【ハリマ】

Last-modified: 2021-01-28 (木) 13:38:06

DQ11

【ホムラの里】の巫女【ヤヤク】の息子。腕利きの若い剣士で、里の者からも慕われていた。
英語版での名前はRyu(リュウ)。英語圏でも「竜」は「ドラゴン」を意味すると知っている人が多い故だろう。
 
当初は【ヒノノギ火山】に巣食う【人食い火竜】との戦いで亡くなったと思われており、その勇気をたたえた「ヤヤクとハリマのぼうけん」なる絵本が民家に置かれているほどである。
しかし実際は生存していたものの火竜の呪いの瘴気を浴びた影響で彼自身が人食い火竜の姿に変わり果ててしまっていたのである。
息子を見殺しにできなかったヤヤクの手で匿われていたものの、大樹の崩壊の影響で供物のための作物が育たなくなったために徐々に飢えはじめ、次第に人間の血肉を求めて暴れるようになってしまう。
魔物と戦った英雄でありながら魔物の姿に変わってしまった者としてはDQ6の【アモス】がいるが、アモスとは違い常に魔物の姿となり意思の疎通も出来なくなっており、アモスよりも症状が重いと言えるだろう。
ヤヤクはこの事実を里の者にはひた隠しにしている。真実を映し出すというやたの鏡もなぜか効果を発揮せず、息子を思うあまりに生贄を捧げようとするほど追い詰められていた。
結局飢えた彼はホムラの里を襲い、自身の母親であるヤヤクをやたの鏡ごと喰い殺してしまい、主人公たちに退治されることになる。
死の間際に、やたの鏡で身体の内側から照らし出されたことでついに人間の姿を取り戻すものの、
竜の姿でいた時間が長すぎたために人としての寿命が尽きる寸前までに蝕まれており、自分が母親を手にかけたことも知らぬまま、
里に平和が戻ったことを母に伝えるよう言い残して昇天した。
 
【ハンフリー】【リーズレット】のように自ら誘いに乗って悪事に手を染めた者が救われるシナリオも多いDQ11にあって、
まっとうでありながら不本意にも呪いを受けた彼がこうして助からなかったという、際だった欝シナリオとして印象に残る。

過ぎ去りし時を求めた後

こちらの世界では特に作物が足りなくなったりしないためか、邪神復活後も特に狂暴化するようなこともなく火山の奥でじっとしている。
【ネルセンの迷宮】【ラーのしずく】を手に入れるとやたの鏡をパワーアップさせることができるようになるため、彼も人食い火竜の姿から完全に元に戻ることができた。
ハリマが帰還した後に里の人達に聞いてみると、どれだけ彼が慕われていたのかが改めてわかるだろう。
過ぎ去りし時を求める前の歴史では後味の悪い結末を迎えた彼ら母子だが、こちらでは里ともどもハッピーエンドを迎えられたと言えるだろう。
 
謝礼として彼が使用していた武器、【名刀斬鉄丸】をくれる。
このときに「そなたもまた浅からぬ業を背負い、少なからぬ縁のため剣を振るうのだろう」と言うのだが、この発言は斬鉄丸の装備者からして【カミュ】に対しての台詞と思われる。