【ほむら祭り】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 04:56:45

DQ7

概要

【エンゴウ】に伝わる伝統的な祭りで、聖なる炎【炎の山】の火口へと投げ入れる「火送りの儀」が醍醐味。
目的は炎の神を讃え、炎の神から新たな守り火を頂くこと。つまり重要な神事としての要素を持っている。
「ほむら」は「ほのお」の意味で漢字も「ほのお」同様に「焔」「炎」とあてるが、「ほむら」は古風な呼び方である。
 
炎の山には確かに神に類する存在が眠っているが、村人は皆「炎の神」としか呼ばない。
神ではなく精霊であることを知らないだけなのか、それとも全く別の存在を信仰しているのか。
 
祭りの間、村では軽快な音楽が流れ、それに合わせるかのように大変な盛り上がりを見せている。
村内でかがり火を囲みながら村人全員で飲食をするなど村人たちも心行くまで楽しんでおり、羽目を外すほど飲む者も多い。
そして祭りの最後に火送りの儀を行い、それが終われば村人たちはまた元の平和な生活に戻るのである。
 
ストーリーの都合上、仲間キャラの中で【メルビン】だけ本行事に参加しない。

火送りの儀

エンゴウの村の聖なる炎を松明(リメイク版では帽子)に灯し、炎の山の火口へと投げ入れる儀式。
村の聖なる炎は全ての参加者の松明(帽子)に移したあと消してしまう。
そのため村人が何人か村に残るが、それ以外の者は全員参加。
村長の許可を取れば旅人でも参加でき、参加者は炎の山入り口の勾配に一列に並んで待つ。
 
列を成した人が炎を掲げた光景は遠く離れた隣の大陸からも見える、と評する人もいるほど明るいようだ。
そうして1人ずつ順番に炎を火口へと投げ入れていく事で、長年エンゴウの民を護ってきた炎が炎の神の元に還るのだ。
全員が炎を投げ終わったら火送りの儀は終了し、その後新たに聖なる炎を取り、その炎を再び村に灯すのである。

歴史

過去

【主人公】が最初に訪れた時代のエンゴウでは、村民たちみなが炎の神を深く信仰していた。
その信仰心と「火送りの儀」に目をつけた【炎の巨人】は、全ての聖火が投げ込まれた瞬間に闇の炎を解き放ち、祭りに浮かれる村人たちを絶望の淵に叩き落として殺そうと企む。
 
最初は、主人公たちが旅の扉を通り抜けた直後に見た夢(幻視?)の内容を伝えたところ、「旅人だからこの辺りではよくある地震にビビっているのだろう」のように思われ一笑に付されてしまう。
しかしその後、占い師の【パミラ】が「ほむら祭りを行うと火山が噴火して村が滅びる。祭りを取りやめよ」と、主人公たちの主張と同じような予言を出す。村内でも信頼のある占い師の言う事なので村人は皆耳は貸すが、それでも「いくらパミラ様でもそんなことある訳ない」として信じようとしない。
それどころか地面の大揺れを祭り開始の合図だと受け取った長老が半ば強引に祭りの開始を宣言してしまう。
「良い祭りを行えば炎の神も許して下さる」という強迫観念もあったのか、準備は迅速に行われ、開始宣言から半日程度で女たちの作った料理が村の中央に並んだ。
 
祭りの熱気はかなりの物で、べろんべろんに酔っぱらうオッサンたちや、積極的に異性と語らう若者の姿も見られたほど。
一方で炎の山に出発する直前には、長老が聖なる炎の前で「メラギララ フレム フレアー……。」と祈りをささげ、村人全員で炎に一礼するなど、かなり格式ばった様子である。
 
炎の山での順番待ちでは、年長者は順番を待っている間も祈ったりはしゃいだりするなど祭りに積極的なのに対し、若者や子どもは待ち疲れて焦れているなど、不満を口に出す者もちらほら。
村人が巨人の陰謀を知る由もなく火送りの儀は着々と行われてゆくが、幸い炎を投げ入れるペースが遅かったため主人公が巨人を倒して陰謀を阻止し、闇の炎も【すごい聖水】で消され事なきを得た。
その後は、最後尾の踊り娘が聖火を投げ入れて無事に火送りの儀が終了し、村に帰った後も平和の訪れを祝して宴が続けられたようだ。
 
しかしそれから十数年後に訪れると…「神に祈らなくても平和だから、祭りを行う必要もないのでは」と考える若者が。
また、この年の祭りは盛り上がらなかったという情報も聞くことができる。
炎の民族なのに喉元過ぎれば熱さを忘れるとは皮肉なものである。

現在

現代エンゴウの村長は村おこしに執心しており、【酒場】を開いたり【温泉】を目玉にして観光客を誘致しようとしているが、ほむら祭りを村おこしに使おうという考えはないようで祭りは完全に廃れている。
何年か前に越してきた荒くれ曰く「俺が越してきてから1回もない」そうであり、【神父】は村人の炎の神への無関心を嘆いている。
炎を定期的に交換しなかったツケがきたのか、【オルゴ・デミーラ】に大陸を闇に落とされた時に村内の聖なる炎は全て消え、魔物が村に侵入する事態になる。
ほのおのせいれいの力によって村が明るくなり、【四精霊】の力で元の世界に戻れた後も、魔王への恐怖から祭りどころではない様子。
 
しかし【エンディング】では世界が平和になったことや、ほのおのせいれいの存在を知ったことなどもあり、村長は心を入れ替え信仰を取り戻し、何年かぶりにほむら祭りの開始を宣言する。
その様子はほとんど過去と変わっておらず、伝統的な祭りの方法が現在にまで伝わっていたようである。
新しくできた酒場で酒を飲んだり、温泉で混浴を楽しむ若者がいるなど、盛り上がりっぷりも過去と変わらない。
村長も「いい客引きになるかも」などと軽口を飛ばしつつ、大いに祭りを楽しんだようだ。
一方で、炎に祈りをささげる様子は見られず過去と比べて多少簡略化されており、神事というよりも祭事としての色合いが濃くなり現代向けにアレンジされたようにも思える。
クライマックスの火送りの儀では世界を救った主人公たちが最初に聖なる炎を火口へ投げ入れ、村長らもそれに追従して祭りは幕を閉じた。
村長の「これからは昔のように炎の神を崇め暮らしていこうと思う」という決意が揺らがなければ、以後もずっとほむら祭りは続けられることだろう。

トレジャーズ

お宝に【ほむら祭りのたいまつ】が登場。