【無駄行動】

Last-modified: 2024-04-16 (火) 02:43:06

概要

【戦闘】において、その行動を起こしても全く何も起きない、すなわち戦闘に参加している者全員のHPやMP、各種パラメータ、状態変化などのいずれにも何の変化をもたらさず、ただ無駄に1手を費やしただけとなる行動。
【パルプンテ】の数ある効果の中にも、【山彦となって響きわたる】など無駄行動に類するものがいくつか存在する。
DQ10の【釣り】でも無駄行動をする【さかな】がいるが、強力な攻撃への準備行動との見分けが必要である。

仕様として何も行わないもの

プレイヤー側は、DQ7で無駄行動の【特技】として【ひつじのダンス】(PS版のみ)・【しのび笑い】も登場している。
命令できないNPCの行動では、DQ4の【ホフマン】、DQ7の【カシム】【ハディート】などの「様子をうかがう」などが存在する。DQ5のイベント戦で【パパス】【ジャミ】&【ゴンズ】からの攻撃を何もせず耐えている場面も、システム上はこれに該当する。
コマンド指示に反する無駄行動としてはDQ3やDQ6の【遊び人】がランダムで行う【あそび】や、DQ4の【トルネコ】の「ぼーっとする」などの特殊行動がある。DQ4以降では【混乱】した場合に独特の無駄行動を選択する場合がある。
 
敵側ではDQ3から登場している【ようすをみる】に代表される行動が多数存在する。最も有名な無駄行動は【ばくだんいわ】の「ようすをみる」だろう。
その他、わかりにくいものに「必ず攻撃をミスする」「必ず呪文を失敗する」というものがある。
「必ず攻撃をミスする」はDQ5の【おおきづち】が初出。メッセージは通常のミスが発生したものと同様の定型文が用いられている。後の作品ではモンスターが攻撃のモーションを取るものの、実際にこの行動が選択されたときは必ずミスをするよう設定されている。DQ11ではこの行動を行う際の対象選択は【みがわり】を貫通する。
「必ず呪文を失敗する」は【コロボックル族】及び【プチット族】の面々(どちらもリメイク版DQ5とリメイク版DQ7のみ)が該当する。こちらも残りMPに関係なく必ず失敗するように設定されており、実際に【MP】が足りていてもMP不足のメッセージが出る(コロマージの最大MPは19あるが、その状態であっても消費MP15の【イオナズン】は必ず失敗する)。
DQ11(3DS版)・DQ11Sでは【冒険の書の世界】の中盤以降、独自の無駄行動をとるボスが多く登場するようになる。これらは冒険の書の世界において、個性派揃いのオリジナルボスの特徴をより強調することに一役買っている。

結果として何も起こらないもの

プレイヤーのコマンド指定において、使用しても効果のないアイテムを使う、生存者を対象として【ザオリク】を使うなど意味のない行動を選んだ場合が該当する。メッセージは「しかし なにも おこらなかった」と表示され、呪文や特技の場合は行動者自身のMPがきちんと消費される。
DQ4以前での【行動空振り】も、広義には無駄行動の一つになる。
DQ1(リメイク版除く)では戦闘に影響を及ぼさない道具は使えない(コマンド入力を受けつけない)が、既に使用済みの【りゅうのうろこ】を繰り返し使う、【ゴーレム】以外に効果のない【ようせいのふえ】を使うなどで任意に無駄行動を発生させられる。
DQ11(PS4版とその移植)では、効果のないアイテムを選択してもメッセージが出て無駄行動を起こせないようになっている。
 
また、【ベビーサタン】がイオナズン等の上級呪文を唱えようとして失敗する場合も、単純なMP不足であると同時にこちらに該当する。基本的には、MPを「絶対に足りない状態」にさせて発動させない調整がされている場合がほとんどだが、PS版DQ7でのコロプチ一族は例外であり、一定の条件を満たすとMPが残るため、上級呪文を発動させることが可能。
DQ10では【メトロゴースト】がMP不足でドルマドンを失敗するが、消費MPを減らしたバージョンでモンスター側の調整が間に合わず、ドルマドンを成功させてしまう時期があった。

DQ3~5で【複数回行動】を行うボスモンスターが【いてつくはどう】を2回連続で使用してしまう場合も、2回目のいてつくはどうが何の意味もなさないため広義には無駄行動の一つとなる。
DQ3の【ゾーマ】やDQ4の【デスピサロ】最終形態、DQ5の【エスターク】がごくまれにこの行動を取ってしまうことがあり、プレイヤー側にしてみればラスボス、裏ボスの攻撃が1ターン来なくなるため(それまでかかってた呪文の効果が消えるとはいえ)ラッキーであるといえよう。
 
