【ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島】

Last-modified: 2024-03-03 (日) 14:08:10

概要

【ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ】の続編。開発はヒーローズシリーズと同じくコーエーテクモゲームスの【オメガフォース】
国内発売日は2018年(平成30年)12月20日。PlayStation4とNintendo Switchのマルチプラットフォームで、パッケージ販売されたソフトおよびオリジナル作品としては平成最後のドラゴンクエスト作品となった(DL専用ソフト・移植も含めればSwitch版DQライバルズが平成最後)。その後、PCやXbox Oneにも移植されている(後述)。
キャッチコピーは「世界をつくれ、運命をこわせ」。
前作とは違い「DRAGON QUEST」ロゴの「T」が剣ではなくハンマーになっている。
 
素材を集めてブロックで町などを構築していく前作のシステムを踏襲しているほか、新要素としてインターネットを利用した【マルチプレイ】を導入。さらにSwitch版ではローカル通信によるマルチプレイにも対応している。
 
本作でも前作同様ブロックメイクRPGをジャンルに掲げておりストーリー重視となっている。
前作ではクリア後のおまけ要素に近かった【フリービルドモード】がストーリーモードと統合され、「自由なモノづくり」の場としては本作のサブタイトルにもなっている【からっぽ島】が用意されている。

対応環境

環境発売日備考
PlayStation42018/12/20海外では2019/7/12発売
2020/12/4新価格版(廉価版)発売
Nintendo Switch
Steam2019/12/11全世界同時発売
下記も参照
Xbox One2021/5/4全世界同時発売
Xbox Game Pass対応
Windows10
(Microsoft Store)

Steam版以降は有料商品を含むDLC、及び、PS4/Switch版ではビルダーズ1のセーブデータ特典である「【竜王の玉座】のレシピ」「伝説のビルダー帽」が初期収録済。
Steam版を2020年1月6日までに購入すると紋章ブロックを始めとした特典アイテムのレシピを入手できた。

有料DLC

名称発売日備考
第1弾 和風パック2019/2/28【ワビサビ島】実装
第2弾 水族館パック2019/3/28【ツリル島】実装
第3弾 近代建築パック2019/5/30新たな島はなし

ゲーム内容

邪教の大神官ハーゴンと破壊神シドーが打ち倒され、
しばしの平和が訪れていた。
しかし、世界には「ハーゴン教団」の脅威が再び迫っていた!!
 
世界の破壊をもくろむハーゴン教団は、
モノづくりのチカラを持つビルダーを敵とみなし、
根絶やしにしようとしていた。
 
(公式サイトより)

上述したとおり、【ドラゴンクエストII 悪霊の神々】の世界設定がベースになっており、【ロトの子孫たち】の活躍によって【破壊神シドー】が倒され、【ムーンブルク】が復興し終えた頃の後日談である。
ただし、前作が「勇者になるはずの人物が選択を誤った」DQ1のパラレルワールドだったのに対し、今作はローレシア・サマルトリア・ムーンブルクの三勇者が世界を救った後の話ながら、DQ2本編では滅んでいる【メルキド】が主人公の故郷として存在し、かつてビルダーが救った世界でもあるという複合的な世界観になっているため、前作から時系列がどの程度共有されているのかは不明。
 
物語はメルキド出身の見習いビルダーである【主人公(ビルダーズ2)】【ハーゴン教団】に攫われ、ドレイ船で雑用としてこき使われる場面から始まる。
航海中にドレイ船は嵐に遭遇し大破、主人公は荒れ果てた無人島の「【からっぽ島】」に漂着する。
砂浜をさまよう中で記憶喪失の【少年シドー】や、同じドレイ船からの生き残りである【ルル】と出会い、モノづくりのチカラを駆使してサバイバル生活を始める。
その後三人は、山頂の神殿に現れた【しろじい】の「からっぽ島をモノづくりで満たす」という願いを引き受け、都合よく流れ着いた(通称)【ヤス船長】の船を足に、主人公と少年シドーの大冒険が幕を開ける。
……というのが、【体験版】でも楽しめるストーリーの序章。2019/11/5に体験版が「たっぷり遊べる体験版」に差し替えられ、モンゾーラ島のボス戦直前まで遊べるようになった。こちらは予めアップデートが適用されており、製品版にデータを引き継ぎ可能。
 
