日本国内通話定額
◎ 概要 執筆、2014年(平成26年) 6月25日(水)
DoCoMo、Softbank、au、WILLCOM 等主要移動電話会社の料金プランが出揃ったので記事を書く。
この記事で言う「日本国内通話定額」とは、例えばDoCoMoのユーザーがau等の他キャリアや固定電話の電話番号に発信しても従量制の料金が発生しない料金プランの事を言う。
4G LTEと呼ばれるスマートフォンが普及し始め(実際は3.9G?という説も)同じキャリア同士は通話無料が定着してきた昨今、遂に他社に発信しても追加料金が発生しないプランが登場した。
新プランは基本料は上がるものの、他キャリアや固定電話への通話で通話料が増加していく事がなく、
スマホ用の定額(フラット)料金では「データ量 7GBまでで、この料金」という固定化されたものが細分化され、
あまりパケット量を使わない人(又は家庭)は総支払額を節約できるところが特徴。
また今回の新プラン発表に伴い、各キャリアとも具体的な長期顧客に対する優待制度が明確になり、
一層 顧客の囲い込み体勢が強くなったように見受けられる所も大きな違いである。
この記事では各社のプラン内容を詳しく比較してみたい。
◎ 事の顛末
元々、同キャリア間通話が定額というズバ抜けたプランを出してきたのはSoftbankに吸収される前のPHSキャリアWILLCOM社だった。
社名をWILLCOMに変更した際、爆発的なイメージを消費者に植え付ける為の商品?と言っても過言でなかった。
が、直ぐにSoftbankに真似されてPHSの電波カバーエリアの弱点が影響して失速。
その後、iPhoneと同キャリア間通話定額をウリに躍進しまくるのはSoftbank社だった。
最終的には、WILLCOM社及びeMobile社等を吸収しSoftbankの傘下に収めていった。
「VoLTEが始まれば音質が良くなり他社間も通話定額になるかも」の噂もつかの間、Softbank社が先陣をきってプランを発表。
しかしながら、最初のプランではWILLCOMが同キャリア間定額以降に出していたプラン…
「他キャリアとも無料!(実際は1発信●分までで、ひと月に●●●回まで)」という内容と似ていた為、あまり驚きは感じられなかった。
Softbankの新プラン受付が始まる頃、DoCoMoが動いた。
エンペラーDoCoMoが出したプランは「通話時間、発信回数に制限が無く、パケット量も家族でシェア出来る」という斬新なものだった。
ここまでやるとは思っていなかったSoftbankは、この時点で内容負けした事は明白で慌てて新プランはお蔵入りに…。
結局、先行はDoCoMoの「カケホーダイ&パケあえる」という形で6月1日~サービスが始まった。
苦くも想定外だった(?)SoftbankはSoftBankMobileとしての新プランは7月1日スタートに延期された。
しかしsoftbankも腹いせの小さな抵抗で傘下子会社WILLCOMを使い、「通話時間無制限、発信回数制限なし、パケット料無料」という究極
「スーパーだれとでも定額」というオプションプランを出し、6月1日スタートで対抗していたのだった。
DoCoMoがサービス始まり、Softbankも間もなくサービス開始となる6月下旬、
ユーザーから「ぉぃ auよ、俺au使ってるけど、定額プランいつ発表するんだ?」と野次られそうな雰囲気になった頃、
「やっと落ち着いたかな?」と胸を撫で下ろしつつ、静観を決め込んでいたauも動いた。
実はauが発表した6月25日の前の週から「来週新プラン発表になりますよ」というカミングアウト情報を
詳細オフレコで受けていた為、筆者としては少し安心していたのだった。
そして6月25日に auも携帯3社並ぶ形の料金で発表され、待ちきれないユーザーの為に、
「先行キャンペーン」と題して Softbankと同じ7月1日から定額料金で使える用意もしつつ
8月13日サービス開始を公開したのであった。
各社プランの比較 --- 記事製作中 ---
※ 表はまだ未完成です。
スマートフォン用のプラン | ||||||||
キャリア | DoCoMo | au | Softbank | WILLCOM | ||||
プラン名 | カケホーダイ&パケあえる | カケホとデジラ | スマ放題 | スーパーだれとでも定額 | ||||
発表 | 6月25日 | |||||||
受付開始 | 5月?日 | 7月1日~ | ||||||
