【カサドール】

Last-modified: 2023-09-16 (土) 18:43:46

DQ7

過去の【グリンフレーク】の住人。主人公たちと出会うのは【リートルード】の事件を解決した後のグリンフレーク再訪時となる。
名前の由来はカタルーニャ語の「Casa d'or」(英語では「Golden House」=黄金の家となり、富豪を表す)、もしくはスペイン語の「Cazador」(狩人、ハンター)だろう。
英語版での名前はPS版ではKasadol、3DS版ではDan D. Lion。
 
ハーブ園をブドウ園に転換した【イワン】が経営に失敗した後、新しくハーブ園の主人になった男性で、【カヤ】の夫。 イワンの息子【エペ】を庭師として雇用している。
ハーブ園で遊んでいた子供を【ポルタ】が気にしてはいないにも拘わらず、叱っている事から仕事や道徳には厳しい性格をしている事が窺えるが、たまたま食事のタイミングに訪れた主人公たちを気さくに自分の食卓に招いてくれるため、人格的には良く出来た人物であると思われる。
ご存知グリンフレーク劇場における最大の被害者とでも言うべきオジサンで、本作屈指のカワイソウな人物である。
 
ベッドからうまく起き上がる事すらできない程の重い病を患っており、妻のカヤの手料理だけが唯一の楽しみ。
だが、そのカヤが料理に毒を混ぜていることが病の原因であるなどとは夢にも思っていない。
純粋に彼女のことを愛し、無邪気に手料理を心待ちにしているその姿は非常に痛ましく、見ていて心苦しいものがある。
結局主人公とメイドの【チェリ】の奔走により事実が発覚すると当然ながら傷つき激怒、イワンとカヤを屋敷と町から追い出す。
 
その後はベッドに再び横たわっているが、「長年連れ添った妻にこんな形で裏切られるとは夢にも思わなかった」「過去の愛情の全てはわしを欺くためのただの演技だったというのか……」と完全に気落ちしてしまっている。
作中でもカヤの料理を「最高の味」と褒めたり、「早くカヤの料理が食べたい」と急いで食卓に向かおうとしてメイドが慌てて気遣う場面もあり、カサドールのカヤに対する深い愛情を感じさせる場面は多い。そして長年愛した奥さんに、こんな最低な裏切りをされてしまっては無理もないだろう。
ストーリーには関わらないので一応事件を放置しても問題ないが、バレてもバレなくても彼が悲惨な結末を迎えることには変わりないだろう。
カヤにしてみればイワンの屋敷を取り戻すために必死だったわけだが、彼自身は何か悪いことをしたわけでもなく、昔の事情を知らずに泥沼に着地しただけで完全にとばっちりを受けてしまっている。
 
また、彼が一度は立て直したハーブ園も、現代ではグリンフレークの町ごと滅びてしまっている。
具体的な経緯は不明だが、カヤの一件で心身ともに衰弱した彼に経営を続けるだけの体力や気力が残されているかは怪しく、つくづく救いがない。
 
……それにしても、ハーブ園の最初の主である【ボルック】は息子の教育に失敗し、跡を継いだイワンは事業の失敗で無職に。
そしてカサドールは妻に裏切られて殺されかける……と歴代のハーブ園の主人は全員何らかの不運・不幸に見舞われている(イワンは自業自得な部分が大きいが)。
それどころか主人に限らずハーブ園に関わった人物(含む)はむしろ不幸になっていない人物の方が少ない。
最終的にはハーブ園ごと街も滅びる末路なあたり、もはや呪われていたんじゃないだろうか。