他にも、SFC版DQ5の【ライオネック】による狙いを狂わせる呪い、PS版DQ7で【突げきホーン】【ダッシュラン】が使用する【突きとばし】、DQ9の【ようじゅつし】が使う【魔力かくせい】は効果そのものや効果対象となるステータスが設定されていないため、戦闘になんの効果も及ぼさない。これらも実質的に無駄行動の一種と言える。
DQ6~DQ9の【いのり】も実質的にはこれにあたる(DQ11ではちゃんと効果が設定されている)。

似て非なるもの

3DS版DQ11では【HPパサー】【MPパサー】【ツッコミ】の対象として死亡しているキャラを選ぶ(または上記特技の使用者が行動する前に、対象に選んだキャラが死亡する)と、【オートターゲット】が発動せずにそのキャラの行動が飛ばされる。
【かばう】の対象に選んだキャラが【ジバリア系】呪文で予期せず事故死した場合も、同様の現象が発生する。
この場合は行動空振りとは異なりメッセージも表示されず、手数も消費しないため、無駄「行動」とは厳密には異なる。
 
攻撃を絶対ミスするタイプの行動は、DQ4の【おにこんぼう】が使ってくるように見えるが、これは単純に攻撃力が低過ぎるためにミスを頻発しているだけである。
 
DQ10では一見すると無駄行動と同じメッセージだが、何かしらの効果が出るという、即ち無駄行動の皮を被ったれっきとした特技を使用する敵がボスを中心にいるため、油断ならなくなっている(例:「顔を洗っている」の行動は猫系の通常モンスターが使用すると無駄行動だが、【キャット・リベリオ】の使用するものは自分にかかった状態異常を解く効果になっている)。
これと同様の無駄行動に見せかけて効果があるパターンはDQ5の【パルプンテ】効果にも見られる。

一覧

メッセージパターンはかなり多く、またそれぞれの敵やNPCの個性が色濃く出ている行動もある。特にDQ8ではモーションまで凝っている無駄行動が多い。
以下はその一覧(五十音順。行動者は○○で統一)。ただし、【判断力】不足による実質的な無駄行動(呪文封じ状態で呪文を唱えようとする等)は記していない。
DQ10の無駄行動についてはこちらに記載する。

