIが生まれて、TigerIと呼ばれるようになりました。
さてWoTのTigerIは史実と照らし合わせてどのようなものでしょうか。
76mm砲とか105mm砲搭載は割愛して、8.8cm砲搭載から検討します。
上の車両が史実の姿となります。
砲塔、車体、転輪ともに後期生産型です。さらに言えば、転輪がTigerIIと同じものなので、1944年2月生産の第822号車以降のシリーズとなります。
架空戦車です。
71口径8.8cm砲はTigerIIに搭載された主砲です。長砲身8.8cm砲と言われることもあります。