本作のメインストーリーは、前作の【章】立てストーリーに似た「ハーゴン教団の侵略を受けた周辺の島々をモノづくりで救うパート」と、【フリービルドモード】に似た「からっぽ島を開拓しモノづくりで満たすパート」を交互に繰り返すのが大まかな流れになる。
【モンゾーラ島】など周辺の島でのストーリーパートは道具を最低限しか持ち込めず、島にある資源と知恵を駆使し新たなモノづくりを学んで進める。島ごとに目新しいイベントは多いが、特に周辺の島パートのクライマックスに発生する「住人と協力し超巨大建造物を築き上げる」イベントは、前作を遊んだプレイヤーも驚かせるだろう。
 
からっぽ島パートでは問題を解決した周辺の島の住人を各開拓地に呼び込み、【かいたくレシピ】をもとにモノづくりの基盤となる地形やランドマークをビルドする。一通りの課題をこなした後はこだわりのかいたくレシピをこなすのもよし、【そざい島】の物資を使って趣味の建物を作るのもよし。
また、ビルダー道具の増加、ブロックの形状変化、NPCに自動建築を頼める設計図を自分で作成できるなど、システム面もパワーアップしており、制作、建築の自由度がさらに高まった。
画面が全体的に非常に暗い、NPCが高所から降りてこずに置き去りになる、全体マップが見られないので現在地把握、探索が非常に困難と言った前作で不便だった点も軒並み改善されている。一方で、料理や炉での作業に待機時間が必要になった、部屋やアクセサリーで拠点内での満腹度消費を0にできなくなったなど逆に不便になった点もある。
 
シナリオ周りではNPCによる明確なヒントや依頼で奔走するシーンが増え、フィールド上で重要人物を見つけてもその人物がストーリーに関わる場面まで進めないと話しかけられなかったり(話しかけても「今は話しかけられないようだ…」と表示される)、キーアイテムや目的地を発見してもイベント発生座標を通っていなければ一切反応しなかったりといった厳格なフラグ管理など、前作よりもプレイヤーへの誘導が強くなっている。
戦闘でもギミックや解決策へのヒントがすぐに出るほか、拠点への襲撃や妨害も軽くなり、大きく破壊される事はあまり無い。イベント戦後は建築物に自動修復が入るなど、攻略と拠点維持の難易度はかなり下がった。
また、復興した拠点を残して次の世界に旅立ってしまう前作とは異なり、各章の拠点を自由に再訪できるようになったので、冒険を終えた地を別の地で身につけた建材を使ってさらに改良発展させつづける事も可能。
ストーリー誘導や難易度については、「ブロックメイク」「RPG」のどこを重視するかで評価は変わるだろう。
 
オンラインプレイの都合上か、セーブデータはDQ9同様に1つだけとなった。その代わりオートセーブ機能があり、任意セーブせずに電源を落としてもある程度は取り戻せる。
一応、両機種ともゲーム機本体のユーザーアカウントを追加すれば擬似的に複数のセーブデータを作ることは可能。
8/20の最終アップデートで3つまで作れるようになった。ただし、データコピーに関しては注意点が多数ある。詳細は公式サイトにて。
 
オンラインアップデートやDLCコンテンツが随時配信されていたが、無料アップデートは2019/8/20で最終となった。
結果的に、ソーシャルゲームを除いた当時のドラクエシリーズとしてはトップクラスの回数のアップデートと機能強化が行われた作品になった。