メッセージパターン主な使用者
○○は あたまをかかえ くるしそうにしている!「うう… わしは ただの じいさんなんじゃ……」【ペガサスじいさん】
○○は アルテマソードを はなった!
MPが たりない!
【プチヒーロー】(リメイク版DQ5)
○○は おどりたくて ウズウズしている。【パンチョ】(DQ11S3Dモード)
○○は おゆうぎしている。【プチアーノン・強】
○○は かおを あらっている。【ねこまどう】【ベンガルクーン】
○○は ギガデインを となえた! しかし ○○は ギガデインを おぼえていなかった!【ニセおにいちゃん】
○○は グラグラしている。【スライムタワー】【ゴールデントーテム】
○○は くるしそうにしている!「ウ~ マいったな~…… ウマだけに……」【ペガサスもどき】
○○は 軽快に ステップを ふんでいる。【モコッキー】
○○の こうげき!
ミス! △△は ダメージを うけない!
【おおきづち】【コロファイター】など
○○は さびて うごけない!【ドラゴントイズ】
○○は 自分の歌に よいしれている!【フラワーゾンビ】
○○は 自分の強さに 酔いしれている!【さまようロトのよろい】
○○は 自分の肉体に 見とれている。【マッスルガード】
○○は すべてを悟った顔で 辺りを ながめている!【ククール像】
○○は するどい視線で にらみつけている!【○○○○像】
○○は 高らかに わらっている。【ドルマゲス】
○○は ただ ジっと たえている!【パパス】【古代の遺跡】・イベント戦)
○○は ターニアに いいところを見せようと はりきっている!【ニセおにいちゃん】
○○は 太鼓を たたこうと じゅんびを している。【バッチ】(DQ11S3Dモード)
○○は たのしそうに じゃれている!【プリズニャン】【ベロニャーゴ】
○○は ちょうはつしている!【タイガーランス】
○○は 次のこうげきに そなえ せいしんを とういつした!【ロウ】(2回目)
○○は ツボの中身を 気にしている。【デンデン竜】(DQ11)
○○は つめたい笑みを うかべている。【ホメロス】(2回目・3回目)
○○は 手を すりあわせている。【ハエ男】系(DQ8)
○○は どうしていいか わからない。【スモック】【ショウカク】など
○○は どうしていいのか わからない!【ゲロンガー】【フェイスボール】など
○○は 中で 言い争いをしている!【バベルボブル】【モビルフォース】
○○は なにかを おもいだそうとしている!【キラーパンサー】(DQ5・魔物のすみか、DQ11・ラパンハウス
○○は ニヤニヤ わらいながら ようすを うかがっている。【きめんどうし】(DQ11)【転生大王】
○○は ニヤニヤ わらいながら 様子を みている!【ヤンガス像】
○○は ヌボーっとしている。【ヌボーン】
○○は のろいを かけた!【ライオネック】(SFC版DQ5)
○○は のんびり かおを あらっている。【しましまキャット】
○○は はしゃいでいる!【あおバチ騎兵】(PS4版DQ11)
○○は パルプンテを となえた! しかし サルマーンは 年老いて もう パルプンテが つかえなかった!【サルマーン】
○○は ぶきみに ただよっている。【ウルノーガの杖】
○○は ぶきみに ほほえんでいる。【ばくだんいわ】【のろいのランプ】など
○○は 不敵に わらっている。【暗黒神ラプソーン】【堕天使エルギオス】など
○○は フワフワしている。【モーモン】【マポレーナ】
○○は ふわふわと ただよっている。【マンドラ】
○○は ヘラヘラ わらっている。【メガボーグ】【リンリン】系など
ぼーっとしている【テイルズ】(DQMJ2)【リバイアさま】(イルルカ・【水の世界】を訪れた時に夜かつ悪天候だった場合) 【マガルギ】(第一形態)
○○は ボーッとしている。【ムーンフェイス】【バブリン】系など
○○は ぼーっと みている。【ベルザブル】【ビッグスロース】
○○は まごまごしている。【さまようたましい】【スライムベホマズン】など
○○は 魔力を 集中させた【ようじゅつし】(DQ9)
○○は みをまもっているパパス(古代の遺跡・イベント戦・SFC版のみ)・【フローラ】(青年時代前半・SFC版のみ)
○○は むじゃきに じゃれている。【ベビーパンサー】系(DQ11)
○○は 夢中で 絵をかいている。【プチアーノン】【だいおうキッズ】
○○は ゆうがに ほほえんでいる。【ゴールデンスライム】
○○は ようすを うかがっている。【メガザルロック】【マチルダ】など
○○は ようすをみている。【くさったしたい】【あくまのす】など
○○は 余裕の笑みを 浮かべている!【ゼシカ像】【終焉竜エンドラゴン】
「わたしの いち撃を うけてみなさい!」【レティス】(DQMJ2)
○○は わらいながら 武器を なめまわしている。【トロル】系(DQ9)
○○は わらいながら 持っている武器を なめまわしている。【トロル】系(DQ8)
○○は わらっている。【わらいぶくろ】【わらいぐさ】など
○○は ××を おうえんした!
××は やる気が でた!
【エマ】【クルッチ】(3DS版DQ11)
○○は ××を くちの中で ころがしている!【邪竜ウルナーガ】(PS4版DQ11)
○○は ××を 突きとばした
しかし ××は ふんばった!
【ダッシュラン】系(PS版DQ7)
○○は △△を となえた!
MPが たりない!
【ベビーサタン】【コロマージ】【プチプリースト】など

DQMSL

他作品同様、クエストの敵や混乱したモンスターが無駄行動をすることがある。
それ以外に、本作では以下の場面で無駄行動が見られる。

  • 敵の一部の特技を「使うと無駄行動をする特技」に変化させてしまう能力を持ったモンスターが存在する。
    詳細は【呪いをとく】【思い出す】を参照。
  • 遊び人シンリとその転生先の勝負師シンリが、特性【あそびごころ】により通常攻撃の代わりに無駄行動を行うことがある。
  • 特定のモンスターを含むパーティが【全滅】してターンが強制的に終了した際、相手の未行動のモンスターが無駄行動を行う。下記参照。

特定のモンスター入りパーティの全滅による行動スキップ

ターン開始時に死亡していた場合1度だけ復活する特性を持つモンスター(邪神官ハーゴン新生転生した【ラザマナス】など)を含むパーティが次ターンに復活特性が発動する状態で全滅するとそのターンが強制的に終了するのだが、この時相手側にまだ行動していないモンスターがいると、そのモンスターの行動が「○○は ようすを うかがっている!」という無駄行動に差し替えられる。
内部処理的には、以降に行動するモンスター全員の行動を飛ばすのではなく相手の行動だけを一方的に飛ばすという処理をしているらしく、【亡者の執念】で生き残っている味方モンスターは普通に行動する(この時、亡者の執念で生き残っているモンスターが死んでいるモンスターを蘇生させると、それより後に動く相手側のモンスターは行動可能になる)。
これが発生している最中にこちら側に行動可能なモンスター(亡者)がいる場合は無駄行動をした相手が【毒】などのスリップダメージを受けるが、いない場合はスリップダメージが発生しないという謎仕様になっている。