提供開始 | 6月1日~ | 8月13日~ | 7月1日~ | 6月1日~ | ||||
基本料 | 4,200円 | ,円 | 4,200円 | 1,500円 (オプションプラン) | ||||
2年契約 | 2,700円 | 2,700円 | 2,700円 | |||||
備考 | 別途基本プラン 「新ウィルコム定額プランS」 (1,381円) 等への加入が必要。 | |||||||
データ基本料 | 300円 | 300円 | 300円 | 無料・通信量制限なし ※3G回線通信は対象外 8x = 最大512kbps 4x = 最大256kbps 2x = 最大128kbps 1x = 最大64kbps の通信速度限定。 大抵のエリアは 1x~4xで通信される。 auのCDMA同様に 着信・通話をすると データ通信が途絶える。 | ||||
デ | タ プ ラ ン () 内 は 1GB 換 算 | 料金 | 特典 | 料金 | 特典 | 料金 | 特典 | ||
2GB | 3,500円 (1,750円) | 3,500円 (1,750円) | 3,500円 (1,750円) | |||||
3GB | - | 4,200円 (1,400円) | - | |||||
5GB | 5,000円 (1,000円) | 5,000円 (1,000円) | 5,000円 (1,000円) | |||||
8GB | - | 6,800円 (850円) | - | |||||
10GB | 9,500円 (950円) | 8,000円 (800円) | 9,500円 (950円) | |||||
13GB | - | 9,800円 (754円) | - | |||||
15GB | 12,500円 (833円) | - | 12,500円 (833円) | |||||
20GB | 16,000円 (800円) | - | 16,000円 (800円) | |||||
30GB | 22,500円 (750円) | - | 22,500円 (750円) | |||||
超 過 分 | ||||||||
SMS | 受信 | 無料 | 無料 | 無料 | ||||
送信 | 3円/通 (同キャリア間も) | 3円/通 (多分同キャリア間も) | 同キャリア間:無料 他キャリア:3円/通 | |||||
オ プ シ ョ ン ・ 特 典 | ||||||||
若年者 支援 | U25応援割 | U25ボーナス | ||||||
25歳以下のユーザーの ●基本料から500円引き ●パケットパック容量に ボーナス1GB追加 | 25歳以下のユーザーの ●基本料から500円引き ●データパック容量に ボーナス1GB追加 | |||||||
フィーチャーフォン(ガラ・ケー)用のプラン | ||||||||
キャリア | DoCoMo | au | Softbank | WILLCOM | ||||
基本料 | 3,700円 | ,円 | 3,700円 | 同上 | ||||
2年契約 | 2,200円 | 2,200円 | 2,200円 | |||||
データ プラン | 料金 | ,円 | ,円 | 3,500円 | 同上 | |||
容量 | 無制限 |
解説
不明点
- au
- SMSの同キャリア間送信の料金がまだ明確でない。
- SMSの家族間送信は無料の対象になるのか確認出来ていない。
あとがき…
フィーチャーフォン時代から、DoCoMoがアプリ等最新の物をいち早く投入し、
Softbankが半年~1年後までに追いかけるように色(拡張)を付けて追従し、
新しい企画は人気が出るか?商売になるか?企画倒れしないか?等を見極めて1年半~2年後にauも導入する。
といった流れが恒例だったので、今回の新プランもその形となった。
iPhoneや同キャリア間通話定額で押してきたSoftbankの首の根を掴み再度主導権を握った形のDoCoMo。
auは基本料こそ他社に並ぶものの、データパックの多様細分化で差をつける形に留まった。
関連リンク集
- DoCoMo
- au
- Softbank
- WILLCOM
- 2700円完全通話定額プラン、6割以上が「必要ない」 - すまほん! 掲載: 2014/06/02(月) 10:53文: きもば
- お得なのはどのキャリア?――3社から出そろった新料金プランを比較する - ITmedia
編集・追記履歴
ページ作者: @techy9